2010年01月26日

嬉しい方にズレがある

年頭に積みゲーの処理に邁進するという公約を立てたのですが、1ヶ月も経たないうちにはや破られようとしています。それどころか最近は最低ラインであるブログの更新まで滞りかけている始末。その原因というのが愛佳でいくの!! (Leaf)のコンテンツの一つであるFDCことFINAL DRAGON CHRONICLEのせいなのですが、このゲームの一番いけないところが夜勤明けににプレイしても全く寝落ち出来ないところ。大抵のエロゲーですと疲労感からほどよいところで眠たくなってくるのですが、このFDCはプレイ中全く気が休まるところがないため体は疲れていても全く眠たくならない。ゲーム自体は取り立てて面白いというほどではないのですが、こういったアイテム集めゲームというのは中毒性が高いのです。

といってもさすがにこればっかりプレイしていては数ある積みゲーが泣くというもの。特に昨年12月組は愛佳でいくの!! 以外にも5本購入しているわけで、このままでは完全にデッドストックと化してしまいます。というわけでFDCの合間を縫って始めたのが花鳥風月 ~恋ニヲチタル花園ノ姫~(Silver Bullet)。愛佳でいくの!! といいなぜ批評空間での評価が低いゲームを選ってわざわざ手を付けるのかと言われてしまいそうですが、この花鳥風月 ~恋ニヲチタル花園ノ姫~に限ってはぼく的には大当たり。正直なぜ批評空間での評価が低迷しているか首を捻りたくなるほどの面白さ。

このゲームで良かった点といえば、本編から考えると何を血迷ったかと言いたくなりそうな主人公の女装設定が意外にもすんなり板についたこと。本編ではヒロインたちに振り回されるばかりで全くイニシアチブを発揮できなかった主人公が、この花鳥風月ではなかなかの良主人公ぶりを見せてくれるのです。プロローグでの編入場面の強引さは女装潜入ものとしては減点されるところですが、これもスピンオフ企画ということを考えれば眼を瞑れる範囲。それにこのゲーム、花園会の日常が主人公の目を通して実に上手く描写されているのです。もしかしたらこれも主人公を女装させた効果かもしれないと思うとこの女装設定も満更ではないと考え直した次第。逆に言うとこの女装設定が無ければこのゲームにこれほど高い評価は与えなかったかもしれません。
そう考えるとこのゲームは本編とは全くタイプの違うゲームといえます。本編である桜吹雪 ~千年の恋をしました~がどちらかというとメインライターである日野亘氏の特色である灰汁の強いテキストが持ち味なのに対し、こちらはヒロインである4姫の魅力を全面に出した萌え主軸の仕上がり。本編の世界再びと思って買ったファンの評価が低いのは当然といえるかもしれませんが、逆に本編に対して一種物足りなさを感じたぼくにはこのゲームは十二分に面白く感じられたというわけです。

さてこのゲームで一番魅力のあるヒロインはというと言うまでも無く花姫こと杏子なわけですが、他の3姫も杏子ほどではないですが、なかなかの魅力を秘めています(さすがにシナリオ面での見劣りは否めませんが)。逆に不必要と思えたのがサブヒロインである3人。紅葉や式部は明らかに蛇足といえるほどパッとしないシナリオだし、雲雀は主人公が女装したことが逆に裏目にでたのか主人公と結ばれる展開がどうにも不自然。もしかしたら本編に必要だったのは杏子ルートではなく雲雀だったのではと思い直したくらいですが、なぜ桜沢いずみ氏の描く杏子と比べて明らかにビジュアル面で劣るヒロインのルートをわざわざ入れたのか疑問が残ります。こうした余分なルートを省いてFDらしい値段設定にしていたらもう少し高い評価を得ていたのではないかと思ったりしているのですが、そういった弁護をしたくなるほど楽しめた女装主人公ゲームでした。

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