2014年10月05日

タバコを吸う功罪

ぼくがタバコを止めてから10年以上も経とうとしています。
止める切欠は、少し長い時間喋っていると声がかすれたりしたことからですが、2箱近く吸っていたことを思えばよく止められたものだと思っています。
それでもしばらくは夢の中でタバコを吸っていて驚いて目を覚ましたり、周りでタバコの煙の匂いがするとふらふらと近づいてしまったりと、禁断症状と思われる現象を感じたりしました。まあさすがに今ではそんな症状に悩まされることもありませんし、逆にタバコの臭いが苦痛に感じるくらいですから恐らく一生タバコを吸う事はないだろうと思います。

さて現在、多忙な中4本も同時進行させていたため、一向にクリアの報告が出来ないわけですが、そんな中、また新たに手を付けたのがサツコイ(Alcotハニカム)です。軽いテンポの会話で同ブランドの過去作2本が好評だった瀬尾順氏がシナリオを担当しているということもあって期待していたゲームだったのですが、始めてしばらくして気にかかる場面がありました。それは主人公がタバコを吸っている場面が登場することです。
このゲーム、主人公の年齢については語られていませんが、学園に通っているところを見ると未成年であることは明らかです。まあ主人公は人間(ヒューマン)でないという設定がじき明らかになるわけですから、未成年という括りは余り意味ないことかもしれませんが、それでも人間社会を生きているわけですから規律を守るのは当然のこと。道徳主義が強い人から見ればこれだけでゲームを進めるのを断念・・・とまではいかないまでも主人公に対する好感度が最低ランクにまで落ちてしまってもおかしくありません。

ただぼくが思うには、未成年者にタバコを吸わせる演出が絶対にタブーかと云われれば、そうでないと断言できます。ハードボイルドの探偵の中には麻薬やドラッグを愛好する主人公もいるわけで、ストーリーを構築する上でライターが必要だと思えば、あえて未成年者にタバコを吸わせるような行為を行わせても一向に問題はないはずです。大体エロゲーというのは痴漢や強姦する主人公が闊歩する世界。演出上必要とするならばタバコくらい咥えさせるくらいどうってことないのですが・・・

それでもややぼくが首を捻ってしまうのは、ライターがあえてタバコを主人公に咥えさせる理由というのが序盤を読む限り今一つ掴めないことからです。確かにまだ青い主人公に背伸びをさせるためにあえてタバコに手を出させるという演出は小説ではよく見かけますし、主人公を不良であると印象づけるためにタバコを吸わせるというのも常道ではあります。ただそういったケースでもタバコを吸わせた後に咳き込ませたりと、タバコが未成年(いや成人もですが)にとって有害であるという印象を与えることにより、読者の嫌悪感を避けたりするものです。それがこの作品では主人公がストレスが溜まった時にタバコを口にするなど、タバコの有害性でなく効能の方を強調しています。しかも主人公はとても裕福とはいえず貧弱な食生活を送りながらも、タバコを買うお金はあるわけでこれではニコチン中毒と云われても仕方がない。そんなタバコの有害性をほとんど語らずに未成年と思われる主人公にタブーを犯させるというのは、ライターの見識を疑いたくなっても仕方ないのです。

もちろんまだストーリーの一部を齧ったに過ぎないので、これからライターがあえて主人公にタバコを吸わせた理由が明かされるのかもしれません。例えば主人公の肉体をタバコ(ニコチン)が冒すことによって、悠が主人公を殺せなくなる(食せなくなる)いうような展開が一例として挙げられるのですが、それなら主人公にタバコを吸わせた理由にはなります。もちろん他にもっと良い調理方法があるかもしれず、そういった伏線で吸わせたとしたならばライターの技に脱帽するとともに謝罪しなければなりません。

そんなわけでラストがどんな展開になるか不安と楽しみが相半ばしているのですが、相変わらず業務が多忙で果たしていつクリアできるのか・・・ブログの更新の方も最近は滞っていますし、じっくりゲームを楽しむという環境でないのは確かですので。

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