2008年05月24日

三浦監督の苦悩

J1も13節が終わったところで一ヶ月ほど中断。調子の上がらないチームはこの期間を利用しての立て直しが求められるところ。
そんなチームの一つが現在17位と降格圏内を彷徨っているコンサドーレ札幌。昨年J2で堅守を誇った守備陣も今季のJ1では現在のところジェフ千葉と並んでワースト1。これではこの順位に居るのも当然といえるだろう。

ただ開幕前の予想を考えると札幌は降格候補の筆頭であったからある意味予想通りといえるかもしれない。他チームと比べるとその戦力はあまりに脆弱で、もしかしたら昨年の横浜FC並みの勝ち点しか取れずに降格することも充分考えられたからだ。
リーグ開幕前ぼくは札幌が降格しない条件として次の課題をすべて達成できたときと考えていた。

①昨年エースだったFWのダヴィがJ1の守備陣相手でも通用すること。
これに関してはダヴィは期待以上に良くやっていると思う。ただ誤算は出場停止の試合が多くコンスタントに試合へ出られなかったことだ。

②キャンプ合流後戦術に合わず帰国してしまったアルセウ(元柏)に変わる新外人を早急に見つけてくること。
これもクライトンというJリーグで実績のある(元名古屋)外人を加入させ手当ては成功した。というよりクライトンはもはやチームに無くてはならない選手といってよく禍い転じて福となすを地でいっているといっていいだろう。

③DF陣が昨年同様の堅守を保てること。
これは前に述べたように達成出来ていない。昨年と同じく今年も4バックを敷いているDFラインだが昨年とはガラリと顔ぶれが変わってしまったのが堅守を保てなくなった要因の一つだろう。ブルーノ・クアドロスはFC東京に引き抜かれ、西澤はケガで全く出場できず曽田・西嶋も同じくケガでコンスタントに出場できてない。浜松大から加入した新人の柴田慎吾はよくやっているがDF陣での嬉しい誤算といえばこれくらい。ブルーノ・クアドロスの穴を埋めるべく移籍加入した平岡康裕(元清水)、吉弘充志(元広島)は三浦監督の期待に応えているとはいい難く、DFラインでリーダーとなれる選手が不在なのは痛い。

結局③の課題が達成できなかったのが不振の原因なのだろう。札幌のような力の落ちるチームが勝ち星を拾うには虎の子の1点を守りきる1-0の試合をいかに多くするかだ。それが現在のところ無失点試合がゼロではどうしようもない。現在今年加入するもその太った体型からファンの失望と失笑を買ったFWノナトに変わる新戦力としてブラジル人FWのアンデルソンがテストされているようだがそんな資金があるのならぼくはDFを取ったほうがいいと思う。出来ればブルーノ・クアドロスに帰ってきてもらいたいところだ。移籍先のFC東京でほぼ構想外になっているだけに返してもらうのも容易ではないだろうか。

といろいろ述べてきたが、どんな立て直し策でも弄したほうがよいというのが現在の札幌の現状だろう。もしこのまま指をくわえて見ていたら崖の下へ真っさかさまに転落していくに決まっているから。そしてそんな策を弄したにもかかわらずJ2に降格してしまったとしても三浦監督の評価は下がらないと思う。それほど三浦監督は辛い仕事を続けているわけで札幌の選手たちは彼に試合終了後のガッツポーズをさせてあげるよう今以上に粉骨砕身してもらいたいものだ。

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