2016年11月03日
評判倒れに終わった理由
最近仕事が忙しく、更新が出来なくて歯がゆい思いをしています。
というのも10日ほど前にようやく空色イノセント(あかべぇそふとすりぃ)をクリアすることが出来たのですが、所感を書きたくても時間がなくてそれもままならない状態。最近トシのせいか忘れっぽくなって感想メモを見ても、なかなかプレイしていた時の記憶が戻らなくて自分ながらあきれています。
まあ記憶が曖昧になっているということは、それほど印象に残らない作品だったといえるかもしれないのですが、それでも批評空間の中央値(65点)ほど悪いとは思えなかった。
というわけで感想というには短い所感ですが・・・
このゲームの物語の筋は卵から孵したカナダガンたちを軽飛行機と一緒に飛ばせるということになります。これは4人のヒロインの誰もが同じであり、それだけに捉われると同じ話の繰り返しであり一見単調に感じられるかもしれません。カナダガンの成長物語と見ればそれは当然のことでしょう。
もう一つマイナスに感じる点は、主人公の設定について。航空学校からの転校を余儀なくされて田舎にやってきた主人公が「生物部」に入部することによって新しい生活を見つけていく。そんな主人公に降って湧いたのが「飛行機部」の復活。空への憧れが再び目覚める主人公に-カナダガンと共に空を飛ぶという計画が持ち上がって・・・というようなあらすじですが、それにしては主人公のキャラクター性が強くないのですね。主人公が転校をした理由もサラっとしか語られず、主人公の成長といった点についても物足らない。そうした物語のバックボーンといった点が弱いため、余計にあっさりとして物足らないといった読後感に襲われるのだと思うのです。
ただ擁護するならば、このゲームは(こういったものにありがちな)主人公のキャラ性については重要視してなくて、あくまでヒロインのキャラを押し出そうとしているのかもしれません。このゲームの企画・原案である井上啓二氏の作品群から考えると、こういった萌えゲーよりの展開はやや拍子抜けのような気がしないでもないですが、存外に濃かったHシーンのことを考えるとそういった見方もあながち的外れではない気がするのです。
そういった意味で殆ど成長しない主人公に比べて、カナダガンに負けないぐらい成長していくヒロインの萌えを楽しむゲームなのかもしれません。ただそのヒロインの成長に関与するのが主人公でないのがメインヒロイン格のまひるで、個別ルートに入る以前に軽飛行機の免許を所得してしまう彼女は、恐らく主人公の存在なくても自活していく強い女の子だと思うのです。キャラのビジュアル的なものは一番だしHシーンも一番良かったように感じられた彼女ですが、ルート的にはやや盛り上がりに欠けた(このゲームのルートはどれもそれほど盛り上がりに欠けるのですが・・・)ように思います。
ぼく的にはこのゲームで一番勧めたいのはひかりルートのように思います。ルートに入って急に始まるHシーンや他のヒナと交わらないガーコ10に自分を重ね合わせる部分など、終盤になって人間としての成長を見せる彼女はゲーム当初の印象から急激に可愛く見えるようになりました。
他のヒロインもルートに入ってそれぞれ可愛い面を覗かせていて、萌えゲーと見ればぼくはそれなりに満足できたと思うのです。ただ大方のプレイヤーはこのゲームにそういった面はそれほど求めていなかったと思うのですね。重厚とまではいえないまでも、大空を馳せる飛行機のような青春を満喫させるようなシナリオを求めるプレイヤーにとっては、裏切りとしか感じられなかったでしょう。
それでもぼくはまずまず楽しめましたし、良作と言い切るのは辛くても佳作程度の評価は充分与えられると思うのです、このゲームを出したのがあかべぇそふと系列でなくて、企画に井上啓二氏の名前がなかったとしたら、もう少し評価の上積みがあったのではないかと、ぼく的には思うのです。
(おまけ)
最近のあかべぇそふと系列は企画・原案の著名ライターを起用しシナリオには新人を抜擢というゲームが増えてきています。このゲームは失敗に終わったのですが、他のゲームはそれなりの評価を受けているところを見ると、ぼくの憶測になるのですが、このゲームに井上啓二氏が関わった割合はそれほど高くなかったのではないかと思うのですね。仕上がった内容を見る限り井上啓二氏はただ設計図を書いただけで、完成された建物(ゲーム)の中身まで関わっていなかったような気がしてならないのです。
というのも10日ほど前にようやく空色イノセント(あかべぇそふとすりぃ)をクリアすることが出来たのですが、所感を書きたくても時間がなくてそれもままならない状態。最近トシのせいか忘れっぽくなって感想メモを見ても、なかなかプレイしていた時の記憶が戻らなくて自分ながらあきれています。
まあ記憶が曖昧になっているということは、それほど印象に残らない作品だったといえるかもしれないのですが、それでも批評空間の中央値(65点)ほど悪いとは思えなかった。
というわけで感想というには短い所感ですが・・・
このゲームの物語の筋は卵から孵したカナダガンたちを軽飛行機と一緒に飛ばせるということになります。これは4人のヒロインの誰もが同じであり、それだけに捉われると同じ話の繰り返しであり一見単調に感じられるかもしれません。カナダガンの成長物語と見ればそれは当然のことでしょう。
もう一つマイナスに感じる点は、主人公の設定について。航空学校からの転校を余儀なくされて田舎にやってきた主人公が「生物部」に入部することによって新しい生活を見つけていく。そんな主人公に降って湧いたのが「飛行機部」の復活。空への憧れが再び目覚める主人公に-カナダガンと共に空を飛ぶという計画が持ち上がって・・・というようなあらすじですが、それにしては主人公のキャラクター性が強くないのですね。主人公が転校をした理由もサラっとしか語られず、主人公の成長といった点についても物足らない。そうした物語のバックボーンといった点が弱いため、余計にあっさりとして物足らないといった読後感に襲われるのだと思うのです。
ただ擁護するならば、このゲームは(こういったものにありがちな)主人公のキャラ性については重要視してなくて、あくまでヒロインのキャラを押し出そうとしているのかもしれません。このゲームの企画・原案である井上啓二氏の作品群から考えると、こういった萌えゲーよりの展開はやや拍子抜けのような気がしないでもないですが、存外に濃かったHシーンのことを考えるとそういった見方もあながち的外れではない気がするのです。
そういった意味で殆ど成長しない主人公に比べて、カナダガンに負けないぐらい成長していくヒロインの萌えを楽しむゲームなのかもしれません。ただそのヒロインの成長に関与するのが主人公でないのがメインヒロイン格のまひるで、個別ルートに入る以前に軽飛行機の免許を所得してしまう彼女は、恐らく主人公の存在なくても自活していく強い女の子だと思うのです。キャラのビジュアル的なものは一番だしHシーンも一番良かったように感じられた彼女ですが、ルート的にはやや盛り上がりに欠けた(このゲームのルートはどれもそれほど盛り上がりに欠けるのですが・・・)ように思います。
ぼく的にはこのゲームで一番勧めたいのはひかりルートのように思います。ルートに入って急に始まるHシーンや他のヒナと交わらないガーコ10に自分を重ね合わせる部分など、終盤になって人間としての成長を見せる彼女はゲーム当初の印象から急激に可愛く見えるようになりました。
他のヒロインもルートに入ってそれぞれ可愛い面を覗かせていて、萌えゲーと見ればぼくはそれなりに満足できたと思うのです。ただ大方のプレイヤーはこのゲームにそういった面はそれほど求めていなかったと思うのですね。重厚とまではいえないまでも、大空を馳せる飛行機のような青春を満喫させるようなシナリオを求めるプレイヤーにとっては、裏切りとしか感じられなかったでしょう。
それでもぼくはまずまず楽しめましたし、良作と言い切るのは辛くても佳作程度の評価は充分与えられると思うのです、このゲームを出したのがあかべぇそふと系列でなくて、企画に井上啓二氏の名前がなかったとしたら、もう少し評価の上積みがあったのではないかと、ぼく的には思うのです。
(おまけ)
最近のあかべぇそふと系列は企画・原案の著名ライターを起用しシナリオには新人を抜擢というゲームが増えてきています。このゲームは失敗に終わったのですが、他のゲームはそれなりの評価を受けているところを見ると、ぼくの憶測になるのですが、このゲームに井上啓二氏が関わった割合はそれほど高くなかったのではないかと思うのですね。仕上がった内容を見る限り井上啓二氏はただ設計図を書いただけで、完成された建物(ゲーム)の中身まで関わっていなかったような気がしてならないのです。
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