2008年03月19日

降格チームの明暗

昨季J1から降格した3チームの成績が対照的になっている。2連勝と好スタートを切ったサンフレッチェ広島横浜FCが明なら2引き分けで勝ち点2しか稼げなかったヴァンフォーレ甲府が暗・・・しかもJ1時代実力以上の力を出すといわれたホームの小瀬でかつ対戦相手が昇格チームのFC岐阜と昨季J2最下位の徳島ヴォルティスが相手だから取りこぼしどころの騒ぎでない。連敗スタートではや監督のクビが飛んだ浦和レッズ以上に甲府の頭上には暗雲がたれこめているといえるかもしれない。

ただ前節の試合後ホームの小瀬でブーイングを鳴らした甲府サポーターには申し訳ないが、このスタートは予想の範疇だったともいえる。というのも昨季甲府が魅力的なサッカーを展開しながらあえなく降格してしまったのも前線がさっぱり得点を取れなかったから。ナビスコカップで輝いた須藤も大事なリーグ終盤では沈黙してしまったし、アルベルトはホーム広島戦での決勝ゴールこそ印象に残ったものの活躍はそれっきり。途中加入のラドンチッチはほとんど戦力にならなかった。今季はその3人に加え昨年まで前線で別格の働きを見せていた茂原や貴重なバックアッパーの山崎がチームを去った。もし今季本気でJ1復帰を考えているなら真っ先に補強しなければならないのがこの前線だ。しかし補強はというと愛媛FCからレンタル復帰したジョジマール京都を解雇され帰還した格好の美尾ガンバ大阪で燻っていた前田くらい。前線の軸は昨季徳島から途中加入したものの無得点に終わった羽地だ。この陣容では果たして本気で復帰を目指しているのか疑問視されても仕方あるまい。

一昨年や昨年の結果が示すように魅力的なサッカーをしたチームが必ずしもJ1に昇格出来るわけではない。J1に昇格するチームというのはべた引きの守備も構わず問答無用とばかりに打ち破るFWの得点力だ。一昨年昇格した横浜FCアレモン。昨年昇格した札幌ダヴィ東京ヴェルディフッキが好例だ。大体甲府が昇格出来たのも一昨年J1残留という結果を残せたのもバレーの活躍のおかげではないか。

多分今季J2でずば抜けた力を持つ広島にボール支配率で互角に立ち向かえるのは甲府くらいであろう。実際プレシーズンマッチではJ1勢と互角の勝負を演じていた。しかし実力のある相手と好勝負を演じられても力が劣る相手から勝ち点を取れなければどうしようもない。
正直J1で甲府のサッカーが見られないのは寂しい。それだけに復帰を強く望んでいたのだが・・・

もし巻き返しを狙うのなら取り返しがつかなくならないうちに補強を・・・といっても昨季からさっぱりいい仕事が出来ていない強化部に今になって的確な補強を求めるのは無理難題か。本当ならJFLの本田技研出身で他チームにコネクションの少ない安間監督をサポートしなければならない立場なのだが。
甲府一番の問題点は実のところ強化部なのかもしれない。

この記事へのトラックバックURL

http://sakanaeye.mediacat-blog.jp/t19713
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい