2009年02月04日

お嬢さまにはそれに釣りあうだけの相手を・・・

前回のコラムでお話したとおり先月末届いた新作をインストールするためにさかあがりハリケーンHimeのちHoneyを終わらせてみたのですが、HDから消去してみたところ確保出来たスペースは祝福のカンパネラ1本分にも満たない有様。HDを喰う量だけでゲームの規模を語るのは危険なのですが、2本とも思った以上に規模の小さいゲームだったようで・・・

それで仕方なくおまけシナリオを残すのみとなっていたプリマ☆ステラをクリアして容量を稼ぐことにしました。これも前に話したとおり良作の抜きゲーはちびちびとしかプレイしない(出来ない)主義なので、残りわずかだったとはいえ一気に消化してしまうことは苦渋の決断だったのですが、choco chip氏の新作も今月発売予定ということで薹(とう)が立った旧作をクリアしてしまうにはいい頃合だったのかもしれません。

さてそのプリマ☆ステラの感想ですが、批評空間で高得点を獲得しているとはいえシナリオに過大な期待をかけるほどのゲームではありません。抜きゲーにしてはシナリオがいい程度に考えておいたほうが無難でしょう。
最近目立つようになってきたお嬢さまものの中の一本ですが、同じ日にリリースされたプリンセスラバー!と同じくなんちゃってお嬢さまもの。設定は相変わらずツッコミどころ満載でライターの富豪生活に対する想像力の欠如が偲ばれるのですが、このゲームがプリンセスラバー!以上に痛いのはヒロインが一向にお嬢さまに見えない点。お嬢さまゲームでヒロインがお嬢さまに見えない(感じられない)ようでは何をいわんかといったところ。
実際ぼくも開始しばらくしてタップしかけたのですが、かぐやのゲームはエロシーンが主眼だからと思い直してプレイし続けてみると、意外に継続プレイが気にならなくなってきました。
これも多くの人が指摘しているとおり、主人公の設定が良かったためでしょう。なんちゃってお嬢さまにはもったいないほどの良主人公といってよく、ほとんどハーレム状態といっていい設定もこの主人公なら仕方ないと思わせるほどの説得性があります。
つまりこのゲームが成功した理由は、ひとえにライターが良主人公を産み出したためといっていいでしょう。確かにお嬢さまものならば普通の学園恋愛もの以上に主人公に魅力がなければならないはず。少なくとも情けなさを売り物にするようなダメ主人公では、奇特というより悪食なヒロイン一人くらいならともかくヒロインすべての心を掴むようなことになることは考えにくいですから。

そんなわけで大多数の萌えゲーとは異なり、主人公の存在がヒロインを惹きたたせたといっていいこのゲーム。かぐやが今までの路線から若干軌道修正して挑んだ結果は成功といっていいと思いますが、果たして今月発売の新作さらさらささらはどうかというとぼく的にはやや不安があります。
というのも今回加わったライターの玉沢円氏と尾之上咲太氏がこれまで担当した作品というと大抵がダメ主人公でしたから。
よって折角付いた良主人公のイメージを覆してしまわないかと・・・まあ大多数のかぐやファンならエロさえ充実していれば文句はないのでしょうけれど。


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