2018年06月10日

面目躍如となった最新作

前に通っていた健康麻雀の店が閉店したので、もうリアル麻雀を打つ機会は訪れないと思っていたのですが、その店のメンバーさんや親しくしていただいた人からお誘いを受けたので、Mという雀荘に行ってきました。その雀荘の入っているビルは同人ショップで有名なMブックスの真ん前で、他にもオタク系の店が複数あるという若気の至りを思い出されて非常にイヤンな場所。
それはともかく、それから2度ほどセットで打つ機会がありましたが、その雀荘がフリーだけでなく健康麻雀も始めているということで、夜勤明けのある日、開店早々の時間に飛び込みで訪問してみたところ、誰も客はなく30分ほど待った末に誘われるままフリーを打つことになりました。
その店は点3でチップ500ペリカという低レートな営業形態というのは知っていましたが、やはりフリーで初めての人を相手に麻雀を打つということで天鳳の昇段戦とは違った緊張感を感じながら半荘4回対局しました。

最初の1局はノーホーラの上に親で四暗刻をツモられるなど、見所のないままラスで終了。ただそれ以降は3着・2着・2着で放銃はゼロと勝ち味に乏しいいかにもぼくらしい麻雀が打てました。自動配牌は慣れてなくツモる場所を間違えたり、牌をポロポロ落としたりして対局者に「緊張しているの?」と声掛けされましたが、牌をポロポロこぼすのは平常営業なのですとは言えなくて愛想笑いを浮かべてごまかしたのは秘密ですが・・・まあ精算した結果ほぼプラマイゼロ(マイナス800ペリカ)だったので初陣としては上出来だったでしょう。

さて先日かりぐらし恋愛(アサプロ)が無事クリアできました。最近ぼく的には停滞している印象と腐したアサプロでしたが、今回は面目躍如。久しぶりにアサプロらしい笑いを楽しませてもらいました。
このところのアサプロは萌えを意識しすぎて、歌を忘れたカナリアならぬ笑いを忘れたアサプロといった状態に陥っていましたが、その原因は昔アサプロにあったヒロインを汚れにしても笑いを取るといった執念に欠けていたからだと前に言った覚えがあります。実際、可愛く見せたいヒロインが顔芸していては萌えどころではないでしょう。ただぼくがアサプロに求めているのは他のメーカーにあるような萌えゲーではないのですね。実際アサプロの絵師はどちらかというと微妙な画力の持ち主が揃っていて、萌えゲーには不向きというより他のメーカーと真っ向勝負したら太刀打ちできない。それなら変に不得手の萌えで勝負するより、笑いという長所を伸ばした方がいいと思っていたのですが・・・


そんな今作。あまり深く紹介するとネタバレとなってしまうので簡単に感想を述べますが・・・

ヒロインは絢花・杏・ひより・理兎の4人(他に奈々子と絢花の妹の丸の2人が攻略可能なサブヒロイン)。ルート分岐から察するとその順番どおりに攻略していくのがメーカー推奨と思われるのですが、それはともかく4人のヒロインの性格設定や家族構成が成功した一因だったと思います。このゲーム、住むはずだった旧住居が廃屋と化していた為、止むを得ず主人公が昔幼馴染だったヒロインの家をタイトルどおり「借り(仮)暮らし」するストーリーなのですが、主人公を迎えるヒロイン及びその家族が一筋縄ではいかない。
まず絢花の世計家は父の龍之介が主人公を絢花に付く悪い虫と認定して毛嫌いするし、絢花べったりの丸も同様。弟の弾の不遇っぷりは笑いよりも物悲しさを感じるくらいですが、弾があまり自分の境遇を不遇と思ってないところが深刻にならずに済んでいるところ。このあたりの設定は往年のアサプロらしさを感じさせます。
一方次に済む荒波家は杏のあまりの自堕落ぶりに将来を心配した父の惣時が主人公を杏の婿にと画策するなど世計家とは対象的な優遇ぶりを見せるのが対照的となっていて上手い。ただ母の透子も杏と同じく自堕落ぶりで笑いよりも理不尽さが表面化しすぎているのはどうだったか。それを緩和するためにももう少し主人公が杏を更正させるような展開を見てみたかった。
恐らく笑いという点を含め一番デキが良かったのが新妻家ルート。ヒロインのひよりもキャラ立ちしているが、それ以上に娘を出し抜いてヒロインの座を虎視眈々と狙う母親のみよりの存在が凄い。このキャラを考えた時点でこのゲームの成功が約束されたといっていいくらい。初体験をライバルの絢花のベッドで致してしまうひよりも大概で、エロも笑いにしてしまう貪欲さを感じてこのあたりは絶好調。ただ最後の理兎ルートは恐らくメインヒロイン格と思われた割には笑いは不足気味。これは理兎の両親は海外生活していて一人暮らしと萌えゲーにありがちな設定となっていて、他にヒロインと比べ萌えゲー寄りとなりすぎているのが原因なのでしょう。
もちろん笑いばっかりではプレイヤーも疲れるので、こうした箸休めのシナリオも必要だったかもしれませんが、ならば分岐のラストに持ってくるのはどうだったかと思うのですね。

それでも全体的に見れば最近のアサプロ作品と比べて大きく上積みしたのは間違いないところ。アサプロには変な萌えに走ることなく堂々と笑いを追及していって欲しいと思います。

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