2008年03月18日

体験版公開の意味

メイビーソフトの新作学園☆新撰組~乙女ゴコロと局中法度~の発売間近になってきましたが、未だに体験版の公開がありません。前作の遊撃警艦パトべセルでは早めに公開されていただけに、恐らくこのまま公開されることはないでしょう。

メイビーソフトの「原画あかざ、シナリオ箒星」ラインはここ数本の作品で明確なカラーを打ち出してきたように思います。ファンの人なら体験版などプレイしなくても内容の想像はつくでしょう。もし今後公開されたとして体験版をダウンロードする人がいるとしたら購入を迷っている層ではないかと思います。ただ前に述べたとおりここのメーカーの作品のカラーはどの作品でもほぼ同じなのでもしゲームの雰囲気だけを知りたいのなら前作の遊撃警艦パトべセルの体験版をプレイすれば分かるというものです。また実際ここの作品は独特の灰汁があるので今までここのゲームに見向きもしなかった人が体験版をプレイして購入してくれる例は少ないのではないかと思います。逆にいえばこのメーカーのウリの一つであるHアニメのみを体験版だけで楽しむいわばつまみ食いしている割合が多いのではという判断がメーカー側でなされたのかもしれません。

さて、ぼくは体験版がどれだけ美少女ゲームの売り上げに直接寄与しているかというと意外に少ないのではと思っています。これはぼくの経験なのですが購入を迷っていて体験版をプレイすることによってようやく購入を決めたという例は非常に少ないのです。今まで背中を押してもらった体験版はというと「わーきんぐDAYS」「IZUMO」「Milkyway」「StarTrain」「V.G.NEO」「キラ☆キラ」くらい。逆に体験版をプレイすることによって購入を止めたという例は数知れず。なぜ止めたかというとCGや塗りが雑誌発表のものより悪かったとか主人公やヒロインの言動がどうにも肌に合わなかったなど理由はさまざまなのですが、いわば買わない材料探しをしているようなものですから評価を辛くしてしまうのも当然のことなのです。実際前作の遊撃警艦パトべセルも迷った末、体験版をプレイして購入を取りやめていますし・・・もし体験版をプレイしていなければ前作も意外に買っていたかもしれません。

となると、体験版などメーカーにとって百害あって一利なしかというとそうではないと思います。
大手メーカーならともかくデビューして間が無いメーカーならば体験版をwebに公開したり販促としてショップで配ったりすることによって知名度をアップさせることは大いに有効と思えるからです。また大手メーカーでも野心作を発表するともなれば体験版を公開して今までの作品と違うということを早めにアピールするというのは決してマイナスにはならないでしょう。

もしかして今回メイビーソフトが体験版を公開しなかったというのは、今回の新作も旧作と同じ路線の作品であり今までのファンに変わらず安心して遊べる内容であるということを逆アピールしているのかもしれませんね。

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