2011年04月12日
あの名作を今更ながら語ってみる
ここ2回最近クリアしたゲームの雑記を書いてきたわけでその順番からいくと今回はG線上の魔王(あかべぇそふとつぅ)ということになるのですが、何かあまり気乗りがしない。
というのもご存知のように批評空間でデータ数2000越えを果たしたゲームで発売から3年も経った現在でも最近入力が多いエロゲーベスト10に名を連ねる超著名作品。感想や考察などは多くのレビュワーによってもはや言い尽くされていて、今さらぼくがあれこれと語っても2番煎じどころか10番~20番煎じくらいの出し殻になってしまう可能性が大ですから。
ただそう言いつつも時間が経つにつれゲームについて語りたくなってしまうのがエロゲーレビュワーの悲しい性。特にこの作品はよくある特長のあまりないエロゲーと違っていろいろ語りたくなってしまう魅力を秘めているのですね。というわけでぼくも大いに楽しませて貰いましたのですが、少なからず疑問が残る場面があるのも確か。そういった意味で面白さとともにツッコミどころが多いことも批評空間での入力数の多さに繋がっているのかもしれません。
(ここから多少ネタバレ)
そんな疑問のうちぼくが一番気になったのが、魔王の正体のこと。
このゲーム、ライターは盛んに魔王=主人公であるような誤ったディレクションに誘うわけですが、このディレクションが物語を楽しむ上で充分な効果を上げているとは到底思えないのですね。
というのも序盤早々から魔王=主人公とすると全く説明できないことが出てくるわけで(もしそうだとすると完全なアンフェア)これだけ早くにそういったことを明かしておきながら、なおも魔王の正体に対する興味を惹かせようとするのは冗長というより言い方は悪いのですがプレイヤーを甘くみているように思えて仕方ないからです。
まあそれが物語の瑕になっていなければ読者に対する一種のサービスと受け取れないこともないのですが実際には大きな瑕になってしまっているわけで、なぜライターはこのようなミスディレクションをわざわざ行ったのかぼくにはサッパリ理解できないのです。
ぼく的にはそんな無理な誘い手をするよりも、単に魔王と勇者ハルとの知恵比べ&コンゲームものとして読ませたほうがプレイヤーとしてはより純粋に物語を楽しめたと思うのですね。実際ぼくはそういった楽しみ方をしましたし、物語を通してみると目に付く不合理も各章を単体で捉えられればそれほど目立たないと思うのです。
つまりこのゲーム、各章ごとに分けて考えたほうがより楽しむことが出来る。逆に言えば1本の物語として見てしまうと辻褄の合わない部分が出てきてしまって楽しめなくなる・・・といった点で両極端の評価が出てきてもおかしくないわけですが、それでもこのゲームを高く評価する方が多いということはそういったアラを覆い隠すくらいストーリーが面白かったといえるのではないでしょうか。
さてこのゲームをコンゲームものとして考えて見たとして、各章での魔王の犯罪についての感想なのですが・・・
実のところぼくが一番面白く感じられたのは第1章なのです。コンゲームものでは定番の誘拐ものなのですが、魔王とハルとの虚虚実実の駆け引きも面白く、また魔王が尻尾を掴ませず完全犯罪を遂行するまでの筆力は圧巻といっていいと思います。
そのコンゲームものとしての面白さは章を経るごとに物足りなくなってくるのですが、魔王の犯罪として一番評価が低いのがラスト前での大掛かりなテロ。
詳細はネタバレになるので触れませんが、成功したのが不思議なくらい偶然に頼った計画は第1章での緻密な計画から考えると別人が行ったのではないかと疑いたくなるくらい。ぼく的にはこのゲームをそれまでコンゲームものとして見ていたため、正直この章でかなり評価を落としたくなりました。
何か批判ばかりしてしまったような気がしないでもないですが、それでもこのゲームがそういった批判を含めて強い影響力を秘めていることは間違いないところ。プレイ終了後これだけ心地よい疲れを感じたのは久々であり、それだけでもこのゲームをプレイする価値はあったといえるのです。
というのもご存知のように批評空間でデータ数2000越えを果たしたゲームで発売から3年も経った現在でも最近入力が多いエロゲーベスト10に名を連ねる超著名作品。感想や考察などは多くのレビュワーによってもはや言い尽くされていて、今さらぼくがあれこれと語っても2番煎じどころか10番~20番煎じくらいの出し殻になってしまう可能性が大ですから。
ただそう言いつつも時間が経つにつれゲームについて語りたくなってしまうのがエロゲーレビュワーの悲しい性。特にこの作品はよくある特長のあまりないエロゲーと違っていろいろ語りたくなってしまう魅力を秘めているのですね。というわけでぼくも大いに楽しませて貰いましたのですが、少なからず疑問が残る場面があるのも確か。そういった意味で面白さとともにツッコミどころが多いことも批評空間での入力数の多さに繋がっているのかもしれません。
(ここから多少ネタバレ)
そんな疑問のうちぼくが一番気になったのが、魔王の正体のこと。
このゲーム、ライターは盛んに魔王=主人公であるような誤ったディレクションに誘うわけですが、このディレクションが物語を楽しむ上で充分な効果を上げているとは到底思えないのですね。
というのも序盤早々から魔王=主人公とすると全く説明できないことが出てくるわけで(もしそうだとすると完全なアンフェア)これだけ早くにそういったことを明かしておきながら、なおも魔王の正体に対する興味を惹かせようとするのは冗長というより言い方は悪いのですがプレイヤーを甘くみているように思えて仕方ないからです。
まあそれが物語の瑕になっていなければ読者に対する一種のサービスと受け取れないこともないのですが実際には大きな瑕になってしまっているわけで、なぜライターはこのようなミスディレクションをわざわざ行ったのかぼくにはサッパリ理解できないのです。
ぼく的にはそんな無理な誘い手をするよりも、単に魔王と勇者ハルとの知恵比べ&コンゲームものとして読ませたほうがプレイヤーとしてはより純粋に物語を楽しめたと思うのですね。実際ぼくはそういった楽しみ方をしましたし、物語を通してみると目に付く不合理も各章を単体で捉えられればそれほど目立たないと思うのです。
つまりこのゲーム、各章ごとに分けて考えたほうがより楽しむことが出来る。逆に言えば1本の物語として見てしまうと辻褄の合わない部分が出てきてしまって楽しめなくなる・・・といった点で両極端の評価が出てきてもおかしくないわけですが、それでもこのゲームを高く評価する方が多いということはそういったアラを覆い隠すくらいストーリーが面白かったといえるのではないでしょうか。
さてこのゲームをコンゲームものとして考えて見たとして、各章での魔王の犯罪についての感想なのですが・・・
実のところぼくが一番面白く感じられたのは第1章なのです。コンゲームものでは定番の誘拐ものなのですが、魔王とハルとの虚虚実実の駆け引きも面白く、また魔王が尻尾を掴ませず完全犯罪を遂行するまでの筆力は圧巻といっていいと思います。
そのコンゲームものとしての面白さは章を経るごとに物足りなくなってくるのですが、魔王の犯罪として一番評価が低いのがラスト前での大掛かりなテロ。
詳細はネタバレになるので触れませんが、成功したのが不思議なくらい偶然に頼った計画は第1章での緻密な計画から考えると別人が行ったのではないかと疑いたくなるくらい。ぼく的にはこのゲームをそれまでコンゲームものとして見ていたため、正直この章でかなり評価を落としたくなりました。
何か批判ばかりしてしまったような気がしないでもないですが、それでもこのゲームがそういった批判を含めて強い影響力を秘めていることは間違いないところ。プレイ終了後これだけ心地よい疲れを感じたのは久々であり、それだけでもこのゲームをプレイする価値はあったといえるのです。
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