2021年05月18日

5月の発売予定表から

GW明けの本格的なクラシックシーズンとなっても出走頭(本)数が増えてこないところを見ると、中央(商業)競馬(エロゲー)の低迷も病巣が深いことを思わせます。人気母系(シリーズ)の最新馬(作)に、実績ある厩舎がスタッフを一新して迎える初戦など注目される馬の存在はありますが、伏兵馬の存在が少なく穴党ファンを喜ばせる展開にはならなそう。ならば勝ち馬にはファンをスカッとさせるレースを見せてもらいたいのですが。
(評価・・・★1点☆0.5点で5点満点。◎~△はぼくの予想印)
※各馬コメントの敬称略
※※馬名(タイトル)をクリックすると厩舎(メーカー)のHPが参照できます。


△アイカギ3 (あざらしそふと)
あざらしそふとでまずまず活躍しているアイカギ母系(シリーズ)。前走の幼馴染のいる暮らしが凡走に終わっただけに巻き返しに期待したいところ。ヒロインの魅力が成績を大きく左右する安馬(低価格)イチャラブ系で、今回のヒロインまずまずの魅力を持っている様子。ただ年下幼馴染としては定番すぎて、過去のヒロイン以上の魅力を持っているかというと厳しいかも。安馬だけにアマカノ2ほど大物感はなく、堅実な走りを見せても勝つまでの走りとなると疑問。それでも時計が掛かるような展開なら連下争いも。
期待度 ★★★

あまいろショコラータ2 (きゃべつそふと)
冬茜トムとは別路線のケモミミ血統第2弾。全姉((前作)のあまいろショコラータ自体走った馬でなく、まさか全妹(続編)の出走があるとは思えなかったが、しらたま騎手の萌えは成績以外にファンに響くものがあるのだろう。血統(設定)は全姉と同じだが、今回はケーキ店でなく甘味処が舞台。サービスとして全姉のヒロインも登場するが、恐らく攻略はできないだろう。それでもヒロイン萌えについては上質なものを揃えていて、ファンの期待には充分応えてくれそう。といっても全姉と同じく雰囲気だけで終わってしまう可能性は強く、上位進出へのハードルは高い。
期待度 ★★☆

家出ギャルを拾ったので育ててみた (SUKARADOG)
過去嘘屋 佐々木酒人がトレーナーを務めた逸脱愛 ~オレニヤラセロ~という怪作を輩出したものの、それ以降すっかり埋没した感のあるSUKARADOG。今回は家出した教え子を自宅で凌辱してしまうという発端の抜き系。過去こうした血統(設定)は意外と多いが、ヒロインとの和姦抜き系だと、どうヒロインが主人公に好意を向けるのか苦労しているものが多い。それらと比べて、この発端でどうヒロインが主人公に好意を向ける余地があるのか理解に苦しむ。選択肢やHの内容からヒロインの性格や外見が変わるというのも、ゲーム的には面白く見えるが、余りに不条理でバカゲーにしか見えない。今回も見送りでいいだろう。
期待度 ★☆

イチャ×2スタディ (ま~まれぇど)
ま~まれぇどの直仔(FD)が中央(商業)で登場するのはリリカルDS -Dramatic Stories-以来。それもデビュー以来3頭のコラボだったことから、単独でのFDは初めてとなる。ただ特典でのミニアフターはこれまで登場していたことから、それらと同じような内容では厳しい。内容はスタディ§ステディのクールな先輩悠羽に絞ったアフター。さすがにHシーンが取材(HP)で公開されているだけというのはないだろうし、特典のような容量ではないだろうが、抜きにも力を入れる厩舎だけにどのくらいHシーンがあるか気になる。といっても単あるイチャラブなら他に安馬(低価格)のライバルが多くいるし、直仔らしく本編の内容に沿っての走りも見たいものだが、恐らくそれは期待薄。悠羽自体飛びぬけて魅力的だったヒロインというわけでないだけに、ここでは厳しそう。
期待度 ★★

▲壁の向こうの妻の嬌声3 (ANIM.teamMM)
NTR系とはやや方向性が異なるスワッピング系を主軸にするANIM.teamMMで、まずまずの成績を残している壁の向こうの妻の嬌声の最新馬。前走は学園が舞台ということで本領発揮とはいかなかったが、今回は得意の人妻ヒロインということで巻き返しに期待。特にメインヒロインの腹部のたるみ具合がその手のマニア心をくすぐってくれる。隣人夫婦の秘密もミステリー要素として妙味がある。といってもおおよそ想像は付いてしまうが、スワッピングに嵌っていく過程として上手く作用してくれそう。抜き性能についてもこれまでの実績から期待できる。ここでもチャンスはありそうだ。
期待度 ★★★☆

◎巨乳ファンタジー4 -修道士アストル- (Waffle)
Waffleの看板母系(シリーズ)巨乳ファンタジー待望の最新馬。今回は血統(設定)を受け継ぎながら、新たに配合(世界観)を組みなおした完全新馬(作)とあって、期待はより高い。主人公はこれまでと違い冴えないタイプのようだが、ここからどう立身出世していくのか興味津々。馬名(タイトル)通りヒロインは巨乳揃い・・・というより爆乳揃いで、ファンにはこれがたまらないところだが、この馬の特長はそれだけでなく、綿密な配合による軽快な走り(シナリオ)。今回もそれは継承されていて、ただれた修道院内の世界など引き込まれる要素は充分。これなら凡走はまず考えられず、負けられないくらいの気持ち。
期待度 ★★★★☆

コイ×ミツ ~千葉静玖とサボテンの手紙~ (とるてそふと)
とるてそふとのコイ×ミツ三姉妹の次女。全姉の八重練紗祈と赤い糸の王子様はなかなか見どころのある内容。それでも上位に一歩及ばなかったのは安馬(低価格)の弱点が出てしまったか。今回は騎手(原画家)・トレーナー(ライター)とも変わり、全姉と同じ目では見られないが、トレーナーが御厨みくりならさほど不安はない筈。といってもイチャラブ系を得意とするトレーナーでなく、全姉ほどヒロインに魅力が感じられないのはマイナス。イチャラブに徹師られず、安馬の弱点である掘り下げ不足が表れてしまうと、やはり上位進出は厳しいように感じる。
期待度 ★★

セックスアンダーワールドへようこそ! (MOONSTONE Cherry)
厩舎開業当時の妹ぱらだいす!活躍が記憶に残るMOONSTONE Cherryだが、最近の成績は今一つ。主戦騎手の伊東ライフが去った影響があるかもしれないが、屑美たけゆき・和泉万夜といった実績あるトレーナーがこのところ起用されていない影響もあるか。全姉(前作)のセックスオープンワールドへようこそ!はバカ抜きで実績ある須永成人を起用しても成績が上向かなかっただけに悩みは深い。今回はキャリアの浅い木葉尽に任せた形だが、シチュが同じようなものばかりといったネガティブ面を払拭できるか。相変わらず走り(シナリオ)の内容はないに等しそうで、その点き期待するのは間違い。追い切り(体験版)で長いところを追っているのは好感が持てるが、果たして追い切り以上に抜きで見せる部分があるかどうか。
期待度 ★★☆

〇ハッピーライヴ ショウアップ! (FAVORITE)
厩舎開業以来好結果を出し続けているFAVORITEだが、今回はスタッフを一新。看板騎手の司田カズヒロからペコ太郎への乗り替わりがマイナスにならないわけがなく、トレーナーもなかひろや漆原雪人でなく全くの新人ということで、これまでの厩舎ファンからすれば不安が先立つのは当然。ただ追い切り(体験版)の動きはそれほど悪くない。魔法を使った大道芸(ライブ)を因子(テーマ)に、馬名(タイトル)からも雰囲気が伝わってくるように、明るく楽しい世界を楽しませようとする意欲は伝わってくる。ただ問題はこういった血統(設定)がこれまでの厩舎のカラーとはあまりに違っている点。この馬単体で見れば上級でも、古くからのFAVORITEファンに受け入れられるかどうか。ただそれを見込んでの騎手変更で新しい厩舎のカラーを出そうとする狙いなら分かる。記者はあくまでこの馬の能力を信じ重い印を打つ。
期待度 ★★★★

ぱられるAKIBA学園 (panache)
新規開業厩舎のように見えるが、厩舎スタッフを見る限りonomatope*の姉妹厩舎と見ていい。馬の毛色(CG)を見るとクロシェットに近いものを思わせるが、どうやらクロシェットも絡んでいるようでその点は納得。最近はバカ抜き系に転じていたonomatope*だが、旧C:drive以来onomatope*とも関係の深い雛祭桃子を起用し、これまでの抜き系一本から方向転換する狙いか。ファンタジー世界とオタク文化という類を見ないニックスだが、バカ度はともかくこれで内容を期待されたら困る。何も知らない無垢なヒロインにオタク文化を染み込ませるだけでは出オチで終わってしまうが、果たして直線(終盤)に何か隠し玉を持っているのか。派手な出走取消(延期)は、仕上げを万全にする表れと見てそれほど心配していないが、この内容では不安は大きい。
期待度 ★★☆

恋愛×ロワイアル まり&汐音&蒼 ミニアフターストーリー (ASa Project)
アサプロやSMEEでお馴染みとなった直仔(FD)。単ある後日談なら父(本編)で出せばいいと思うのだが、そこは営業的問題があるのだろう。ヒロインたちをグループ分けするのも儲けを考えれば納得がいくが、この厩舎の露骨な作戦がファンに見透かされているのか、これまでの直仔の成績は父には遠く及ばない。姉の乃々香&蓮菜&由奈 ミニアフターストーリーも凡走に終わっていて、この馬に期待する要素はないが、厩舎の賞金稼ぎと温かい目で見たい。
期待度 ★★

(本紙の見解)頭数が揃わずやや寂しいメンバーとなった。ここなら巨乳ファンタジー4 -修道士アストル- の実績が断然。どういった勝ち方をするかが注目だ。実績的には本命馬と比べてもヒケを取らないハッピーライヴ ショウアップ! だが、スタッフが大きく変わったのはやはり気がかり。追い切りは軽快だったが、これまで厩舎が走らせてきた血統とはタイプが違うのがどう出るか。抜き系では壁の向こうの妻の嬌声3に注目したい。過去走っている母系だけに上位に食い込むだけの力は持っていそう。あと1頭ならアイカギ3だが、人気どころとは差が大きそうでどこまで迫れるか。  

Posted by 7月の魚 at 11:01Comments(0)TrackBack(0)ゲーム予想

2021年05月02日

このトリックを創造した価値

以前批評空間で3-days Marriage ~光源氏の恋人~(Nail)というゲームの感想を書いたとき、同じ源氏物語を下敷きにした作品として薫大将と匂の宮というミステリーに触れたことがあります。
まあ触れたといってもタイトルだけで、3-days Marriage ~光源氏の恋人~が源氏物語とは明らかに違う世界・・・というより源氏物語のアンチテーゼ的な世界観で形成されていて、薫大将と匂の宮をタイトルだけとはいえ例えとして名前をだしてしまったことに、悔いを残した部分はありました。
といって薫大将と匂の宮をぼくが読んだのは相当昔のことで、細部についてあやふやなまま紹介してしまうというのは間違っているしと悶々としていたものですが、なんと創元推理文庫から復刊していたのですね。
創元推理文庫は本屋に行くとコーナーを必ずチェックしているぼくにとって、それに気づいたのがつい最近のことだったというのは、うかつこの上ないのですが、本屋で偶然見つけたときには小躍りしてレジに持っていきました。

さてこの文庫本の解説によると、この薫大将と匂の宮を著者の岡田鯱彦氏が「宝石」誌に発表したのは昭和25年のことで、半世紀どころか70年前。当然ぼくも初出誌で読んだわけがなく、確かまだ中学生か高校生の頃に図書館で読んだと思ったのですが、それがどこの出版社だったのかまったく記憶がありません。ただその時読んでトリックについてはそれほど印象に残らなかった覚えはありました。


(ここからネタバレ)


というのも、この薫大将と匂の宮より少し前にある山上たつひこ氏の喜劇新思想大系を読んでいて、その中のある話(残念ながらタイトルが思い出せない・・・ただ覚えている内容をWikliで調べるととタイトル名から恐らく聖女懐妊ではないかと思われる)が非常に印象に残っていて、その話で犯人が用いたトリックとこの薫大将と匂の宮の犯人のトリックが似通っていたのである。そしてぼくはその喜劇新思想大系の犯人のトリックに背筋が凍るような思いをしたので、薫大将と匂の宮の犯人のトリックがどうも落ちるように思ってしまったのです。
実際、喜劇新思想大系の他の話は全く思い出せないのに対し、この一本だけ(もし聖女懐妊だとすれば前後編となりますが)はいまだにぼくの頭の中にこびりついているのですね。それに比べると薫大将と匂の宮のはサスペンス的面白さは感じられませんでした。それで印象が薄くなってしまったということはあります。
ただよく考えると、岡田鯱彦氏が作品を発表したのが昭和25年で、山上たつひこ氏が喜劇新思想大系を発表したのが昭和47年頃ですから、20年以上後のことで、あのトリックを昭和25年当時に発表したこと自体に価値があるということに今になって気づきました。実際このトリックはDNA鑑定が珍しくなくなってきた現代になって、この薫大将と匂の宮のトリックを応用したミステリーが発表されているのを見ると、70年も前に源氏物語の書かれた平安時代を舞台としたミステリーを発表した岡田鯱彦氏の先進性が分かる気がします。


(ここから更にネタバレ)


この薫大将と匂の宮はタイトル名が示すように、源氏物語で光源氏が物語から退場した後のいわゆる「宇治十帖」を題材にし、体から芳香を発するという不思議な特性を持つことから薫と呼ばれる源氏の子(実際の父は柏木では源氏と血の繋がりはない)と、いつも体に香を焚きこめて匂いを放っていることから匂宮という親友の間で起きる怪事件をめぐり、紫式部と清少納言が推理を戦わせるという、国文学者らしい著者しか発想できないミステリーです。匂宮は洛中に知られる色好みの人物で、薫がかつて思いを寄せていた橋姫の妹中君を北の方(妻)にしながら、橋姫の異母妹で薫が大事にしていた浮舟と関係を持ってしまう。ただ匂宮にとって女性を口説くのは人間が呼吸をするようなもので、悪気があってのことでないいうのが質の悪いところで、浮船は薫と匂宮との板挟みに悩み入水してしまう。
このいかにも事件が起きそうな出だしが実は宇治十帖の最終章「夢浮橋」のあらすじですが、実はこの宇治十帖は大団円といったはっきりとした結末を迎えてなく、後年別のf複数の作者がその後日談を創作(補作)しているぐらいらしい。
この薫大将と匂の宮もそういった補作の一つといえないこともないのです。そしてこの作品の一番大きな謎は、匂宮の愛人たちの寝室に薫の痕跡(芳香)が残っていて、匂宮の追求にも関わらず愛人たちは頑なに浮気を否定する。ただ薫と同じく常人以上に鼻の利く匂宮にとって、女性たちの部屋に薫が出没したのは明白で、女性が嘘をついていると思い込むのです。

ただこのあたりの料理方法については、ぼくの見立てでは喜劇新思想大系の方が上なのですね。喜劇新思想大系では男性と関係していないと訴える女性が、なぜか妊娠してしまうという事件が多発するという謎が主題で、普通なら女性が嘘を言っているとしか思えないでしょう。この不可能味がぼくには非常に新鮮そして犯人の狡知が恐怖にに感じられたのです。
この喜劇新思想大系のトリックを知っていたため、ぼくは犯人はともかく、薫大将と匂の宮のトリックは見当が付いてしまいました。だからつい薫大将と匂の宮のトリックは弱いなんてことを不遜にも思ってしまったくらいなのです。
ただよくよく考えてみると、このミステリーの価値はトリックの優劣で語られるものでなく、薫と匂宮という2人の人物設定を用いたトリックを創造したということに価値があるのです。ぼくは源氏物語の造詣が薄いものですから、はっきりと断言できないのですが、いかにも源氏物語の登場人物らしい動きをこのミステリーでしてくれるのですね。これは国文学の第一人者で源氏物語を深く読み込んだ作者だからこそでしょう。もしぼくが源氏物語を深く読み込んでいたとすれば、もっとこのミステリーを楽しめたと思うのですね。
氷室冴子の軽い平安王朝ものとはまた違ったこの本格翻案小説について、もし源氏物語をよく知る人が読んだとしたらどんな感想を持つのか、一度聴いてみたい気もしています。  

Posted by 7月の魚 at 07:27Comments(0)TrackBack(0)ミステリー