2011年09月19日

ヒロイン全員に光を当てて

最近足の親指の付け根が痛いと思っていたら、先日とうとうまともに歩けないほどの状態になりました。
専門医に見せるまでもなく典型的な痛風の症状で診断結果も当然痛風。まあ分かっているだけで3年前から尿酸値がレッドゾーンを指し高尿酸血症と診断されていましたから、この日が来るのは覚悟していましたが、ビール(アルコール)を浴びるほど飲むわけでなく逆に毎日水分(麦茶&烏龍茶)を2~3Lは飲んでいるのになぜ尿酸値が高くなるのかぼく的には解せないのですね。
まあ職場の同僚に言わせると美食が過ぎるというかぜいたく病らしいのですが、まあ学生時代から10キロ以上太ってしまっていることを考えるとそれも否定できないところ。ただ尿酸値を上げるもうひとつの原因を忘れちゃいませんかと言い返したいのです。
そう尿酸値が高止まりする原因はストレスが絡んでいることが多いのです。現在の職場環境を考えると気の休まる暇なんてほとんどないわけで、この病気を奇貨に痛風が完治するまで半月くらい休養したいと思っているのですが、まあ無理ですね。

さてそんなわけで、エロゲーくらいストレスが溜まらず楽しめる作品をプレイしたいところで、前から少しずつプレイしていた太陽のプロミア(SEVEN WENDER)を一気にクリアしてしまいました。
同スタッフのゲームで評判があまり芳しくないPRINCESS WALTZ(PULLTOP)でさえそれなりに楽しめたくらい(批評空間で付けた得点は75点)ですから、それよりずっと評価の高いこのゲームが楽しめないはずはないと高をくくっていたわけですが、実際プレイを始めてその予感は間違っていませんでした。このスタッフが醸し出すゲームの雰囲気は本当に素晴らしく、特に明るさ・楽しさを押し出す作風は移籍しても全く変わることはありませんでした。
ただそれでも過去(直近)2作品に良作以上の評価を与えることが出来なかったのは見過ごせない欠点があったからです。それはラスト付近での失速。PRINCESS WALTZではまるで往年のジャンプの連載打ち切りを見るかのような終わり方をしていたし、てとてトライオンでも意味ありげな伏線がほとんど説明されないままスタッフの自己満足的な団円を迎えてしまいました。
この両作品に共通するのはラストのまとめ方が悪かったことで、風呂敷を広げるのはいいけれどいつもそれを畳めていなかったというわけ。
それだけにこのゲームでもいくら序盤の雰囲気が良かったからといって安心はできなかったわけですが、ゲームを進めるにつれてスタッフ(ライター)の工夫に思わずニヤリとさせられました。

普通散りばめた伏線がいつも纏められないとすれば撒く伏線の数を減らそうと考えるもの。つまり自分の技量で畳めるような風呂敷の大きさとしそうなものなのですがこのスタッフは違い全く逆の方法を採ったのです。
それはプレイヤーが考えてまず絶対畳めないであると思うくらいの大風呂敷を広げたことで、ここまで壮大な世界観を設定されればプレイヤーは端から風呂敷が畳まれることを期待しません。移籍第1作という環境で逆に縮こまってしまいそうなところで、欠点を直すのではなく逆に開き直ってしまうという豪胆さにはいい意味で驚かされました。
そんなわけで、端から伏線が纏められることを期待してプレイしていなかったので細かいところをツッコむのは止めておきます。実際には細かいところをメモするなどしてじっくりプレイすればいろいろと矛盾するところが出てくると思うのでしょうが、ぼく的にはこのゲームを楽しむにおいてそんなあら探しをするようなプレイ方法は自分が損するだけだと思ったのです。

さてこのゲーム。あるヒロインのルートをクリアしていくに従って、他のヒロインのルートが解凍していきそれにつれて徐々に謎が解明されていくという形式を採っています。ただこの方法を採ると優遇されるヒロイン(大抵最後に解凍されるルートのヒロイン)が居る代わり、当然不遇な扱いに終わるヒロインが出てしまいます。どれか1本素晴らしいシナリオがあれば充分という1点突破主義的考えならばそれでOKなのかもしれませんが、シナリオ主眼でなくヒロイン萌えに焦点をという考えならばどのヒロインにもスポットライトを当ててあげたいもの。その点このゲームはどのヒロインにもほぼ同等に光を当てていて、捨てキャラ(ヒロイン)が一人もいないというのが上手い。この解凍タイプのゲームで、どのヒロインもほぼ同じくらい可愛く見せているという例はあまり無いのではないでしょうか。まあぼく的にはヒロインがあまりにも同等に可愛く見えたため、飛びぬけて萌えるというヒロインが存在しなかったというのが残念だったのですが、まあこれは贅沢な言い分といえるでしょう。

心に深く残るといったタイプのゲームでないことは確かですが、この明るく楽しい雰囲気に文句なしに浸ることができたという点を考えれば今度こそ良作以上の評価を与えてもと思わせてくれた作品でした。

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