2022年02月06日

楽しい作品であるのは確かだけれど

オミクロン株が猛威を振るっています。
ぼくの周りでも陽性患者や濃厚接触者がちらほらと表れているのですが、恐いのは無症状な罹患者が街中にごろごろいるということ。
「人を見たらオミクロン株と思え。」
と言いたくなるくらいで、注意していたとしても罹患して不思議でない状態。
いっそ濃厚接触者となって、自宅待機していた方がエロゲー崩しに専念できるかもしれませんが、そうはいってもやはりコロナ患者にはなりたくはないわけで、一層の手指消毒に気を付けるしかありません。
というわけでもないですが、いつになったら届くやらとやきもきしていた接種券がようやく届いたので、第3回目の接種に行ってきました。2回目と同じく接種翌日から発熱症状が出て、今回は悪寒も酷かったのですが、次の日の朝にはほぼ全快。コロナに罹って入院することを思えば、これくらいの副反応なら許容できるというものです。

さて年明けからプレイしていたMonkeys!¡(HARUKAZE)ですが、先日クリアすることが出来ました。前回クリアしたハッピーライヴ ショウアップ!が大難産だったことを考えると、やけに早く終わったような気がするのですが、それでも1か月近く掛かったことを考えると、それほど威張れたものでないですね。ただ天鳳でサブ垢含め130戦以上打ったことを考えると、よくクリアできたものだと思ったり思わなかったり・・・

そんなMonkeys!¡が早くクリアできた理由はというと、テキストの軽快さによるものが大きいですね。ぼくの笑いのツボに入るようなギャグは少なかったのですが、何よりテンポがよくサクサクと進んでいきます。
このゲーム。俗にいう主人公女装潜入ものなのですが、一見荒唐無稽な設定と思わせて、女装ものの押さえるべきところは押さえているのは予想外。主人公が女子校に潜入するのあたって、近くにそれをフォローしてくれるヒロインがいるのも、過去の成功作を倣ったのかもしれません。主人公が喋らず筆談で話すのはせっかく主人公役に人気声優の沢澤砂羽を起用しているだけにもったいなく思えるのですが、これが制作者のリアルと空想の折り合いが付く境界線なのでしょう。つまりシナリオで荒唐無稽な展開が多い中、こうした設定部分ではなるべく現実に近づけるよう(簡単に女装バレを起こさないよう気を配っているというわけです。

ただ、このゲーム。手放しに絶賛できるかというと微妙なところ。Hシーンに夢オチがあるという点は正直どうでもいいのです(というより、このゲームほど使えなかったエロゲーは最近プレイして記憶がない)。恐らくこのゲームは全年齢版が出ることは既定路線で、それならHシーンはすぐ省けるようにした方が楽ですから。それにこのゲームの原画家であるcake氏の原画を見る限り漫画家としての手腕はともかく、萌えエロについては正直厳しく見ていたこともあります。まあぼくにとってはHARUKAZEがまだ18禁ゲーム側にいるだけでありがたいと思っているのです。例え抜けないエロゲーだったとしても。

それよりも、このゲームのシナリオの多くが家庭的に問題を抱えているヒロインの解決に奔走する主人公というパターンで、これはライターであるはと氏の得意とするところというのは分かっているのですが、それ以外の展開を見たかったというのが正直なところ。特に硝子ルートはデキはともかく焼き直し感は否めなかった気がします。ユキルートの主人公によるヒロイン(及び母)の救済はバカバカしいものが多かったのですが、一番このゲームで気に入っている部分です。メバチルートはちょっとご都合主義的展開が多く・・・というよりヒロインの可愛さを見せる場面が少なくて、ぼくの評価は低いです。
そして肝心のカラスルートですが・・・

主人公(猿吉)が病から救いだしたカラスを、今度はカラスが救う。つまり冒頭の部分と表裏一体となっているわけで、そのあたりのライターの構想は分かるような気がします。硝子の宮と雑木林の合併・・・共学のためにカラスを救った猿吉に対し、カラスは雑木林のやり方(暴力)によって猿吉に対する復讐を遂げようとします。もちろんそんなやり方が許されるわけだなく、主人公によって制止されるわけですが、この大団円は悪くないと思います。他のヒロインと違いカラスの家庭環境については、ライターの書き込みが不足していて想像するしかないのですが、物質的にはともかく精神的に恵まれていたとは思えない。そういった意味で、他のヒロインと同じく家族関係の救済に向かうシナリオも考えられたのですが、ライターはカラスをもう一人の主人公として描きたかったような気がして、あえてこういう展開にした気がします。

(総括)
後になって印象に残るゲームというわけではありませんが、娯楽作品として見れば高い水準という作品。何を求めるかによって評価は大きく変わり決して万人に評価されるゲームでないことは確か。それでもHARUKAZEらしい楽しい作品をあえて18禁ゲームとしてリリースしてくれたことに対して、ぼくはありがとうと言いたいです。

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