2021年03月17日

3月の発売予定表から

暖かくなって本格的にクラシック戦線が始動と簡単に判断するのは早計ですが、今後の成長・発展が楽しみな大物感漂わせる馬が始動。どんな勝ち方をするかが焦点と思いきや、それにまったを掛けそうな馬の存在もあって久々に面白そうなレースになりそうな予感。何とかいい時計で勝ち上がってもらいたいものですが・・・
(評価・・・★1点☆0.5点で5点満点。◎~△はぼくの予想印)
※各馬コメントの敬称略
※※馬名(タイトル)をクリックすると厩舎(メーカー)のHPが参照できます。


△姉は徒然なるママに 〜弟のHなお世話は甘エロJKシスターズにお任せ!〜 (アトリエかぐや)
かぐやの中ではやや存在が地味なH+Oが手綱を握るCheshire cat。それでもデビュー戦の頃から比べると手慣れてきたのは事実で、動画(アニメ)を活かしたエロを考えれば連対圏に突入しても不思議はない。血統(設定)はかぐや厩舎ではお馴染みのお姉ちゃん甘やかせエロで、タイプの違う3人の姉がなぜか弟(主人公)をHを含めて甘やかせてくれるというもの。相変わらずで代わり映えしないという向きはあるが、安定感はあるのは確か。この厩舎だけにエロに関しては間違いはなさそうで、そろそろ上位に食い込んでくる可能性は一考したい。
期待度 ★★★

いきなりサキュバス ~いちゃらぶ搾精ライフ~ (ZION)
これまで凌辱系を多く走らせてきたZIONだが、今回はヒロインがサキュバスという血統(設定)を見て分かるように抜き系で、「毎朝起こしに来る幼馴染がサキュバスの家系だった。」という頭が痛くなるニックス。まあ深く考えたらこうしたタイプの馬は見当たらないし、成功例がなくとも意外な好走例が見られる可能性も。騎手(原画家)の椎架ゆのはこれが中央(商業)競馬(エロゲー)デビュー戦で、知名度は低いが乗れそうな雰囲気。問題はこれまでこの厩舎で上級馬が出ていない点で、本賞金(データ数)確保もままならない現況を見ると常識的には厳しい。新人騎手の先物買いのつもりでの応援馬券なら。
期待度 ★★☆

俺を欲しがる妻と義母 (Waffle)
トレーナーとしてCLOCKUP厩舎のバカ系路線でいい仕事をしてきたはやさかうたねだが、Waffle厩舎では今一つの成績。今回は俺を欲しがる二人の母の全妹(続編)で、今回は妻とその母がいわゆる親子丼もの。といっても姉がそうだったように背徳感は薄そう。凌辱要素もなく、年上ヒロインの誘惑系とも違うというわけで、どうも中途半端な感がしてならない。義母と娘で主人公を取り合うというあたりが上手く走りに昇華されていればいいが、安馬(低価格)だけにそのあたりも余り語られることなくエロへ突入となってしまいそう。明るい抜き系と割り切ればいいが、そううまく運べるかどうか。
期待度 ★★

〇源平繚乱絵巻 -GIKEI- (インレ)
インレ久々の出走馬は、得意の歴史を題材とした血統(設定)で、源平動乱を題材とする。デビュー戦の忠臣蔵と同じく、タイムリープ系のようだが、主人公が順当に義経傘下となるのか、それとも別陣営になるのかが注目。血統の広がりを見るなら、平家側に属するような走り(シナリオ)も見てみたい。まあ順当に義経側に属するとしても、果たして悪役を頼朝が務めるのか、それとも後白河法皇が務めるかなど、歴史ファンには興味をひく要素が多い。これまでの出走馬で、うるさい歴史好きをうならせただけに、今回も期待充分。相手は手強いが互角の勝負に持ち込める能力はあるはず。
期待度 ★★★★☆

こすつま ~新妻とエッチなコスプレレッスン~ (ぱじゃまエクスタシー)
安馬(低価格)抜き系という共通点はあるが、騎手が毎回手替わりするため、固定ファンが付かない弱みがあるぱじゃまエクスタシー。今回は競馬(エロゲー)初騎乗となる天音るりを起用。デビュー戦にしては悪くない騎乗に見えるが、最近のぱじゃまは全盛期の頃と比べると見る影もなく、厳しい見方をせざるを得ない。トレーナーは和姦抜き系を中心にキャリアを積んできた大和うみだが、好走しているのは複数トレーナーの馬が中心で、一人で手掛けた馬の成績は未知数。エッチが苦手な妻とコスプレHをするという血統(設定)はともかく、コスプレする数が14種類と多いのは好材料。ただ安馬だけにHシーンが1枚絵ばかりとなってしまうと、抜きに影響してしまいそう。このメンバー相手ではやはり苦しく感じる。
期待度 ★★

催眠学習 Secret Desire (だーくワン!)
黒虹所属時代から催眠凌辱系を得意としてきたNATORI烏賊が、新規開業厩舎(ブランド)だーくワン!のデビュー戦に起用された。当然走らせるのは催眠系で、冴えない主人公がある切欠で手に入れた催眠術を悪用するという、NATORI烏賊得意の血統(設定)。トレーナーが薬籠中のものとしているだけに、師のファンにはお馴染みといえるが、今回手綱を握るのはデビュー戦の愛上陸。別世界(エロ漫画)で活躍中の騎手だが、中央競馬(商業エロゲー)とはやはり勝手が違うし、NATORI烏賊とこれまでコンビを組んできた騎手(原画家)である吉野恵子や大崎シンヤと比べると、見劣りは否めない。安馬(低価格)にしてはヒロイン4人というのは嬉しい材料も、今回の相手となると厳しく感じる。
期待度 ★★☆

聖の少女 -美娼女学園3- (Argonauts)
Argonautsのこの母系(シリーズ)もこれで3代(作)目。今回がフィナーレということで、これまで明かされていなかった血統(設定)背景が、どう語られるのかに期待したいところ。一見ダークな血統に見えるが、毛色(CG)を見るとどうもそうならなそうなのが問題で、それをいい意味で裏切るような意外性を見せられるかどうか。ヒロインの魅力については相変わらず文句なしで、騎手のやまかぜ嵐の貢献大。これでもう少し(走り)が何とかなっていたら、姉たちも上位に食い込めただろうが、この母系がデビュー戦となる灰瞑では荷が重かったと考えると、大きな変わり身は望めないかもしれない。
期待度 ★★☆

ちんかもツインズ! 2 〜夏だ! 海だ! ふたごの妹おっぱい対決だ!〜 (milimili:AMUSE CRAFT EROTICA)
抜き&バカに萌えをクロスさせたmilimiliの新母系(シリーズ)ちんかもツインズの全妹(続編)。前のエロいも母系と比べると、バカ要素は抑えて、萌え要素を強くしたが結果的にはそれほど時計は詰まらなかった。今回は前回の双子のヒロインと海水浴に出掛けるという、季節感を無視したような血統(設定)は明らかにバカっぽいが、姉(前作)はただ抜きに終始してしまった印象で、それと同系となるとバカに過剰な期待はしづらいか。ヒロインの可愛さに関しては間違いないが、もう少し明るいバカエロ要素を増やして欲しい。
期待度 ★★☆

▲日向千尋は仕事が続かない (スミレ)
デビュー戦以来バカ系を走らせてきたスミレが5年ぶりという超久々の出走(リリース)。これまで雪仁をトレーナーとして起用してきたが、今回はSMEEで実績を上げてきた早瀬ゆうに変更。騎手はむうつきに変わったが、あかべぇ系厩舎のCOSMIC CUTEで起用されてきただけあってこれまで以上に魅力的。今回安馬(低価格)ということで、ヒロインは1人と寂しく、早瀬ゆう自身も安馬に実績がないのは不安だが、追い切りを見る限りはSMEEの活躍馬を彷彿させる。萌えとエロにコメディを併せ持つとなると、やや欲張りすぎのような気がするものの能力はありそうで楽しみな馬だ。
期待度 ★★★★

△魔法少女消耗戦線 DeadΩAegis (metalogiq)
最近毎レース1頭は見られる魔法少女凌辱系。この分野では先駆者である反事象桂林ばりの細かな血統(設定)には興味を惹かれるし、トレーナーが丸谷秀人ということで単なる変身ヒロイン凌辱という範疇には収まらない活躍を期待したいところ。騎手(原画家)はブサイク出身の上田メタヲで、この起用は派手な触手凌辱系名馬に騎乗してきた経験を買ったと見る。となれば凌辱にも大いに期待できそう。入場曲(ヴォーカル曲)を担当する電気式華憐音楽集団からもブサイクの名馬を思わせる雰囲気があって、このメンバー相手でも戦えそうな予感はある。穴ならコレか。
期待度 ★★★☆

△ユキイロサイン (Wonder Fool)
これまで血統(設定)の良さを生かしきれない印象の強いWonder Foolの最新馬は、前走に引き続き冬野どんぷくをトレーナーに据えての青春日常系といった印象。騎手はアオナツラインで鮮烈なデビューを果たしたうみこ(U35)で、これまでラノベの挿絵として知られた存在でしたが、競馬(エロゲ)でもその爽やかな騎乗は印象に残りました。そしてそのアオナツラインにも係わった冬野どんぷくとコンビを組むとなると、季節の違いこそあれあの走りをもう一度と期待が高まるのも当然。心配したのはあの印象に残る騎乗も戯画スタッフの力が大きく貢献してるのではという点でしたが、追い切り(体験版)を見る限りそrてほど大きな違いはなさそうで一安心。ただ雰囲気は良いものの、追い切りを長く追った割に単調なところがあり、またこれまでの厩舎の実績も気にかかる。アオナツラインほどの期待は禁物かも。
期待度 ★★★

百合ラブスレイブ わたしだけの委員長 (すふれそふと)
小説の競馬(エロゲー)移籍(移植)というスタンスのすみれそふと厩舎だが、これまでの成績は振るわない。今回トレーナーを担当するJUNは根須魂介と組んだエンドレスセレナーデ (DISKDREAM)がデビューという大ベテランで、目立った実績こそないものの、時々光る馬を手がけていて見かけほど悪くない。ただ原作小説とは担当が違うとなると、やはり違いが出てしまうはずで買いかぶれない。今回騎手は初めて原作と同じとしただけに、なぜあえてトレーナーを変えたのかが分からない。血統(設定)も百合系としては目新しいものはなくここでも厳しい。
期待度 ★☆

LoveKami -Pureness Harem- (PULLTOP)
恋神母系(シリーズ)の最新馬。神さま教育法で人間界に降臨した神さまヒロインという血統(設定)だが、まともに走ったのはデビュー戦だけで、ここ2走は見る影もない。今回は降臨する神さまヒロインが祟り神ヒロインでいわゆる悪魔ヒロインのような血統かと思いきや、取材する限りヒロインはどれも基本善良そうで、これまでとさほど変わりないように見える。安馬(低価格)にしてはヒロインが3人も登場するなど、ファンには非常にお得な内容だが、肝心の能力が大したことなければ、本当に得になったことにならない。トレーナー2人の実績も目立つものはなく、大きな変わり身は望めなさそう。
期待度 ★★

恋愛×ロワイアル 乃々香&蓮菜&由奈 ミニアフターストーリー (ASa Project)
SMEEに続いてアサプロでもお馴染みになってきたアフターだが、恋愛、借りちゃいましたのアフター2頭は凡走に終わってしまっている。あの成績を見るとアサプロに直仔(FD)は合わないのではないかという記者の疑念は当たっていた形だが、今回こそ記者を見返してもらいたいもの。ただSMEEと比べてアサプロは直仔を出走させる間隔が短いのが、商売っ気が強く感じられるのが目に見えてしまうのはマイナス点。それで内容が薄かったとすれば、なぜ父(本編)一本で勝負しなかったのかという声が上がるのは仕方ないところ。ヒロインの魅力があるのは認めるところだが、それでこのメンバー相手に勝負できるかどうかとなると疑問だ。
期待度 ★★☆

◎我が姫君に栄冠を(みなとそふと)
みなとそふと久々の完全新馬(作)は、タカヒロには珍しいファンタジーなろう血統(設定)。この血統は主人公の扱いが難しく、数多い登場人物を登場させるタカヒロ向きではないという見方もある。主人公の能力がどう走りに影響するかも今のところ不透明も、そこは実績あるトレーナーだけに手の内には入れてくるだろう。追い切り(体験版)を見る限りテンポの軽快さは変わりなく、久々の大物馬が登場した気配も感じられる。登場人物の多さからこの馬を基礎にこれから数多い直仔(FD)が登場すると思うが、それだけにこの万全の仕上げで臨んでくるはず。ここは意地でも負けられないくらいの気持ちか。
期待度 ★★★★★

(本紙の見解)大物トレーナー2人の一騎打ちの様相だが、今後の展開が楽しみな我が姫君に栄冠をが上位の見立て。タカヒロらしい軽快な走りで勝利に一番近いところにいるか。もちろん歴史系に定評のある葉山こよーてが手がける源平繚乱絵巻 -GIKEI-も差がない。幼馴染ヒロインの扱いが心配で次位評価にしたが、うまく作用すれば逆転も充分。SMEEで鳴らした早瀬ゆうが手がける日向千尋は仕事が続かないも安馬ながら侮れない存在。雰囲気は上々のユキイロサインに綿密な血統なハード凌辱という最近見ないタイプの魔法少女消耗戦線 DeadΩAegisも展開次第で波乱を呼ぶ可能性も。  

Posted by 7月の魚 at 16:07Comments(0)TrackBack(0)ゲーム予想

2021年03月11日

MUSICS!の感想・・・その後

さて少し間は空きましたが、MUSICS!(OverDrive)の感想の続きです。

(ここからネタバレ注意)


このゲームのライターである瀬戸口廉也の趣味が大きく出ているのが、いわゆるバッドルートです。
これはソロデビューの話が来た花井三日月をメジャーに送り出すことにしたルートで、この主人公の選択自体は真っ当なもので、ぼく的にはそれほど誤った選択をしたとは思えないものですが、結果は最悪なものになってしまいます。
Dr flowerは三日月のボーカルがすべてという評価があながち間違っているというつもりはありませんが、主人公はそれに贖うようにバンドを三日月の力なしで一流の存在にしようと足掻きます。いや主人公以上に足掻いたのが、風雅で彼(というのには違和感がありますが・・・)はDr flowerを自分の力で一流として認めさせると入れ込み過ぎたばかりに病んでしまいます。
ついでにいえば、メジャーに行くという野心(自信)を持つ風雅がめぐるルートには登場しないところを見ると、めぐるルートはDr flowerをバンドの世間的な評価よりも、人気よりもバンド(ライブ)の楽しさを重点に置くめぐるの心に沿ったものであることが分かります。
さて三日月を失い、風雅を欠いた主人公に、もはや音楽を楽しむという神経は残されていませんでした。そこには以前のように冷静に自分や周囲を観察できた姿はなく、音楽の奴隷のように楽しめない曲を作り続ける。それは花井是清のようですが、花井と違うのは彼がバンド解散するまでその曲や歌が周囲の人を熱狂させていたのに対し、主人公はごく一部のコアなマニアにしか評価されないような存在になってしまっていたこと。三日月や金田が差し伸べた手も振り払い、ただ意地としかいいようがないように音楽を続ける主人公。もし花井是清もバンドを解散せず音楽の世界にだらだらと浸かっていたら、主人公のようになってしまっていたのでしょうか。そう考えると花井是清が音楽から身を引いたのは決して間違いでないような気すらしてきます。

さてこのルートに出てくるヒロイン澄は弥子のような善良な性格のヒロインで、そんな主人公を否定することなく受け入れてくれます。この澄というヒロインはメーカーのHPのキャラ紹介にも出てこない影のような存在で、その似たような性格からもしかしたら、以前弥子と結ばれていないままこのルートに入っていたとしたら、弥子がその役を務めていたのではないかといぶかしみたくなってきますが、瀬戸口廉也の儀悪趣味から考えるとその可能性は充分に考えられます。ただ実際の商品ではそうしなかったというのは読後感を考えれば当然であり、もし澄でなく弥子が肩代わりしていたとしたら、その作品価値は主人公が最後に作曲した(そして八木原に否定されたような)結果になっていたことでしょう。

そんなバッドルートに入らず三日月をバンドに引き留めたとすると、そこには明るい未来が待っています。この成功はあまりにご都合主義的に見られてしまう向きもあるのですが、バッドルートの胸糞悪い展開を見せられた向きからすると、そこまであげつらう気にはなれません。もしかしたらライターは成功も失敗も表裏一体と言いたいのかもしれませんが、花井是清が認めていた三日月の才能から考えると当然かもしれず、主人公はただそのおこぼれに預かっただけという気もしてきます。実際バッドルートでも三日月はソロで成功しているわけですから。

さてぼくがこのゲームの音楽で一番気に入ったのは実は主人公たちが学園祭で披露した幸谷学園の校歌だったりします。確かにあの舞台であの曲が披露されれば、大いにステージは盛り上がるだろうなと思わせるものがあります。主人公がアマチュアとして披露した曲が一番良いと感じてしまったぼくの感想ですから、間違って解釈している部分が多々あるかもしれませんが、そこはクソッタレというかうんこ製造機の言うことですから許してください。  

Posted by 7月の魚 at 20:16Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2021年03月06日

抜けないHシーンは意外だったが・・・

昨年発売されたゲームは後で購入しようと思っていて、後日品切れとなって購入できなかった影響もあり、結局2本のみ。まあエロゲーに費やす時間が激減していて、その程度の購入本数でも充分なような気がしないでもないですが、今年はまず最初に期待の一本でゲーム予想でも★5個を付けた冥契のルペルカリア (ウグイスカグラ)を購入することにしました。
予約していなかったものですから、売り切れを心配していたのですが、3/4に無事店頭に新品があるのを確認。手に入れたのを期に他に今月発売のゲームを2本予約。もうこれで昨年購入分を上回っているわけですから、いかに昨年はサボっていたか分かるというものです。
そんな冥契のルペルカリアですが、実を言うとウグイスカグラの作品でプレイしたのは紙の上の魔法使いだけで水葬銀貨のイストリア空に刻んだパラレログラムは新品で購入したものの放置したままとなっているのですね。こういう状態を見るとまず過去作をプレイした後に購入すればいいのでは?と思わないでもないですが、そういった考えがゲーム購入本数の激減に繋がっているわけで、危ない危ない。

さてゲームを購入した以上、積みゲーも減らしていかなければいけないと思ってプレイしたゲームがMUSICUS!(OVERDRIVE)です。クラウドファンディングで予定金額を大幅に超すという快挙を成し遂げた作品で、比較にして申し訳ないのですが、豪華スタッフを集めた君とつながる未来地図 (LOVE×GAMES)が目標金額に遠く及ばなかったことを思えば、オバドラ最終作という注目点があったとはいえ、不況と言われるこの業界でそれだけ注目を集めた力はすごいとしかいいようがありません。
ぼくはこのクラウドファンディングに協力はしなかったので大きなことは言えないのですが、なぜこのゲームに多くの人が協力する気になったのかという分析をすると、グリーングリーンを始めとするこれまでのオバドラのゲームに良作が多かったという信頼感からではないでしょうか。特にキラ☆キラはこのメーカーの名を一気に高めた名作で、ロックンロールの世界を描いた設定は、このメーカーでしか作れないだろうと思われるものがありました。そのキラ☆キラのライターである瀬戸口廉也が久々にエロゲーに戻ってきたという点でも、あの世界を再び楽しみたいと考えたファンも多かったと思います。

そんなファンの期待を満足させたかどうか?ぼく的には久々に睡眠時間を削ってまでプレイしたという点で、大いに満足したといえます。何と言っても最近はエロゲー1本クリアするのに2か月以上掛かるというのに、プレイを始めてから1か月足らずでクリアしてしまったのですから、いかにこのゲームに没頭したか分かるというものです。

(ここからネタバレ)


といっても最初はそれほど進行が速かったわけではありませんでした。主人公がひょんな切欠からインディーバンドの雄である「花鳥風月」の花井是清と知りあいギターを始めるに至り、彼の突然の死を経過して人気学生バンドの「プテラノドン」のサブメンバーに抜擢されるといった出だしは読み応えがありましたが、後の展開に期待を膨らませるといったほどだはありませんでした。
そして「プテラノドン」の解散を経て、まず最初に入ったのは尾崎弥子(やっこちゃん)ルートでした。このルートは「プテラノドン」の解散を機にロックの世界から離れた主人公が、定時制高校の同級生たちの教師役として文化祭でバンドを組むといったもの。このルートはいわゆる落ちこぼれという定時制高校の生徒がバンドを組むのを機に、バラバラだったクラスに仲間意識で出てくるといった青春ものにありがちな展開ながら非常に楽しいルートでした。特にこれまで性格的なものから裏方だった弥子が、友人の急病のため急造ボーカルとなって舞台に上がるや一転MCとなってバンドのメンバーを紹介するといったあたりは、これまですべてにおいて一歩引いていたやっことは思えぬノリノリぶりで、これがライブステージの魔力かとなにか微笑ましくなりました。
ただこのルートは確かに面白かったものの、ぼくに先を読ませるという牽引力には掛けていたような気がします。そして一番残念だったのはヒロインの弥子は健気で魅力的なヒロインでしたが、いかにもエロゲー的ヒロインな割にはHシーンが全くエロくなかったのですね。

これまでのオバドラといえば片倉真二や藤丸といった原画家を起用していましたが、すめらぎ琥珀氏は彼らと比べるとやや画風が違います。といってもすめらぎ琥珀氏はベテラン原画家であり、かかずふみ氏と組む一連の作品からややシナリオ寄りのゲームも担当するようになったのですが、もともと抜きゲー育ちであり経験も豊富だったのでこう感じるのは計算外。といってもすめらぎ琥珀氏の起用があながちミスキャストとは言えないのが難しいところ。
というのもすめらぎ琥珀氏の描く立ち絵は本当に魅力的に見えるのですね。しかもこのゲームはHPのキャラクター紹介にも現れない人物が多数登場するのですが、その立ち絵が本当に魅力的なのです。そしてHシーン以外のイベント絵はいいものが多いわけですからなぜHシーンだけがそう見えるのかが説明できないのです。Hシーン後の使い終わったゴムに関するやりとりのイベント絵は弥子の思いも相まって非常に良く感じられたのですから、これはテキストの問題なのでしょうか・・・

さてそんな弥子ルートに入らない展開が、花井是清の妹の三日月や定時制高校の同級生だった金田らと組むDr flower いわゆるバンドルートなのですが、オバドラというメーカーを考えると、当然こちらがメインルートということになります。まず分岐するのが「花鳥風月」のベースを担当していためぐるシナリオなのですが、このルートに入ってからぼくのマウスをクリックする手が止まらなくなりました。
このルートは主人公が大きく主張することはありません。めぐるの子供時代の話から始まって、そしてただ楽しくもなく活動していたアイドル時代・・・そしてめぐる自身が救われたという朝川との出会いと、徹底して主人公はめぐるの同行者としての立場を務めます。まるでゲーム序盤に依頼された「花鳥風月」の動向リポートの負債を返すかのような記述ぶりを見せてくれます。
ただそれが単なる無味乾燥なノンフィクションに終わってなく、非常に読みやすい文体ですらすらとぼくの体の中に入ってくるのですね。めぐると主人公は恋愛関係ではないし、セックスしたのも単なる流れからで愛したものではなかった。そういう意味で青春一直線の弥子シナリオとは異質です。そんなめぐるとのHシーンですが、めぐるの肉感的な立ち絵から想像できないくらい抜けないという非常に残念なものとなっています。ただこのルートはいかにも楽しんでバンドをしていくというめぐるの意思に沿った・・・というより大多数のバンドマンにとって共感というか親しみやすい内容となっています。そういった意味ではメーカーらしいルートだったのではないでしょうか。

そしてこのルートに入らず進んでいくのが、いかにも瀬戸口廉也らしいといえるバッドルートもしくは三日月ルートに入るのですが、ぼくのブログからするとこれを紹介すると長文・・・というか疲れてしまったので今回はここまでにしたいと思います。ただこの2つのルートは胸糞悪い(悪い意味で言っているわけでない)展開が待っていて、あまり積極的に語りたい内容ではないのは確か。というわけで気が向いたらこの続きを書こうかと思います。  

Posted by 7月の魚 at 15:23Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム