2011年10月27日

全盛期の力があれば評価も・・・

最近もっぱら肩の凝らない軽いゲームばかりプレイしているぼくですが、その中でも飛び切り軽いゲームといえるのが今回クリアしたぜっちょースパイラル!!(ALL-TiME)でした。
同じブランドのゲームで最近クリアしたMてぃーちゃー 彼女♂の悩み多き教育事情と同傾向でありこのブランドの特色である設定勝負を貫いたという点では同じですが、Mてぃーちゃーがどちらかというとテキストで笑いを取ろうとしていたのに対して、今回はリアクション芸というか力押しの笑い。
どちらかというとぼくの好みは前者の方なのですが、このメーカーのもう一つの顔であるエロ(抜きゲー)という点では今回の方が上(というか前回はエロという点で全く力を入れていないので比較にならない)。ただ今回もHシーンでなぜかギャグを入れたりと純粋な抜きゲーと比較すると厳しく、エロに期待しすぎると裏切られてしまいそう。といってもこのライターの前作はそこそこ使えたようなので、もしかしたら原画家の差が出てしまったのかもしれません。

そんなゲームですが、女の子とHをしてそのエクスタシーのエネルギーを集めるという発想自体バカそのものでありそのノリが全編に亘って貫かれています。ただ前に述べたようにテキストの牽引力で笑わせるといったタイプのゲームではないだけに、過剰な笑いに期待してしまうと肩を落とすことになってしまうでしょう。こういったタイプのゲームはあまりにバカバカしい設定に対して、苦笑いしながらプレイすることの出来る心の広さが求められるといっても過言でないと思います。

さてヒロインは全員主人公と同じ下宿人でメーカーHPにあるように全員Hな人達ばかりなのですが、個別ルートがあるのは4人となっています。その陣容はというと主人公の初恋の人で今は父親の後妻となっている春菜さん。同級生でお堅い風紀委員の裏でその実コアなエロゲーマーという夏海。同じく同級生でエロ漫画家の莉子。そして地縛霊の蒼さんなわけですが、一見エンドが一つしかなく他のヒロインのルートに入らなかった時の救済キャラのように思える蒼さんが一番まともなシナリオだったりします。ただそれでもぼく的に一番魅力的だったヒロインはこの4人でなくて下宿人の中で唯一個別ルートのなかった風花だったりします(Hシーンは存在する)。このゲームの黒幕的キャラで腹黒ヒロインの代表のように思われる風花ですが、妙に味のあるキャラに仕上がっていて個別ルートがないのが本当に惜しまれます。もし本当に笑いで勝負したいなら彼女のルートこそ必要だったと思われるのですが、そのあたりでも笑いもエロも今一つという中途半端さを露呈してしまっているといえるのですね。
まあ原画家の啼兎☆(なきうさ)氏がくれいどるそんぐの頃のような原画力を発揮していればこのくらいでも充分萌えエロが発揮できていたと思うのですが、残念ながら往年の力を望むべくもなくて・・・氏の描くヒロインに心奪われていたぼくとしては寂しい限りです。

最後にこんなB級作品にしてはもったいないくらいのOP&ED曲は何なのでしょうか?それほど好曲と思えなかった前作はヴォーカルCDが封入されて今回はないというのは何となくメーカーの悪意を感じられて仕方なかったです。

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