2008年04月15日

ダメ主人公について考えてみる

最近全く美少女ゲームをクリアできていなかったのですが、ようやくらいてぃんぐいんきゅばす(Asgard)が片付きそうです。感想については直に批評空間にアップさせようと思っていますが、今回はこのゲームをプレイしていてふと思ったことについて・・・

このゲームの主人公はかなりのダメ人間です。とにかく救い難いほどのヘタレ。これ以上述べるとネタバレになってしまうので差し控えますが、個人的にプレイヤーの分身であるはずの主人公がダメ人間であるとプレイしていてテンションが下がる(怒りとしてのテンションは上がるかも・・・)ことこの上ないわけで、そういったゲームの評価は押しなべて評価が低い・・・
はずなのですが、そうでないゲームも中にはあるのです。というのも美少女ゲーム界最低最悪の主人公といわれる伊藤誠が主演を務めるSchool DaysSummer Days(ともにOverflow)のゲームとしての評価は(ぼくにとっては)決して悪いものではないですから。もちろん主人公の人物としての評価は最悪といっていいわけですが。
これは一体どういうことなのか考えてみると

①因果応報なエンドがある
今までさんざんへタレ言動ばかり繰り返してきた主人公に幸せなエンドが迎えられるわけがないわけで・・・もちろんそんなエンドばかりですと今度はこプレイヤーの精神衛生が良くないわけですが、お決まりのハッピーエンドばかりではどうにも納得がいかない。へタレ言動にはそれ相応の報いがあるというのが正しい物語としての姿でしょう。悪が栄えるピカレスク小説ではないのですから。

②ダメ人間として一貫性がある
ルート終盤になって、今までの言動を棚に上げて賢しげにヒロインを説教する主人公。萌えゲーに多い展開なのですが、本来なら人間性に裏づけのない言葉に人が説得されるわけもなくプレイヤーを腹立たせるだけです。余計なことを言わず最初から最後まで徹頭徹尾へタレのほうが性格的に一貫性があってまだ納得がいくというものです。

③主人公の設定に納得がいく
ストーリー的に意味があるわけでなくただへタレているだけの主人公というのが凡百の萌えゲーにありがちのパターンなのですが、そうでなくそんな主人公でないと成り立たない話というものもあるわけで、そういったシナリオの裏づけがあれば主人公がダメでもそれほど気にならないものです。

④主人公がヘタレているのが一種のギャグになっている
主人公がいじられることがギャグになっているというのがこのケース。これもやり過ぎるとプレイヤーに不快感を与えるのですが節度さえ守っていればまずまず受け入れられるのではないかと思います。

といろいろな例を挙げてみたわけですが、こういったことの多くが守られていれば(ぼくにとっては)ヘタレ主人公即マイナス評価に繋がるわけではないのです。

さてらいてぃんぐいんきゅばすの評価についてですが、詳しい点については後日の機会に譲るとして全体的評価としては各ショップで叩き売りされているゲームにしてはまずまずの評価。ということは、主人公のダメっぷりについてはそのダメ度合いの割に(ぼく的には)それほど苦にならなかったといえるのではないでしょうか。

この記事へのトラックバックURL

http://sakanaeye.mediacat-blog.jp/t20604
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい