2011年07月09日

中盤の違いを見せ付ける

こんなに早く当地で梅雨明け宣言が出たのはこれまでの人生経験で初めてのことですが、昨日今日の蒸し暑さは本当に堪えます。ここのところ疲れ気味でへばっていたのですがこれでダウン寸前まで追い込まれた感じ。当直勤務明けでもあり本来なら体を休めているべきなのでしょうが、ただ今日は楽しみにしていたFC刈谷のナイトゲーム。前回のナイトゲームのマルヤス工業戦は仕事の都合で行けず(まあ行ったとしてもFC刈谷の惨殺シーンを見せつけられただけだったのですが)次回ナイトゲームのトヨタ蹴球団戦も同じく仕事で行くのが絶望となると、疲れた体に鞭打っても行かなければなりません。

幸いFC刈谷も一時の絶不調から抜け出した感じで、前節FC岐阜SECONDに3-2と逆転勝ちし全社東海大会でも藤枝市役所&鈴鹿ランポーレといった今や格下とはいえない相手に連勝と久々にサポーターを喜ばせている様子。といってもしここで矢崎バレンテに敗れるとなれば逆に降格の心配をしなければならなくなってくるわけで本当にここが試金石となる一戦ですが・・・

(ここから観戦記)

主力がほぼ揃ったFC刈谷に対し矢崎バレンテは主力に出場停止者が出たうえDFラインも急造と苦しい顔ぶれ。そんな矢崎の守備陣をあざ笑うかのようにキックオフ直後から刈谷FW中山が裏をとりまくる。中山と矢崎の左CB松村との対決は中山のほぼ完勝といってよく前半開始直後から刈谷ペースで試合は進んでいく。
そんな12分。中山の飛び出しで得たチャンスからのこぼれ球を中盤からするすると抜け出した北野が落ち着いてシュート。これが見事に決まり早くも刈谷が先制点を挙げる。
このままのペースで進めば刈谷の圧勝かと思われたが、中山の再三の飛び出しもクロスの質が悪かったりまたそこで得たセットプレーもキックの精度がイマイチで決定機の手前ぐらいで終わってしまう。
ただ今日の刈谷は矢崎と中盤の質の違いを見せ矢崎のパスを寸断しチャンスを与えない。矢崎唯一のチャンスといえばロングボールから抜け出したFW井口が打ったミドルシュートくらいだが、これもゴール左にそれるなど前半は刈谷の圧倒的優勢で進んだ。

後半になって矢崎はFWの櫻井を投入するとともに前半好き放題にやられていた中山のマークを徹底。それでも刈谷MF陣に中盤を支配されチャンスがつかめないと見るや攻撃的な選手である白石を投入し徐々に刈谷に圧力をかけ始める。そこで刈谷の加藤監督は先制点を挙げた右MF北野に替え鈴木を投入したがこれが波紋を呼んだ。いつもなら北野の位置にFWの中山を下げるなおしてバランスを取るのが定番なのだが、その点の指示がルーズで中山・鈴木二人とも前線に残ってしまい右サイドの守備が手薄となりそこを矢崎に狙われてしまうことに。
矢崎が最後に切った交替の札である木戸がドリブルで刈谷守備陣を切り裂くと刈谷の右SB征矢が堪らずファール。これが2枚目のイエローとなり征矢は退場、刈谷は一人少なくなってしまう。
これで試合の行方は分からなくなったがそれでも今日の刈谷は冷静で、絶大な存在感を発揮しているMF高橋が巧みにボールをキープし試合を落ち着かせ時間を使わせていく。そんな87分、前がかりになっていた矢崎の裏を突く見事なカウンターから後半決定機を外していたFW大石が汚名返上のヘッド。これで試合の趨勢は決まりロスタイムにも松田がゴールを決め3-0でFC刈谷の快勝となった。

春に見た試合は中盤はボロボロで昇格チームのトヨタ蹴球団にも押される有様だったFC刈谷だったが、今日見たチームはまるで違っていた。それは新戦力である北野&高橋の力によるものといっても過言でないだろう。見事な飛び出しから先制点を決めた北野が表のMVPならば、一人少なくなり劣勢に陥るかと見えたチームを落ち着いたキープと守備で救った高橋が影のMVPといっていい。中盤のコンダクタ-日下がチームを去り機能不全に陥ったFC刈谷を救ったのが出戻りの高橋というのが何か感慨深い。JFLの頃は日下&高橋の中盤は上位クラスのチームにも引けを取らなかったくらいであり、その高橋がチームに戻ってきたのは朗報だろう。落ち着いたパンチングとキャッチでゴールを守ったGK櫻井の守備も光りここにきてようやくチームが固まってきたような気がする。
もちろん今季の優勝はほぼ絶望的でJFL昇格なんて夢を語る立場でないことは確かだが、それでも身近に迫りつつあった降格という死神を追い払うことができたのは嬉しい。今日はこの勝利を素直に喜びたいと思っています。

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