2009年11月08日
教師主人公の難しさ
10月21日のコラムで「主人公=教師ものに当たりが少ない」というコメントを書きましたが、なぜ当たりが少ないか考えてみると、いくらエロゲーとはいえ教職に就く身で正道に導くはずの生徒に手を出す主人公というのは世間の目でまともに見られないということでしょうか。ましてヘタレだったり無責任な性質だったりしたらより主人公に対する嫌悪感が強まることは必定で、並みの恋愛AVGよりダメ主人公ぶりが顕著に映っても仕方ないでしょう。まあ凌辱ゲーム並みの酷い教師が実在することを否定するわけではありませんが、インモラルを全面に押し出していないゲームならば、そんな教師失格な人物を主人公にしなくても良いはずですが・・・
それはともかく、ぼくの記憶では主人公が教師で評価の高いエロゲーというと遥かに仰ぎ、麗しの(PULLTOP)くらいしか思い浮かばないわけで、よほど腕達者のライターが担当していない限り、主人公=教師もののエロゲーに期待しない方が無難というのがセオリーというもの。
というわけで主人公=教師ものな上に、これまた当たり例の少ない魔法学園ものという二重苦を抱えるANGEL MAGISTER (mana)について、買ってはみたもののほとんど期待していなかったわけですが、いざプレイしてみるとそれなりに面白い。批評空間の評価は低迷しているのですが、ぼくの感覚ではもう少し評価されてもいいゲームではないかと思います。
ただこのゲームが本来のポテンシャル以下の評価をされてしまうのには当然ながら理由があって、それは冒頭で述べた主人公=教師ものの呪縛をこのゲームも逃れることは出来なかったというわけです。
このゲームの主人公は大事な場面ではそれなりに決めることの出来る人物で、もしこれが教職に就いてなくて一般の学生だったとしたら良主人公として評価されていたかもしれません。ただ残念ながら教職に就いて教え子たるヒロインたちを導くとなるとやや役不足を否めません。というのもこのゲームヒロインたちが落ちこぼれ3人組という設定どおりの一筋縄でいかない曲者ぞろいなわけで彼女らを導くのには並みの指導力では勤まらないくらいなわけですが、この主人公は指導するどころかヒロインたちに流されてしまう場面が多すぎます。それにお笑い色の強いゲームの主人公の宿命とはいえ、肝心な場面でギャグに走ることも多くて威厳も何もあったものではない。まあ学園のトップたる学園長がその見てくれに反して威厳のない人物だから大きいことはいえませんが、たとえ癖のあるヒロインたち相手だったとしても生徒たちに対しもう少しイニシアチブが取れていれば一般の評価も上がっていたと思うのです。
そう考えるととこのゲームの一番の問題点は笑い部分とシリアス部分の切り替えが上手くいってなかったことかもしれません。戦闘など緊張する場面でギャグを織り交ぜるというのは嵌れば効果は絶大なのですが、ともすると話の腰を折ってしまうことが多いわけで、もしこうしたテクニックを使うならばもっとストーリー的にバカゲー色を強めたほうが良かったでしょう。ぼくが一番楽しめたのはメインヒロインであるナギルートではなく、戦闘シーンがほとんどないミコトルートだったのは他のシナリオと比べてギャグ色が強くストーリー性が希薄だったためですので。
まあそういった欠点を差し引いてもぼく的には深く考えることなく楽しむことのできたゲームで、文句なしの良作とはいえないまでも充分佳作の範疇に入るゲームではなかったかと。ただ著名な原画家を起用した割にはぼく的にエロシーンがさっぱりエロく見えなかったのは誤算というより驚きでした。まさか同じVA系の先達を真似たわけではないでしょうけれど・・・
それはともかく、ぼくの記憶では主人公が教師で評価の高いエロゲーというと遥かに仰ぎ、麗しの(PULLTOP)くらいしか思い浮かばないわけで、よほど腕達者のライターが担当していない限り、主人公=教師もののエロゲーに期待しない方が無難というのがセオリーというもの。
というわけで主人公=教師ものな上に、これまた当たり例の少ない魔法学園ものという二重苦を抱えるANGEL MAGISTER (mana)について、買ってはみたもののほとんど期待していなかったわけですが、いざプレイしてみるとそれなりに面白い。批評空間の評価は低迷しているのですが、ぼくの感覚ではもう少し評価されてもいいゲームではないかと思います。
ただこのゲームが本来のポテンシャル以下の評価をされてしまうのには当然ながら理由があって、それは冒頭で述べた主人公=教師ものの呪縛をこのゲームも逃れることは出来なかったというわけです。
このゲームの主人公は大事な場面ではそれなりに決めることの出来る人物で、もしこれが教職に就いてなくて一般の学生だったとしたら良主人公として評価されていたかもしれません。ただ残念ながら教職に就いて教え子たるヒロインたちを導くとなるとやや役不足を否めません。というのもこのゲームヒロインたちが落ちこぼれ3人組という設定どおりの一筋縄でいかない曲者ぞろいなわけで彼女らを導くのには並みの指導力では勤まらないくらいなわけですが、この主人公は指導するどころかヒロインたちに流されてしまう場面が多すぎます。それにお笑い色の強いゲームの主人公の宿命とはいえ、肝心な場面でギャグに走ることも多くて威厳も何もあったものではない。まあ学園のトップたる学園長がその見てくれに反して威厳のない人物だから大きいことはいえませんが、たとえ癖のあるヒロインたち相手だったとしても生徒たちに対しもう少しイニシアチブが取れていれば一般の評価も上がっていたと思うのです。
そう考えるととこのゲームの一番の問題点は笑い部分とシリアス部分の切り替えが上手くいってなかったことかもしれません。戦闘など緊張する場面でギャグを織り交ぜるというのは嵌れば効果は絶大なのですが、ともすると話の腰を折ってしまうことが多いわけで、もしこうしたテクニックを使うならばもっとストーリー的にバカゲー色を強めたほうが良かったでしょう。ぼくが一番楽しめたのはメインヒロインであるナギルートではなく、戦闘シーンがほとんどないミコトルートだったのは他のシナリオと比べてギャグ色が強くストーリー性が希薄だったためですので。
まあそういった欠点を差し引いてもぼく的には深く考えることなく楽しむことのできたゲームで、文句なしの良作とはいえないまでも充分佳作の範疇に入るゲームではなかったかと。ただ著名な原画家を起用した割にはぼく的にエロシーンがさっぱりエロく見えなかったのは誤算というより驚きでした。まさか同じVA系の先達を真似たわけではないでしょうけれど・・・
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この記事へのコメント
初めましてk-pと申します。
minoriの「はるのあしおと」とかどうでしょうか。
愛と成長を描いたminoriの名作だと思います。
minoriの「はるのあしおと」とかどうでしょうか。
愛と成長を描いたminoriの名作だと思います。
Posted by k-p at 2009年11月21日 23:50
>k-pさん
レスどうもありがとうございます。
確かに批評空間のデータを見るまでもなく「はるのあしおと」は名作だと思います。
発売当時は購入するかどうかかなり迷いましたし・・・
ただ個人的に「はるのあしあと」のライター氏はぼくに合わないようなのですね。
世間的には評価の高い「明日の君と逢うために」がさっぱり合わなかったこともあり、
現在のところ今一つ食指が動かないのです。
まああの頃ならともかく今は積みゲーが酷いことになっているわけで、
例え買ったとしてもプレイは当分先の話になってしまいますけれど(苦笑)
それはともかく教師主人公が絶対に失敗に終わるというわけでもないわけで、
今後名作が産まれることを祈りたいと思っています。
レスどうもありがとうございます。
確かに批評空間のデータを見るまでもなく「はるのあしおと」は名作だと思います。
発売当時は購入するかどうかかなり迷いましたし・・・
ただ個人的に「はるのあしあと」のライター氏はぼくに合わないようなのですね。
世間的には評価の高い「明日の君と逢うために」がさっぱり合わなかったこともあり、
現在のところ今一つ食指が動かないのです。
まああの頃ならともかく今は積みゲーが酷いことになっているわけで、
例え買ったとしてもプレイは当分先の話になってしまいますけれど(苦笑)
それはともかく教師主人公が絶対に失敗に終わるというわけでもないわけで、
今後名作が産まれることを祈りたいと思っています。
Posted by 7月の魚 at 2009年11月22日 00:38
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