2022年07月11日

ゆうせー本2の感想と実戦譜

会社の健康診断の帰りに某書店に寄った際、ゆうせーさんの新刊が置いてあるのを見つけたので、レジに持って行きました。
同じマージャン本のコーナーに堀プロと多井プロの新刊が置いてあるのはすぐ発見できたのですが、ゆうせーさんの新刊は見つからず、(マイナーなマイナビの本は置いてないのかな・・・やはりもっと大きな本屋に行かないといけないのか。)と思ったのですが、実はまさかの平積みだったので気づかなかったという罠。どうせ1冊しか入ってないだろうからと、本棚の上ばかり見ていて足元に平積みされているとは思わなかったのです・・・まさに灯台下暗しですが、というとこの本屋では堀プロや多井プロの本よりよく売れているのか(それとも店員さんの押しなのか)と思ったり思わなかったり。

そんなゆうせー本2ですが、余り内容を深く語ると申し訳ないので、簡単な感想に留めるのですが、一番参考になったのが、占有率理論についての項。
恐らくこれについては強者と言われる方は頭でなく肌で身についているのではないかと思います。これはぼくの経験ですが、まだ麻雀の役も満足に覚えきれていなかった頃、取り合えず役を付けようと役牌を一鳴きしたのに対し、対局後「役牌ポンして、残りタンヤオの仕掛けはしないほうがいい。」と教えてくれたおじさんがいました。
つまり役牌を仕掛けた後に手牌が中張牌ばかりだと、後手に回った時に苦労するから、ドラが複数あるならともかく、どうしても早アガリしたい時以外は、役牌を落としていってメンタンピンを狙うのも手だよと教えてくれたのです。
この助言が脳内の片隅にあったのか、いつしかぼくはメンゼン派となっていったのですが、そんな昔話はともかく、ゆうせー本2のこの項では、強者が肌で感じていた部分を、手牌の中の中張牌の占有率という分かりやすい説明で落とし込んでくれたのです。
ぼくも過去の経験もあって頭ではなんとなく理解はしていたつもりだったのですが、この本を読んでようやく身についたような気がしました。

さてそのゆうせー本2を読んだ後の実戦譜から

4巡目で5つ目のトイツができました。
ぼくはメンゼン派にありがちな大のチートイ好きで、この手牌なら以前なら恐らく打3sとしていたと思います。どの牌が重なるのかまだ不明といったところですが、チートイの単騎候補としてドラそばは不利・・・ならば3sその後2sと切っていって、優秀な単騎候補を残したいと思ったのです。
ただこの手牌は端牌が多い。ゆうせー本を読んだ後ということで、この手はドラ2枚を生かして鳴き手も見た方がいいのではと思い直し、トイトイやチャンタも考えW東を切りました。

その後、上家からドラの1sが出ました。

以前のぼくならこの1sは鳴けていない(というか優秀な単騎候補の9p1pといったところを残していたと思う)のですが、ここは当初の狙いどおり鳴きを入れる。
一瞬ポンと言いそうになったのですが、少し考えチーを選択。親のドラポンを見ても普通に初牌を切ってくるような相手ならトイトイに走ってもいいのですが、普通は警戒され北や1mといったところが押さえられるかもしれない。それなら他家に少し舐めてもらおうとトイトイでなく不利だとしてもあえてチャンタ狙いにシフトしたのです。実際点数は変わりませんし。

そして1mを重ねたのですが、実は捨牌を見て分かるようにチー後に打8mとしてすぐ8mをカブっています。もしチー後普通に打3mとして8mをカブらなかったとしたら、ツモ専になるのですが、しぶしぶ三暗刻狙いで9m打としていたと思う。そして上がれていなかったと思う。(また結果論になるが、1sをポンして2s3sを切っていたらそれ以前に北と3mのシャンポン待ちのトイトイテンパイになっていた。もちろんすんなり初牌の北や3mがすんなり出たかどうか分かりませんが)
実戦では1mをアンコにした後。早々に対面から北が出てポン。そしてすぐ下家から7mをロンで親満のアガリとなったのですが、この幸運(いやバカづきといっていいかも)なアガリをモノにできたのもゆうせー本2のおかげと思っています。というのもあの最初の手牌から鳴いて手を進めるという発想は思い浮かばなかったですから。戦術の引き出しを増やすという意味でも、そして純粋に地力を付ける意味でも、麻雀をより強くなりたい方にぜひ読んで欲しい良本だと思います。

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