2009年06月05日

美少女ゲームライブラリー⑨~いただきじゃんがりあん

今回取り上げるゲームはバグゲーとして悪名高いいただきじゃんがりあん(すたじおみりす)通称痛じゃんです。こういったある意味伝説に残ってしまうゲームをなぜかピンポイントで購入していたりする所がぼくのエロゲー運の強さ?が現れていて自分ながら恐くなるのですが、なぜ購入(しかも発売日当日買い)したかと訊かれると、南向春風氏の白目キャラに惹かれたとしか言いようがありません。

さて製品を買いわくわくしながらパッケージを開いたとき、最初目に付いたのは3.5インチのディスクだったわけですが、元々このゲーム当初の予定日を2ヵ月ほどオーバーしての発売ということもあり突貫作業で完成させたのが偲ばれて、自室のパソコンの前で一種ほのぼのとした気分にさせられましたのは事実です。
プレイ出来ないバグを指摘しても「仕様です」のひとことで突っぱねてしまうメーカーもこの業界には存在しますので、律儀にもわざわざ修正ディスクを封入してくれたことに感謝していたくらいなのです、この時点では。

だってそうですよね。普通ディスクが入っていれば、大体のバグは直っていると思うのが当たり前なのです。まさかこのディスクが修正ディスクなどではなく起動ディスクで、いまだ修正されていないバグがROM中に数限りなく蠢いているとはさすがに思いもよらなかったのです。

それからぼくと痛じゃんとの格闘が始まりました。もちろんぼくの敵は幼馴染や中国娘などではなく不正終了攻撃を始めとする理不尽なバグの数々。ちょっと難しい形でチーでもしようものなら即座に保護エラーで即座に終了ですから一瞬たりとも気が抜けません。例え単純な役であるピンフでも最後の待ちが2筒・3筒・3筒・4筒・5筒というようないわゆるリャンメン・カンチャンの待ちでテンパイするのはご法度。4筒でロンでもしようものならCPUがリャンメンで上がりなのかカンチャンで上がりなのか認識できず、不正終了してしまいますので。
つまりいかに頭の弱いCPUを刺激せずに上がるかがプレイヤーに求められるわけですが、そのような縛りプレイをしているため流局の連続。相手も全くといっていいほど上がらないので8本場とかも珍しくありません。そんなこんなでようやく最初のヒロインを打ち破ったところ、強制的にエロシーンが発生しない方を選ばされる始末。もしかして妹の鈴音の陰謀かと思ったりしましたが(誰ともHしない選択肢を選んでいると最後妹エンドに飛ばされるのです)しばらくして公開された修正ファイルを導入したところ、選択肢が選べるようになったのでただのバグと判明しました。そして不正終了の数も減っていったのですが、もうこの頃になると、まともなプレイなどするのがバカバカしくなってきていて、いかに不正終了させずにゲームをプレイするかではなく、逆にいかにCPUを混乱させて一般保護エラーに持ち込むかがテーマとなってきました。そう宇宙麻雀との格闘です。ドラ積み込みのはずがドラ表示牌を積み込まれたり、ニ盃口を上がったはずなのになぜか一盃口の点数しか支払われなかったりするCPU側の抵抗の中、チートイツならどの牌でも上がれたり、子の役満が36000点だったり、役なしで上がったりする技はこうして発見されていきました。

その頃ROM付き雑誌の修正ファイルのコーナーには毎月痛じゃんの修正ファイルが半ば連載のような形で掲載されていましたから、まだまだぼくでは発見できなかったバグが大量にあったはずです。後にも先にもバグ確認作業を個人で行ったゲームはこれ一本きりですが、それだけに全部のバグを自力で発見できなかったのは口惜しい限りです。というかあの頃は相当に暇を持て余していたのですね。今の状況を考えると本当に羨ましい限りです。

最後に、ショップ特典のテレカがエロゲーに付いていることを始めて知ったのも実はこのゲームが最初なのです。このゲーム以降エロゲーは必ず特典テレカ付きを購入することが習慣になってしまい、今や持っているテレカの数は160枚以上に・・・さすがに最近はテレカ付きの購入を控えるようになっていて、ここ最近は増えていないのですが、なぜこんな無駄なことをしていたのか自分でもよく分かりません。

そんなエロゲーのいろいろな楽しみ方を教えてくれた痛じゃんをリリースしたすたじおみりすも、そしてこのゲームを買った某ショップも今は存在しません。このゲームと格闘していた日々を思い出すと郷愁を感じてしまうとともに、果たしてこれからいつまでエロゲーをプレイしていられるかも考えてしまう今日この頃です。

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