2019年08月27日

ぼくの失敗学2題

朝倉康心プロの「麻雀の失敗学」を読み返しています。
朝倉プロは天鳳界ではASAPINとしての方が有名で、これまでも数冊麻雀戦術書を上梓しています。以前ブログで記事にしたこともあるのですが、ある麻雀大会で実際お会いしたこともあり(残念ながら同卓することはできなかったのですが・・・)その際、握手していただいたこともあって、それからすぐ本屋で初著書の「超精緻麻雀」を購入したのですが、その思考力はもとより分かりやすさに驚いたものです。
残念ながらいまだその思考力は身に付かず、相変わらず鳳凰卓手前でウロウロしているわけですが、今回の「麻雀の失敗学」はぼくにとっては思考のレベルが高すぎて、ほとんど理解できないことが多いのですね。つまり朝倉プロのレベルとまではいかなくとも、失敗の理由が理解できなければこの本の真価は分からないということです。
といってもこの本がぼくにとっては全くの無価値だったかというと、そうではありません。というのも成功したときばかりでなく失敗したときの牌譜を見返えさなければいけないと分かったからです。
ただ1つの失敗を的確に咎めてくる鳳凰卓の猛者たちと違い、特上卓だと失敗がそのまま通ってしまうことがままあるのですね。これは将棋でも同じで「悪手を的確に咎めないとそれが好手になってしまう。」というのは有名な格言で、当然麻雀でも同じようなことが言えるのです。
「麻雀の失敗学」で朝倉プロが失敗と嘆いた長考したケースも、勝又プロがその長考を的確に咎めたからミスとなったのでしょう。もし勝又プロがその長考を見過ごしたとしたら、もしかしたら朝倉プロもその長考をミスと感じることが出来なかったかもしれません。

そんなぼくが「これは失敗した・・・」と思ったつい最近の特上卓での牌譜から。
五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国九筒:麻雀王国九筒:麻雀王国一索:麻雀王国二索:麻雀王国二索:麻雀王国二索:麻雀王国四索:麻雀王国七索:麻雀王国七索:麻雀王国八索:麻雀王国八索:麻雀王国ツモ九筒:麻雀王国ドラ四萬:麻雀王国
東1局の北家。オヤに開局早々親満を和了られ。そこからの2局は流局した3本場。取り合えず原点ですが、トップの親とはちょうど親満分の差といったところ。そんな3巡目で2つ目のアンコが出来て大物手の匂いがしてきたところ。
ただ既に八索:麻雀王国一索:麻雀王国九索:麻雀王国が各1枚場に見えているというソーズが安くなりそうな場況。果たして何を切るかといったところですが・・・

といっても切る牌は一索:麻雀王国四索:麻雀王国しかありません。そしてぼくが切ったのは一索:麻雀王国の方。四暗刻を見るなら場に姿を見せていない牌を残したほうがいいと踏んだからです。
と次のツモが七筒:麻雀王国。こうなれば打四索:麻雀王国でリーチするのですが、待ちはというと宣言牌のモロスジの七索:麻雀王国と既に1枚切れの八索:麻雀王国のシャンポンととても出やすい待ちとはいえない。
手替わりを狙うとしても六索:麻雀王国九索:麻雀王国が入った高めイーペーコーくらいではくらいでは「旨みがないですし、ならば両面が先に埋まってのツモり三暗刻リーチの可能性をまず考え先に四索:麻雀王国打でなければいけませんでした。
まあ絶対にマンガンを和了しなければならないという条件なら別にそれでもいいのですが、ここはまだ東1局だけに乗っているオヤを降ろすことをまず考えるところで、わざわざ自分から出にくい待ちにしたのはミスといっていいでしょう。
ただこのミスが的確に咎められないのが特上卓。3巡後あっさりトップ目のオヤから七索:麻雀王国が切られて和了。早いリーチでスジを追うしかなかったのかもしれなかったかもしれませんが、なんと裏ドラがその七索:麻雀王国であっさり逆転してしまいました。

昔ならただ「ツイてる」といって過ぎていった局で、リツミサンの「超メンゼン主義麻雀」の第3章にあるようにそのまま見過ごしていったかもしれません。しかしこれは結果が良かっただけで、やはり失敗と認識して次回に繋げないといけないのです。

そんな次の特上卓での対局。
南3局の北家で18100点持ちの3着目。ラスの上家とは1300点差という厳しい局面。ここまでノーホーラ・ノー振り込みという我慢の麻雀が続いていましたがようやくチャンス手が。
一萬:麻雀王国四萬:麻雀王国四萬:麻雀王国四萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国一筒:麻雀王国二筒:麻雀王国三筒:麻雀王国四索:麻雀王国 ツモ六萬:麻雀王国ドラ五索:麻雀王国

九萬:麻雀王国ツモなら四索:麻雀王国打もありますが想定外の、六萬:麻雀王国ツモで迷った挙句四筒:麻雀王国ツモでのタンヤオ振り換わりと好形変化を考えてここは一萬:麻雀王国打で仮テン。気になるのは前巡風牌をポンした上家の動向。恐らく好形テンパイならリーチをかけてもオリないでしょうから、リー棒を出すなら少しでもいい待ちで掛けたいtころ。心強いのはマンズの面子部分で三萬:麻雀王国五萬:麻雀王国といったところが入ればリーチと行きそう。
と再び上家のポンが入り流れてきたのは六索:麻雀王国。2フーロされてもはや一刻の猶予もならないところですが・・・

ぼくの決断は四索:麻雀王国打で仮テン継続。さすがにドラ待ちのカンチャンでリーチに行く気はなく、まあ仮テンでツモれるならドラ表示牌に見えている四索:麻雀王国より六索:麻雀王国の方がで可能性が高いだろうとの判断です。
すると2巡後、2着の対面から鳴きが入りツモったのが四索:麻雀王国。待ち変えしていなければ、局を流せていたわけで、複雑な気持ちでツモ切りしたところ次のツモがなんとWドラの五索赤:麻雀王国。もはや我慢ならんとドラ単騎でリーチを掛けたのですが、こんな待ちが和了できるわけがなく、最後上家が700・400をツモってラスに転落。最後オーラスもテンパイすることなくそのままラスで終了となりました。

いろいろツッコミどころが多い局だったのですが、最初の一萬:麻雀王国打で仮テンは悪くない選択だったと思うのです。そして次の六索:麻雀王国ツモの場面。ここもリーチに行く場面でなく、としたら六索:麻雀王国単騎に待ち変えしたのもまあ悪くない判断。
そしてまず裏目となった四索:麻雀王国ツモ。この場面でドラ待ちのカンチャンに受ける手はありました。それでもテンパイ必至のライバル上家を相手にツモ専同然の待ちでリーチに行く手はない。まあそれはいいとして、またまた裏目となった五索赤:麻雀王国ツモ。ここで我慢ならんとリーチに行ったのが、決定的なミスでした。
どうせここまで裏目ったのですから、フリテンのリャンメンに受けてダマを継続すればよかったのです。ここでリーチに行ったため、1フーロして手を進めていた対面がオリてしまい、結局ライバルの上家に和了されてしまったのです。しかもリー棒のサービス付き。これでは自分でラスを確定させてしまったといっても過言でありません。

鳳凰卓の強者の方から見れば違う意見があるかもしれません。ただなるべく好形にしてめくりあいに持ち込むことを身上としているぼくのようなタイプが、出るわけが無いドラ単騎でリーチに行った時点で頭に血が上っていたのです。口で言うほど易しくないのですが、常に冷静で麻雀を打つようになりたいものです。

まあぼくの牌譜なんてこんな失敗ばかりなんですけどね。

この記事へのトラックバックURL

http://sakanaeye.mediacat-blog.jp/t135779
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい