2018年01月21日

良い意味での雰囲気ゲー

天鳳の合間に少しづつ進めていたしゅがてん! -sugarfull tempering- (Recette)ですが、意外に早くクリアすることができました。
まあミドルプライスで攻略ヒロインも3人と少なく、シナリオ自体も奇をてらったところがないので早くクリアできる条件は揃っているといえますが、それでも1月も掛からず全エンドを見ることが出来たのは、前にも少し述べたかと思うのですが雰囲気の良さに尽きるでしょう。


(ここからネタバレ)

このゲームのあらすじはと言うと「パティシェである祖父が長期入院して閉店の危機に陥ったパティスリーに、流れ者の主人公がパティシェ代理として立て直しながら、ヒロインとの仲を深めていく。」というもの。古典西部劇の名作シェーンを代表とする典型的な風来坊ものといえますが、シェーンと違うのは映画で云うライカー一味を担うはずだったショコラの兄ガトー・ネージュが序盤ですぐ和解してしまったところ。古典のテンプレ的展開ですと主人公の店(フォルクロール)に嫌がらせしたり、主人公の引き抜きを画策したりといった悪巧みをしそうなものですが、結局そういった展開にはならずショコラのいいお兄さん役でしかない。というわけでガトーの活躍する場面はほとんどないのです。
もちろんライターにそういった悪役が登場させるつもりは全くなかったのでしょう。実際もう一人悪役になりそうだった氷織の父もそういった存在ではなかったですし、ライターが意図したこのゲームの主眼はギスギスした展開は持ち込まなく、あくまで洋菓子店を舞台とした終始甘くて暖かな物語だったのでしょう。

そんな洋菓子店を舞台としたゲームというと、ぼくはパティシエなにゃんこ(ぱじゃまソフト)が思い出されます。かんなぎれい氏の出世作として名高い作品で、冬(クリスマス)を舞台にしており暖かな雰囲気・魅力的なサブヒロイン(攻略不可)が存在するなど、しゅがてんと共通するところは意外に多い。といってもパティシェなにゃんこは15年も前のゲームであり現在プレイすると恐らく古く感じる場面が多いかと思います。実際ぼくはこのゲームを新作で購入していなくて、プリンセスうぃっちぃずに同梱されていたものをプレイしたのですが、あの当時でも暖かな雰囲気はあったもののやや古臭く感じられたのは事実でした。それを目安にして考えればこのしゅがてんも古臭さを感じてもおかしくないはずですが、ぼくは不思議にそんな感触はこのゲームに関しては全くといっていいほど感じなかったのですね。

その原因をぼくなりに考えてみると、原画絵師であるしらたま氏の貢献は小さくないと思うのですが、(確かにパティシェなにゃんこ当時のかんなぎれい氏はその後のぷりっちと比較するとまだ技量は拙かったように感じる)それよりもライターであるさかき傘氏の構成した世界観や流れる暖かな雰囲気は、現代でも充分通用するということでしょう。いや生活に疲弊した人の多い現代こそこのゲームの価値は高いとぼくは思ったのですが・・・
ただ批評空間のデータを見るとこのゲームの評価は決して低くはないですが、ぼくが思うほど評価は高くありません。ただ批評空間の感想をチラ見した感じでは、積極的に否定した意見はほとんど見当たらない。つまりアンチがほとんど存在しないのですね。つまり積極的に肯定する意見はない替わりに否定する人もいない。悪い言葉でいえば「毒にも薬にもならない」ということですが、ぼくにとっては精神安定剤として充分薬となっているわけで、そう考えると意外に現代で疲弊した精神状態に陥っている人は少ないのかもしれません。

さてヒロインの顔ぶれですが、しらたま絵の効果もあってか3人全員が可愛く感じられます。ただどのシナリオも飛びぬけたものはなく、ヒロインを引き立てるようなエピソードはそれほどありません。逆に目立っているのは主人公で記憶喪失という身の上ながら街の著名店であるフォルクロールのパティシェに納まってしまうほどの能力を発揮します。とすると普通に考えれば記憶を失う前にケーキ職人として身を立てていると思わせる(実際ライターはそうミスリードさせるよう誘導している)のですが、氷織ルートでは赤ちゃんを取り上げる(それも帝王切開!で)など万能選手どころでない能力を発揮するのですね。ですからこのゲームの主人公が過去どのような人生を送ってきたのか・・・記憶が戻った後どうなるのか・・・といったところが焦点となってくるのですが、残念ながらそういった点は最後匂わすくらいで、はっきりとは語られない。どうやら魔法使いや妖精といった人知を超える存在ではないようですが、彼がこのゲームで発揮した能力を考えるとそういった存在であっても不思議でない。そう考えるとこれだけの力を発揮する主人公の過去が明確に明かされないというのはご都合主義というより卑怯な手を使ったように感じられるかもしれません。
まあこうした所がこのゲームの評価が思ったほど高くない原因なのではと思わないでもないのですが、それでもぼくはこのゲームが醸し出す世界を充分に楽しめたといった点で高く評価しているのです。  

Posted by 7月の魚 at 07:36Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2018年01月06日

地獄モードに踏み込む

今年の正月は3が日が休みだったということもあって、元旦は熱田神宮へ初詣に、2日と3日は箱根駅伝をBGMに天鳳をプレイしていました。
ただ初詣のお賽銭が少なかったのかぼくの信心が足りないのか分かりませんが、今年に入ってから天鳳の調子は絶不調。これが噂に聞いていた地獄モードと云われるものかとつくづく感じています。。
この連休中半荘にして40局は打っていると思うのですがトップを取ったのは2回ほど。最近30局は東風・東南ともトップはゼロでその内半数近くはラスという惨状。リーチを掛けると大抵追っかけられ、良くてツモられ悪くすれば振り込み。たまにリードしても決まって親番で他家に高い手をツモられる。テンパイして余った牌は大抵当たり牌ですし、他家のリーチ後1枚切れの字牌をツモってきて振り込みとなったことも数度。ぼくがチーすると大抵他家に好牌が流れるなど、ぼくの実力のなさだけでは片付けられない理不尽なことがここずっと起き続けているのですね。

本来こういうときは麻雀から離れるのが吉なのですが、連休中で暇を持て余していたことからつい連予約してしまったところ、昨年もう少しで特上卓に手が届きそうなところまで上がったレートが1710台まで一気に低下。5段まであと少しだったポイントも原点を割り込むどころか3段陥落まであとわずかというところまで落ち込んでしまいました。
きついのがわずかなミスが必ず命取りになるところ。好調時は何事も無く流れるとことが裏目になるので一瞬たりとも気が抜けないのですが、ラスが続き冷静さを失った頭ではどうしてもミスがでてしまうのですね。こうなると頭が混乱して自分でもどう麻雀を打てば分からない状態なのです。
ラスがラスを呼ぶという格言があるのかもしれないのですが、このまま連投を続けても泥沼にはまるだけなので、以前のような鬼打ちは封印して、積みゲー崩しにまた立ち返りたいと思っています。

さてそのエロゲーですが、昨年12月にメーカー10周年記念作品と銘打たれたMaking*Lovers(SMEE)を購入してきました。実を言うとぼくがSMEEの作品を購入したのはこれが初めて。これまでなぜ購入していないかぼく自身理由が分からないのですが、デビュー作の頃はともかくラブラブル以降あめとゆき氏がメイン絵師となって、どうも氏の原画がぼくと合わなくて食指が動かなかったのですね。では今回の原画絵師があめとゆき氏より上かと云われると顔を背けるしかないのですが、今回は原画がどうこうではなくこれまでのSMEE作品の主題歌が纏められたCDが封入されているとなれば購入するしかない・・・というかSMEE(特に初期作品)の主題歌はぼくにとって名曲揃いなのですね。
デビュー作のリリミエスタもなかなかの好曲でしたが、ぼくが1番お気に入りなのは晴れハレはーれむで主題歌の「晴れ→恋心」は歌手である茶太嬢の魅力が最大に詰まった名曲中の名曲。それ以降Winter Bells♪ (しろくまベルスターズ♪の主題歌)やAXLのカンデコ(愛しい対象の護り方)ほか一連の作品。最近ではしゅがてん! -sugarfull tempering-の主題歌であるCandy a Mineなど好曲はありますが、茶太嬢の魅力を発見したという意味でも初期のこの曲を代表曲の1つとしてぼくは挙げているのです。(そういえば姉妹ブランド(というより親ブランド)のHOOKも_summerHoneyComingなど初期の作品にぼくのお気に入りの作品が多いのですが、まあこれは偶然でしょうが・・・)

それはともかく初めて購入したSMEE作品。どうやら内容は現在のぼくの置かれた環境を考えると合いそうな雰囲気で、天鳳の調子が悪いのを機にプレイを進めて行きたいと思っています。  

Posted by 7月の魚 at 18:15Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年12月22日

寂しすぎた内容

10月に大須にある某パソコンショップへ久々に予約したゲームを引き取りに行った日のこと。
そのショップでぼーっと旧作の新品ゲームを見ていたとき、トールケースに入ったあるゲームを見つけました。
それは叶とメグリとのその後がイチャらぶすぎてヤバい。でタイトルを見てわかるようにHulotteの人気シリーズであるヤバい。シリーズの第1作でぼくが最大評価している妹のおかげでモテすぎてヤバい。のファンディスク。てっきりイベントかネット専売と思い込んでいたので、まさか通常版が発売されているとは思っていて見間違いかと思わず目をこすってしまったくらい。お気に入りのゲームやメーカーなら時々はHPに行って情報は仕入れておかないとと思い直しました。
というわけで予約したゲームと一緒に購入してきたのですが、天鳳優先の近況からプレイは一向に進まずプレイを始めたのは最近になってから。
といっても天鳳を鬼打ちする合間にプレイしただけで終わってしまったところを見てわかるように、内容に関してはかなり薄い。その前にプレイした蒼の彼方のフォーリズムEXTRA1がファンディスクのお手本のようなデキだったのに対し、このゲームは比較するのがおこがましいくらい。
特にシナリオに関しては単にヒロインとのイチャラブが展開されるだけで、話の起伏もなく内容はないに等しい。といってもこれは仕方ないことで、叶ルート・メグリルートとも登場人物は主人公とヒロイン以外存在しない。いくら腕こきのライターでも主人公とヒロインの2人だけで面白い話を作るというのはかなり難易度の高い仕事になるわけで、これではイチャラブ以外に期待しようとするのは山の上で魚を求めるようなもの。
ぼくが惜しむのは、確かに本編のメインヒロインは叶であり、メグリだったかもしれませんが、全体の話を構成するにあたって他のヒロインたちも重要な役回りを与えられていました。そのヒロインたちが全く登場しないというのはファンディスクとはいえやはり寂しい。同じファンディスクである蒼の彼方のフォーリズムEXTRA1では今回のヒロインである真白以外のヒロインたちも活躍するシーンはありましたし、サブキャラたちもいい味を出していましたが、その違いこそが満足度に表れたといえるでしょう。

それでも叶やメグリのファンにとってはイチャラブ&Hシーンで充分満足できたかもしれません。ただぼくは叶はともかくメグリは彼女のルートがやや劣るように思っただけに、それほどお気に入りのヒロインというわけではなかったのですね。それよりも舞奈や美也といったヒロインの方が可愛く感じられたので、より彼女らの登場するシーンが見たかったのです。まあ買った値段のことを考えるとそれほど高望みしてはいけなかったのでしょうが・・・  

Posted by 7月の魚 at 00:09Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年12月16日

画龍点睛を欠いた惜しさ

休みの日は天鳳を最低半荘6回。多いときは10回と鬼打ちを繰り返しているぼくですが、その甲斐あってようやく4段に昇段することができました。といってもレートが1800に満たないということで、特上卓で打つことは出来ないという罠。恐らくぼくの3着回数が少ないためでしょうが、それで仕方なく変わらず上卓で打つ羽目に。そんな昇段しての初戦は最悪の飛びラス。この調子ではレートを上げるどころか降段の心配をしなくてはいけません。この調子では鳳凰卓どころかそのはるか手前で立ち往生することになりそうです。

そんなわけでなかなかエロゲーに手が伸びないのですが、続けて逆連対(3・4着)を3回連続取ったの機に、ずっと前から崩し始め長い間中断していたDEARDROPS(OVERDRIVE)を一気にクリアしてしまいました。2010年発売というかなり古いゲームですが、現在でも中央値80点弱(批評空間)を保っていてかなり評価の高いゲームとなっています。そんな良作をなぜここまで放っておいた(実は新品で購入していた)か今となってはぼくでも分からないのですが、想像すると2010年5月発売の新作は期待のリアル妹がいる大泉くんのばあいを含め3本購入。6月はこれも発売前かなり期待していたこんそめを含む5本購入していて、いまだにプレイしていないゲームが2本あるなど(そういえば5月発売のあまつみそらにも長い間積んだままにしていた)手が回らないまま現在に至ってしまったのですね。

というわけで今更ながらプレイを始めて驚いたのは、現在のぼくのパソコンの環境でプレイすると、ゲーム画面が小さくて見づらいこと。モニターの設定を変えれば画面は大きく出来るのですが、そうすると(恐らく)他のゲームをプレイしたり天鳳をプレイするとき、またモニターの設定をいじらなくてはならず面倒・・・ということで、画面が小さくて見づらいのを我慢してそのままプレイを始めることにしました。

さてOVERDAIVEといえば、ぼくのようなジュラ紀から生きている古ゲーマーですと思い浮かべるのは初代グリグリということになるのですが、大多数の人となるとキラキラということになるでしょう。そのキラキラと同じ音楽(ロック)を題材としているとあって、ファンにはキラキラ再びと思ったのかもしれませんが、発売前ぼくは醒めた目で見ていました。というのも別ライターだったファンディスクのキラキラ・カーテンコールが本編とは別の意味でクソッタレな内容。今回もライターは瀬戸口廉也氏ではないし、大きな期待はしないでおこうと思ったのです。
まあそれでも音楽を舞台にしたゲームにハズレの作品は少ないし、制作陣はロックの世界に詳しい面々。ロックを舞台に新たな世界を構築してくれるなら大ハズレはないと楽観もしていました。そしてその予感はおおむね当たっていました。同じロックの世界が題材となっていましたが、その味わいはかなり変わっています。それでも関西にゲストで呼ばれるくだりは、キラキラの旅回りを思わせましたし、キラキラファンにはサービスといえるようなシーンも入っています(効果がそれほどあったと思えないのですが)。

そんなこのゲームでぼくのお気に入りのヒロインは初見では弥生だったのですが、「ぼくのお気に入りヒロインは必ず冷遇される。」の法則(苦笑)どおり、やはりシナリオ面ではりむと並んでやや落ちる印象。この落ちるという意味は制作者(ライター)にとって、弥生やりむはかなでや律穂と違ってDEARDROPSの世界を構築するのに重要とされなかったという意味で、決してシナリオがつまらなかったというわけではありません。それでも弥生に関しては他のヒロインに比べHシーンが少なかったりと不遇さが目立ちますが・・・まあこのゲームは(現在)エロマンガ家として人気のある藤丸氏が原画家を担当したにしては、Hシーンにエロさが全く感じられなかっただけに、特に損をしたという気分にはならなかったのは幸い(苦笑)でした。

さてこのゲームを終えた時点で、制作者が1番力を入れたルートは律穂で間違いないところでしょう。脇役の範疇には収まらない存在感を放つ権田の過去についてはりむや弥生といった前座のルートをプレイしていて気になったものですが、律穂ルートでそれが語られます。主人公が過去の恩讐を振り払い、再びバイオリニストとして欧州へ旅立つといった件(くだり)は、相手役が律穂でなければ成立しなかったでしょうし、そういった意味でも真のメインヒロインに相応しいといえます。
ただ最後の飛行場の滑走路に主人公以外のメンバーが乗り込んでのロック演奏はやりすぎでしょう。大型犬や認知症の老人が入り込んだだけで、滑走路が閉鎖されるほどの大事件となるのに、トレーラーで滑走路に突入するなんて成功するわけがありません。まあ仮に成功したとしても軽くお叱りを受けたくらいで無罪放免になるわけはなく、前科者になるのは確定的。律穂や権田はそんなものは気にしないとしても、普通を身上とする弥生がそこまで悪乗りするとは思えません。このご都合主義ともいえるラストでこのゲームの価値はかなり落ちたようにぼくは思います。

それでもぼくはこのゲームが駄作と言い切るつもりはありません。律穂ルートに関してはいわば「画龍点睛を欠く」結果だっただけで、主人公と律穂が主人公の父親からバイオリンを譲り受けるシーンは律穂のカッコ良さが表れていましたし、ハイエナら他のバンドメンバーとの交流も楽しかった。一癖ありそうなレオはルート間での立ち位置が若干変わりますが、音楽界にいそうな変人らしさが表れていましたし、サブも含めキャラが立っていたのは好感が持てました。そう考えるとライターの手腕は決して悪いものではなく律穂ルートのラストはロックの世界の非常識さを意識し強調しようとして筆が滑ったように思えて仕方ないのです。  

Posted by 7月の魚 at 21:09Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年11月26日

過去作との違いが見られないのが痛く

最近天鳳を休みの日は1日平均半荘5~6回は打つという鬼打ちを繰り返しているぼくですが、もちろんエロゲーを忘れたわけではありません。特に酷いラスを食らったとき、連続で予約ボタンを押したいのを我慢して、美少女ゲームをプレイすることにしています。特に3段に上がってからは絶不調で降段近くまで追い込まれたときは、ずいぶん積みゲーの消化が進みました。そしてようやくラストまで辿りついたのがラムネ2(ねこねこソフト)です。

ライターである片岡とも氏が冗談なのかマジなのか「みずいろからお世話になっている佐藤裕美さんが歌手を引退されるということで、今しかないということで企画した。」との事らしいのですが、デキだけ見ると急遽企画されたものらしく完成度の低さが目に付きました。これはシナリオが原因というよりその他の部分。これは誰もが指摘しているのですが、音響部分のバグがかなり足を引っ張っています。確かナナミを担当した籐野らんさんも体調不良で休んでいた時期があり無理を押しての出演だったようですが、その七海の台詞部分が特に音量のバグが酷くてまともに聞こえない始末。最新の修正ファイルを適用しても直らないところを見るともう無理なのでしょう。片岡とも氏が担当してメインヒロインと思われるナナミガこうしたバグを抱えていたことが、このゲームの思わぬ低評価の原因なのではないかと思います。
実際メインヒロインであるはずのナナミより妹のいろはの方が分量的にもメインのような気がしてきます。ただこのいろはシナリオはそらいろでもあった序盤の選択でヒロインの性格が変わるシステムが効果的に作用しているとは思えなかった。確かに主人公が都会に出て妹(いろは)との約束を忘れてしまったというのは、妹の性格をねじまげてしまうという点で充分説得力があるといえないこともないのですが、ただそれがストーリー的に平板で妹の心の深遠までプレイヤー(ぼく)には響いてこなかった。それよりもいろはネガルートですと派生である神谷ルートの方がコメディとして面白く感じられたように思います。ただこのルートはHシーンがなかったりとエロゲーとしてどうなのかと言いたくなる部分はあるのですが・・・
一方のいろはポジルートの方はナナミに対する複雑な感情がメインとなるのですが、このルートに関しては主人公(健ちゃん)がエロゲー的鈍感主人公に描かれていて買えないのですね。そう考えるととも先生が担当したナナミルートがやはり1枚抜けているように思われるのですが、これも過去作の焼き直しと思われる部分もあって・・・

とぼくが初めてプレイしたねこねこ作品で衝撃を受けたみずいろや、ねこねこらしいほっこりとした味を見せたサナララ ~SA・NA・RA・RA~のことを考えると不満足といていい作品。あの頃のねこねこの勢いはもう現在では臨むのは難しいのではと思い10月発売の新作は見送ったのですが、そういうのに限って発売後の評判が良かったりして複雑に思っています。  

Posted by 7月の魚 at 23:38Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年11月03日

意外な評価に驚いて

ここ最近リアル・ネットを含め麻雀ばかり打っていることもありますが、大作エロゲーをプレイする余力が全くない・・・ということもあって、積みゲーでもお手軽にプレイできるものばかりを崩しています。
というわけで、積みゲー歴が1番新しかった蒼の彼方のフォーリズム EXTRA1(sprite)が、なぜか他のゲームをごぼう抜きしてゴールに入線することになりました。

さてこのゲーム。購入前はほとんど期待していませんでした。というのも本編のライターである木緒なちや渡辺僚一はこのFDのシナリオに関わってなく、移植版のライターであるかづやが担当。こうした本編と違うライターが担当した続編やFDで成功したというのはつよきす3学期など数えるほど。かづや自身も評価の高いグリザイヤの果実で(おそらく)1番デキがよろしくないルートを担当していたりと、期待しづらいというのが順当な予想だと思ったのですね。
それが意外に発売後の評価はなかなかのもの。いい意味で予想を裏切られたということでしょうが、となると購入しないわけにはいかない・・・というのも、本編でシナリオの優劣は別として1番お気に入りのヒロインだったのは真白で決まりでしたから。

さてプレイを始めてみて、予想以上に主人公と真白のイチャラブが展開されます。といっても本編でも真白ルートは1番萌えゲーよりの内容だっただけに、それほど違和感はありません。むしろ本編以上に真白の可愛さが強調されていて、真白ファンにとっては嬉しい限り。そしてこのゲームで1番よかったところはこうしたイチャラブメインのファンディスクというのは一概に主人公とヒロイン以外のキャラが全く登場しなかったり、でなくとも影が薄かったりするものですが、このゲームではそんなことはなく、他のキャラにも十分出番が確保されていたこと。ヒロインの中では1番絡みが少なそうだった莉佳が予想外に活躍していたり、窓果が相変わらずのオチキャラとなっていたりと、ただのイチャラブだけでないファンディスクとなっていたのも嬉しい限り。これだけ見れば評価の高さも納得といったところ。

さてこのファンディスク、EXTRA1と名乗っているように、恐らく他のヒロインの後日談(と名乗るイチャラブ)も発売されるのでしょう。となると次のEXTRA2も楽しみとなってくるのですが、気になるのは今回の成功は真白というヒロインが本編で1番萌え寄りだったから故で、他のヒロインでも同様の成功を収めるかというとやや疑問に思えてくること。特にメインヒロインでありながら1番キャラが立ってなく思える明日香が1番心配の種なのですが、まあそんな先の話をすると鬼が笑うというわけで、今回は真白の可愛さを堪能したことでよしとしたいと思います。  

Posted by 7月の魚 at 00:13Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年10月20日

感情的に納得できない部分

ここ数ヶ月麻雀ばかり打っていて、エロゲーについては正直二の次と言っていい状態に陥っています。本当なら予約購入しているはずのゲームも見送ってしまっていて、一番最後に買ったゲームというと6月に発売した蒼の彼方のフォーリズム EXTRA1(sprite)という始末。まあそれでも今月はさすがに2本ほど購入しようとは思っているのですが・・・

まあ麻雀ばかりかまけているわけではなくて、牛歩の進みとはいえ積みゲーも少しづつ崩していて、半年以上の月日を経てようやくアマツツミ(Purple software)をクリアしました。1番最初にクリアするルートであるこころシナリオの記憶についてはほぼ忘れてしまっている状態で、まともなレビューはとても出来ないのですが、かすかな記憶の残滓を辿ってみたいと思います。


(ここからネタバレ)


このゲームを素直に評価できるかどうかというのは、主人公の言動について受け入れられるかどうかといった点に掛かっていると思います。ぼくはこの点がどうにも引っかかりました。言霊使いが住む隠れ里からやってきた主人公が助けられた少女(織部こころ)の家に居候するといった発端はともかく、言霊によってこころとその母親(あずき)の記憶を改竄しこころの兄として織部家に居座るというのは、萌えゲーの主人公としてどうなのかと。まあこのあたりはライターがオブラートに包む感じでごく自然に受け入れるように見せてくれるのですが、どう見ても凌辱催眠ゲーの主人公とやっていることは変わりません。
この主人公に1番我慢ならなくなったのは恋塚愛ルートで愛の想いを受入れながらこころとHしてしまうところ。この主人公の二股行為があったからこそ、愛の心が壊れ暴走してしまうという意味ではストーリーを進める上でやむを得ない展開なのかもしれませんが、これでぼくの主人公に対し唾棄したくなる気分は決定的なものになりました。

といっても主人公が変節漢やダメ人間でも決してストーリー自体がダメと言い切るつもりはありません。いやこのゲームは主人公がこのようなタイプの人物であればこそ話が成り立っていて、序盤でほたると行きずりでHをしてしまったりといったところも充分伏線として生かされていたりと、ライターはよく頭をひねっているとも言えるのです。(ただこのゲームは主人公をこのような性格にしたにしては、ヒロインたちに過剰に好かれすぎている気はしますが)
ただこのような主人公ならば、大多数の萌えゲーのように(ほたる以外の)選ばれなかったヒロインの個別エンドには一考の余地があったのではないかと・・・。というのももう少し主人公を痛い目に合わせるようなバッドエンドがあっても良かったのではないかと思うのです。特に愛ルートはその余地が十分あっただけに普通の萌えゲーのような収束になってしまったのは悪い意味で予想外でした。

さてそんな主人公はともかく、こころや響子といったヒロインは健気で可愛く感じられます。愛のヤンデレぶりはぼこの心根を震撼させヒロインとしてはどうかと思うのですが、まあ許容範囲。といってもこのゲームの主眼は最後にプレイすることになりそうな水無月ほたるルートであることは間違いないところ。ほたるというヒロインは(どちらも)ぼくの好みのタイプでないのですが、それでも他のヒロインのルートも事実上このほたるルートの伏線となっているように圧倒的優遇されているのは間違いないところ。

ただひとつ気になるのは、主人公が好きになったのはオリジナルから派生したほたるであって、決して本物のほたるではなかったはず。最終ルートで主人公は作り物でなくオリジナルのほたるに惹かれていくのですが、日が暮れてから足しげくオリジナルの病室に通うのをよそに、好きだったはずの作り物のほたるへの描写が見られなくなるところ。確かに昼間作り物とあっているとの説明はあるものの、この主人公の冷淡ともとれる部分がよりぼくを嫌な気分にさせたのは確かです。こうした点でぼくがこのゲームに今ひとつ感情移入できなかったところで、ライターはこの主人公に相応しい末路を用意してくれればぼくの溜飲も下がったのではないかと思うのですね。  

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2017年08月07日

いいとこ取りは果たせず

いよいよ今週、麻雀大会に参加してきます。
その準備に勤しんでいる今日この頃ですが、ネット麻雀で勝負勘を養うには当然として、1番心配しているのがリアル麻雀への対応力を身につけなければいけないということ。
その対策として、自宅近くから駅で1つ行ったくらいに初心者向けの麻雀教室があったので、さもブランクが長く久々にリアル麻雀を打ちに来たという体を装って、卓を囲んできました。相手はぼくより年上というか年金を貰っているおじいさんといった方たちばかりでしたが、久々にリアル麻雀を打つことができました。初めて目の前にする全自動卓に関しては戸惑うことが多かったのですが、点数計算に関しては「昔取った杵柄」でほとんど無理なく上がり点を申告できました。まあ点数計算の申告ばかり考えていて、リーチを掛けて上がったとき裏ドラを見るのを何度も忘れたのはご愛嬌ということで・・・(汗)
肝心の成績も半荘4回で1着1回2着2回3着1回ならまずまずでしょう(生き馬の目を抜くようなフリー雀荘でないので威張れたものではないですが)。この調子ならあと1~2回通えば牌をポロポロこぼしたり牌山を崩したりして対戦相手に迷惑を掛けるような恥かしい真似はしなくて済みそうです。

さてそんな麻雀三昧の生活の中、ボチボチ進めていた千の刃濤、桃花染の皇姫(オーガスト)がエンドまで辿りつき、後は各ヒロインの後日談を残すのみになりました。これまでオーガストの後日談というとおまけHが中心でシナリオの核心や隠された伏線等が語られるようなことはなかったですから、おおよそ評価は固まったと見て(今更ですが)簡単な所感を述べたいと思います。

(ここからネタバレ・・・)


ゲームをクリアした直後の心中は「ユースティア以前のオーガストに戻ってしまった。」という残念な気分で一杯でした。
もちろん全くの駄作というつもりはありません。特にシナリオとは直接関係しない演出部分に関してはエロゲー界の最高峰であると断言できます。ただ残念ながら胸に響く部分はほとんどなかったのは意外でした。

その要因は成功したユースティアと大図書館の羊飼いのいいとこどりを果たそうとして設定に無理を重ねたことによるものが大きかったのではないかと思います。これは当初から不安視されていたのですが、主人公やヒロインが通う学園パートの部分によるものが意外に大きく響いたように思います。。制作者も違和感を与えないようテキストでかなり細部に気遣いしていたのは見て取れたのですが、武人が闊歩し活躍するハードな部分と萌えを感じさせる学園部分とが上手く反応してなくただ混ざっているだけのように感じられたのですね。その混ざり方もしばらく放置しておくと2つの層に分かれてしまうような中途半端な混ざり方。ぼくが想像するにこれは学園生活を挟むことによって不足しそうなヒロイン萌え部分を補おうとしたのではないかと。
ヒロインの1人である稲生滸がアイドルとして活躍するといった件(くだり)もその一環なのでしょう。これも萌え部分を補強しようとしたのでしょうが、荒廃した皇国を慰めるという名目があったとしても作品の雰囲気を壊してしまっているように思えてならなかった。そうしてまで萌え分を高めようとした割には今回のヒロインには魅力を感じられなかったのは皮肉としかいいようがない。特に学園部分が舞台となる奏海ルートは面白さという点でかなり劣り、損な役回りになってしまったような気がします。エルザルートはまだしもですが、ユースティアで同じ役回りだったフィオネと比べても魅力は劣る。これも萌えにこだわりすぎてシリアス部分を犠牲にしてしまった反動でしょう。

そんなシナリオも古杜音ルートに入ってからややシリアス度が増していくようになるのですが、主人公が皇国創設時に造られた兵器だったという設定が明らかになってから、ぼく的には盛り上がった気分が徐々に萎んでいくような気がしました。序盤から主人公に感情の起伏がなかった点も人間ではなかったということで説明は付くし、一種の伏線としては分かる気がするのですが、これでは終盤主人公が無双してしまうのがミエミエで緊迫感が乏しくなってしまいます。ぼく的には主人公の強さだけが取り上げられるのではなく、併せ持つ弱さがあってこそだと思うので、人間味が感じられないキャラでは感情移入ができないのですね。他にも不満点は多いのですが、何より残念なのはヒロインに魅力が感じられなかったためかそれとも主人公の性格が影響したのか、Hシーンがどうにも抜けなかったこと。オーガストのHシーンはぼくはいつも高く評価しているのでそれだけでも大きく減点したくなりました。

(総括)

穢翼のユースティアの再現を期待していたのですが、そこに安易な萌え要素を入れてしまおうとした結果逆効果となってしまった印象が強い。細かな演出等に見るべきものが多く全くの失敗作とまで言い切るつもりはありませんが、期待ハズレと感じてしまったことは確か。皇国に対する共和国の圧政も通り一遍でしか語られていないし、シリアスな展開も妙に薄っぺらく感じられてしまうのも設定で無理してしまった影響によるものでしょう。オーガストはサービス精神旺盛なメーカーであり大図書館の羊飼いではそれがいい面に出たのですが、今回に限ってはそれが裏目にでてしまったように感じます。オーガストは現在のエロゲー界を牽引していく存在だと思っているだけに厳しい評価をしてしまったのですが、次回の巻き返しに期待したいです。  

Posted by 7月の魚 at 15:50Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年07月30日

現在、大会参加準備中につき

半月ぶりの更新になります。

前回の積みゲー報告からおよそ1ヶ月。本来なら1本くらいクリア報告が出来るはずなのですが、残念ながら消化できていません。
実のところ積みゲーの消化は3本ほど同時進行する形でボチボチと進めていたのですが、ここにきて再びそれが滞る事態に陥りました。その理由は(またかと言われるのですが・・・)麻雀だったりします。

以前にも話したのですが、モンド麻雀バトルGPの8月予選が終了し入賞は果たしたものの予選通過することは出来ずに終わり、体調悪化からとネット麻雀を打つのを減らそうと決意したのもつかの間、ジャンナビから驚きのメールが届きました。

そのメールの内容を掻い摘んで言うと「予選通過者3名の中で大会出場を辞退された方が出たので、上位入賞者で希望される方がいたら繰上という形で大会に出場しませんか?」というもの。

予選上位といってもオリンピックでいえば入賞圏内にも入っていない成績で、果たして出場希望していいものかと逡巡したのが数刻。意を決して参加表明の返信をすることにしました。まあ表明したからといって大会事務局が受諾するかどうか分からないしと安穏と構えていたのですが、それから数日してジャンナビから参加受付受諾のメールが届いたのですね。
その返信を受けた感想は喜びもあったのですが、それよりも戸惑いというか「これは大変なことになった。」というのが本音でした。
まずぼくの麻雀の実力が果たして大会に出場するに見合う実力に達しているかどうかということ。学生時代はそこそこ打てると思っていたのですが、それは仲間内のこと。上には上があるという諺があるように著名プロと同卓して恥かしくない麻雀が打てるかどうかとなると疑わしいのですね。

そんな麻雀の実力以上に疑問なのは、全自動卓への慣れの点。ぼくが卓を囲んでいた頃というと雀荘でなく部室で打っていたわけで当然手積みオンリー。全自動卓なんて先進的な機械というのは無縁だったのですね。そしてもう一つの心配はぼくの学生時代のマージャンといえば三味線あり捨牌強打あり小手返しありのフリー雀荘に行けばまず出入禁止になるマナーの悪い打法をしていました。点数計算もある程度は出来るというものの、フリー雀荘のように和了した直後すぐに和了点を申告できるかとなるとこれまた半信半疑だったりします。それを払拭するにはフリー雀荘に予行演習に行くくらいしか対策はないのですが、賭け麻雀をするのは死ぬほど嫌だし・・・

というわけで今更ながら安易に出場OKしてしまったことに後悔しつつあるのですが、そんなぼくがモンドで拝見している前原雄大プロや白鳥翔プロに対してどんな麻雀が出来るのか。眉をひそめられるか、嘲笑されるだけのような気がしないでもないのですが、折角の機会ですので悔いのないよう準備したいと思っているのです。

というわけでそれまでしばらくエロゲーの方は小休止となるのですが、麻雀の話ばかりというのも何ですので、現在プレイ中のゲームの中間報告ということで・・・

現在1番調子よく進んでいたのが千の刃濤、桃花染の皇姫(オーガスト)。麻雀さえなければもうとっくにクリアしていたに違いない・・・といっても面白さという点では今のところ期待外れといっていいのが残念。
これまでのところストーリーについては同系統の穢翼のユースティアより明らかに劣り、ヒロイン萌えも大図書館の羊飼いに遠く及ばない。1番気になるのはぼく的にオーガストらしい萌えやエロさが足りなく感じたこと。その原因がどこにあるのか?今のところまだそれをつかみ切っいないのですが、後は大詰めの朱璃ルートを残すだけ。メインヒロインルートということで、ここからどのくらい巻き返すのか期待しているのですが・・・
インストールして半年と古くからHDに常駐しているのにも関わらず、いまだ終了のメドが付かないのがアマツツミ(Purple software)。主人公の言動と、ヒロインがぼくの性に合わなかったのが、遅々として進まない要因だったのですが、終盤に差し掛かってようやく面白くなってきました。後はラストの纏め方次第といったところでしょうか。
そして3本目はラムネ2(ねこねこソフト)。ぼくの頭の中でいまだに美化されているのがねこねこソフトですが、ここ数作品は購入したものの積みっぱなし。というわけでぼくがプレイしたねこねこのゲームというとねこねこ復帰作であるそらいろそして中途放棄したねこねこファンディスク3以来となります。そんな久々のねこねこ作品となるのですが、現在プレイ中の段階ではみずいろサナララで感じた衝撃からすると物足りなく思えます。それでもねこねこらしさは失っていないのは流石といえるのですが、時代の変化を感じるのは原画で、過去作と比べるとかなり劣っているように感じられるのです。この原画の拙さ(そして音響関係の酷さ)で、この作品をプレイするモチベーションをかなり失いつつあるのですが・・・

というところで今回はこんなところで(何かそのうちマージャンの記事ばかりになってしまうような気がしないでもないですが・・・)。  

Posted by 7月の魚 at 17:54Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年07月02日

シリーズが進むに従い内容が低下してヤバイ。

ぼくがネット麻雀(ジャンナビ)を始めて1ヵ月経過しました。
この1ヵ月というのはmondo TVという専門CHが企画しているモンド麻雀バトルの予選大会の参加権を争う期間で、半荘4回連続で上位に入るとプロと対局できるというもの。その予選大会が今回ぼくの地元で開かれるということで、思い切って挑戦してみようと思い立ったからでした。
そして結果はそんな簡単に上位3名という狭き門を突破できるわけはなかったものの、一応ベスト10には入れたのでぼくの腕から考えれば上々の結果といえるでしょう。そしてこれだけ麻雀を対局したのは学生の頃以来で、最近ではエロゲー以外(といっても最近はそれほど真っ当にプレイしていないような気がしますが・・・)一つのことに打ち込んだことがなかったぼくとしては、1ヵ月を終えて少しすがすがしい気分になりました。まあ体調はボロボロになりましたが。

そんなわけでネット麻雀から少し離れることにして、本来の積みゲー崩しの作業に戻ろうかと思います。その復帰作は前回公約したとおり神頼みし過ぎて俺の未来がヤバイ。ですが、このシリーズも第1作と比べると徐々に面白さが落ちてきているような所感を持ちました。


(ここからネタバレ)


このシリーズの第1作妹のおかげでモテすぎてヤバイ。ではヒロインに好かれるように努力する主人公。そしてそれを応援する妹。それにも増して(プレイヤーが)心ならずもヒロインの告白を断るといった趣向が、ぼくの趣味にピタリと合ってかなり高い評価を与えました。それと比べると2作目の嫁探しが捗りすぎてヤバイ。はかなり不満足に感じたのですが、この3作目はどうだったかというと・・・

この3作目の発端というのが、主人公が神社仏閣を巡って恋愛祈願をし過ぎて女性との関係が歪み、あと2年のうちに恋人を見つけないと一生DT(童貞)のままで終わるというツッコミどころ満載なものですが、その善悪は別として設定が生かされていたかというと首を捻らざるを得なかった。

というのも主人公が神頼みしてまで恋人を欲しがったという描写はあるのですが、ゲーム中神社巡りをするシーンがほとんどなく、信心深いという設定が生かされていないこと。それにモテるために神頼りしなければいけないくらい主人公の性格やビジュアル面に問題があったかというと、ゲームをプレイする限り全くそんな気配は感じられなかったのも書き込み不足を感じてしまった部分。実際転校してすぐ主人公は七海や由香里・鈴奈といったヒロインたちにすぐ受け入れられるなど、人間関係が歪みまくるほど主人公が神頼みに没頭した理由について今ひとつピンとこないのですね。これが1作目の妹のおかげでモテすぎてヤバイ。の場合、主人公は太めのキモオタ風から妹のメグリに特訓という名の改造を受けてイケメンにジョブチェンジするといった描写があってストーリーに真実味が増したのですが・・・

そして一番の問題点はこのゲームの1番のキモというべき縁カウンターがストーリー的に生かされていなかったこと。狙うヒロインとの関係の進捗度合が分かるという縁カウンターですが、それが生かされたと感じたのは鈴奈ルートくらい。よく考えると萌えゲーにおいてヒロインの好感度はプレイヤーの感覚によるものが大きくて、それをあえて目に見える形で表すならばストーリー的に意味がなければならないと思うのですね。例えば定番ですが主人公に冷たい態度を取っていても縁カウンターは小さい(ツンデレ)とか、主人公に優しい態度を取っていてもそれは外面だけで恋愛感情はないなどの工夫があっても良かったと思うのですね。それがカウンター値が1億でも2桁でも表面的に違いがないように感じられるようでは、折角の縁カウンターも生かされずに終わってしまったと思うのですね。

それでもビジュアル面に関しては上々で、ヒロインを可愛く見せるという点ではさすがのレベルを保っていると思います。ただヒロインの設定について生かされていると感じた場面は少なく、ビジュアル以上の魅力をヒロインたちから見つけ出すことが出来なかったのは寂しい。声優もこのメーカーは人気どころを押さえるなど定評があるだけに、第1作くらいシナリオを頑張ってくれればと思うのですが、今回の設定の生かされなさを見る限り、もしかしたらあれは偶然の産物ではなかったかと思い始める今回のデキでした。  

Posted by 7月の魚 at 00:32Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年05月19日

埋もれてしまったデビュー作

今回はibizaのデビュー作であるしぐなリストスタ~ズ!! にプレイ後の所感ついて語ろうかと思います。

このゲームの批評空間の総データ数はわずか10件(H29.5.18現在)。完全に埋もれてしまった作品であり、この惨状ですと、新規ブランドのibizaが2作目をリリースすることはほぼ不可能でないかと思わないでもないですが、このゲームの発売直前のぼくの評価はそれほど悪いものではありませんでした。
ただ気になったのは、出演声優が妙に地味だったこと(メインヒロインを担当する榊原ゆいも最近メジャーな萌え系ゲームの出演はほとんど見当たらない)。ヒロインは一見可愛く感じられるものの、1枚絵の構図が妙に崩れています。その崩れ方も作為的なものでなく主に技量不足と思われる部分が多く、また味のある原画とも言い切れない。この2点はいわゆる萌え系ゲームとして売っていくにはやや厳しくて、それを補填するとしたらシナリオの助けというより、シナリオを全面に打ち出すくらいライターが活躍しないといけないのではないかと思いました。

それでも設定は悪くないと思わせました。いわゆる燃え系バカを主人公に起用した割りには、あえてそれに振り回されるヒロインタイプを起用せず、主人公をライバル視するヒロインや主人公の手綱を握るヒロインなど少し変わった役回りを与えたこと。そこに人間の憧れ(夢)をかなえるという街の設定を生かせれば、以外な大化けも期待できるのではと思ったのです。

ただスタート直後はともかく、序盤のテキストを追っていくうちにどうやらぼくの期待が叶えられることはないと悟りました。コメディというよりギャグ寄りといっていい設定なのに、テキストにどうもスピーディさが欠けるのですね。ぼくは文学的素養もなく何となくというか感覚的でしか説明できないのですが、これはライターの手馴れてなさもあるのですが、それに加えて主人公のキャラが意外にバカ度は薄くて、どちらかといえばヒーロー志望の熱血キャラだったこともあったのですね。そういった意味で主人公は一人で笑いを取れるようなタイプでなく、コメディとするのは他のキャラの助けが必要となるのですが・・・残念ながらそういったキャラが他に見当たらなかったのが誤算でした。

メインヒロインの紅葉とのライバル関係も序盤で早くも同じ委員会に所属してしまったことにより希薄になってしまったし、キャラ的にはいいものを持っている伊墨も、ストーリーに積極的に絡まない分継続的な笑いには貢献できてなかった。こういったコメディには付き物の友人キャラである宗治も今ひとつキャラが定まってなく、これではコメディで重要となる掴み部分で早くも挫折しているといっても過言ではありません。

そしてコメディでなくシナリオ主体のゲームと考えても物足りないのですね。その主な要因がダラダラと流れるだけの共通パートと共に、個別ルートへ分岐する直前に主人公&ヒロインの敵役として登場する灰被雛子の設定(存在)でしょう。彼女がヒロインの前に立ちふさがり振りかざす演説(主張)がプレイヤー(ぼく)に全く響いてこなく、その時点で敵役としての魅力は半減いやそれ以下となってしまいました。これもライターが彼女をすべてのヒロインルートにおいて敵役としてしまった配役ミスにあります。彼女の演説の効き目があったのは藍茶だけで桃に対しては全く効果なく、伊墨に至っては格の違いを見せ付けられただけでした。紅葉ルートではいつのまにか伊墨の後継者に納まっていたりと、ぼくの頭の中に灰被雛子というキャラの存在について?マークが浮かんでしまうくらい。こうした無理な起用をするよりも各ヒロインルートごとに合った敵役を登場させれば、もう少しルートごとに起伏が生まれたと思うのですね。

そして何より問題なのは人間の憧れを叶える街という設定が、結局ほとんど見せ場に関与していなかったこと。なぜ御厨グループがこんな実験都市を作ったのか納得のいく説明をしないままで、こうした謎要素を有効に使わないのはあまりにもったいない。こうして見ると細かい部分を含めてライターの力量不足が明らかになっているのですが、それでも共通パート以降の個別ルートは多少面白みが出てきたのは確か。これはヒロインの魅力に関してはある程度引き出していたということになるかと思います。そう考えるとシナリオライターの特性を考えれば、笑いで押すよりも萌え色を強くした方が結果的には良かったかもしれません。

ただそこで問題になるのは新規ブランドとしての資金力で、最初に述べたとおりマイナーといっていい原画陣とそれ以上にマイナーな出演声優を考えると単純に萌えで勝負するわけにはいかないとライターは考えたのかもしれません。とすれば不得手な土俵で戦わざるを得なかったライターには若干ではありますが同情の余地はありますし、次回は上積みも見込めるもしれません。ただ今回の知名度や販売本数を考えると次回作があるかどうか疑わしくなってくるのですが・・・  

Posted by 7月の魚 at 00:44Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年05月01日

今更ですが・・・

先月の中ごろ、Windows Vistaがサポート切れになったとのニュースが流れました。
今年に入ってから大型電気店からVistaから最新機種への買い替えキャンペーン等のチラシが入ってきていて知ってはいたのですが、恥かしい話ですが、ぼくのパソコンのOSがいまだVistaだったという事実に気付いたのは実は先月に入ってまもなくのことでした。
それで慌てて電気店に行って、遅ればせながらサポート切れになる直前Windows10搭載のパソコンに買い替えました。ただこれまでのパソコンの買い換えはおおよそ3年くらいで行っていたこともあって、メールソフトの切り替えやデータの移動など容易に行えていたのですが、今回の買い替えはおよそ9年ぶりという超久々なこともあって勘が鈍っていて四苦八苦。特にいまだメールソフトにOutlook Expressなんて過去の遺物を使っていたこともあってWindows Liveメールへの移行が思うようにいかなかったのですね。試行錯誤の結果Liveメールを使用せずメールの送受信する反則技を見つけだして便宜的にメールを使用しているのですが、ここまでパソコンの知識が衰えてしまったのかと思うと情けない限りです。

さて先代のパソコンよりは進化したわけで、昨年プレイ中途の最終盤で不正終了で動かなくなりプレイするのを諦めていたイブニクル(アリスソフト)を再挑戦してみました。展示品の型落ちパソコンということで最新機種というわけではないのですが、それでもゲームの必要スペックには達していて当然プレイを再開することができました。ただこれまでの内容はほとんど忘れていたため、少し前まで遡ってプレイを開始して、また取り逃がしていたアイテムや女の子モンスターを蒐集したりしたためレベルが上がりすぎてしまい、ほとんど力押しでラスボスを倒すことになってしまいました。

そんなわけで、取り合えず大団円を迎えることが出来たのですが、ただ残念だったのはこれまでのアリスソフトのRPGといえばクリア後のお楽しみがあるのが通例だったのですが、今回のイブニクルはそういった要素はないようなのですね。まあそのかわりにおまけシナリオ(イブニクル外典)がメーカーHPに公開されているのですが、他のメーカーなら大サービスに感じるこの大盤振る舞いも、ことアリスソフトとなるとそれでも不満足に感じるのが不思議です。まあ本編自体充分楽しめたことは間違いないのですが、もう1周回ろうという気には今ある積みゲーのことを考えるとなれないのですね。

そして怖いのは大昔に購入したゲームが今回Windows10を導入したことによって、プレイできなくなってしまう可能性があること。まあ現在生き残っているメーカーなら更新ファイルを公開している(と思いたい)のですが、栄枯盛衰激しいこの世界のこと。解散したメーカーにこういったファイルを公開しているとは思えませんし、早いところ古いゲームをプレイするというか、動くかどうか確かめたほうがいいかもしれませんね。  

Posted by 7月の魚 at 03:41Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年04月24日

テーマを全うしなかった報い

デビュー作以来、ぼくがずっと買い続けている数少ないブランドがアサプロですが、今回はその最新作であるスキとスキとでサンカク恋愛 について語ろうかと思います。

(ここからネタバレ)


この最新作の表題を見れば、このゲームが男女の三角関係をテーマにしていることが分かります。といっても腐っても美少女ゲームというジャンルを標榜している以上、男×男×女の三角関係を主題にするのは荷が重く(というかアサプロの作風に合わない)、男(主人公)×ヒロイン×ヒロインの三角関係をテーマにしているわけですが、正直ぼくはこのテーマに惹かれることはありませんでした。
というのも過去作であるひとつ飛ばし恋愛で、姉や従妹の友人(ヒロイン)との恋愛関係といった(ぼくにとっては)魅力あるテーマを消化しきれなかったからで、男×男×女の三角関係ならともかく、主人公を取り合うヒロイン2人という構図だとしても、やはりアサプロが得意とするような展開にはならないだろうと思ったからです。

この予想は概ね的中していました。
確かに主人公たち部活の面々は濃いキャラが揃っていますし、一見笑いを呼ぶに事欠かないように思われます。ただこれが意外とままならなかったのですね。というのも茜先輩のBLや志衣菜のエロゲー等各キャラには専門分野があって、それに関して各キャラは独自の濃さを発揮するのですが、他のキャラはそれに深く関与しないためギャグが単発に終始し会話がどうにも繋がらない。部長のガチャ狂いなど局所的には面白い部分もあるすが散発的。会話のキャッチボールによるテンポの良い笑いに関してはほとんど見当たらず、ただ一発ギャグを羅列するするだけような笑いに終わっているのです。
確かにアサプロが先鞭をつけたといっていい「ヒロインを貶めても笑いをとる。」という姿勢は今回も貫いています。志衣菜のエロゲー知識の濃さに関しては、もはや狙って喋っているのか天然なのか分からない域に達しているし、すずが時折見せる腹黒さもまずまずいい味を出しています。ただ今回テーマ的に萌えゲーを意識しているのか、アサプロ得意の顔芸を含めそこまでヒロインを貶めた印象はありません。まあ志衣菜がその分1人で張り切っているというか全てのオチ担当要員と化しているのですが、肝心のテーマである三角関係に関しての描写が今ひとつで何か笑いまで空回りしているような気がするのですね。

それでも恋ルートである真帆と志衣菜に関してはまだ救いがあります。今回のヒロイン連では一番の萌え担当である真帆は(ぼくが幼馴染スキーであることも大きいのですが)一番可愛く見えましたし、志衣菜との三角関係もうまくまとめた印象でした(まあ妹ルートでも恋人候補として立候補してくる志衣菜が素直に身を引くような展開ははどうかという気もするのですが)。逆に志衣菜ルートの方が真帆が主人公に対する微妙な心情を表現していて、三角関係をテーマとするシナリオとしては一番良かったような気もします。
それに比較するとメインヒロイン格であるはずの七緒&すずの妹ルートの方は、三角関係をテーマとするシナリオとしては落第に近い。主人公をめぐって恋の鞘当てをするといった描写もなく、すぐに相手の応援に回ってしまうのでは三角関係でも何でもなく、これではタイトル負けしているといっても過言ではありません。ぼくの頭の中では肉親が絡んだほうがドロドロした三角関係を表現できたと思うのですが・・・

逆にいえばアサプロ制作陣は笑いや萌えを重視していて、ドロドロした三角関係というシナリオを展開しようという気は更々なかったのかもしれません。ただぼくが思うには、それならば最初から「サンカク関係」なんてタイトルにしなければ良かったと思うのです。笑いも萌えもシナリオも中途半端・・・今回はそうした印象が否めなかった。萌えなら他のメーカーに任せておいて(悪い意味でなく元々アサプロの主戦絵師に純粋萌えゲーを描かせるのはぼくは守備範囲外と思っている)アサプロ得意とする笑いを追及して欲しい。ただここのところのアサプロの作品群はぼくの求めるものから外れてきていて、次の作品は黙って予約買いとはお世辞にも言えなくなってきたような気がしないでもないのです。  

Posted by 7月の魚 at 13:51Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年04月06日

凡作の予感はあったが

今年に入ってからは月2本ずつと、まずまずのペースで新作を購入しているのですが、これまで手を付けたのはまだ1本のみと単に積みゲーを増やすだけのような気がしてなりません。年度末はいつものことなのですが目が回るほど忙しくて、積みゲーを崩すヒマがないので仕方ないのですが・・・

それでもようやく1本崩すことが出来て、それが君の瞳にヒットミー(戯画)なのですが、ぼくが戯画のゲームをプレイするのはbitter smile以来で、本当に久方ぶりとなります。このbitter smileの主人公というのが中々のダメ主人公で、この主人公の言動のせいで戯画のゲームから縁遠くなってしまったのは間違いないところ。
そんなbitter smileのメインライターと目されたのが陸奥竜介氏だったのですが、実は君の瞳にヒットミーも陸奥竜介氏がライターだったのです。
となると嫌な予感しかしないのですが、あの作品以降陸奥氏も蒼の彼方のフォーリズム等を手がけるなど経験を積んできていて、巻き返しの予感も考えられるところ。そして原画がねこにゃんというわけで、丸戸史明氏と組んだパルフェのような名作は望めなくとも、そんな余韻を少しでも味わえたらと思って購入したのですが・・・


(ここからネタバレ)


部活動をメインとした青春学園ものというと、どちらかというと手垢の付いたジャンルといえるのですが、そんな中でどこまで独自性を出せるかがこのゲームを成功に導けるかどうかのカギになるかと思えました。
このゲームの主人公はたった一人になってしまった文芸部の部長で、このまま部員不足で廃部になるのは忍びなく思えた生徒会長の歩鳥の厚意によって、4人の候補(ヒロイン)を主人公に紹介する・・・といった出だし。
この4人の候補を主人公がどんな手練手管を用いて文芸部に入部させるのか?といったところが序盤の山になるかと思っていたのですが、この主人公は別にヒロインを口八丁手八丁で半ば騙すような形で文芸部に入部させるわけでなく、ヒロインの希望も汲み取る形でシェア部という新たな部を立ち上げます。このあたりは主人公の真面目さが表れているのですが、逆に言うと上手くすれば折角笑いの取れそうな場面なのに、あえて平凡に流すものだなと思えました。
その後の海への合宿や、メンバーでの演劇などどちらかというと定番な展開が続きます。いや決してつまらないわけではないのですが、何かもう1つ物足りない・・・そういったストーリーなのですね。

このゲームの主人公は恐れていたbitter smileのようなダメ主人公ではなく、どちらか分類すれば良主人公の範疇に入ると思います。ただアクが強い存在感のあるタイプでなくどちらかというと優等生タイプ。こういったタイプの主人公はヒロインに振り回される役回りが似合うもので、実際ルートの大筋ではそんな展開になることが多いのですが、それでも大きな笑いを呼ぶシーンとなると数えるほど。これはイベントの多くが、他のゲームにあるようなどこかで見たようなものであることが大きいのではないかと思うのですね。

素敵探しがメインとなる詩奈ルートは詩菜が、過去に逢った素敵思い出を主人公と探索するというのがメインで、シナリオ全体を保つにはやや話が弱い。つばさルートは彼女がなぜ魔王になるのを目指しているのかというのがメインストーリーとなるのですが、彼女の設定から面白くなりそうな展開になりそうなのにパンチが足りなく思うには、彼女が主人公のためにこれまでこだわってきた魔王を封印しようとする心情が、主人公(そしてプレイヤー)にも全く響いてこないこと。つばさにとっての一大決意を否定的にしか主人公が受け止めないというのは惜しく感じられて仕方ないのですね。そしてメインヒロインである瞳は祖母を笑わせたいという目的でコメディアンの道を目指すのですが、祖母が笑わなくなった原因がただ瞳の思い違いだったというオチはやはり弱く感じる。これも瞳の成長を見て自然に微笑む祖母といった展開のほうが綺麗にまとまったような気がしないでもない。とここまでのルートを考えてみると、単なる凡作のように思えてしまうのですが、残るみこルートが他と比べ一枚抜けていることにより、このゲームの評価を上げているということになるでしょう。

といってみこルートが他のルートにない奇抜な展開を見せるわけではないのです。みこが主人公と同じマンションに住んでいながら隠している点や主人公に対し含む点を持っていたりなどは、ありがちといえばありがちですがそれでも料理方法が良くみこの心情が良く伝わってくるのです。このあたりが他のヒロインのルートに欠けていると感じた点で、他のヒロインと比べ特徴がないはずのみこが、なぜかオチの人にされていたりと一番得?をしているように感じるのは、シナリオの良さに通じると思うのですね。終盤のシェア部が空中分解すると思いきや元の鞘におさまるといった展開も予定調和といえばそれまでなのですが、このルートらしい締めと考えればベストだったのかもしれません。

そんなわけで、凡作の予感を見事覆すことが出来た今作。惜しむらくはねこにゃんが担当したヒロイン2人が設定的には一番有利なはずだったのに、一番目立たなさそうなみこにお株を奪われてしまったこと。まあ逆に考えればみこルートがサプライズと考えれば収支はプラスなのかもしれません。あとこれは欲目なのですが全ての演劇シーンで立ち絵CGに変化が欲しかったような気がします。もしかして小道具は用意せず演じたのかもしれませんが、やはり専用の衣装があった方が映えたとぼくは思うのですね。  

Posted by 7月の魚 at 05:25Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年03月07日

萌えゲーにおける主人公の重要性

前回時点でプレイ中だったAmenity's Life -アメニティーズ ライフ-(HOOK)がようやくクリアできました。
プレイ中途ではまずまず良作の予感が漂っていたのですが、プレイ後の所感ではそこから評価を大きく上積みするまでは至りませんでした。それでも充分好作といえるだけのデキだったのは確かです。

(ここからネタバレ)

プレイ中途での書き込み通り、楽しめたことは確かなのですが、シナリオについて特筆すべき点があったかというと、首をひねらざるを得ない・・・というのが大まかな評価となります。
もしこのゲームがシナリオ寄りなものにしたならば、当然擬人化されたヒロインが中心となるはずです。とすればモノがなぜ人化したのか?人化するのが女性ばかりなのはどうしてなのか?といった理由を説明する必要が出てくるわけですが、このゲームはそういった点をスルーしてしまっています。
ただこれが他のメーカーだったらともかく、HOOKがこれまでリリースしたラインナップを考えれば、そういった点について期待してはいけないことは理解できるでしょう。ですからシナリオについて深く突っ込んではいけないのです。

といってもこのゲームを萌えゲーと考えれば、ヒロインの魅力を充分生かされたシナリオでした。そして何より良作萌えゲーには欠かせない存在となる主人公の好漢ぶりが、このゲームを成功に導いた大きな要因ではないかと思うのですね。

萌えゲーの多くは主人公がヒロインの好意を一身に集めるものですが、中にはなぜヒロインがこんな人物を好きになったのか不思議に思えて仕方ないようなダメ主人公ぶりを発揮する場合も多く見られるのは、こういったゲームをプレイしたことのある人なら多少なりとも経験があると思います。そう考えると、萌えゲーにおいては良主人公を創造するだけでもある程度の成功は約束されたようなものなのですが、このAmenity's Life -アメニティーズ ライフ-では、擬人化ヒロインたちの存在そのものが、良主人公を創造する上での土壌になっているというのがミソとなっているのですね。
というのもこのゲームに登場する擬人化されたモノのほとんどは主人公の自宅にあるモノたちなのです。そしてそのモノたちは主人公の役に立つべく奮闘するわけで、これは昔話にある一種の恩返しものに通ずると思うのです。
恩返しされるということは、それだけ主人公は物を大切に慈しんで使っていたのでしょう。もちろん物をぞんざいに使う人物が人間性に劣ると決め付けるつもりはありません。例えば主人公の友人である大地は自分のスマホを壊してしまうという、ズボラとしかいいようがない人物なわけですが、友人思いなところもありどちらかというと気のいい人物に描かれています。いやそれだからこそ、より一層主人公の好人物ぶりが引き立つというわけで、そう考えると擬人化ヒロインたちがゲーム部分を生かすことについて充分貢献しているといえるのです。

さて、このゲームでコメディとして一番面白く感じられるのは望希シナリオで間違いないところですが、ただこのシナリオは残念ながら、擬人化(女性化)されたヒロインやサブヒロインたちの絡みが薄い。そういうわけでぼくが一番バランスが取れていると感じたのはメインヒロインである美栗シナリオなのです。
最序盤から主人公に婚姻なんて重い(ただそれを感じさせないところがHOOKらしい)ものを申し込んだりとヤンデレ風味を臭わせるなどFairlyLife再びというような危険な香りを漂わせていた彼女ですが、意外にも幼馴染ヒロインとして正統な仕上がりを見せていました。麻帆やレゾナといったヒロインたちとの距離も非常に良く、メインヒロインらしくイメチェンしてから主人公と恋人同士になっていく遣り取りも微笑ましかった。ただ惜しむらくはパッケージやHPなどの美栗はすべてイメチェン後の姿ばかりで、イメチェンの意外性が全く感じられなかったこと・・・まあこのあたりは営業的に仕方なかったのかもしれませんが。

そしてあと1つ付け加えるとHシーン後の主人公と添い寝CGが非常に興味深かったです。このゲームのHシーンについてはあまり良質とはいえず、Hシーンの構図も差分ではないかと云いたくなるようなものが混じっているくらいなのですが、コトが終わった後にベッドの上で主人公に寄り添う姿が、ヒロインたちの性格の対比を表しているようで、これもHシーンとして含まれるとしたならばそれほどマイナスにならないのではと思ったくらいです。

他にこのメーカーのゲームをプレイするのはStrawberry Nauts以来ですが、あのゲームにもあったPITも今回テクマという掲示板に進化していたのもプラス。というわけで、これまでどちらかというと退屈なゲームばかりリリースしているという印象の強かったHOOKというメーカーを大きく見直した今作。惜しむらくはメーカーを引っ張ってきた原画家である松下まかこ&らっこが健在なうちに、このレベルの作品をリリースして欲しかったと思っています。  

Posted by 7月の魚 at 03:08Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2017年02月22日

大量買いには至らず

今月ずっと体調を崩していて、恒例の予想記事が載せられるか心配していたのですが、発売本数の少なさに助けられ何とか締め切り直前ですがアップさせることが出来ました。
この状態が続くようですと、これから来月の事が心配になってくるのですが、時間と体調が許す限り少しづつでも情報を集めて何とか続けていきたいと思います。

さて先月は「久々に新作を大量買いするぞ!」と最初は意気込んでいたのですが、発売日直前くらいから体調を崩したこともあって、発売日にショップで物色する気力も湧かず結局購入したのは1ヵ月くらい前に予約していた2本きりでした。
その代償といっては何ですが、とっくに購入するはずだった千の刃濤、桃花染の皇姫(オーガスト)と昨年12月発売で評判の良かったAmenity's Life -アメニティーズ ライフ-(HOOK)の2本を通販で購入することにしました。前者は発売日間際で体調を崩し初回版を購入することができず悔しい思いをしたのですが、結局通常版を買いました。このところオーガストのゲームは(ぼくにとって)連続して当たりだったということもあって、発売日に買えなかったといってこのまま見送るという選択肢はなかったのですね。
一方後者は体験版を少し齧ったところではHOOKのゲームにしては期待出来そうな気はしていました。人気原画家である松下まかこ&らっこの出世作であるLike Lifeの流れを継ぐ作品であり、HOOKが大事にしているシリーズということもあって、好評なのも納得できます。
ただぼく的には候補には上がっていたものの、発売日に購入するまでは踏み切れませんでした。というのもぼく好むヒロイン属性からすると、人外ヒロインはまったくの対象外だからです。これを言っては実も蓋もないのですが、モノがヒロインに転身するのがキモであるLifeシリーズはぼくにとってかなり敷居の高いゲームなのですね。
もちろんこのゲームはヒロイン全員が人外というわけでないので、すべてのルートが楽しめないわけでないのは分かっているのですが、FairlyLife のように、ぼくの好きな属性である幼なじみヒロインが話の足を引っ張る存在だったりすると目も当てられない(FairlyLifeはそれが体験版で見え隠れしていたため購入を見送った)わけで、それが怖くて購入に踏み切れなかった のですね。

そんな心配もこれまでの評価を見る限り杞憂に終わったようで、遅ればせながら購入したのですが・・・現在他のゲームに先駆けてプレイしている評価はというと・・・
まあこれについてはまだ全部のルートをクリアしたわけでないので、次の機会に取っておこうと思うのですが、少なくとも現在の時点で凡作以下の作品ではないというのは断言できます。この評価が上積みされるかどうかは分かりませんが、期待して残っているルートをプレイしたいと思います。  

Posted by 7月の魚 at 06:00Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2016年12月27日

デビュー作より後退したか?

これが恐らく今年最後のレビュー(というほど最近は大した文章を書いていませんが・・・)となりそうで、折角なので今年を代表するエロゲーの中からノラと皇女と野良猫ハート -Nora, Princess, and Stray Cat.-(HARUKAZE)を取り上げたいと思います。
前作のらぶおぶ恋愛皇帝 of LOVE! はプレイ済みですが、とにかく評価に困る作品でした。他のエロゲーには見られない癖のある文章で、登場ヒロインたちも癖があり萌えゲーをプレイしたようで、そうでない不思議な読後感を味わいました。そういった意味でもHARUKAZEというブランドに注目していたのですが、次作まで3年もの月日を待たなければいけないとは思いませんでした。そんな次作が発売前からまさかのアニメ化が決定しているとの一報。あれだけ癖のあるデビュー作から考えると狐につままれた気分なのですが、3年の月日がどのような変化をもたらしたのか期待を持ってプレイを開始したのですが・・・

(ここからネタバレ)

アニメ化を意識しているのかどうかは分からないのですが、デビュー作のような妙なテンションは押さえ気味に感じられます。これをプラスに取るかマイナスと感じるのかは人それぞれなのですが、ぼく的には総合的にポジティブに受け取めています。デビュー作ではシナリオ中で矢継ぎばやにナンセンスなギャグを織り交ぜそれが妙な勢いに感じたことは間違いないのですが、話の流れを阻害していた側面はありました。今回は(恐らくライターが書きたくて仕方ない)ナンセンスな部分は幕間のネコのお考えやおまけシナリオに任せて、ある程度テンションは抑え気味。デビュー作がハイスピードでの暴走運転としたら今回はスピードを抑えての安全運転。といっても終始低速走行をしているわけでなく、スピードがある程度上がり暴走しそうな所でナレーションを入れるのが安全弁のように働いていました。といってもただの安全弁でなく漫才でいうところの軽いツッコミ役を上手く務めているのですね。パトルートでのしっぽもそうでしたが、こうした緩急を身につけたことについて、ぼくは後退でなく前進と見ているのです。そして主要ヒロインにも前回に居なかったタイプの黒木さんというツッコミ役を登場させるなどボケとツッコミのバランスが均等に近くなりよりぼくの趣味に近くなったというのもプラスに働きました。

そしてヒロインも前作よりも可愛く仕上がっています。これは原画家の進化によるものが大きいのですが、ヒロインのキャラ設定も前作よりも萌えにシフトしてきたような気もするのです。といってもこのライターらしいよくある萌えゲーヒロインにない面倒くささは持ち合わせていて、このあたりは趣味が分かれるところでしょうが単なる萌えゲーにしたくなかったライターの自己主張だったといえるのかもしれません。

ただシナリオについてはやや目新しさに欠ける部分はあります。明日原ユウキルートは終盤ヒロインに理不尽ともいえる不幸が訪れるという、よくある展開。シャチルートはSF展開やバカバカしさなど一番ライターらしさが表れたルートですが、いかんせんラストがあっけないのが難点。ぼく的に一番お気に入りヒロインだった黒木さんですが、これもヒロインに不幸が訪れるという点では明日原ルートと似ています。ただこちらは前半から黒木さんの母親との確執など伏線が張られていて、冥界をなぜか無双する黒木さんなど笑えるシーンもあり、前の2人より優遇されている気はするのですが、これもラストの大団円があっけない。そしてメインヒロインのパトリシアですが、笑いを含めるとこれが一番デキの良かったルートかもしれません。ただパトの母親との和解があっけなく進んだこれも大団円があっさりしていたりと、やはり物足りない部分が目立ちます。そう考えるとこのゲームはシナリオについては二の次であり、笑いを中心に見た方がいいのでしょう。そう考えるとデビュー作と違い笑いに特化したわけでないのが、笑いを求めていた人にはやや不満に感じられるかもしれません。

ここが難しいところで、もしルート終盤まで読ませるシナリオだったなら、笑いの不足もそう気にならなかったと思うのです。ぼく的には笑いについてクドくなくちょうどいい塩梅だったので、もう少しシナリオを強化してくれればと思ってのですが、これは欲というものかもしれません。それでも充分良作の範疇に入る作品であり、今年を代表する1本といえる作品だったとぼくは思っているのです。  

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2016年12月19日

幹を腐らせた枝葉の罪

相性のいい悪いというのは誰しもあるものですが、ぼくにとって相性の悪いメーカーの代表がChuablesoftではないかと思います。なぜか批評空間で高評価を得ているゲームは見送って、評価が低迷しているゲームに限って手を出したりする。これが某メーカーのようにどれもが地雷と云われるものばかり出しているなら、購入しても半分諦めているかダメなのを覚悟していますし、さもなくばそもそも買ったりしません。それがつい手を出してしまうということはぼくにとって何かしら買いたくなる魅力を備えているということなのでしょう。

そんなぼくが購入したChuablesoftの4本目のゲームが私が好きなら「好き」って言って! です。これまで購入した4本の中で批評空間での評価は1番高く、ライターもデビュー作のあの晴れわたる空より高くで成功した範乃秋晴氏と期待できる材料は揃っていました。
ただ気になったのはそれなりの評価とはいえあの晴れわたる空より高くと比べると、明らかに批評空間での中央値は低かったこと。そして前作とは作品の傾向が変わっていること。そう考えるとやはりそれほど期待できないのではないかという気もしていました。


(ここからネタバレ感想)

毎日画面に現れるイベントを選択していって結果ヒロインの好感を上げていくというゲームは過去いろいろリリースされているのですが、成功したというイメージはあまりありません。ぼくのプレイしたゲームでいうと古くはFESTA!! -HYPER GIRLS POP- (Lass)。コットンソフトのナツメグ ナギサの ~Around The Seaside~といったところが挙げられるのですが、この3点に共通するのがイベントの数が少なくて、周回プレイすると最後にはほとんど既読イベントばかりになってしまうということです。
その点、このゲームはその欠点を何とかしようとする工夫は見られます。イベントの数は多いし、イベント選択によっては見られないCGもかなりあって、完全攻略となるとなかなか難しい。それに恐らく最後にプレイすることになるであろうリンカルートはそうしたイベントがあらかた既読になった後に現れたりと、最後まで飽きさせないようにしようとする意図は見られます。
ではそれが成功したかと云われると、ぼくは首を横に振らざるを得ないのですね。その理由はイベント数こそ多いのですが、同じような会話パターンやギャグが多く水増しをした感が漂っているからです。特に気になるのはメインヒロインの一角を占める友希が延々と繰り返す下ネタでこれには本当に閉口させられました。ライターは果たしてこれを面白いと思って入れたのか、それとも友希のキャラクター付けのつもりで行ったのか分かりませんが、どちらにしても話のテンポを阻害するばかりで逆効果としか云いようがありません。下ネタというのは要所要所ピンポイントで行うから効果があるわけで、友希のように下ネタを繰り返すのではただの痴女にしか見えません。それともライターはプレイヤーに友希を痴女と思って欲しくて繰り返しさせたのでしょうか?

正直この時点でぼくがこのゲームに対するモチベーションは地に落ちかけたのですが、それは別としてこのゲームのヒロインは友希を含め総じてどうもぼくの琴線に触れるキャラがいないのですね。ぼくが前回プレイしたChuablesoft作品である残念な俺達の青春事情。と比べ原画やCGがやや好みから外れたこともあるのですが、プレイしていてヒロインが可愛く感じられないというのは、日常会話でヒロインの魅力が引き立つような台詞やイベントが足りないということで、これはライターの責任が大きいといえます。このゲームをプレイする限りライターである範乃秋晴氏は萌えゲーのシナリオを書くのは向いていないのではないかと思ってしまったくらいです。

ただライターの才能が表れている部分はあります。
このゲームの主眼は恐らく彩雨ルートで、ぼくが思うにライターは最初この彩雨ルートのストーリーを考えて、それから他のルートの話を膨らませていったのではないかとぼくは考えます。彩雨は病弱で喘息持ちのお嬢さまという設定ですが、ルート終盤で喘息でなく化学物質アレルギーによるものと分かります。主人公が園芸部で農業を行ったり、シックハウス症候群に罹患したりなど序盤から伏線を張っていて、彩雨の病気の正体も唐突感はありませんでした(逆に驚きもさほどありませんでしたが)。そしてこのゲームの重要キャラであるQPの存在が一番生かされるのもこの彩雨ルートであり、このルートのみ取り上げれば、それほど悪くないというよりむしろ良作に分類されてもいいかと思うくらいです。
ただこの彩雨ルート以外がほぼ壊滅的なデキというのがあまりに痛い。主人公がバイトするレストランを舞台に展開される友希ルートは、農業絡みから膨らませ主人公に料理人志望という設定を与え彩雨ルート同様の伏線を張ったつもりなのですが、友希のキャラ性から全くといっていいくらい楽しめず、内容も平凡といっていいデキでしたし、もう1人のヒロインであるまひるはあまりの幼児的な行動に中途何度もプレイを止めたくなったほど。これではいくら中心になるルートが良くてもとても合格点は与えられません。

(総括)
このゲームをプレイする限り、ライターの範乃秋晴氏は芯のあるシナリオは書けても、軽快なコメディを書くことに関しては不得手と云わざるを得ません。前作が好評だったということは、(プレイしてないので想像ですが)彩雨ルートのような話を幹にしてうまく枝葉をつなげていったのでしょう。それに比べると今回の膨らませていく仕事ぶりは手際が良かったとはとても言えないものでした。あえて弁護するとしたら毎日イベントを選んでいくシステムに問題があったといえるのかもしれませんが・・・
このゲームのみで氏の評価をするのは(見所ある部分があったこともあるのですが・・・)不公平と思いますので、次回は氏の得意な土俵で勝負してもらいたいとぼくは思うのですね。  

Posted by 7月の魚 at 16:58Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2016年11月03日

評判倒れに終わった理由

最近仕事が忙しく、更新が出来なくて歯がゆい思いをしています。
というのも10日ほど前にようやく空色イノセント(あかべぇそふとすりぃ)をクリアすることが出来たのですが、所感を書きたくても時間がなくてそれもままならない状態。最近トシのせいか忘れっぽくなって感想メモを見ても、なかなかプレイしていた時の記憶が戻らなくて自分ながらあきれています。
まあ記憶が曖昧になっているということは、それほど印象に残らない作品だったといえるかもしれないのですが、それでも批評空間の中央値(65点)ほど悪いとは思えなかった。
というわけで感想というには短い所感ですが・・・


このゲームの物語の筋は卵から孵したカナダガンたちを軽飛行機と一緒に飛ばせるということになります。これは4人のヒロインの誰もが同じであり、それだけに捉われると同じ話の繰り返しであり一見単調に感じられるかもしれません。カナダガンの成長物語と見ればそれは当然のことでしょう。
もう一つマイナスに感じる点は、主人公の設定について。航空学校からの転校を余儀なくされて田舎にやってきた主人公が「生物部」に入部することによって新しい生活を見つけていく。そんな主人公に降って湧いたのが「飛行機部」の復活。空への憧れが再び目覚める主人公に-カナダガンと共に空を飛ぶという計画が持ち上がって・・・というようなあらすじですが、それにしては主人公のキャラクター性が強くないのですね。主人公が転校をした理由もサラっとしか語られず、主人公の成長といった点についても物足らない。そうした物語のバックボーンといった点が弱いため、余計にあっさりとして物足らないといった読後感に襲われるのだと思うのです。

ただ擁護するならば、このゲームは(こういったものにありがちな)主人公のキャラ性については重要視してなくて、あくまでヒロインのキャラを押し出そうとしているのかもしれません。このゲームの企画・原案である井上啓二氏の作品群から考えると、こういった萌えゲーよりの展開はやや拍子抜けのような気がしないでもないですが、存外に濃かったHシーンのことを考えるとそういった見方もあながち的外れではない気がするのです。
そういった意味で殆ど成長しない主人公に比べて、カナダガンに負けないぐらい成長していくヒロインの萌えを楽しむゲームなのかもしれません。ただそのヒロインの成長に関与するのが主人公でないのがメインヒロイン格のまひるで、個別ルートに入る以前に軽飛行機の免許を所得してしまう彼女は、恐らく主人公の存在なくても自活していく強い女の子だと思うのです。キャラのビジュアル的なものは一番だしHシーンも一番良かったように感じられた彼女ですが、ルート的にはやや盛り上がりに欠けた(このゲームのルートはどれもそれほど盛り上がりに欠けるのですが・・・)ように思います。
ぼく的にはこのゲームで一番勧めたいのはひかりルートのように思います。ルートに入って急に始まるHシーンや他のヒナと交わらないガーコ10に自分を重ね合わせる部分など、終盤になって人間としての成長を見せる彼女はゲーム当初の印象から急激に可愛く見えるようになりました。
他のヒロインもルートに入ってそれぞれ可愛い面を覗かせていて、萌えゲーと見ればぼくはそれなりに満足できたと思うのです。ただ大方のプレイヤーはこのゲームにそういった面はそれほど求めていなかったと思うのですね。重厚とまではいえないまでも、大空を馳せる飛行機のような青春を満喫させるようなシナリオを求めるプレイヤーにとっては、裏切りとしか感じられなかったでしょう。
それでもぼくはまずまず楽しめましたし、良作と言い切るのは辛くても佳作程度の評価は充分与えられると思うのです、このゲームを出したのがあかべぇそふと系列でなくて、企画に井上啓二氏の名前がなかったとしたら、もう少し評価の上積みがあったのではないかと、ぼく的には思うのです。

(おまけ)
最近のあかべぇそふと系列は企画・原案の著名ライターを起用しシナリオには新人を抜擢というゲームが増えてきています。このゲームは失敗に終わったのですが、他のゲームはそれなりの評価を受けているところを見ると、ぼくの憶測になるのですが、このゲームに井上啓二氏が関わった割合はそれほど高くなかったのではないかと思うのですね。仕上がった内容を見る限り井上啓二氏はただ設計図を書いただけで、完成された建物(ゲーム)の中身まで関わっていなかったような気がしてならないのです。  

Posted by 7月の魚 at 02:53Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2016年10月06日

構成や展開の拙さに泣く

先月中旬から患っていた帯状疱疹ですが、ようやく快方に向かいつつあるようです。
ただ時折ちくちくと刺すような痛みが続いていて、いまだ全快とはいかない状態が続いています。まあ直りきらないうちから仕事に出ているようでは仕方ないかもしれませんが、いまだ患部だった箇所に痺れが残っているところを見ると、もしかしたら帯状疱疹神経痛なのではと心配しています。

さて9月発売のゲームが出揃った中、ぼくはいまだに昨年発売のゲームを崩しているわけですが、今回は果つることなき未来ヨリ X-RATED (FrontWing)の所感について述べてみようと思います。
メーカーのあおり文句が「グリザイア」スタッフ再結集ということで、グリザイア三部作を意識した作品であることは理解していたのですが、発売から1年近く経過した批評空間の得点はと見ると、まずまずの数値ではあるものの第1作である「グリザイアの果実」と比べると遠く及ばない。これだけ見ると「グリザイア」スタッフ再結集という煽りは逆に自らハードルを高くしてしまったように感じられたわけですが・・・

(ここからネタバレ)

このゲームを終えた感想は「ずいぶんバランスの悪い構成だな。」というものでした。主人公の三森一郎が異世界に飛ばされユキカゼに救われてからの始まりは「グリザイア」のメインライターの藤崎竜太らしさが出ていました。グリザイア3部作では後半になるに従ってミリタリーの造詣深さが高じて独自の世界へ入ってしまったのですが、今作の場合は当初から主人公が太平洋戦争時代の軍人と設定されているだけあって、無理なく世界観に入っていくことができました。三森の軍才に惹かれていくユキカゼの心情は容易に理解できるものですし、物語に入っていく上ではベストに近いプロローグだったといえると思います。
それが怪しくなりはじめるのはアイラとの出会いあたりから。アイラを巡る周囲の紛争について説明するのが生易しいものでないのは分かります。ただこれはぼくの理解力が足りないのかもしれませんが、このアイラルートの序章に関してライターが何をプレイヤーに伝えたいのかぼくにはさっぱり分かりませんでした。言い換えれば「冗長」この一言に尽きます。特にアイラとキュリオの昔話に至っては何を意味するのかさっぱり不明な上全く面白くなく正直スキップしたくなりました。アイラや他の犬族たちのキャラは良かっただけに、このストーリー展開は残念でした。
続くメルティアやリアは手堅い展開でしたが、2人のキャラがどうもぼくの嗜好から遠いところにあって面白みには描けました。そう考えるとこの作品がユキカゼ(というより藤崎竜太氏)におんぶだっこしたものであることは分かるかと思います。
そんな共通ルートを経て始まるユキカゼルートは確かに面白かったです。ただこのルート。ユキカゼルートというよりも飛竜隊ルートといっても過言なくて、メインヒロインである筈のユキカゼについては意外に存在感が薄いのがある意味興味深かったです。実際ヒロインの魅力としてはユキカゼよりもカーマインら4人の方があって、主人公が彼女らを教育していくあたりは、一番「グリザイア」らしさを感じる場面でした。
ぼく的にはユキカゼよりも飛竜隊の方がヒロインとして相応しいように思えてならないのですが、これは主人公が言うように「ユキカゼと遭わなければ自分は生きていなかった。」(多少ニュアンスが違うかも・・・)ということを考えれば、ユキカゼをメインヒロインとして扱うことに関しては文句はありません。
ただ物語を進行するにあたってメインディッシュであるはずのユキカゼルートが1番最初に入るよう固定されていて、サブであるアイラたちがユキカゼルートの後になるというのは構成的にかなり問題かと思うのです。このサブヒロイン3つのルートは面白さという点で明らかにユキカゼルートに劣っていて、どうにも拍子抜け。そんなサブヒロインのルートがユキカゼルートを終わらせないと解凍しないという点もどうも腑に落ちない。というのもこの4人のヒロインルート自体同時系列で進んでいるものの相互の連携はそれほど強いとはいえず(それぞれライターが違うから当然か)、独立してしまっているのです。だからどのルートからプレイしたとしてもネタバレになるわけでなく弊害はほとんど感じない。そういった意味で最初のルートをユキカゼに固定することに意味をほとんど感じないのです。
もし意味を求めるとしたら、全ルート終了後にグランドルートがあって然るべきだし、そうすれば作品自体も締まると思うのです。そこでもし飛竜隊が攻略できたとしたらもっと評価は上がったでしょう。まあないものねだりですが・・・
「終わりよければすべてよし」と言い切ってしまうのは少しどうかと思うのですが、締りが悪いよりは作品としての印象はいい筈。そう考えると序盤の冗長な展開を含め、このゲームは構成的にかなり損をしていて、そこさえ何とかなっていればもう少し評価が「グリザイアの果実」に近づけたと思うのですね。そういった意味でも良作には足りないといった批評空間の評価は妥当なものなのでしょう。  

Posted by 7月の魚 at 05:14Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム