2011年03月06日

熱い展開とその反動

先月末発売された新作については批評空間の評価を見る限り前評判の高かったゲームを含め軒並み好評価のようです。
やや大物感に欠いた1月発売組と比べると格段の差といってよく、ようやく今年のエロゲー戦線も本格化なったかといったところですが、果たして好スタートを切ったゲームたちすべてが自分にとって良作なのかどうかは実際にプレイしてみないと分からないわけで。
もちろんどのゲームもこれだけ高い評価を得ているだけにそれなりに見所はあるだろうとは思うのですが、ぼく的に最近今ひとつエロゲーにのめり込めなくなってきている状況なわけで、まず自分自身の環境を整える方が先決といったところ。
まあ現在ぼくが専らプレイしているゲームはというとそのほとんどが昨年発売されたものばかりなわけで、まずそれらを崩さない限り出番は回ってこないわけですが・・・
そんなわけでいまだ世間一般からすると周回遅れのプレイを行っているぼくが、今月に入りようやく崩し終わったゲームが桜花センゴク ~信長ちゃんの恋して野望!?~(ApRicoT)です。


昨年10月発売組の中ではかなり評価が高くて思わぬダークホースとなったこのゲームですが、実際プレイしてみて評価が高いのも納得がいきました。
ヒロインすべてが戦国武将という明らかなネタゲーの設定で、一見三国志を舞台としてアニメ化もされるなど話題となった恋姫†無双シリーズの二番煎じとも思われたこのゲームですが、ネタゲーとは思えぬほど設定が練りこまれており感心させられました。特にメインヒロインである織田信長ちゃんルートは終盤軽いどんでん返しもあって小さくない驚きをぼくに与えてくれました。
ただ惜しむらくは他のヒロインのルートがほぼ同じような展開になってしまったこと。熱いシナリオもそれはそれで面白いのですが、それが何本も続くと最初は面白く感じられた熱い展開が逆に暑苦しさへと変ってしまうのですね。そう考えると1本くらいネタ風味の強い軽いルートがあっても良かったかもしれません。

そういった意味でぼくが不思議に思ったのは攻略ヒロインになぜ伊達政宗ちゃんが居るのかということ。メインヒロインである織田信長ちゃんを軸とするなら、時代的に織田信長の年代とはややずれている伊達政宗はヒロインとしてあまり相応しくないと思うのです。まあぼく的に主人公に懐く典型的な後輩ヒロインと独眼流政宗のイメージがどうにも結びつかなかったというのも理由の一つなわけですが。
それはともかく、ぼくが考えるにはやはり徳川家康ちゃんをヒロインに抜擢したほうが良かったように思うのですね。木下藤吉郎ちゃん以上のギャグメーカーである家康ちゃんがヒロインなら暑苦しい展開になりようがないわけで、一種の清涼剤というべき軽いシナリオが楽しめたのではないかと。まあこれはぼくがこのゲームを当初ネタ色の強いゲームと思い込んでいたから余計にそう感じるだけかもしれませんが。

といっても、このゲームが想像以上に楽しめたことはまぎれもない事実です。ややマニアックな戦国ネタにクスリとさせられる場面もありましたし、単に恋姫†無双を真似たわけでなくライターがそれとは違う味を出そうとした点は大いに評価したいと思います。ただ非常に魅力的な原画陣を揃えながら全くといっていいくらい抜けなかったのはぼく的には誤算でした。というのも熱い展開が続いたためかどうにもヒロインが現実の戦国武将に重なって見えて仕方なかったからで、この点でもライターが戦国らしさに拘った反動といえるかもしれませんね。

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