2013年06月25日

感想を書くのが困るゲーム

さっぱり進んでいなかった積みゲー崩しですがDang! Dang! 団地妻 -わたしだけの旦那さま♥-(ALcotハニカム)が丁度良いリハビリの効果になったようで、ようやく他の積みゲーに手が回るようになりました。
年頭の公約にあったあまつみそらに!(Clochette)もその中の1本ですが、萌えとエロを高次元で融合しているという前評判どおりまずまず楽しめた作品でした。シナリオも大きなマイナスポイントはなく、しんたろー氏の描くヒロインも可愛い。その上Hシーンも豊富となればケチの付けようがないゲームといっても大げさでないと思います。
ただ感想を書くについてこれほど困るゲームというのも珍しい。というのも全体的な評価でいえば凡作よりもどちらかといえば良作に近い作品であるのに、パッと思いつく部分は欠点(というよりぼく的に惜しいと思わせる部分)の方が多いのですね。だからプレイ後の心情をそのまま感想にしたとすれば、またダメな作品を掴まされたのかと勘違いされる恐れがあるのです。
ですからなるべく悪い部分は書きたくないのですが・・・

(ここからネタバレ)

ヒロインが神様という設定はエロゲーでは意外に多いのではという印象があります。ゆのはながそうですし、このメーカーのデビュー作であるかみぱにも代表作に挙げられるでしょう。ただぼくは正直この設定はあまり好きではなくて、これはぼくが人外ヒロインが苦手という部分が大きいのですが、正直このゲームのヒロインを神様という目で見る気分はほとんど起こらなかったような気がします。というのも、このゲームのメインヒロインである神奈は自分が神様として生きて行こうという自覚はなく、またオタク顔負けのネット知識を披露したりするので、神様設定でよくある「恐れ多い存在」という印象が全くないのです。
そういう点では助かったといえるのですが、それでもぼく的にこの神奈のヒロインとしての設定は全くとして好みではなかった(というか嫌いなタイプ)のですが、意外にもこの神奈の印象が悪くなかったのはこのゲームが「神奈の成長物語」という点を主軸に描かれているからでしょう。どちらかというとこうした嫌なタイプのヒロインは他のヒロインの「噛ませ犬」に成り下がってしまう(例えメインヒロインだったとしても)ことが多いのですが、萌えゲーのヒロインとしての役をキッチリ果たしているのはライターの技術がしっかりしている証左ではないかと思います。

ただその卓越したヒロイン設定と比較すると、舞台設定はやや練りこみ不足かなと思う点がちらほら。確かにヒロインを含めたキャラ同士の絡みによる雰囲気は良いのですが、瀬戸内海の島を舞台とした田舎という雰囲気があまり感じることができなかったのはやや減点材料。まあ島といっても人口が100人を切るところもあれば多くの人数が住む島までそれぞれなのですが、このゲームの設定からすれば島の面積はそれほど広くないと見るのが妥当な所。
ただそれにしてはヒロインのコンサートがなぜか開催されたりと、合点がいかない部分が見られるのですね。ぼくが思うにこの島を舞台にしたというのは「ヒロインが神様」という設定から生み出された後付けのように思えてならないのですが、まあヒロインの可愛い水着姿を見られたのでよしとしますが・・・
それでも妹との交際は周囲の目が厳しいと忠告されながら、あえて空の下で青姦してしまうというのはどうかとぼく的には思えてならないのですね。しかも妹は人気上昇中のアイドルというのですから主人公はどこまで危険を冒せば気が済むのかと。まあこうした点を鑑みる限り、このゲームは萌えエロが主眼のゲームで舞台設定の甘さをあげつらっても仕方ない事かもしれませんが。

というわけで一番人気(らしい)の美唯シナリオはあまり楽しめませんでした。特にラストがあまりにあっさりし過ぎているのも寂しい。実のところぼくが一番楽しめたのは当初「要らない子」と思って一番最初に攻略した芹夏で、ツンデレでもなく素直な後輩でもないややピントが外れたように見えるキャラ設定もルートを進めていくにつれ魅力に感じられるようになりました。まあぼくの好みのヒロインが一番人気が無いというのはいつもの事なんですけどね。

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