2009年07月06日

一人称は大事

以前コラムで話したとおりW.L.O.世界恋愛機構 未来のために、いま恋をしよう。(あかべぇそふとつぅ)が、夏季の台風のように遅々として進まなくなってしまいました。まあ偏西風が強くなる箇所(愛菜ルート)に入ればまたスピードは上がるはず。何といっても他のヒロインたち(優梨子&依那)のルートに入っているのに、そのヒロインより愛菜の方を攻略したくてたまらないくらいですので。

というわけで、現在ぼくが主にプレイしているゲームは花と乙女に祝福を(ensemble)に変わりました。人に勧められるほど面白いかと訊かれると微妙なところですが、これはぼくの選んだプレイ順によるものでしょう。このゲームは大まかにいうと主人公が立藤の会で生徒会を選ぶか園芸部側を選ぶかによってルートが決まるようなのですが、ぼくがまず始めたのは園芸部側の方でこれが今のところハズレの雰囲気。このゲームの主人公は「おとボク」の主人公のようなタイプでなくやや柔弱なところがあるため、下級生ヒロインが主の園芸部側はやや食い合わせが悪いのです。それに対し生徒会側はヒロインが包容力のあるタイプが主で食い合わせは良さそう。こちらのルートなら主人公の弱い部分もさほど気にならないでしょう。世間一般の評価は悪くないゲームですのでこれから面白くなっていくことに期待していますが、序盤で気になった点を一つだけ。

それはこのゲームの主人公が使う一人称についてです。女装している場面はともかく普段この主人公は自分のことを「俺」と呼ぶのですが、これがどうにも違和感がある。この主人公の性格や育ってきた環境からして「俺」とは言わないし雰囲気にそぐわない。どう考えても「ぼく」が適当です。
しかもこのゲームは主人公に声が付いていてそれ自体は誉められるべきことなのですが、起用された声優が「まきいずみ」さん。おとぼけ天然ヒロインの印象が強い彼女ですが、ひめしょ!(XANADU)のサキ役やドラクリウス(めろめろキュート)のゼノ役で好演したように、実はいろいろなタイプの役柄が演じられるはずの声優さん。そんな彼女でも女顔で「俺」などというこの主人公の設定を掴むのには苦労したことでしょう。しかも妹との一人二役となると果たしてどんな声を出していいか訳がわからなくなってしまったのが目に浮かぶようで、総じて演技がパッとしなかったのも止むを得ないことかも。

個人的にこの主人公にまきいずみさんはミスキャスト気味だと思うのですが、それでは誰を起用すればよかったかというと見当が付かない。これも主人公の性格が徹底してないというより、主人公に「俺」などと呼ばせてしまったのが原因ではないかと。キャラクターが使う一人称というものはいいかげんに決めてしまうと作品自体の魅力を損ねてしまうということを改めて思い知らされました。まあこのゲームは常時主人公が一人称を使うわけではないので大きな疵にはなっていないかもしれませんが。

この記事へのトラックバックURL

http://sakanaeye.mediacat-blog.jp/t38477
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい