2022年08月20日

Suphx2本の感想と実戦譜

第14代天鳳位であるお知らせさんの著書はこれまで4冊出ているのですが、実は全部購入しています。
処女作については、文字数が多くて当初とっつきにくい本だなと思っていたのですが、購入時から月日の経った現在読み返すと、不思議に内容が頭に入ってくる。これは恐らく購入当初は、例えば小学生が高校生の参考書を読んでもちんぷんかんぷんなように、ぼくの麻雀知能がお知らせさんの本に追い付いていなかったからだと思います。それが現在読むと内容が分かる(気がする)のは、それだけ麻雀知能が強化されてきたということなのでしょう。
そしてぼくはサンマは全く打たないのですが、それでもお知らせさんのサンマ本は購入しました。これは立ち読みしていて内容に共感できる部分が多かったこともあるのですが、その前に上梓されたSuphx本の内容が素晴らしかったことによるものも大きかったのですね。以前アサプロのゲームを黙って購入し続けていたように、それだけお知らせさんの著書に対する信頼感は高いのです。それを決定づけたSuphx本の続編が出たということで、購入しない理由はないといったところ。

そんなSuphx本の内容ですが、細部に触れるのはルールに反するので語るのは止めます。大まかに言うと前作がSuphxの基礎編というならば、今作は応用編となるのでしょうか。前作は対局の1場面のみを取り上げていたのに対し、今作は1局単位でSuphxの打牌を取り上げています。章ごとに役牌編・タンヤオ編など分かれているのですが、ぼくが一番目に鱗というか再認識させられたというのが、「屑手の手筋」の章。多井プロが配牌オリの技術を語るように、屑手で無理に前へ出ないというのが、常識になりつつあるのですが、Suphxの屑手での対応を見ればなぜ守備力が高いといわれるのか分かります。以前ぼくは屑手でもブクブクに構えたり、無理にタンヤオに走ったりして痛い目にあってきた(さすがに最近は天鳳高段者の著書を読んで、そんな無茶はしなくなった)のですが、Suphxはよほどの緊急事態でなければそんな構えはしません。
そんなSuphxですが、最近・・・というかこのところ天鳳で打っていないのですが・・・不遇をかこっています。以前Suphxと同卓したときレートが2000を割っているのを見て驚いたことがあったのですが、最近は麻雀AIといえばNAGAにお株を奪われてしまったような気がします。ただお知らせさんがこの本の序章でアップデート後のSuphxについて「成績悪化=弱体化という単純な発想をしてはいけない。」と述べているように、Suphxが弱くなったとは思っていません・・・というより、例え弱くなったとしてもお知らせさんのような天鳳位ならともかく、ぼくのような鳳凰卓で打つ資格のない人間にとっては。Suphxのような高段者の牌譜は参考にしなければいけないと思うわけで、それがお知らせさんの分かりやすい解説でより理解が深まる本書は、期待どおりの内容と言って過言ではありませんでした。

まあ少し残念なところはチートイの手筋について語る部分が少なかったところ。まあ序盤からチートイを狙う場面なんてそうはありませんし、例えそういう局面だったとしても誰が打っても同じ打牌になってしまいがち。チートイと他の手役の両天秤についてならSuphxでなくても他の高段者と同じになりそうですし、Suphxならではの選択にならないから取り上げなかったのではないかと推測しますが。

結論を先に言うと、やはり今回も面白い内容で、放銃率の高さに悩んでいるなら絶対にお勧めの本です。ただぜひ前著の「Suphxの衝撃」をまず読んでみて、この本を購入されることを推奨します。

さてこの本の読了後、改めてSuphxとぼくが対戦した牌譜を見返したら、この本にあるような局面があったので紹介してみます。

まず東1局の起家の配牌から、Suphxは何を切ったでしょう?



Suphxの選択は打一筒:麻雀王国
(c)izumick supported by 麻雀王国

ぼくは取り合えず八筒:麻雀王国打かとおもいましたが、遠くに678か789の三色が見えるので除外。そしてタンヤオを見てるならペンチャンは不要。このターツを払って1枚安牌を持つのはSuphxにとって当然の打牌なのでしょう。

続いてこの局面


ここでSuphxはブロックを足りなくする八索:麻雀王国打。
九索:麻雀王国が四枚見えで両面の価値がゼロとはいえ、あえてブロックを足りなくするこの一打は気が付かなかった。つまり親とはいえ愚形役なしとなりそうなテンパイに進めるのは止めたということなのでしょう。
そして対面からリーチが掛かり


当然七索:麻雀王国でオリ。一枚切れの東:麻雀王国すら打たないのはこの手牌の価値はゼロと見ているということです。

続く東4局3本場


何切るでも出そうな局面。Suphxの選択は打二萬:麻雀王国で両面変化のない二萬:麻雀王国四萬:麻雀王国を払っていきます。このあたりは強者には当然でも、ぼくのような雀力だと七索:麻雀王国につい手がかかってしまいそう。
この局は下家(ぼく)が自風をカンしたところそれが新ドラになり、Suphxも負けじとメンタンピンの先制リーチを打ちますが、下家に追っかけられハネマンをツモられラス目に。

さて局面は南3局。Suphxは変わらず微差ラス目。

そんな場面でも3巡目に一索:麻雀王国二索:麻雀王国のペンチャンを払い通常進行。そしてここでSuphxha打九索:麻雀王国で赤固定し、鳴いていけるタンヤオ狙いにシフト。ここでも安牌候補の白:麻雀王国に手をかけないところが守備力の高さの所以でしょう。ラス目になるとつい焦ってブクブクにしてしまうぼくにはちょっと真似できない一打。

そsて終盤、ライバルの上家にリーチを掛けられたところ。


前巡に八筒:麻雀王国を押しましたが、ここでも七索:麻雀王国をプッシュ(空切り)。続く六萬:麻雀王国五萬:麻雀王国も押してテンパイ料を確保しました。ライバルのリーチなのかもしれませんが、残っているスジが多い以上ここで押すのは当然なのでしょう。ぼくならここまで危険牌を掴まされるとヒヨってしまいそうですが、このあたりが守備力だけでないところ。これでラス目を脱出(同点3着)したSuphxは続くオーラスで軽く上がって3着を確保しました。

お知らせさんと違い、どこまでSuphxの実力を紹介できたかは分かりませんが、そんなSuphxも昨年9月を最後に1年近く天鳳を打っていません。恐らく再アップデート中なのでしょうが、また姿を表して特上卓を席巻してくれるのを恐ろしさ反面、楽しみにしています。  

Posted by 7月の魚 at 15:31Comments(0)TrackBack(0)麻雀

2022年08月14日

8月の発売予定表から

少頭数のレースが珍しくない競馬(エロゲー)界ですが、今回も相変わらずフルゲートに遥に満たない現況。インフレ(スタグフレーション?)な現況からなかなか馬券で冒険するのが難しくなってきています。本当は低人気な馬が活躍するところをバッチリと当てたい欲求に駆られているのですが・・・
(評価・・・★1点☆0.5点で5点満点。◎~△はぼくの予想印)
※各馬コメントの敬称略
※※馬名(タイトル)をクリックすると厩舎(メーカー)のHPが参照できます。


▲アネトモ (アトリエかぐや)
一時厩舎を離れた時期はあったものの、かぐやをずっと牽引してきたといっていいchoco chip鞍上の最新馬。20年選手で大ベテランの域に達したが、まださほど騎乗に衰えは見られないのは流石。今回choco chipが得意とする姉ヒロイン系だが、オール姉体制でなく、姉の友達も主人公を狙うというのはやや目新しい。現実的にはこちらの方がありそうとも思えるのだが、それはさておき騎手の手腕にもよるがヒロインがなかなか魅力的。主人公を取り合う姉友たちに対しやきもちを焼いて迫る姉ヒロインという構図はエロ・萌え相まって好印象。姉ヒロインの主人公イジリが黒に大きく偏らなければ上位進出は現実的目標だ。
期待度 ★★★

〇アマナツ (あざらしそふと)
アマカノ母系(シリーズ)以外、なかなか上級馬が出てこないあざらしそふとだが、今回は少し様相が違う。この厩舎ではアイカギ3以来となるぎん太郎を鞍上に、SMEE躍進の礎を築いた早瀬ゆうがトレーナーというので大いに期待できそう。気になるのは早瀬ゆうは血統(設定)がやや大人になった方が走る傾向があり、学園が舞台となるとやや信頼感に欠ける点。田舎に越してきた主人公が、現地のヒロインたちと中を深めていくという血統は目新しさに欠けるが、安定感ある厩舎スタッフの力もあって、追い切り(体験版)を見る限り仕上がりは上々。逆転に向けて虎視眈々。
期待度 ★★★☆

奪通 NTR配達サービス営業中 (スタジオ奪)
近走ではサイミンアプリ -悪夢の寝取られゲーム-の好走が光るスタジオ奪厩舎。トレーナーが高尾登山から変わり心配された前走でも、結果は出なかったが見せ場は作った。今回デリバリーサービスに従事する主人公が、客の要望に応え、売春行為に手を染めていくといった血統(設定)。欲望のおもむくままヒロインを凌辱するのでなく、金銭と対価で性行為するというのが変わっているが、ヒロインの数が3人でバリエーション不足は否めない。商売として成り立たせるならもう少し手広く活動しなければいけないところだが、新人トレーナーがそのあたりを深く練り込んだかどうか心配。今回は買いかぶれない気がする。
期待度 ★★

エルフの国の宮廷魔導師になれたので姫様に性的な悪戯をしてみた (すふれそふと)
別路線(ラノベ)の競馬(エロゲー)移籍した馬オンリーで走らせるすふれそふとだが、これまでの成績は散々たるもの。記者は移籍前の騎手(原画家)とトレーナー(ライター)を起用してこないことが原因と考えてきたが、ここまで不振が続くとそれだけでない気がしてくる。今回トレーナーを勤めるJUNは前走得意の百合系での百合ラブスレイブ わたしだけの委員長でも結果が出せなかっただけに、変わり身の材料は乏しい。騎手のそらモチも手腕は悪くないが、これまでの実績を考えるとちょっと手が出せない。今回も見送りで。
期待度 ★☆

蹂躙王国 -エルフ王国は巨大苗床に- (ZION)
ZIONのファンタジー凌辱母系(シリーズ)の3代(頭)目。女騎士がオークらに犯されるというシチュはありがちで、これまで目立った成績は上げていないが、それでも大負けはしていない。今回はメインヒロインにエルフを起用。エルフの王国を穢らわしい魔物が凌辱しまくるという展開だが、誰かの手先となってオークが襲うわけでなく、オーク自身の考えで凌辱するという展開だけに、若干のバカっぽさが残るのは否めない。馬名(タイトル)通り孕ませがメインだが、高貴なヒロインにしては即堕ちしてしまうという展開は勘弁してもらいたいところ。全体的に悪くはないが上位に食い込むには、物足りない。
期待度 ★★☆

異世界(となり)の三姉妹さんが嫁いできました!? (evoLL)
これまでの出走馬が立て続けに馬場掃除のevoLL。悪い意味で印象に残る馬が、色々なスタッフから生みだされるところを見ると、これは厩舎の才能と見ていいだろう。今回も騎手はあのにむを起用。古くからの競馬ファンにはbomiの方が通っているかもしれないが、中央競馬(エロゲー)では実績を残してないものの、手腕は保証できる。ただ前走でも羽鳥ぴよこを起用しながらも惨敗に終わっているように、騎手の能力が生かせないのがこの厩舎。近走は戯画でそこそこ実績を積んできている真崎ジーノだが、こういった抜きタイプの馬を手がけた経験は乏しく、今回も怖いもの見たさ以外で手を出すのは厳しいだろう。
期待度 ★☆

◎夏ノ終熄 (CUBE)
トレーナーデビューのなないろリンカネーション以降、上級馬を立て続けに手がけるかずきふみが、今回CUBEから登場。腕利き騎手を揃えながら、トレーナーの能力不足から成績が乱高下する厩舎に活を入れてくれることに期待。騎手もこれまたこの厩舎では初騎乗となるU35’(うみこ)で、デビューしたアオナツラインでの鮮烈なイメージがいまだ脳裏に焼き付く。夏を舞台とするこの馬の手綱を握るにはピッタリだ。田舎に移住した主人公がヒロインと恋を育むというのは同レース出走のアマナツと同じだが、取材すると終末世界という不穏な文字が踊るように一筋縄でいかないムード。追い切り(体験版)序盤での穏やかな雰囲気がどう一変するかどうかだが、そこは腕利きトレーナーだけに不安はない。ヒロイン1人にしては強気なお台(価格)は気になるが、それでも能力的には一番で本命は妥当だ。
期待度 ★★★★

ハーレムビッチハウス! (わるきゅ~れ)
時に大駆けする馬を輩出するわるきゅーれ厩舎だが、最近は活躍する馬が出ていない。今回はベテランおしゃれ教室に鈴城敦を付けての出走。馬名(タイトル)からするとガチンコ! ビッチクラブの後継(続編)的存在で、ビッチヒロインによる抜き系という点で同じ。ヒロインの肌の色を変えられる仕様も健在で、この厩舎の持ち味であるバカ系が生かされている。ただガチンコ! ビッチクラブは鞍上にすめらぎ琥珀を迎えながらも結果が出なかっただけに、この馬に大きな期待は出来そうもない。抜きに関しては悪くはなさそうだが、入着が一杯だろう。
期待度 ★★

フタマタ恋愛 瑠衣&宮子ミニアフターストーリー (ASa Project)
SMEEやアサプロでお馴染みのミニ後継(FD)馬。父(本編)の能力はともかく、この後継馬はほとんど走ったためしはなく、父の成績から大きく成績を落としているのがほとんど。アサプロはヒロイン萌えよりも笑いを武器にしているだけに、あえて姉妹に分割して出走させる意味は感じられず、なぜ厩舎がこうした方針を採るのか理解に苦しむ。同じ手法を採るSMEEでも成功した馬は見られず、騎手(原画家)やヒロイン萌えの点で見劣りするアサプロにとって、こうした後継馬を出走させる理由は、ファンのためというより、開発資金の回収を優先しているといっても言い過ぎではないだろう。特にこの馬は二股交際がキモとなっている馬だけに、ヒロインとの個別アフターにあまり意義を見出せない。この頭数だけに入着はあるかもしれないが、馬券に絡むとはとても思えない。
期待度 ★★

(本紙の見解)夏競馬ということもあってか、少頭数で寂しいレース。人気だが本命は夏ノ終熄でいいだろう。この時期にピッタリの馬で直線(終盤)どのような追い込みを見せてくれるかが、今から楽しみ。同じ脚質となるが、こちらはヒロイン萌えと軽快な走り(テキスト)が魅力のアマナツもやや遅れて続く。本命馬が直線で伸びきれなければチャンスはある。choco chipの姉系というのがセールスポイントのアネトモも抜きを考えれば悪くない。この3頭の三つ巴戦で、他の馬が食い込む可能性は少なそう。  

Posted by 7月の魚 at 10:33Comments(0)TrackBack(0)ゲーム予想