2008年08月06日

ジェフの反発力の無さは異常・・・ナビスコ名古屋対千葉戦より

今日瑞穂で行われた名古屋グランパスジェフ千葉を見に行ってきました。相変わらず体調は優れないのですが、前もって券を買ってあったので行かないわけにはいきません。
そんな無理して行ったにも係わらず試合は凡戦。準決勝進出を果たしたグランパスにとっては結果を出しただけに嬉しい結果といえるでしょうが、負けたジェフにとっては疲れのみが残る結果となってしまいました。

では、簡単な試合経過はというと・・・

1st.legのホームで0-1と敗れているジェフは準々決勝を勝ち抜くには早い段階で先制したいところ。そのゲームプラン通りキックオフ早々強烈なプレスをかけてボールを奪いにかかる。その勢いに押された名古屋守備陣は混乱に陥り左サイドの谷澤の突破を易々と許してしまい超決定機を与えてしまう。しかし、その決定機を決められなかったことでジェフはあっけなくトーンダウン。10分ほど経過し冷静さを取り戻した名古屋にプレスを対処されるようになると、サイドバックの青木良や坂本を前目に布陣した攻撃シフトの弱点をつかれて名古屋得意のサイド攻撃の洗礼を浴びてしまう。前半名古屋に得点が入らなかったのは名古屋攻撃陣の決定力の無さとGK岡本の好守があったからこそだろう。
後半に入ってややジェフは持ち直したものの流れは変わらず。何とか最後の一線を越えさせないでいたGK岡本だったが、60分小川のCKからDF増川にヘディングシュートを決められ万事休す。それからのジェフの反発力の無さは異常ともいっていいほどだったが、それを助長させたのはミラー監督の采配だったろう。先制されてすぐ、プレスの主力でもあり危険な香りを漂わせていた新居を引っ込めてしまったのだ。確かに新居は故障から復帰して間がなくフルに戦える状態ではなかったかもしれない。土曜日のリーグ戦のことを考えるのなら交代は止むを得なかったのだろう。ただそれからの千葉から得点の匂いが全く感じられなくなったのは事実だ。その上後半30分過ぎにはトップの巻誠一郎まで下げるという明らかに手仕舞いといえる采配でその時点で勝敗の行方は定まってしまった。グランパスもそれからはほとんど無理な攻撃はせずキープ中心で時間の経過を待つばかりでほどなく終了の笛がピッチに流れることになった。


そんなわけでナビスコカップを捨ててリーグ戦一本に絞ることになったジェフだが、果たして目標たる残留は果たせるのだろうか。今日の試合を見る限り厳しいと言わざるを得ないと思う。というのもこれはクゼ前監督からの課題だったのだがミラー新監督に代わった今でも攻撃に得点の匂いがほとんどしてこないのだ。
現在のジェフの攻撃パターンといえば、アンカーの斉藤のところでボールを奪い早めにサイドの谷澤に渡す。谷澤が単独で突破するかクロスをトップの巻誠一郎に当てて、巻がシュートを放つかそのこぼれ球をMFの工藤や下村に狙わせるといったもの。クゼ監督から変わった当初は他チームもその攻撃に対応できず結果を残すことが出来たが、そのパターンを見破られた今では他に手段もなくほとんど攻め手に欠いてしまっているのだ。というのもアンカーの斉藤はボールを散らせるタイプでないので折角ボールが奪えてもなかなか素早い攻撃に移ることができない。今日のグランパスも斉藤から送られるパスのカットを狙ってきていた。ミラー監督の求める攻撃というのは一昨年甲府が見せたようなパスサッカーではないかと思うのだが、正直それが完成するのはまだまだ先のようで現実的な目標といえる残留を目指すには今の戦力に合ったサッカーに変える必要があると思う。
サイドの谷澤は戦力として充分使えることはここ数試合で証明されたし新居の復帰など明るい材料はある。ただこのままの戦いぶりでは残留が厳しいだろう。19節の神戸戦のような幸運はそうは続かないことを肝に銘じて今後の戦いに挑んで欲しいところだ。


一方準決勝進出を決めた名古屋の相手は大分と決まりました。個人的には注目のカードでありなんとか体を開けておきたいと思っています・・・というより体調を早く整えないと。  

Posted by 7月の魚 at 23:44Comments(0)TrackBack(0)サッカー

2008年07月11日

現実路線が転機に

J2も25節を経過し、いよいよ地獄の真夏がやってくる。例年この期間をどう乗り切るかが昇格のカギとなるだけに各チームの動きが注目されるわけだが・・・
現在の首位はサンフレッチェ広島で戦力的にもJ2では抜けた存在でありここまでは下馬評どおりの力を発揮しているといえるだろう。問題は混戦となっているもう一つの自動昇格枠である2位争いだ。
今のところ2位を守っているのはモンテディオ山形である。4/27のコラムを参照してもらえれば分かるように開幕前から密かに注目していたチームだったが、ここまでの戦績はその期待を遥かに上回っている。特にケガがちのリチェーリ、豊田の穴を埋めている若手の坂井将吾や地元出身で生え抜きの根本亮助そして福岡からレンタル移籍で加入した長谷川悠の活躍が光る。特に長谷川は今季の山形最大のヒットといってよく昨季福岡でGMをしていて彼を引っ張ってきた小林伸二監督の眼力は素晴らしいの一言だ。
ただそんな山形もここのところFC岐阜、セレッソ大阪と連敗。一頃の勢いは影を潜めてきており、この苦しい夏場でどれだけ勝ち点を上積みできるか試金石といえるだろう。
続く3位のセレッソ大阪は戦力的に考えて開幕前は広島と並んで昇格争いをリードすると思われてきたが、思わぬ苦戦を強いられてきている。そこでここにきて中盤に積極的な補強を敢行してきた。その新しく加わった青山隼(名古屋)や乾貴士(横浜M)ははやスタメンに起用されており、またカレカに代わる新外人のカイオ(アトレチコPR)もMFというところにクルピ監督の強い意志が感じられる。前節は当面のライバルである山形に勝利し連敗を脱出しただけに、その勝利を今後浮上のきっかけとしたい。

そして4位が今回取り上げるベガルタ仙台である。山形やセレッソ大阪より消化数が一試合少なく勝ち点は1しか離れていないわけだから、実質隠れ2位といっていいわけだが、実は筆者が一番驚いているのがこの仙台の成績なのである。
今季、仙台は昨年までのエースであるロペス(現横浜FM)やジェニウソン(クルゼイロ)との契約を打ち切り国産選手のみの体制に移行した。それだけならいいが、若きエースで準地元選手である萬代もジュビロ磐田に引き抜かれ戦力は大幅にダウンしてしまった。そしてそれに代わる補強はといえば、ベテランの平瀬智行(元神戸)や佐藤由紀彦(元柏)、宮沢正史(大分)を始め、若手の西山貴永(横浜FC)、田中康平(鹿島)、飛騨暁(川崎)、一柳夢吾(東京V)らで抜けた選手と比べるとバリューは明らかに劣る。実際新加入選手でコンスタントにスタメンに顔を連ねているのは平瀬と一柳くらいだ。ただその二人にしてもシーズンに亘ってコンスタントに良いパフォーマンスを発揮しているかというとやや不満は残る。
実のところロペスや萬代の穴を埋めているのは新加入選手ではなく、昨季から残った残存戦力たちなのだ。特に新エースとして文字通り仙台の顔となったリャン・ヨンギ(北朝鮮代表)のパフォーマンスは素晴らしく、またボランチの千葉直樹や攻撃的MFの関口訓充、そして攻撃力が魅力のサイドバック菅井直樹や田村直也も出場した試合の評価は高い。昨年出場していたもののロペスの影に隠れていた選手たちが今季エースが抜けた危機感かそれとも重しが抜けたためか実に活気のあるプレーを見せているのだ。
これも昨年我慢の選手起用してきた前監督の望月達也氏の功績は大きいと思う。もちろん現監督の手倉森誠氏の手腕を否定するわけではないが望月氏の育てた選手たちが手倉森氏によって開花したというのが今季のこれまでの戦績に繋がっているのでないかと思っている。
ただ仙台が今季コンスタントな強さを発揮しているかというと頷けないものはある。その戦いぶりは強いというよりしぶといといったほうがしっくりくるのだ。23節の水戸戦などが代表的だが内容は誉められたものではなくともなぜか結果的に勝利を収めているといった試合が多いのである。
それだけにそのしぶとい戦いぶりが今後も絶えず発揮できるかが今後昇格を争うカギとなってくるだろう。途中出場で流れを変える存在となっている佐藤由紀彦だけでなく、今まで活躍出来なかった他の新戦力選手たちもこれからチームが苦しくなってくる時期にどれだけチームを助けることが出来るかどうか。もし本気で今季の昇格を狙うならセレッソのように新しい補強を考えてもいいかもしれない。中盤はJ2の中でも随一の戦力とは思うがそれに比較すると弱さのあるFWとDFにもう一人ずつ厚みを加えるのも手ではないかと思っている。
今まで積極補強をしながらサポーターの期待を裏切り続けてきた仙台が、現実路線に転換した途端にサポーターを歓喜の渦に巻き込むといった皮肉?な結果が12月6日のユアテックスタジアムで見られるかどうか今後注目して見てみたい。  

Posted by 7月の魚 at 21:35Comments(0)TrackBack(0)サッカー

2008年07月01日

ナビスコカップ準々決勝第一戦の展望

注目度が大変低くて恐縮だが、今回は明日行われるナビスコカップ準々決勝1st四試合の展望をしてみたい。なぜこのようにナビスコカップの注目度が低くなってしまったかという点でJリーグに対して言いたいことは山ほどあるが今回は置いといて純粋に試合の展望のみをコメントしたいと思う。

鹿島 vs 清水 (カシマ)

今、Jリーグで一番好調なのが鹿島だろう。先週水曜日の大分戦は対戦相手であるシャムスカ監督の術中に陥りながらも途中交代したダニーロが値千金のゴールを決めて勝利すると、続く土曜日の名古屋戦は好調の相手に対し4ゴールを叩き込んで文字通りの快勝。ACLの疲れも取れコンディションが回復、復帰の中田浩二や新外人のマルシーニョが加入し戦力的な上積みが成されたのも大きい。本山がやや精彩を欠いているのが気になるが代わる控えのダニーロが絶好調。死角は見当たらない印象だ。
対する清水はフェルナンジーニョを放出。その影響は少ないにしても相変わらずFW陣が精彩を欠く現状。中盤は鹿島と互角に戦えるとしても西澤、マルコス=アウレリオの前線がボールをキープ出来ないとなると守備が耐え切れなくなってしまうだろう。清水がアップセットを演じるには西澤、マルコス=アウレリオの奮戦は絶対条件だ。
順当なら鹿島の勝利。清水はホームに戻っての第二戦に懸けるためにも一点差以内の負けには留めたいところだ。

千葉 vs 名古屋 (フクアリ)

ミラー新監督就任後負けのない千葉とリーグ戦2位ながら前節鹿島に大敗と決してムードは良くない名古屋の一戦。準々決勝四試合の中では一番の注目カードだ。
千葉は日曜日のFC東京戦。一人少ない相手に押し気味に進めながらも一点しか取れずに引き分け。ただこれはアウェー戦ということで守備的なスタメンを敷いたのが裏目に出たもの。ホームの今回はもう少し積極的に挑んできそうだ。名古屋DF陣は高さはあるが裏を取られると案外もろいところがある。新居、レイナウドには徹底的に増川、吉田の裏を取る動きを求めたい。
ただ問題は名古屋自慢のサイド攻撃を守備陣がどこまで耐えられるかどうかだろう。青木良、坂本のサイドバックだけでなく守備の要である斉藤の役割は大きそうだが前節ケガで途中退場しており彼が出場できないとなるとボスナーが統率する守備陣に与える負担は大きくなってしまうだろう。
一方の名古屋は中村直志が出場停止から戻ってくるもののマギヌンは相変わらず出場出来ない。前節の大敗は彼が急遽欠場したショックがあったとみる向きもあり今回は欠場が折込ずみとなれば試合への入り方もまた変わってくるはず。問題は前節の大敗のショックを引きずっていないかどうかだろう。ここはどこまでチームの精神的ケアが出来たかどうかストイコビッチ監督の手腕が試されるところだ。
もしかしたらナビスコで当たっている巻祐樹がヨンセンに代わってスタメン起用される可能性もあり、千葉の巻誠一郎との兄弟対決も注目される。
さて肝心の勝敗は大変予想しづらいが点を取り合ってのドロー決着とみたい。


F東京 vs 大分 (味スタ)

FC東京は今野が出場停止。代役は浅利か金沢もしくはブルーノ・クアドロスだろうがどちらにしても戦力低下は否めない。浅利なら守備は安定するが繋ぎの面では今野に大きく劣り、金沢やブルーノ・クアドロスは本来中盤の選手でない。ターンオーバー制をとってきたFC東京で唯一代えの効かない選手である今野の出場停止は大きなマイナスだ。
ただカポレ、赤嶺、平山らFWが点を取れるようになってきたのは心強い。ただ対する大分のホベルト、エジミウソンはJリーグ屈指のWボランチだけに真っ向勝負では分が悪い。エメルソン、羽生らがドリブルでかき回すなど硬軟自在な攻めで大分の守備陣を慌てさせたいところだ。
対する大分はホームで強くアウェーで弱い内弁慶ぶりが悩みの種。今年のJリーグでもFC東京にアウェーで敗れており、ホームでの力強いパフォーマンスがアウェーで発揮できるかというと疑問符が付く。その要因はアウェーになると極端に点が取れなくなることだろう。これはシャムスカ監督がアウェー戦になると守備的に試合に入るためかと思うが、今回は今野が出場停止ということもあり機先を制する意味でも思い切って攻撃的に行くのも手かと思う。ただ常識的に考えればホーム&アウェーの第一戦でもあり無理はしてこないとは思うが・・・
試合は大分のアウェー戦での弱さもあり僅差でFC東京の勝ちとみる。ただシャムスカ監督は一点差の負けならホームで充分巻き返し可能な点差と考えているだろう。出来ればFC東京はアウェーに脆い大分の弱点を突いて二点差以上の勝利を目指したいところだ。

G大阪 vs 横浜FM (金沢)

両チームともお世辞にも好調とはいえず難解な一戦。ホームのガンバは札幌相手に二失点するなど相変わらず守備に問題を抱えている。それでもルーカスが絶好調で攻撃陣を牽引。吊られるようにしてバレーも調子を上げてきた。
対する横浜FMは序盤戦の勢いに翳りが出てきた印象。前節も不調に苦しむ磐田相手に決定機を何度も掴むも生かせず、逆に一瞬の隙をジウシーニョにつかれてゴールを許し敗戦。流れを壊すプレーを続けていたロニーを最後まで出場させた采配にも疑問は残ったが、それ以上にチーム全体に動きがなくチャンスは清水や山瀬功の単独突破から生まれるのみ。これでは苦しい。
ただ中澤、大島らの高さからセットプレーに活路を見出してくる戦術はワンパターンとはいえガンバも警戒は必要だ。ガンバはセットプレーの守備に難がある印象があり隙をつかれて失点の可能性は充分ある。
試合序盤ガンバが点を取れば一方的な試合になってしまう可能性もあるが、チャンスを逃がし続けているようだと中澤のボンバーヘッド一発に泣かされるというシーンはありえるかもしれない。  

Posted by 7月の魚 at 15:32Comments(0)TrackBack(0)サッカー

2008年06月17日

サッカーは生に限る

日本時間本日深夜、サッカーファン注目の欧州選手権グループC「フランス×イタリア」戦が中継されます。今回の欧州選手権は仕事が多忙になったこともありほとんど中継を見ていないこともあって両チームの調子などほとんど分からないのですが、このカードだけは無理してでも中継を見てみようかと当初は思っていました。
ただ大会前の想定と違い、フランス・イタリア共これまで勝ち点1しか挙げられず勝ち点6のオランダ、勝ち点2のルーマニアより劣っているため同時刻に行われる「オランダ×ルーマニア」戦でルーマニアが勝利すれば、フランス・イタリアの勝敗に関わらず両チーム共敗退が決まってしまうというなんとも微妙なカードとなってしまったのは皮肉としかいいようがない。

前回のポルトガル大会まではWOWOWに加入していたこともあり(また現在ほど多忙を極めていなかったため)ほとんどの試合を生中継で観戦していました。その年を最後にWOWOWは解約してしまったためもし仕事が暇だったとしても試合を見ることは出来なかったわけですが、サッカーは生中継で見る主義(録画で見ないこともないが・・・)のぼくが生中継を必須としていなかったWOWOWになぜ12年もの長期間加入し続けていたのか自分でも不思議で仕方ないです。ぼくがWOWOWを解約した理由はともかくなぜ生中継にこれほどこだわるかというと、画面を見ながら応援しているチームが勝つよう念力を送っているからです。その姿は隣の部屋で対局相手が悪手を指すようモニターを眺めながら念力を送っている将棋の森九段のようではないかと。

もし相手チームのPKシーンになったとしたら相手キッカーが失敗するように送る念力の強さは半端でなく翌日の仕事に支障をきたしてしまうほどですが、もしこれが録画だったとしたらそんな苦しみいや楽しみ方は出来ません。というか録画放送に念力を送っていたことに後で気づいたときの腹立たしたときたら・・・

それはさておき、グループCからの進出チームの予想ですが今日の試合にもし負けたとしても一位勝ち抜けが決まっているオランダはおそらくメンバーを落としてくるであろうし、まともならルーマニアが勝利するのではと思っています。というわけでフランス・イタリアとも残念ながらリーグ戦敗退するのではないかと。ただぼくが心配しているのはガチガチになったルーマニアが決定機を外しまくってしまうこと。というわけでもしルーマニアの勝ちぬけがならなかったとしたらぼくが念力を送らなかった・・・いや送れなかったせいではないでしょうか(笑)  

Posted by 7月の魚 at 21:15Comments(0)TrackBack(0)サッカー

2008年06月01日

我那覇ドーピング違反問題の裁定について考えてみる

注目されていた我那覇(川崎フロンターレ)のドーピング違反問題についてスポーツ仲裁裁判所(CAS)の判決が出たのが5月27日。その判断は大方の予想通り我那覇選手にドーピング禁止違反により出場停止の最低いや裁定をしたJリーグの判断は間違っており我那覇選手及びチームドクターに非はないとの判断だった。そして直後の土曜日、川崎対コンサドーレ札幌の試合で我那覇選手はゴールを決めインタビューで涙ながらに喜びを語りファンの感動を誘った。

そんな我那覇選手側の喜びをよそに、Jリーグ側は我那覇選手には謝罪こそしたもののCASの裁定には不満を漏らしているという。
CASは今後このような事例があった場合裁判費用が安く済む日本国内での裁判を勧めたと聞くが、我那覇選手側はそんなことは分かりきっていてもともと日本国内での裁判を望んでいた。それをJリーグはかたくなに拒否した。この時点でまさか我那覇選手が多額の裁判費用(約4500万円)を使ってまでわざわざスイスにあるCASにまで訴えるとは思ってもみなかったのだろう。本当に姑息な考えである。
そんな上層部だからどんな発言をしても驚きには値しないが、最近こういった裁判所の判決に不満を漏らしたり自分勝手な理屈を展開したりした事例に覚えはないだろうか?

そう名古屋高裁で判断が下されたイラク派遣差し止め裁判である。
高裁で「イラクでの航空自衛隊の空輸活動は憲法9条に違反している」と明確に判断されたのだが、その判断の是非はともかく政府や自衛隊幹部は「判決に疑問」「裁判所が傍論の形で憲法判断を述べるのはおかしい」挙句のはてに「そんなの関係ねぇ」との暴言。日本政府自体がこんな裁判所軽視の発言を繰り返しているのだからJリーグがCASの判決をねじ曲げて解釈・主張するのも当然といえば当然なのかもしれない。

そんな日本で今後導入されるという裁判員制度。このような制度を導入しようとする国が裁判所の権威を貶めるような発言をするというのは如何なものだろうか?そしてそんな風土にあるからこそJリーグのような判決を素直に認めないような土壌が出来上がってしまうのではないだろうか?

とエロゲーのことばかりでなく、真面目なことも考えているということを声高に主張してみたくなった魚の戯言でした。  

Posted by 7月の魚 at 20:40Comments(0)TrackBack(0)サッカー

2008年05月24日

三浦監督の苦悩

J1も13節が終わったところで一ヶ月ほど中断。調子の上がらないチームはこの期間を利用しての立て直しが求められるところ。
そんなチームの一つが現在17位と降格圏内を彷徨っているコンサドーレ札幌。昨年J2で堅守を誇った守備陣も今季のJ1では現在のところジェフ千葉と並んでワースト1。これではこの順位に居るのも当然といえるだろう。

ただ開幕前の予想を考えると札幌は降格候補の筆頭であったからある意味予想通りといえるかもしれない。他チームと比べるとその戦力はあまりに脆弱で、もしかしたら昨年の横浜FC並みの勝ち点しか取れずに降格することも充分考えられたからだ。
リーグ開幕前ぼくは札幌が降格しない条件として次の課題をすべて達成できたときと考えていた。

①昨年エースだったFWのダヴィがJ1の守備陣相手でも通用すること。
これに関してはダヴィは期待以上に良くやっていると思う。ただ誤算は出場停止の試合が多くコンスタントに試合へ出られなかったことだ。

②キャンプ合流後戦術に合わず帰国してしまったアルセウ(元柏)に変わる新外人を早急に見つけてくること。
これもクライトンというJリーグで実績のある(元名古屋)外人を加入させ手当ては成功した。というよりクライトンはもはやチームに無くてはならない選手といってよく禍い転じて福となすを地でいっているといっていいだろう。

③DF陣が昨年同様の堅守を保てること。
これは前に述べたように達成出来ていない。昨年と同じく今年も4バックを敷いているDFラインだが昨年とはガラリと顔ぶれが変わってしまったのが堅守を保てなくなった要因の一つだろう。ブルーノ・クアドロスはFC東京に引き抜かれ、西澤はケガで全く出場できず曽田・西嶋も同じくケガでコンスタントに出場できてない。浜松大から加入した新人の柴田慎吾はよくやっているがDF陣での嬉しい誤算といえばこれくらい。ブルーノ・クアドロスの穴を埋めるべく移籍加入した平岡康裕(元清水)、吉弘充志(元広島)は三浦監督の期待に応えているとはいい難く、DFラインでリーダーとなれる選手が不在なのは痛い。

結局③の課題が達成できなかったのが不振の原因なのだろう。札幌のような力の落ちるチームが勝ち星を拾うには虎の子の1点を守りきる1-0の試合をいかに多くするかだ。それが現在のところ無失点試合がゼロではどうしようもない。現在今年加入するもその太った体型からファンの失望と失笑を買ったFWノナトに変わる新戦力としてブラジル人FWのアンデルソンがテストされているようだがそんな資金があるのならぼくはDFを取ったほうがいいと思う。出来ればブルーノ・クアドロスに帰ってきてもらいたいところだ。移籍先のFC東京でほぼ構想外になっているだけに返してもらうのも容易ではないだろうか。

といろいろ述べてきたが、どんな立て直し策でも弄したほうがよいというのが現在の札幌の現状だろう。もしこのまま指をくわえて見ていたら崖の下へ真っさかさまに転落していくに決まっているから。そしてそんな策を弄したにもかかわらずJ2に降格してしまったとしても三浦監督の評価は下がらないと思う。それほど三浦監督は辛い仕事を続けているわけで札幌の選手たちは彼に試合終了後のガッツポーズをさせてあげるよう今以上に粉骨砕身してもらいたいものだ。  

Posted by 7月の魚 at 09:14Comments(0)TrackBack(0)サッカー

2008年05月08日

解任へのカウントダウン

ジェフ千葉のクゼ監督が解任された。
開幕戦のガンバ大阪の試合を見る限りこの早期の解任は予想できませんでした。強豪相手にアウェーでの勝ち点1は望外の戦果といってよく、今後の躍進も期待できる内容と思ったからです。
しかしその後は内容は良くても勝ち点が伸びず、チームに不協和音が入り始め試合内容まで悪くなるという典型的な降格チームシンドロームに陥ってしまいました。それだけにフロントがカンフル剤を打ちたくなった気持ちも分かります。
ただ、クゼ監督にも同情すべき点は多く、主力選手が大量離脱し脆弱な戦力しか与えられなかったこと。フロント主導で決められた今季の新戦力のほとんどが期待を裏切ってしまったことなど一概に不振のすべてが監督の責任にあるとはいいきれないのです。下川、中西ら主力選手の大量解雇。酒井、広山、山口智ら若手生え抜き選手の大量離脱ぶりからジェフの先行きを心配する声はかなり前から上がっていましたことですし。むしろベルデニックやイビチャ・オシムら監督のおかげで半死半生の重病人がなんとかここまで延命していたと考えたほうがいいくらいです。名医が担当医師から外れたわけですから患者の容態が急変するのはおかしくないわけで、いわば訪れるべき運命が訪れたと考えたほうがいいかもしれません。
次に誰が監督になったとしてもジェフをJ1に残留させるというのは末期がん患者を治療するようなもので相当な苦難を要求されることでしょう。(その後アレックス・ミラー新監督の就任が発表された)

そのジェフと負けず劣らずの酷いチーム状態に陥っているのがアビスパ福岡。
4月に入ってからの戦績をみると徳島、岐阜に大量点を奪われてのショッキングな敗戦。鳥栖戦は相手の自滅によって拾ったものの、その後山形、草津に内容のない引き分け。そして再び湘南、熊本に大量点を奪われての敗戦と1部昇格を狙うチームとは思えない惨状。特に今季参入組の岐阜、熊本にホームで完敗するような試合をしていては昇格など夢物語でもはやリトバルスキー監督の進退は窮まったといっていい。
リトバルスキー監督は就任二年目となりますが、就任一年目となる昨年は早々にJ1昇格争いから脱落するなど見るべきものは何もなく正直とても留任するとは思えませんでした。
しかしフロントの決断は留任。そして選手の大量解雇。つまりフロントは監督でなく選手に責任ありと考えたわけです。今季就任した田部GM(元グルノーブルGM)は「複数ポジションをこなせ伸びしろのある選手を残した。スリム化し欧州型少人数クラブとして昇格を狙う」と豪語しましたが、今までの結果は散々たるものです。
続く対戦相手は広島、横浜FC、C大阪、仙台という強豪相手。四連敗という結果が出ても何の不思議もなく、リトバルスキー監督の解任の時期は刻々と近づいているといっていいでしょう。引導を渡す相手に横浜FCや仙台がいるというのも何か運命のようなものを感じてしまうのですが・・・  

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2008年04月30日

防げたはずの事件

今日は非常に疲れていて正直更新は止めようと思っていましたが、スポーツ紙だけでなく日刊紙にまで取り上げられてしまっては触れざるを得ません。
そう日本サッカー界を揺るがしたといっていい西村雄一SR(スペシャルレフェリー)の暴言問題です。

西村氏は日本協会には非常に高く評価されているレフェリーですが、その評価ほど上手に試合をコントロールした場面は少なくファンの間ではそれほど評価の高い審判というわけではありませんでした。
その典型的な例が4月6日のJ2ヴァンフォーレ甲府対セレッソ大阪戦で西村主審はこの試合本来甲府のGK桜井に出すべきカードをDF池端に出してしまうというミスを犯してしまいました。まあこの試合を見ていたファンならお分かりでしょうが西村主審はこれ以外にも不安定なレフェリングを繰り返し事実上この試合をぶち壊してしまいました。
西村主審はこの試合の後、本来任されるはずだった13日行われるJ1の注目ゲーム浦和レッズ対鹿島アントラーズの主審を外されるという屈辱を味わいました。このときの西村氏の心境はどんなだったでしょうか?そしてその傷が癒える間もなく今回の事件です。想像するにもし西村氏に関する今回の報道が事実だったとしたら、甲府対C大阪戦の誤審を引きずっていたための心理的影響としか考えられません。それは別として今回の報道により今後ファンから西村氏は好奇の目で見られてしまうことは間違いなく彼の審判としての信頼性は地に堕ちてしまったといっても過言ではないでしょう。

しかしこうなってしまったのは西村氏一人が原因ではなく審判委員会にも大きな責があると言わざるを得ません。
もともと今季の西村主審のレフェリングは不安定極まるもので前記の甲府対C大阪戦以外にも試合を壊しかねない笛を吹いたことがありました。ただ甲府対C大阪戦はその不安定さが大きく露見してしまっただけなのです。そして復帰後の横浜対清水戦も取るべきアドバンテージを取らずに再三試合をとめてしまうなど相変わらず不安定なレフェリングに終始しました。
そう西村氏は何度も周囲に赤信号を放っていたのです。もし彼のサインに気づき休養を与えてさえいれば、こんな氏の審判生命を奪いかねないような事件は起きなかったに違いありません。
そう西村氏の名誉を貶めたのは審判委員会といっても過言ではないのです。

といってもこれはサッカーに限ったことではありません。
子供の家出・自殺等々事件の起きる前には必ず子供は親や先生に対してサインを放っています。そのサインに気づいて適格な対処をすれば大事にはならないで済むはずなのです。

西村氏が報道されているような暴言を言っていないとすれば幸いですが、もし報道どおりだったとしたら審判委員会は大きく反省して欲しい。そしてぼくらもこの事件をを他山の石として身近にいる大事な人が発するサインを見逃さずに日々過ごしていきたいものです。そう無能な審判委員会の轍を踏まないように。  

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2008年04月27日

お互いに痛い引き分け・・・JFL第7節刈谷対岡山戦より

JFL今節の期待カードFC刈谷ファジアーノ岡山戦。自宅を出る際手間取ったせいでスタジアムに到着したのがキックオフ10分前でスターティングメンバー紹介も終わってしまっていた。
取り合えずスタジアムの壁に張り出されていたメンバー表を確認しながら席を確保するとしばらくして両チームのメンバーが入場。その背番号を確認するうちすぐ異変に気がついた。メンバー表には確かに載っていた岡山の得点源FWの喜山の姿が無かったのだ。代わりに登録されたのが朝比奈でレギュラーの小林康剛とツートップを組んだのだがこれがまるで機能せず刈谷のハードマークに全くといっていいほどボールが収まらない。一方刈谷は3トップの発表だったが、原賀とベテラン伊藤の後ろに平林を司令塔として置く実質ツートップ。このツートップが逢妻川から吹く風を味方につけてほぼ敵陣での制空権を奪取する。
16分放たれたミドルは間一髪片手で防いだ岡山のGKだったがその直後のCKから原賀にヘディングシュートを決められ痛い先制点を奪われてしまう。それ以降もセットプレーから危ないシーンを再三作られ、シュートがバーを叩くなどいつ追加点が刈谷に入ってもおかしくない一方的な展開となった。しかし37分過ぎ右サイドを岡山妹尾が突破したあたりから流れが変わりはじめ続く39分中盤の細かいパス交換から小林がキープし主将の川原に流してそのまま川原がシュート。これが見事に刈谷ネットに突き刺さる。今まで岡山攻撃陣に全く仕事をさせなかった刈谷守備陣だったが二列目から飛び込む川原はケア出来なかった。前半はこのまま終わり1-1のまま終わる。
後半は追いつき風上に回った岡山が有利かと思われたがやはり流れは変わらず、刈谷のハードマークにパスが乱れるシーンが目立ちチャンスにならない。そこで手塚監督は運動量が少なくほとんど仕事が出来なかった三原直樹をあきらめ玉林を起用。これで流れが変わったのか、68分今まで唯一刈谷守備陣の脅威となっていた妹尾のクロスから小林がヘディングシュートを決める。小林のDFから消える動きも良かったが、妹尾の早めのクロスに一瞬集中力を欠き小林から目を離してしまった守備は刈谷にとって悔やまれるところ。
その失点にもめげず攻撃を続ける刈谷イレブンだったが、75分過ぎ攻撃の核となっていた平林がこの日二枚目のイエローを受け退場。これで勝敗の行方は決したかと思われた。しかしホームでファンの声援を受けこのままでは終われない刈谷は81分微妙な判定ながらPK奪取しこれを原賀が落ち着いて決め同点に追いつく。一人少ない相手に同点に追いつかれた岡山もこの日大活躍ながら疲れの見えた妹尾に代えFWの岩田を投入するなど最後まで勝ち点3を狙ったがシュートの精度を欠き得点を奪えずドローゲームとなった。

ホームチームの刈谷にとっては上位チームを相手に退場者が出るまでほぼ主導権を握っていただけに納得のいかない引き分けだったろう。ただ相手に決定機はほとんど与えなかったがその数少ない決定機を得点に結びつけられてしまった。また自らの決定機は多かったがそのほとんどがセットプレーかその崩れからで流れからチャンスは掴めていなかった。そういった点は今後の反省材料としなければいけない。
それはともかく次節は平林が出場停止。選手層の薄い刈谷にとっては致命的といってよく最下位のアルテ高崎相手とはいえ苦戦が強いられそうだ。。
一方の岡山にとっても痛い引き分けといえる。刈谷に主導権を握られながら逆転し平林が退場したあたりではこれが上位チームの強さかと思ったものだ。それが不運ともいえるPKで追いつかれたのでは勝ち点2を盗まれたと思っても仕方ないだろう。ただ結果はほぼ妥当なもの。あれだけ苦しいサッカーをしながら勝ち点1を岡山に持ち帰られるのだから良かったと考えるべきかもしれない。それより心配なのは今日出場しなかった喜山の動向だ。今日のツートップがお世辞にも機能したといえなかっただけに喜山の状態が深刻でなければいいのだが。

最後にアウェースタンドに陣取る岡山サポーターの数が意外に多かったこと。そしてその声援はホームチーム以上に熱の入ったものであったことを記しておきたい。彼らの姿が来年は刈谷でなく長良川(J1昇格を狙う岐阜サポーターには失礼な発言かもしれないが)で見られることを心から祈りたいと思う。  

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2008年04月24日

JFL第7節の結果と次節の注目カード

JFL前期第7節の注目カードカターレ富山ガイナーレ鳥取というJ2への参入を狙うチーム同士の対決は富山が開始早々の5分、DFで主将の濱野が決めた1点を守りきって勝利。両チーム共ここまで思うように勝ち点を伸ばすことが出来ず内容よりも結果(勝ち点)が欲しかっただけに勝った富山には大きな勝利だっただろう。特に富山はここまでの不振から不穏な空気が流れ出しかねない雰囲気だっただけに楚輪監督はこれで一息つけたと思う。これからの巻き返しが期待したい。一方鳥取は先制点を取られると脆い欠点をまたも露呈した格好。JFLでは珍しいパスで崩すサッカーの鳥取だがそれに頼るだけでなくセットプレーの精度を高めて引きこもった相手からも点を取れるようにしたい。
対して開幕から好調の準加盟勢2チームのうち栃木SCは曲者ソニー仙台と足利で対戦、1-0で振り切った。前節退場で一人少なかった佐川印刷に終了間際追いつかれ引き分けとムードは決して良くなかっただけに今節での勝ち点3は大きい。昨年はこういった形で勝ち点を逸すると急激に勢いを失くしていたがやはり昨年とはチームが違うようだ。一方ソニー仙台は現在得点ランキングトップの大久保とDFの橋本というレギュラー二人を出場停止で欠いたのが痛かった。逆にいえばそういった相手と対戦する運に恵まれた栃木はやはり優勝そしてJ1参入への流れを掴んでいるといえるかもしれない。
もう一つ好調の準加盟チームでここまで首位のファジアーノ岡山は下位に低迷するFC琉球と対戦。2-0とリードしながら追いつかる痛い引き分けで連勝がストップ、首位を栃木に明け渡してしまった。といっても琉球は不振だった開幕のころとは別のチームと言ってよく、特に6節から加入の元ブルキナファソ代表FWミヌングは脅威となっていて情報が少ないこの時期に当たってしまったのは不運といってよく富山のように喰われなかっただけまだましと割り切ったほうがいいと思う。
その他の結果では中位以下のチームから着実に勝ち点を加え3位に付けている横河武蔵野FCは佐川印刷に勝利し3位をキープ。Honda FCは今季不振のTDK SCに退場者を出すなど苦戦しながらも逆転勝ちとまずまず順当な結果が続いたが、不調とはいえ前年の覇者SAGAWA SHIGA FCが4連敗中でその連敗中一つも得点が挙げられず12失点を喫していた三菱自動車水島FCによもや負けるとは思いもよらなかった。これでSAGAWAはなんと14位。もはや前年の面影はなく不振を極めているだけに次節対戦する鳥取としては栃木との痛い敗戦を忘れるチャンスというより絶対に取りこぼせない相手といえるだろう。
さてそんな鳥取対SAGAWA SHIGAというカード以上に次節注目している対戦は刈谷FCファジアーノ岡山だ。刈谷は前節ニューウェーブ北九州とのアウエー戦は敗れているものの富山をアウェーで破り横河武蔵野に引き分けるなど前年の不振が嘘のような結果を残している。そんな刈谷好調の原動力は粘り強い守備だ。栃木を終了間際まで0-0と苦しめ富山には0-0から逆に終了間際平林のゴールでホームチームを奈落の底へ突き落とすなど上位チームに対してその守備は健闘を見せるだけに攻撃陣が好調の岡山とはいえ苦戦しそう。岡山にとってはこの刈谷戦、そして第9節三菱水島との岡山ダービー。10節の準加盟同士である鳥取との中国ダービーというGW三連戦でどれだけ勝ち点を上積みできるかがJ参入への一つ目の試金石となりそうだ。


そんな刈谷と岡山の対戦、当日ウェーブスタジアム刈谷へ見に行く予定にしています。好ゲームになることを期待しつつ今回の更新を締めたいと思います。ではまた。  

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2008年04月17日

名監督ピクシー・・・ナビスコ名古屋対神戸戦より

昨日のナビスコカップ名古屋対神戸戦の観戦記を。

本来のレギュラーからFWのヨンセン・玉田、MFの吉村・中村直志、DFの竹内・吉田、GKの楢崎に休養を与えサブにも入れなかった名古屋。しかし対する神戸もポッティ、大久保、北本、栗原、古賀、金ら主力をことごとくベンチからも外し、出場停止の石櫃、ケガのレアンドロも欠くなど名古屋以上に苦しいメンバー構成。リーグ戦好調なだけに勢いに乗る名古屋が前半から圧倒するかと思われた。
しかし開始早々、CB増川の軽率なプレーから神戸に決定機を与えると、それからはずっと神戸ペース。須藤の高さに増川が苦戦し、ルーキー馬場の裏を狙う動きにパヤリッツァが振り回されるなど前半だけで少なくとも三度のビックチャンスを神戸に与えてしまう。守備でも攻撃の核となるマギヌンを徹底マークしチャンスすら作らせない。唯一杉本が放ったシュートが名古屋の決定機くらいで前半0-0で終えられたのが不思議なくらいだった。
そしてハーフタイム。ストイコビッチ監督が動く。前半馬場・鈴木に狙われ不安定な要因の一つだった右サイドの青山を外しベテランの三木を投入。本来CBの三木は攻め上がりはほとんどしないものの期待された守備では鈴木をシャットアウトし流れを引き戻す。
そして62分投入されたのが米山。確かに今日の山口慶はパスミスが多く本調子の動きではなかったが、DF米山の中盤起用は驚きのひとこと。名古屋サポーター席からも米山に期待する歓声が上がらず、どちらかというと冷めた雰囲気。しかしこれが大当たりで米山はベテランらしい読みの入った守備で藤田・マギヌンの守備への負担を軽減させる。そんな中68分、小川の気の利いたプレーからチャンスとなりマギヌン・杉本とつながりゴール。欲しかった先制点が入る。その直後深井が投入されると、杉本・深井のスピードに振り回されてか神戸はバタっと動きが止まり、今まで抑えていた巻のポストプレーを許すなど一方的な名古屋のペースになってしまう。76分シュートしたクロスバーの跳ね返りを攻めあがっていた藤田がゴールへ押し込むともうスタンドはお祭り騒ぎ。ケガで戦列を離れていた藤田の苦闘をファンの誰もが知っていたからであろう。それから追加点は奪えなかったもののチャンスを作り続け終わってみれば名古屋が2-0の快勝だった。

しかし前半最悪といっていいデキから後半チームを甦えらさせたストイコビッチ監督の采配には恐れ入った。青山から三木への交代はまだ納得がいったが米山の投入は周囲のファンから「米山かよ・・・」と溜息ともつかない声が漏れたほど意外な投入。その米山投入が大当たりするのだから恐るべき慧眼。前半削りに削られ怒りからイエローを一枚もらい、(主審が主審だけに)退場もしくはケガが心配されたマギヌンを先制点直後引っ込め深井を投入したのも大当たりで、その深井の突破がダメ押しとなる藤田のゴールにつながるなど非の打ち所のない采配。今日の名古屋のMOMはストイコビッチ監督といっても言いすぎではないかもしれない。

昨年ストイコビッチ監督の就任が報道されたときその監督経験の無さから手腕に期待する声はほとんどなく、現役時代の人気から低迷する観客動員に貢献すれば御の字というのが大方の見方であった。それなのにここまでの快進撃。どうやら名古屋はベンゲル監督以来久しぶりの当たり牌を引いたらしい。
残念ながら本来期待されていた観客動員は低迷したまま(昨日開催されたナビスコ全試合中一番観客が少なかった)というのが皮肉といえば皮肉なのだが。  

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2008年04月16日

今日は瑞穂へ

昨日、仕事帰りに本屋に寄りました。目的は毎週火曜日発売される週刊サッカー雑誌です。
その日発行されている二冊の雑誌のうち売れ残っているのは必ず「サッカーダイジェスト」の方。特に連載4コマ漫画「スーパーさぶっ劇場」が、「サッカーダイジェスト」から「サッカーマガジン」に電撃移籍してからはその傾向が強くなり、中にはダイジェスト誌を仕入れる数を減らしたのではないかと思われる本屋もちらほら。
しかし今週どこの本屋を回ってもなぜか「サッカーダイジェスト」が売り切れ。四軒目にしてようやく発見して購入できたわけですが表紙を見てその理由が分かりました。

というのも表紙にストイビッチ監督の全身像を使ったグランパス特集だったのです。

もちろんご当地だけの特異現象かもしれませんが、グランパスの好調ぶりがいつもは「マガジン」誌を買う読者を「ダイジェスト」誌へ引きつけたのでしょう。
ただ残念なことに今年はいまだグランパスの試合を生で観戦していない。もちろんテレビでは観戦していてチームが好調であることは理解しているのですが、やはり生で見ないと本当の良さは分からないものです。

で、今日仕事を早めに切り上げてナビスコカップへ行ってきます。こんな内容の更新で恥ずかしい限りなのですがどうにもワクワクしてエロゲーのコラムを書く気になれないので申し訳ないです。

それではまた次回の更新で。  

Posted by 7月の魚 at 06:23Comments(0)TrackBack(0)サッカー

2008年04月07日

昇格争いに新風を

今季のJ2、下馬評どおりサンフレッチェ広島が走っている一方、もう一つ前評判が高かったセレッソ大阪がやや勝ち点を取りこぼしている。その要因はFWが固定できず前線で点を取れていないことと、開幕から6試合で失点が8と守備が崩れている点だろう。長年ゴールを守っていたGK吉田宗弘の移籍が微妙に響いているかもしれない。

一方、予想外に好調なのがサガン鳥栖だ。セレッソとは対照的な堅守が好調の要因で柴小屋雄一、日高拓磨らで形成されるDF陣は6試合で失点が2。飯尾和也のケガによる離脱も加藤秀典がしっかり埋めている。昨年までの点取り屋である藤田祥史も復帰間近で課題である得点力不足が解消してくれば意外な台風の目になるかもしれない。
といっても鳥栖サポーターには申し訳ないが筆者の予想では鳥栖の昇格は苦しいのではないかと見ている。鳥栖は今オフ山口貴之(FC町田ゼルビア)、吉田恵、尹晶煥、村主博正(いずれも引退)らベテランと契約せず若手中心のチームとなった。資金面から仕方の無い選択ではあったが、昇格のかかる終盤で若手主体のチームがどこまで普段どおりの力が発揮できるか未知数だ。といっても一昨年の横浜FC、昨年のコンサドーレ札幌とどちらかといえば予想外のチームが一枠昇格をもぎ取っておりチャンスが0ではないだろう。特にすばらしいスタジアムとして定評のあるベストアメニティスタジアム(鳥栖スタジアム)でJ1の試合を見てみたいという気持ちは大きい。

その鳥栖との開幕戦で一方的にホームチームを押し込みながらゴールを決められず逆にワンチャンスを生かされて苦杯を喫したモンテディオ山形。その敗戦が響いたのか波に乗れずにいるが、開幕前筆者が注目していたのがこの山形だった。昨年のレギュラーから臼井幸平(湘南)、佐々木勇人(ガンバ大阪)を失ったが、ユーティリティプレイヤーの宮本卓也(セレッソ大阪)、宮崎公平(福岡)を補強しダメージは最小限に抑えた。それ以上に大きい補強がリチェーリ(FC東京)の加入だ。FWだけでなくサイドでも使える彼の加入は慢性的な得点力不足に悩むチームに大きな力となるだろう。豊田陽平もグランパスからレンタル加入二年目でチームに馴染み、目標であるU-23代表にも選ばれブレイク仕掛かっているところ。彼とリチェーリ、根本亮平らのコンビが合って来れば他チームには脅威だ。
といっても現実的には山形の昇格も苦しいだろう。というのもDF陣の層が薄くCBのレオナルド、小原がケガや出場停止で欠けると途端にもろさを露呈するからだ。大量失点を喫したFC岐阜戦もレオナルドをケガで欠き後半からの出場になったのが響いた結果だった。シーズン終盤になればこういった事態になるのも日常茶飯事となるだけに不安が先立つ。

鳥栖、山形はJ2初年度から所属しながら今だ昇格を果たしていないチームである。2チームとも資金面は今シーズン復帰した札幌以上に脆弱だ。そんな彼らが揃ってJ1昇格を果たしたならば大きな話題となるであろう。両チームには筆者の予想を裏切るような快進撃を見せて欲しいと願っている。  

Posted by 7月の魚 at 06:21Comments(0)TrackBack(0)サッカー

2008年03月31日

ビックスワンにいつ春が来る

浦和レッズがようやく今季初勝利を挙げた。
闘莉王をボランチにコンバートしたり、実績のある坪井や細貝でなく堤をDFで起用したりともし負ければ波紋を呼びかねない采配をしただけにエンゲルス監督も一安心だろう。得点も取れるようになってきたしあと早々にケガで交代した鈴木啓太の症状が重くないことを祈るだけだ。
一方そのレッズに大敗したアルビレックス新潟は厳しい。
第二節のFC東京戦でミスを犯したGK北野に代えてベテラン野澤を起用する大ナタを振るったがナビスコカップを含めて3試合、今のところ結果が出ていない。先ほどのエンゲルス監督の例ではないが思い切った起用をして結果が出れば良いが、出ないとどうしても選手に対する求心力が低下してしまうだけに鈴木監督の今後が心配になってくる。
確かに今季の新潟は失点が多い。異常といっていいほどだ。もともと失点の少ないチームではなくアウェーだと大量失点を喫してしまうところのあるチームだったが、今季はホームのビックスワンでも同じような試合をしてしまっている。しかしその原因を即GKやDFに求めるのは早計だろう。これは中盤を含めた全体の問題ではないかと思う。

新潟はハズレ外人をあまりつかまないことで定評のあるチームだ。セルジオ、マルクス、アンデルソンなどJ1昇格時を支えた選手やサイドで存在感を見せたファビーニョ。在籍一年ながらその存在感は強烈だったアンデルソン=リマなどすらすらっと在籍した優良外人の名が出てくる。途中帰国した外人の名前ばかり思い出される某チームとはえらい違いだ。そんな新潟は今季得点源のエジミウソンとケガの多かったシルビーニョの代わりにアレッサンドロとダヴィを加入させたがこれが機能していない。特にダヴィは新潟優良外人伝説に終止符を打つのではないかと思わせるぐらいこれまでの不出来さが目立つ。
昨季非常に光る活躍を見せていたマルシオ=リシャルデスもケガが長引きブラジルに帰国中(帰国は4月)で復帰の目処がたたないなど今年は外人の厄年といっていいかもしれない。

ただこれも危機管理の甘さからきたものといえる。本来予定していたダヴィのポジションである中盤左サイドは昨年まで鈴木慎吾がいた。鈴木は昨季精彩を欠き中途大分にレンタルしてしまったが、シャムスカ監督のもとで完全に調子を取り戻し今や今季大分の好調を支える一人といっていいほどの活躍ぶりだ。鈴木が復調していたことは分かっていただけに、もし今季レンタルバックさせていればフィットしていない左利きのダヴィを右に使うなど無理な起用をする必要はなかっただろう。またいくらケガが多かったとはいえシルビーニョの解雇は早計だったのではないか。シルビーニョの中盤での配給力は絶品で出場していた試合では必ず存在感を示していただけに不在は大きい。失点が多いのも中盤でボールが上手くさばけていないことも原因の一つではないだろうか。
それにエジミウソンや坂本の引き抜きに対しての対応にも不満が残る。今季出て行った選手と入ってきた選手のバランスが明らかに取れていないのだ。少数精鋭といえば格好いいが今季の陣容はあまりに層が薄い。これでは途中大幅に補強しない限りきつい夏場は戦えないのではないだろうか。

ただ個人的には新潟は充分巻き返しが出来ると見ている。新潟にはビックスワンという強力な味方がいるからだ。FC東京戦でも萎えてしまいそうな前半の戦いぶりから後半追い上げを見せられたのもサポーターの力があったからこそ。昨季でもアウェーで心配になるほど不出来な大敗したチームがビックスワンに帰ってきたらまるで別のチームのような良い動きをみせることが多かっただけに今季も得意のホームで勝ち点を稼いでいけば残留は余裕で達成できると思う。逆にいえば得意のホームでも浦和戦のような戦いをしているようだと不安はますます広がっていくだろう。

そういった意味でも次節水曜日のビックスワンで好調鹿島にどれだけの戦いを見せられるか注目してみたい。  

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2008年03月25日

好スタートを切った準会員勢

JFL(日本フットボールリーグ)も3節まで終了したがJ1と同じく昨年優勝のSAGAWA SIGA FCが1勝も挙げられないなど波乱含みの展開となっている。
SAGAWAは得点王の御給がJ2の横浜FCへ移籍するなど今季の苦戦は予想されたが、まさか3試合で勝ち点1しか挙げられず16位に沈むなど誰が予想できたであろうか。二位以下を圧倒的に引き離す昨年の無敵ぶりを知っているだけにこの不振ぶりは違和感がありすぎる。

一方好調なのが準会員勢の栃木FCファジアーノ岡山だ。
栃木の好調ぶりはほぼ予想通りといえる。今季は昨年の反省からか全選手とプロ契約を結び大量のJ経験者を迎え入れるなど大改革を決行。昨年途中就任でチームを掌握しきれなかった柱谷幸一監督も今季は一からチーム作りをしただけあって昨年見られなかった勝負強さが出てきている。特に第2節FC刈谷のホームに乗り込んだ一戦では昨年16位ながら今季好調なホームチームに苦戦を強いられながらも終了間際新加入の落合(柏→川崎)のゴールで勝ち点3をしっかり稼ぐ一方、次節では三菱自動車水島に5-0で圧勝とJ2昇格の4位以内どころかダントツの優勝さえ狙えそうな勢いだ。
逆に今季JFLに昇格してきた岡山の好調ぶりは驚きだ。昇格チームといっても準会員チームとしてJ2参入を視野に入れているだけあって、それなりの戦力は整えてはきていた。といっても昨年JFLに昇格しそのまま一年でJ2に駆け上がってったFC岐阜のように大量のJ経験者を補強したわけではなく、新加入で著名どころといえば小林(水戸→徳島)金光(桃山学院大)、尾崎(桃山学院大)くらい。それが開幕節でJ2の番人と揶揄されている昨年5位のHonda FCを破ると、続いてカターレ富山SAGAWA SHIGAを撃破し3連勝するなど完全に勢いに乗った格好だ。その要因はここまで4ゴールを決めるなど絶好調のFW喜山だろう。東京ヴェルディからレンタル移籍して二年目。移籍期間を延長して臨んだ今季はまさに若きエースに相応しい活躍を見せている。

その他の準会員勢もまずまず好調だ。
富山の強豪企業チームYKK APアローズ北陸が合併して産まれたカターレ富山は昨年4位と6位のチームが合併したチームだけに当然今季のJ2昇格を視野に入れているであろう。ただ昇格チームのニューウェーブ北九州と岡山相手に勝ち点1しか稼げず、第3節では昨年ダントツ最下位のアルテ高崎相手に逆転勝ちとまだ本調子にはほど遠い。それでも昨年までライバルとして競い合ってきただけに一つのチームとしてまとまっていない現状を思えばまずまずのスタートともいえる。今後の躍進は経験豊富な楚輪監督の手腕次第だろう。
ガイナーレ鳥取も今節まで2勝1敗の勝ち点6とまずまずのスタート。今まで中位以上の成績を上げたことはなかったが今季は本気でJ2昇格を狙っているのではという補強を敢行してきた。それが元日本代表DF小村(横浜FC)の加入だ。精神的支柱として彼の存在は昨年精神面の弱さが指摘されたチームには大きな存在になるだろう。他にも吉野(横浜FC)、小井手(鳥栖)、吉瀬(札幌)らが加わったが個人的注目しているのは新潟シンガポールから加入した尾崎瑛一郎だ。高卒ルーキーとしていきなり新潟でJデビューしたときはそのいきのいいプレーぶりに目を奪われたが、その後は活躍を聞くこともなく新潟シンガポールへ(言葉は悪いが)島流しされてしまっていた。今回は久々の日本帰還で燃えているだろう。実際第2節の流通経済大戦では2ゴールの活躍。第3節で初黒星を喫したが尾崎を始め新加入選手の活躍次第では今季の台風の目になりえる存在だろう。不安はタイ人監督ヴィタヤ・ラオハクル監督の能力が未知数なところ。今後チームが落ち込んだときに立て直す手腕を持っているかどうか注目して見てみたい。
今節まで勝ち点2のニューウェーブ北九州の昇格は現実的にはやや厳しいかもしれない。小野信義(横浜FC)、藤吉(元仙台)、水原(東京V)らベテラン勢の力は侮れないが、JFLは夏でも昼間に行われることが多く選手層の薄さが気になるからだ。それでもリーグをかき回す存在として頑張ってほしい。

こうしてみると準会員勢の好調ぶりが目立つ。昨年から4位までに入れば昇格と枠が広がっただけに中位クラスのチームには夢のように思えていたJ2もそう遠くない存在として認識されてきたのかもしれない。それに現在のJ2チーム数は15で恐らく残りの昇格枠は5つであろう。となると今後JFLに昇格するチームや新たに準会員として申請してくるチームのことも考えて「ここらで昇格しておかないと」という気持ちになってきたのかもしれない。
現在のJ2のチーム数はJ1のチーム数と比べて明らかに歪だ。それだけに今季一気に3チームくらい昇格して欲しいという気持ちは大きい。もちろん昇格ありきで突き進んだあげく経営が破綻してしまった某チームのようになってはどうしようもないが準会員勢には昇格目指してこのままの状態をキープして欲しいところだ。  

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2008年03月19日

降格チームの明暗

昨季J1から降格した3チームの成績が対照的になっている。2連勝と好スタートを切ったサンフレッチェ広島横浜FCが明なら2引き分けで勝ち点2しか稼げなかったヴァンフォーレ甲府が暗・・・しかもJ1時代実力以上の力を出すといわれたホームの小瀬でかつ対戦相手が昇格チームのFC岐阜と昨季J2最下位の徳島ヴォルティスが相手だから取りこぼしどころの騒ぎでない。連敗スタートではや監督のクビが飛んだ浦和レッズ以上に甲府の頭上には暗雲がたれこめているといえるかもしれない。

ただ前節の試合後ホームの小瀬でブーイングを鳴らした甲府サポーターには申し訳ないが、このスタートは予想の範疇だったともいえる。というのも昨季甲府が魅力的なサッカーを展開しながらあえなく降格してしまったのも前線がさっぱり得点を取れなかったから。ナビスコカップで輝いた須藤も大事なリーグ終盤では沈黙してしまったし、アルベルトはホーム広島戦での決勝ゴールこそ印象に残ったものの活躍はそれっきり。途中加入のラドンチッチはほとんど戦力にならなかった。今季はその3人に加え昨年まで前線で別格の働きを見せていた茂原や貴重なバックアッパーの山崎がチームを去った。もし今季本気でJ1復帰を考えているなら真っ先に補強しなければならないのがこの前線だ。しかし補強はというと愛媛FCからレンタル復帰したジョジマール京都を解雇され帰還した格好の美尾ガンバ大阪で燻っていた前田くらい。前線の軸は昨季徳島から途中加入したものの無得点に終わった羽地だ。この陣容では果たして本気で復帰を目指しているのか疑問視されても仕方あるまい。

一昨年や昨年の結果が示すように魅力的なサッカーをしたチームが必ずしもJ1に昇格出来るわけではない。J1に昇格するチームというのはべた引きの守備も構わず問答無用とばかりに打ち破るFWの得点力だ。一昨年昇格した横浜FCアレモン。昨年昇格した札幌ダヴィ東京ヴェルディフッキが好例だ。大体甲府が昇格出来たのも一昨年J1残留という結果を残せたのもバレーの活躍のおかげではないか。

多分今季J2でずば抜けた力を持つ広島にボール支配率で互角に立ち向かえるのは甲府くらいであろう。実際プレシーズンマッチではJ1勢と互角の勝負を演じていた。しかし実力のある相手と好勝負を演じられても力が劣る相手から勝ち点を取れなければどうしようもない。
正直J1で甲府のサッカーが見られないのは寂しい。それだけに復帰を強く望んでいたのだが・・・

もし巻き返しを狙うのなら取り返しがつかなくならないうちに補強を・・・といっても昨季からさっぱりいい仕事が出来ていない強化部に今になって的確な補強を求めるのは無理難題か。本当ならJFLの本田技研出身で他チームにコネクションの少ない安間監督をサポートしなければならない立場なのだが。
甲府一番の問題点は実のところ強化部なのかもしれない。  

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2008年03月15日

土曜日くらいはJリーグの話をしよう

年を重ねるごとに、ひっそり始まる感の強いJリーグですが、開幕節は昨年最終節で優勝をさらわれた浦和レッズが退場者を出したマリノス相手に攻めきれず敗れる一方、昨年逆転優勝した鹿島は札幌相手に後半爆発し快勝と好対照の立ち上がりでした。

そんな中、もう一つの優勝候補ガンバ大阪はホームでジェフ千葉相手に痛恨のスコアレスドロー。水曜日のACLでタイのチョンブリFC相手にロスタイムでようやく追いつくなど、パンパシフィックの好調ぶりが嘘のようなガンバの不出来さに助けられた面はあるかもしれませんが、ジェフにとっては大きな勝ち点1です。

実のところ今年のJリーグ開幕前にぼくが一番注目していたのはこのジェフ千葉の動向でした。

なんといっても昨年のレギュラーから佐藤勇人(京都)、水野(レンジャーズ)、水本(ガンバ大阪)、山岸(川崎)、羽生(FC東京)が抜け、補強はというとレギュラークラスといえばでも出戻りの坂本くらい。苔口(セレッソ大阪)、馬場(FC東京)、矢澤(柏)、青木良太(ガンバ大阪)ら、他チームで燻っている若手を集めたものの一シーズン通して計算できる戦力かというとお世辞にも言えないだけにクゼ新監督の前途はとてつもなく暗く感じられたのです。

大体、クゼ監督といえばガンバ時代、戦績はまずまずだったもののエムボマ頼みのつまらないサッカーを繰り広げていただけにおおよそ名監督とはいえない・・・とぼくは思っていたのですが、ガンバ戦で見せた采配は10年間ただギャンブルばかりしていたわけでないぞと言いたげな戦略家ぶりでした。
プレシーズンマッチで戦っていた4バックでなく新外国人のボスナーをリベロに置く3バック。これが見事にはまりました。特にボスナーが非常に利いていてガンバのFW陣を完封と守備は文句なしといえる内容。

ただ問題は0点に終わった攻撃陣です・・・といっても怪我で戦列を離れている新居やレイナウド、契約間近のフルゴビッチらのことを考えれば今後上積みは充分期待できそうです。

開幕前は札幌に次ぐ降格候補はジェフと考えていたぼくの予想はどうやら外れそうで、これから見せるクゼ監督の手腕次第では中位以上の成績も充分狙えるのではと思わせる開幕戦の内容でした。  

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