2009年09月23日

思惑どおりにならない

プロローグや冒頭のシーンをプレイしていてその後の展開を思い浮かべるというのは、エロゲーをプレイする人の誰もが意識せず行っていることだと思うのですが、その予想が大まかながら的中するゲームというのはそれほどハズレたと思うことはないでしょう。逆に予想が裏切られるゲームというのは大当たりか大ハズレかどちらかですが、ぼくの場合いい意味で予想を裏切られたというケースは少なく、大抵後者のケースが多いです。

今回取り上げるLike a Butler(AXL)がどちらだったかというと残念ながら後者だったのですが、実のところ同ライターの前作で巷の評価が高い恋する乙女と守護の盾もぼくの場合お世辞にも当たりといえないデキだったわけで、それより評価の落ちるLike a Butlerが面白い可能性は低いとは思っていました(だから発売日購入したにも係わらず半年近く放置していた)
ただ前作のデキに不満を持っていたにも係わらず、なぜ発売日購入したかというと当然理由があるわけで、それは体験版部分での面白さからです。超セレブたちが通うという高額院学園(通称)に通うことになった主人公とヒロイン(奏)という出だしはどちらかというとありきたりかもしれませんが、その学園の設定が今までの常識を完全に超越していて、学生1人1人が1軒家の豪邸住まい。そこから校舎まで馬車で通うヒロインが居たりカウボーイ姿の執事が登場したりするわけですからこれはもう完全なバカゲーの世界。当然普通のまともなストーリーなどさらさら期待できないわけですがそんなことは予想の範疇なわけで、このゲームの原画家である瀬之本久史氏といえばMilkyway(Witch)の頃から崩したギャグ絵に定評のある絵師。あのシリーズに愛着のあるぼくとしては、瀬之本氏のバカゲーと聞くとつい手を出してしまいたくなるわけです。

ところがそんなバカな設定でありながら、話しが進行してもちっともバカゲーらしい雰囲気にならないのは誤算でした。確かに六右衛門やダリルが登場するシーンなどに面白い部分はあるのですが、それはあくまで単発ギャグとしての面白さで肝心のストーリー部分はいたってスタンダードな進行。良く言えば固く真面目なストーリーではあるのですが、土台の設定が超次元なだけに真面目な話をされても説得力がなく上滑りで白けてしまうばかり。どうしてあのぶっ飛んだ設定でスタンダードな話をしてしまったのか正直ぼくには理解しかねます。
あの設定を生かすのなら当然バカゲーで突っ走るべきですし、でなければいくらセレブ学園とはいえもう少し説得力のある学園環境にすべきでしょう。中華皿に京料理を盛り付けても映えないように、器にあったストーリーにしないといくら感動を呼ぶ展開にしたとしても魅力は半減です。もちろんその料理が飛びぬけて美味しかったならば話は別(冒頭でいう前者の場合)ですが、中盤から終盤にかけての展開は決して優れていたとはいえなかっただけに・・・

そういえば前作の恋する乙女と守護の盾もぼくの思惑した展開にならず、がっかりしたことを思い出しました。そう考えるとこのゲームのライターである長谷川藍氏とぼくの相性はかなり悪いといってよく、今後氏が担当するゲームは他の人の評価がいくら高くとも手を出さない方が無難かもしれません。自分の合うライターを見つけるのと同じくらい合わないライターを見出すのも大事だと改めて思い知らせてくれたわけですが、最近なかなか手の合うライターが見つからないのですね・・・これも自分の舌が贅沢になってきたからでしょうか?  

Posted by 7月の魚 at 18:06Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年09月16日

先月(8月)の結果

少頭数で波乱は少ないと思われていた先月のレース。1頭飛びぬけて人気を集めていた馬がいましたが果たしてファンの声援に応えてくれたのでしょうか?

第8R(8月)着順
1着 〇真剣で私に恋しなさい!!(みなとそふと) 中央値87点 平均値83点
2着 ▲&LOVE(Comet)      中央値75点 平均値72点
3着 ◎黄昏に煌く銀の繰眼(CLOCKUP) 中央値73点 平均値71点

※1 着順はエロゲー批評空間の数値参考
※2 出走賞金額(データ数)10未満のゲームは到達着順圏外
※3 ゲーム横の印はレース前ぼくが付けた予想

記者の予想では対抗印だったものの、ファンの間では圧倒的人気を集めていた真剣で私に恋しなさい!!(みなとそふと)がスタート直後から他馬を引き離しての一人旅で結果的には力の違いを見せつけた格好となりました。前走の君が主で執事が俺でがやや期待はずれの成績に終わっていただけに、今回はやや半信半疑ということで印を落としてしまったのですが、自分の不明さを呪うばかりです。どちらかというとシナリオよりもキャラで売る脚質だけに後はつよきす級の笑いが甦るかが好走のポイントと見ていたのですが、この走りを見る限り充分変わり身を見せてくれたといえそうです。
大きく離されて2着に入ったのが&LOVE(Comet)。といっても時計自体は遅く他のレースを走っていたならば掲示板に乗れたかどうかといったところでした。萌えとエロについては事前の予想通りなかなかの能力を秘めていたようですが、近未来ものという設定を生かした話になっていたかというと不満が多く、直線伸び切れなかった原因はどうやらそのあたりに原因がありそう。キャラの可愛さだけでなく、もう一つ別の味付けが必要だったようです。
そして3着に入ったのが記者が本命にした黄昏に煌く銀の繰眼(CLOCKUP)でした。抜きに関しては悪くない評価もシナリオについては今ひとつの評価。攻略キャラが多いのは好材料も展開やオチが被ったものが多いのは痛い。単に一風変わった催眠モノとして終ってしまってはこの時計に終っても仕方ないかも。近走や能力的に考えればもう少し1着馬との差を詰められたはずで、次走はもう少し上の時計で走ってもらいたいものです。

2着・3着の時計を考えると、それ以降の入着馬は総じて期待はずれといっても過言ではないのですが、その中で主な馬の寸評はというと・・・

前走での非攻略キャラがヒロインに昇格したことで話題の@HoneyComingRoyalSweet(HOOKSOFT)も、結果的には前走と同じ成績に落ち着いてしまいました。ミニシナリオ集といった趣向はエロシーンを見せるには悪くなかったが、ストーリー的に物足りなさが出るのは当然のこと。折角ファンディスクと謳うならばもう少しボリューム的にサービスすれば評価も高くなったはず。
岩崎孝司氏の遺作としては寂しい成績に終ったメモリア(PurpleSoftware)ですが、最近の厩舎の実力を考えるとこんなものかもしれません。この厩舎のOPが良いのは当然でヒロインの可愛さも折り込み済みだけに、それ以外に強調材料乏しかったのでは厳しい。特にアラの多い設定が足を引っ張ったようで、ヒロインとの甘い関係に浸る前に設定の甘さが目に付いてしまっては評価も辛くなります。この成績では今月出走する同厩舎の馬には期待しにくくなってきました。
前走の走りからソコソコ期待を集めたみみをすませば(しゃくなげ)でしたが、調教の動き通りの大凡走。騎手が双龍だけにヒロインの可愛さは鉄板もシナリオは悲惨だったようで、すべてに亘って低レベルだったというのはある意味驚き。今回起用された関町台風氏ら3人の実績から期待はかけにくかったのは確かですが、まさかここまで惨敗に終わるとは思いませんでした。
最近好走例の多かった抜きゲー系も今回の出走馬はレベルが低かったようで、変態性癖強制催眠(Liquid)もパッとしない成績に終わってしまいました。催眠ものとしては堕ちる過程が重視されていないのが難点で、エロさも並以下では目の肥えたファンを満足させられなくても仕方ないところ。
ぼくが特別コラムとして取りあげたあい☆きゃん(LiLiM)も寂しい成績。寝取られものとしてのデキが芳しくなかったのが馬場掃除となった要因でしょうが、やはり調教師も公開できないような馬に好走を期待してはいけなかったということでしょう。

というわけで今回は真剣で私に恋しなさい!!の強さばかりが目に付いたレースとなりました。、実際持っている馬券(ゲーム)は違っていたりするので素直には喜べないのですが、まあ予想が的中したのは良いことです。次のレースは多頭数で激戦必至なメンバー構成ですが何とか予想も馬券も的中させたいものです。  

Posted by 7月の魚 at 16:00Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年09月13日

典型的なキャラクターゲーム

W.L.O. 世界恋愛機構-LOVE LOVE SHOW-(あかべぇそふとつぅ)の発売予定に合わせて急遽本編を進行させていたのですが、遅ればせながらようやくクリアすることが出来ました。購入前の予想と違い非常に時間の掛かるゲームだったのですが、ぼくの感想ではやや冗長感が否めないところはありました。それでもライターの意欲が感じられるゲームであったことは確かで名作には明らかに足りないものの良い意味で印象に残るゲームでした。

このゲームのライターである安堂こたつ氏という名前は聞いたことがなく、他ライターの変名でなければこのW.L.O. 世界恋愛機構 未来のために、いま恋をしよう。がエロゲーデビュー作ということになるようです。ぼくがこの作品で一番感心した点というのはデビュー作品でありながら小さく纏めようとせず自分のやりたい事を出し惜しみせずすべてぶつけてきた事にあります。
特に驚いたのはこのゲームに登場する大量のキャラクターたちのこと。攻略ヒロインこそ6人で他作品と同程度といえますが、サブキャラの数はその倍以上で立ちCGのなく会話だけあるモブキャラも含めるとその数は数え切れないくらいいます。驚くことにどうやら安堂氏はこの主人公のクラスメイト一人一人やW.L.O. の末端構成員といったストーリーの根幹部分に関わらないキャラまで細かく設定している点で、普通のライターならこんな面倒くさいことはまず行いません。
ただこうしてキャラの設定に力を入れすぎた反動が出てしまったように感じられる部分が少なからずあるのがこのゲームの一番の欠点といえます。最初に述べた冗長感というのがまさしくこのことですが、この作品、キャラについて細かく設定している反面、ストーリー上一番重要であるはずのW.L.O.という組織の設定がおざなりに感じられたのが残念なところ。
このW.L.O.というのがどうにも締まらない組織で、どのような組織構成となっているかとかどのような資金源を持っているかなどが全く不明といってよく、自然実行する作戦も大風呂敷を広げたおバカものが多い。それにW.L.O.のライバル組織であるN.O.A.との差がHP上で語られるほどストーリー中で明確に表されなかったのもマイナス材料。イデオロギーや資本などもう少し分かりやすい設定で2つの組織が対立している状況を作り上げていれば、蛍とアリサの険悪さがダイレクトに伝わってきたと思うのです。このあたりの設定をいいかげんにしてしまったためにバカゲー風味がより濃くでてしまったわけですがこの影響をモロに被ってしまったのがW.L.O.内の人物である蛍と依那といえるでしょう。彼女らのシナリオが良く感じられないのもW.L.O.自体の設定の甘さによるものが原因といえるのではないでしょうか。もし安堂氏がキャラクター設定にかけた情熱と同じだけのものをこういった方面にも傾けていれば、蛍と依那のシナリオにもより深みが出ていたことでしょう。

そういった欠点を少なからず抱えているにも関わらずぼくがこのゲームを評価してしまうのは、久坂愛奈というキャラクターの存在によるものといって過言ではありません。典型的な幼馴染ヒロインといっていい彼女ですが、彼女というキャラクターの良さが伝わってくるのは実はアリサや優梨子といった他ヒロインのシナリオで、彼女が主人公に対して取る距離が萌え心を擽ってまさに絶妙なのです。正直いって並のデキといっていい愛奈ルートがより良く感じられたのは他ルートで見せた可愛さによる刷り込みがあったからかもしれません。
まあぼくが典型的な幼馴染属性の持ち主ということを差し引いても愛奈の存在はこのゲームでは別格で、彼女というヒロインに出逢えただけでもこのゲームをプレイした価値は充分ありました。

というわけで本編のプレイは目出度く終了させたわけですが、いまだファンディスクがマスターアップ報告されないのが気がかり。出来ればプレイした印象が消えないうちに愛奈とのいちゃラブ延長戦を楽しみたいと思っているのですけれどね。  

Posted by 7月の魚 at 19:13Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年09月08日

果たして襷は繋げるか!?

ここ2ヶ月購入した新作ゲームに全く手を付けていないにも関わらず今月発売のゲームを3本ほど予約してしまっている相変わらずな積みゲー体質のぼくですが、それ以外にも2本ほど気になっている新作があって点数を増やすかどうか考慮中といったところ。今回はその考慮中のゲームの中からDistance -ディスタンス-(Silksoft)について語ってみようかなと思います。

このゲームの原画は山本和枝氏で長らくStudio e.go!の代表として活躍してきた氏が独立して自らでぼの巣製作所を興したのはファンならご存知のことと思いますが、どうやらこのゲームはでぼの巣製作所の別ブランドというわけではない様子。
というのもCGがこれまでの塗りとは全く違い派手な色調となっていること。でぼの巣製作所の第1作である神楽道中記とは明らかに違う塗りはどうにも劣化したとしか思えず、ファンとはいえないものの氏のゲームをそれなりに購入してきたぼくにはとても魅力的には思えませんでした。山本和枝氏のネームバリューを考えると半ば泡沫候補的扱いをされているこのゲームの知名度のなさは寂しいものがありますが、このCGを見ると仕方がないと思えてきます。というわけで別に原画が魅力で迷っているというわけではありません。
ではシナリオに期待できるかというとこれは正直未知数。このゲームのライターである樹原新氏の実績で主なものはというとパソコンパラダイス誌の付録として載った-atled-という同人ゲームになるのですが、このゲームはプレイしていないので全く分かりません。といっても批評空間での評価は悪くないので期待できそうに思えるのですが、ぼく的に泣きゲーは冷めた目で見てしまうところがありもし同じ路線だとすると嗜好に合わない可能性が大きいのです。
それに設定及びあらすじを見るとやや使い古された印象もありここから良作の匂いを嗅ぎとるのは難しい。まあ前近代的な塗りと合っているといえないこともないですが、ここまでの材料だけでこのゲームに飛びつくには相当な勇気が必要でしょう。

ではぼくが何を材料にこのゲームを買いたいかと考えているかというと音楽の存在です。
このゲームの音楽全般を担当しているのがTeam-OZという音楽集団。彼らの存在を初めて知ったのは恋する式なのですが、透明感ある主題歌には見るべきものがありました。続く夏色ストレート!でも順調な伸びをみせてくれたこともあり、一躍ぼくが期待する音楽集団の一つとなったのです。
ならばいつも通り予約特典のボーカルコレクションだけ下(オークション)で落とせばいいと思われるかもしれませんが、夏色ストレート!本体を買わず特典だけを下で買って多大な出費を強いられただけにそう簡単にはいきません。ましてこのDistanceは夏色ストレート!以上にマイナーなゲーム。もし下で買うとなると苦戦が予想されるだけに、これなら最初から予約して確実に手に入れた方が良かったという可能性は大きい。まあ夏色ストレート!ように買う前から100%地雷と分かっているならともかく、このゲームの場合未知数なところも多くわずかながら良作の可能性も残されていますし・・・

というわけで目下悩んでいる最中といったところですが、発売まで2週間を切っていて残された時間は少ない。まあ多分予約してしまうことになるのでしょうが、もしゲームが体験版の印象そのままの内容だったとしたら申し訳ないですが襷が繋げないまま攻略1人目で途中棄権してしまうでしょうけどね。  

Posted by 7月の魚 at 22:02Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年09月05日

ファンディスク発売の前に

積みゲー消化月間も終わり、そろそろ新作&準新作に取り掛かろうと思っていたのですが、W.L.O. 世界恋愛機構(あかべぇそふとつぅ)のファンディスクが今月24日発売予定になっていることに今更のように気づいて、慌てて再開しました。

発売即日ファンディスクの購入を考えているわけですからPrincess Party(サーカス) と違いぼくの評価は悪くないわけですが、まだコンプリートしていないわけで詳細な感想は差し控えたいのですが・・・
まあ欠点というか空回りしていた部分も多いのですが、ライターの意欲がこれほど感じられたゲームは少ないというのは間違いないところ。何とか早めにクリアして感想が載せられたらいいなと思っています。

さてファンディスクといえば、先日ショップ巡りをしている時に明日の君と逢うために(Purple)のファンディスクである明日の七海と逢うためにがワゴンに並んでいるのを見て思わず買ってしまいました。発売即購入と相成らなかったわけですからぼく自身本編を評価していないというのは言うまでも無く、そもそも七海美菜というキャラクターが好きになれなかった(いや物語自体好きになれなかったのですが)というのに、なぜ彼女に特化したというゲームを買ってしまったかというと原画の魔力としか言いようありません。まあ主題歌のCDも封入されていますし、ディスカウントされた価格というわけで、別に金をドブに捨てたという気分ではないです。それにもう1周してしまいましたしね(おいおい)
まあW.L.O. 世界恋愛機構が長いゲームということもあって、箸休めのつもりで進めていたらいつの間にか1周していたという事情もありますけど・・・(それくらい短かったということです)  

Posted by 7月の魚 at 21:33Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年08月30日

肩透かしは制作側の事情?

前回発熱と悪寒から、すわインフルエンザに感染したかと思ったのですが、翌日には熱も下がりほっと安心。多分夜勤続きで疲れが溜まっていたのでしょうね。どうも心配をお掛けしました。

さて今月は積みゲー一掃月間というわけで今年前半から積み残しているゲームを懸命に消化してきたわけですが、昨日ようやく4本目をクリアすることが出来ました。月平均2本~3本クリアすれば上出来というぼくのクリアスピードから考えると4本クリアというのは現在の状況から考えるとかなり頑張ったほうであり自分で自分を褒めてあげたい気分です。
そんなわけで今回クリアしたゲームはというと桜吹雪 千年の恋をしました(Silver Bullet)なのですが、今年4月発売組の中では姫狩りダンジョンマイスター(エウシェリー)死神の接吻は別離の味(ALcot シトラス)の陰に隠れた感もあり何か埋もれてしまった印象のあるゲームです。批評空間のデータ数も3桁に達していませんし、データ数600オーバーという人気作るいは智をよぶ(暁WORKS)のライターである日野亘氏の作品ということを考えると思いがけない埋もれっぷりといえるわけですが、実際の評価の方も悪いとまではいえないもののるい智の好評さを考えると期待外れといってよく、発売当日買ったぼくのような人はともかくある程度ゲームのデキを見定めていた層がそのまま買わずに見送ったことは容易に想像が出来ます。

そんな世間の評価とぼくの評価はというと大体同じようなものですが、るい智のような人気を今作で得られなかった要因はというとシナリオのデキ云々ではなく単純にキャラクターの魅力が今イチだったためかと思います。
今回のヒロイン陣はというとどれも一筋縄ではいかない人物ばかり。お姉ちゃんヒロインである雪花は主人公を溺愛しすぎで一種ヤンデレがかっているし、紫苑の口の悪さは天下一品。メインヒロインの紅紗は言わずもがなで、誰もが異常なキャラばかり。となると一人常識人ぽい向日葵に清涼剤のような役目を担ってもらわないと困るわけですが、実はこの向日葵も隠された秘密があって結局重責を果たすことはできませんでした。一筋縄でいかないヒロインばかり集めるというのも悪くは無いですが(実際紫苑のキャラは良かったしシナリオも悪くはなかった)例えばるい智でいう伊代のような役のヒロインが一人でも居ればもっと他のヒロインも輝いたと思うのですね。

テキストについては相変わらず独特の癖のある文体ですが慣れれば苦にならなくなるのはるい智と同じ。それでもるい智よりも慣れるのに時間が掛かったのは掴みが弱かったためとキャラクターを魅せるという部分がもう一つだったのが原因でしょうか。それでも中盤すぎからは物語に引き込まれていったのですが、終わって見ると相変わらず投げっぱなしの伏線が目に付いて苦笑といったところ。ぼく的に高評価なのは紫苑シナリオで次がわずかの差でメインヒロインの紅紗シナリオ。他の2人は選外といえるデキですが、共通して言えるのは煮詰めが甘い部分をどのシナリオからも感じてしまう点。これは過去の恩讐をモチーフとしながらも、最後それに深く触れないままラストとなったことにもよるのでしょうが、これは大作でなく軽い展開にしようとする制作者側の意図なのかもしれません。もし恩讐をメインとする大作とするなら影のヒロインというき杏子のルートが必要となってくるでしょうし、千年前の話にも深く言及しなければなりません。
ただ制作者側にはそんな重い話にする意図はなかったのでしょう。というより予算や時間的制約があったのかもしれません。紅紗らクセのあるヒロインたちに主人公が振り回されたように、重い話になるとプレイヤーに思わせておいて軽く落とす。一見肩透かしとも思える展開も制作者側の事情からくるものと考えれば納得はいきます。

ぼく的にはそれを考えれば悪くないデキだったのではないかと思います。読後感は物足りないものの少なくともそれなりに楽しめたことは充分に評価できるのではないかと・・・ただ惜しむらくはヒロインがやや特殊すぎた点。クセのあるヒロインを集めたという意図は分かるのですが、そんな料理ばかり食していると胃にもたれてくるというもの。このあたりに気を配っていたならもう少し高い評価になっていたでしょう。

期待された日野作品としては予想よりもずっと軽い話になってしまったのですが、今年暁WORKSから出る予定のコミュ -黒い竜と優しい王国-は設定から見てもう少し重く熱い話になりそうな予感。期待して待とうと思っています。  

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2009年08月28日

賭けに敗れたとき

昨今のニュースを聞いていると、新型インフルエンザ感染の脅威が間近に迫ってきている気がします。
仕事柄感染しやすい環境に身を置いているので当然新型インフルエンザには気を付けているわけですが、この暑さでは始終マスクをするのも顔がむれてきてつい外して仕事をしてしまったりするわけで・・・

そんな気の緩みを見られたのかどうか分かりませんが、上司の発案である賭けが実施されることになりました。
その内容とは職場で誰が一番最初新型インフルエンザに感染するかというもの。
一番最初に感染した人は発症しなかったメンバーに迷惑料を支払うという賭けですが、もし最初に感染して職場中に広めたとしたらその人物の分まで払わなければならないので金額的に大変なことになります。
これはインフルエンザの感染に気をつけると同時に、もし感染が疑われる状態になったら早めに発熱外来に受診してウィルスを職場に蔓延させないようにするという一石二鳥の効果があると上司はのたまうわけですが、ぼく的にはたまったものではありません。何せ季節の変わり目には必ず風邪をもらう体質の人間なわけで、もしかしたらぼくを狙い撃ちする提案なのかと愚痴を言いたくなってきます。もし負けたら確実にエロゲー購入本数に響いてくるわけですが、来月6本の予約を検討している身にはまさに生死が掛かる問題。絶対にこの勝負負けるわけにはいきません。
何か最後は今日駅前でがなっていた立候補者の演説調になってきましたが、そんなわけでインフルエンザには気をつけています。とにかく人ごみにはなるべく近寄らないよう通勤時には混雑を避け空いているバスや電車に乗るよう出勤時間を早めたりと色々手を尽くしているわけです。


さて話は替わり今日はエロゲーの発売日ということもあって、夜勤明けの疲れた体に鞭打ってショップに予約したゲームを取りに出かけました。今月は発売本数も多くなくぼく的に期待の高いソフトも少ないので、さほど時間も掛からずに買えるだろうと高を括っていたわけですが、ショップに着いてみたらびっくりの行列で思わずこのまま帰りたくなってくるほどの酷い長さ。
さすがに電車賃まで使って再度出直すというのも癪に障るので止む無く行列の後ろに並んだのですが、結局買うまでの所要時間は30分。家に着く頃のはもうへとへとでいつもなら帰ったら即パソコンの電源を入れるのですが、今日は流石にそんな元気も無くクーラーの電源だけ入れると倒れるように眠りにつきました。

折角混雑を避けわざわざ空いている交通機関を使ったというのに、人ごみの中30分も並んでしまっては全く無意味。しかも夜勤明けの体調で30分も立ちんぼでは風邪をもらわないほうが不思議というわけで目覚めたときには妙に熱っぽい。クーラーの温度調節を忘れたのが原因でしょうが、もしかしたらこれはウィルスに感染してしまったのでしょうか・・・

何か上司の高笑いが耳奥から響いているような気がしますが、取りあえず明日まで待って病院に行くか決めます。しばらく更新が途絶えたら賭けに負けたと思って下さい・・・  

Posted by 7月の魚 at 22:42Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年08月24日

先月(7月)の結果

シナリオ主軸の馬(ゲーム)に人気が集まった先月のメンバー。こうしたメンバー構成ですと思いがけない穴馬が食い込んできたりするものなのですが、果たして有力馬たちは人気に応えてくれたのでしょうか?

第7R(7月)着順
1着  ナツユメナギサ(SAGA PLANETS) 中央値80点 平均値78点
2着 ◎紅殻町博物誌(raiLsoft) 中央値80点 平均値77点
3着  教育指導(BISHOP) 中央値80点 平均値75点


※1 着順はエロゲー批評空間の数値参考
※2 出走賞金額(データ数)10未満のゲームは到達着順圏外
※3 ゲーム横の印はレース前ぼくが付けた予想


1着に入ったのがナツユメナギサ(SAGA PLANETS)。調教(体験版)の動きはなかなかだったのですが、多人数調教師(ライター)を嫌って印を落としたのが裏目に出てしまいました。多人数調教師の弱点である個別ルート間での関連の薄さなど欠点を抱えながらもこれだけの走りを見せた理由は、萌えゲーながらシナリオにも力を入れた点でしょうか。伏線の消化具合やラストについては賛否両論のようですが、これだけ支持を集めたということはそんな不満を打ち消すほどのデキだったということでしょう。
前レースの走りから注目していた紅殻町博物誌(raiLsoft)が僅かの差で2着に続きました。ファンの間では前走の霞外籠逗留記の方が評価は高いようですが、それでもこれだけの走りをしてしまうということは一枚上の力を持っていたということでしょうか。といっても相変わらず票の集まりは悪く、この馬の良さが知られないまま埋もれてしまいそうで騎手(原画家)の知名度がもう少し高ければと思うのですが、まあそれもこの厩舎の持ち味ということで取りあえずこの走りには拍手を贈りたいです。
そして今回大きな驚きを与えたのが教育指導(BISHOP)で、今まで数多くの馬を出走させながら一度も馬券に絡むことのなかった厩舎だけにこの走りには驚きです。時勢柄凌辱系や調教系の馬に同情票が集まる傾向にはありますがそれにしてもこの大駈けには脱帽といったとjころ。この厩舎の馬だけにシナリオはあってないようなものですが、エロの充実さに関してはお墨付き。こういった抜きゲーには受難な時代がやってきているだけにこの厩舎には今後注目が必要かもしれません。

他、動きの目立った馬の寸評はというと・・・
実のところ今回のレースには隠れ1着というべき馬がいて、それが乱れて交わる俺と姫(Waffle)です。残念ながらわずかに出走賞金額が足りずに除外となってしまいましたが、中央値90点は年間トップを争うクラスのタイムで惜しいとしかいいようがありません。和姦調教ゲーとして出色のデキでありながら除外の憂き目にあったのは一般ウケしないであろう騎乗(原画)のためと記者的に思うだけに、もう少し名の通った騎手が起用出来ていれば文句なしの1着ではなかったかと。
今月は抜きゲーの当たり月で老舗厩舎から出走の僕だけの保健室(アリスソフト)もなかなかの好時計をマークしました。安馬(廉価作)でありながらエロに関して文句無く、心配されたゲーム性もなかなか遊べたよう。3着馬との差はほとんど微差でありコストパフォーマンスを考えれば連対馬と互角の扱いをしていいくらいの好走でした。
もう1頭安馬で好走したのが轟け性紀の大発明(ソフトハウスシール)。ほぼ毎月出走させながら、ほとんど馬場掃除ばかりの厩舎から上位を脅かす馬が輩出されただけでも驚きです。相変わらずのバカゲーながら笑いどころが多かった点と、EDの後味が評価された要因で、この走りが毎回出来るようですと今後も警戒が必要です。
かぐや第3路線の馬ながらエロさでそこそこ人気を集めていたちゅぱしてあげる(アトリエかぐや)も着実に持ち時計だけは走りました。相変わらずシナリオは無いようですが、アニメを生かしたエロの濃さは健在。それでもこのあたりの着順に収まってしまうのがこの血統なのですが、本家の最近の成績を見るとなまじシナリオに軸足を移すと肝心のエロが薄くなってしまいかねいので、やはりこの厩舎にはエロ一本で戦ってもらいたいものです。

抜きゲータイプの馬の走りが目立ったように今回は抜きゲーの当たり月だったといえるのですが、対して直前人気を集めていたシナリオ重視タイプの馬が案外の成績に終わってしまったのも今回のレースの特徴でした。
終わりなき夏 永遠なる音律(ファイアージュ)は入着を果たしただけに期待はずれと言ってしまうのは厳しいかもしれませんが、この成績以上の期待を集めていたのも事実。コメントで目立つのが主人公に対する嫌悪感で、悪い意味で主人公の個性が強かったのが足を引っ張った原因といったところでしょう。
断然人気を集めながらこの着順では大凡走といっていいきっと、澄みわたる朝色よりも、(propeller)ですが、期待を裏切った要因は実質攻略ヒロインが一人しか居なかった点に尽きます。それでいてエロも薄いときてはエロゲーとしての存在意義を問われても仕方が無いでしょう。魅力的なキャラが多かっただけに、なぜこのような構成にしたのか調教師の心境を聞いてみたいところです。
ANGEL MAGISTER (mana)の凡走は織り込み済みといってもこの成績に終わってしまってはやはり不満です。シナリオ重視でなく明らかにバカゲー寄りの内容ですがそれに徹し切れなかったようで、笑いがどうにも微妙な感じ。騎手の知名度を活かしきれなかった厩舎の働きには猛省してもらいたいと思います。
Dies Irae Also sprach Zarathustra (light)については高評価と低評価が渦巻いてゲートが開いた直後からカオスの状況となっていただけにこの評価に終わってもある意味仕方は無いといっていいかもしれません。いわば障害馬並みのハンデを背負っての出走で実質の着順はもう少し上なのでしょうが、この事態を招いたのは厩舎の不手際から起きたわけでいわば身から出た錆といっていいところ。果たして厩舎に対する怒りの火が収まる日はいつ来るのでしょうか?

というわけで今回は抜きゲー旋風が吹き荒れたのですが、そんな中で自分の走りを貫いたナツユメナギサ紅殻町博物誌の走りは見事でした。さてこの抜きゲー旋風は次のレースも続くのかどうかそれとも一過性のものなのか注目してみたいと思っています。  

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2009年08月16日

雨中を彷徨った価値は?

前回の予告どおり、今回はしにきすこと死神の接吻は別離の味(ALcotシトラス)の感想です。この原画家&ライターのコンビというとぼく的には幼なじみな彼女(イージーオー)が思い出されて最初購入する予定はなかったのですが、発売当日なぜか気になり始めて翌日小雨の中傘も差さずに在庫を求めてショップを駈けずり回ったのは前に話したとおり。そんな苦労をして手に入れた一品にも関わらず積みゲー化してしまうのでは意味が無いと笑われそうですが、これは幼なじみな彼女の印象が強く抜きゲー寄りの内容と思ってしまったことによります。まあエロにも力が入っていたのは確かですがこのゲームの主眼がそれでないことは世評が示しています。

そんなぼくのプレイ感想ですが、このゲームはシナリオゲーというよりも雰囲気を重視した萌えゲーに近いものではないかなと。ただ一般の萌えゲーは序盤~中盤明るい雰囲気・会話でプレイヤーを和ませるのに対し、このゲームは陰鬱な雰囲気で進行していくのが新鮮に感じられました。前にも述べたようにエロにも力が入っていて、この萌えとエロとの絶妙なバランス感がこのゲームが評価を受けている要因だと思っているのですが、そう考えるとこのゲームがフルプライスではなく容量を少なくして値段を抑えたのも納得がいきます。もしフルプライスにすると陰鬱な雰囲気を保つためそれだけ重厚な設定及び世界観が必要となり、萌えゲーから離れていってしまうからです。同じような世界観(味わいはかなり違いますが)のこなたよりかなたまで(F&C)がミドルプライスで成功したように、先達のような腹八分目というシナリオ分量にしたのも成功要因の一つではなかったかと。正直ぼくはこのゲームのシナリオを素晴らしいとまでは思っていませんが雰囲気については高得点を付けられます。

さて優秀な萌えゲーには当然それを支えるヒロインがいるわけで、それが妹の雫であることは衆目一致しているのですが、実のところぼくは雫ルートを買っていません。彼女のルートは同級生であるほのかと同じくメインヒロインである琥珀ルートの伏線としての色合いが強く、彼女のルートでのクーデレぶりは悪くないもののぼく的に絶賛するほどではありませんでした。ぼく的には逆に雫ルートよりほのかルートの方がライターらしさが出ていたのではないかと思ったくらいです。ただこれが琥珀ルートに入るとほとんど出番が無くなるほのかに替わり雫が俄然輝きだしたから不思議。琥珀との掛け合いは軽妙であり、またラスト近くでの主人公との会話は彼女の心情がダイレクトに伝わってきて心打つものがありました。そう考えると全体で一番輝いて見えたヒロインは雫で間違いなく、世間の評価もようやく納得できました。

ラストについてはやや喰い足りない部分はあります。ぼく的にはこのゲームには中途半端なエピローグは必要なかったと思うのですが、このあたりは趣味の問題かもしれません。それでも致命的というほどではなく全体を考えれば萌えとエロのバランスが取れた良作で、雨中を彷徨った価値は充分あったと思います。幸いぼくには死神の接吻は訪れませんでしたしね。  

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2009年08月15日

敷居が高い次回作

短いながらようやく盆休みに入り、日頃の激務からくる疲れを癒しながら積みゲー処理に勤しんでいます。

というわけでまず終了したのが抜きゲーのシスターまじっく!(脳内彼女)。早めの所要時間が示すようにそれほど苦戦したという印象はないのですが、ぼくの場合良作の抜きゲーに当ると借金姉妹2(Selen)のようになかなかクリア出来ないので早くクリアしたというのは褒め言葉ではありません。使えたシーンはごくわずかで批評空間でなかなかの評価を得ている割には満足度は低めでしたが、正直仕方ない部分は大きいです。原画家のあおぎりぺんた氏はぼくにとってはそれほど好きな絵師ではなく、塗りもやや落ち着きのない感じ。ただこのあたりは事前情報で織り込み済み。今まで心動かされながらも買うことのなかった脳内彼女のゲームを、今回初めて買ったのは妹が全員魔法少女という余りにバカバカしい設定が目に付いたこと。ただこの妹たちのキャラが今ひとつ。エッチ時に見せる卑語全開で主人公を責めまくるシーンと日常シーンが結びつかないため心情が理解できず、盛り上がるはずのラストもさっぱり心に響いてこない。まあシナリオに期待していたわけではないのですが、妹たちがエッチ時に主導権を握ってしまうのは普段の鬱憤が爆発するためか、単に主人公がヘタレなだけなのか、普段猫を被っているて本性が表れるのか理由くらいはもうすこし詳しく説明して欲しかったところで、このあたりがされていればラストも多少は盛り上がったと思うのですけどね。

まあエッチ時ヒロインが主導権を握るシチュは嫌いでないので、ぼく的にはもう少しヒロインが何とかなっていたらというところですが、そんな脳内彼女の次回作はというと嘘デレ!シスターまじっく!と同様な直球タイトルですが、ヒロイン全員が腹黒という設定は目新しい。この設定ならエッチ時に主導権を握られても納得というものですが、普段萌えゲーというぬるま湯に浸かり従順なヒロインに心癒されてきたぼくにはかなり敷居が高いかも。それでもヒロインの一人であるメイドはクーデレと睨んでいるのですが、もし予想が外れたとしたら普段の生活で傷だらけになっているハートが余計に荒むことになりそうで恐いです・・・

さて次回は死神の接吻は別離の味(ALcotシトラス)の予定ですが、果たして今日中にクリア出来るか微妙なところ。プレミアリーグも今夜から開幕ですし・・・もしクリアしたら明日更新します。出来なければごめんなさい。  

Posted by 7月の魚 at 23:01Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年08月08日

CV無しが買い材料

先月購入したエロゲーをいまだインストールすらしていないという時流に乗り遅れたプレイしか出来ないぼくですが、当然のことながら批評空間ではぼちぼちと新作の評価が入ってきています。それをチラ見した限りではぼくの購入した3本の評価はどれも微妙といったところ。まあ世間一般の評価は高くてもぼくには合わなかったという事例はゴロゴロあるし、それとは逆に世評は芳しくないエロゲーでもぼくには面白かったということもまれにあるので何ともいえないわけですが、ただ言えるのは「現在プレイしているエロゲーを中断してまで始めることはないかな」ということでしょうか。3本ともぼく的な期待値がそれ程高くなかったこともありますけど。

さてそんな先月発売された新作の中で現在のところ飛びぬけて評価の低いゲームがMQ ~時空の覇者~(AbelSoftware)です。姉妹ブランドのDisAbelといえば名うての地雷量産ブランドですしこのゲームに期待できる要素はほとんどなく事前の検討でも取り上げなかったくらいですが、過去の名声というのは恐ろしいもので犠牲者の数が意外に多い。
そんな犠牲者の叫び声を聞いて気になったのはこのゲームにはCVが無いということ。ぼく的な考えでは古の時代はともかくこの時代にCVが不在というエロゲーが存在していること自体信じられないわけで、良い方に考えればこのゲームはCVを存在させないことによって地雷に踏み込む犠牲者を少なくさせよう(一見さんには買わせない)としていうメーカーの意図があったのではと疑いたくなるほど。

そんなメーカーの努力?にも関わらず進んで地雷源に踏み込んだ人に同情することはないと云われるのが大勢でしょうが、あえて斜めの視点から見ると萌えゲーでなく純粋なシナリオを読ませるタイプのゲームを好む層にはもしかしたらCVが存在しないことをマイナスでなくプラス材料として捉えていた可能性があるかもしれないということです。CVはキャラとしての魅力をプレイヤーに容易に伝えることが出来る半面、声優の技術が稚拙だったりキャラに合っていなかったりすると、シナリオの雰囲気を壊してしまうことがあります。つまりこのご時勢にあえてCVを付けないということは、それだけシナリオやテキストにメーカーは自信があるのではと解釈してしまったかもしれないのです。そんな期待も虚しくテキストは酷くシナリオもつまらないとなればCVくらい付けろと言いたくなる気持ちも分かります。
さて今回の地雷は残り数少なくなったファンを根こそぎ止めをさすほどの破壊力だったと思われるのですが、果たしてYU-NOの系譜を細々と伝えてきたAbelに明日はあるのでしょうか?購入した経験のないぼくが心配することではないかもしれませんが・・・  

Posted by 7月の魚 at 20:19Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年08月06日

花にも乙女と同じ祝福を

先週でようやく花と乙女に祝福を(ensnble)が終了しました。例のごとくルート別でかなり出来不出来の差があるゲームでしたが、これは主人公の能力の低さによるものでしょう。
ダメなルートは祈&眞弥子の後輩2人のシナリオで彼が自分の能力の低さを省みず背伸びをしてヒロインにいい所を見せようとして自爆するという筋はプレイして余り気分のいいものではありませんでした。つまり彼は処女はお姉さまに恋してる(キャラメルBOX)の瑞穂のようなお姉さまにはなれなかったわけで、もしおとボクのようなゲームを期待してこのゲームをプレイしたとしたら裏切られるのは必定でしょう。
といっても決して凡百のダメ主人公ではないのがこのゲームのミソで、彼の本領が発揮されるのはお姉さまタイプのヒロイン相手。後輩ヒロイン相手と違い自分の能力の低さを省みずお姉さまヒロイン相手に尽くす姿は決して悪いものではありませんでした。普通ならこういったタイプの主人公はお嬢さま学園潜入ものでは珍しいのですが、容姿だけでなく性格までも生徒会ルートでは女性のように可愛くなってしまっていて、そのルートのみ取り上げるとゲーム中一番の萌えキャラは主人公では?と言われるのも肯けるものはあります。
ただここで問題になるのは7月6日のコラムで述べたような一人称の問題。この主人公は男性の姿でいるときなぜか自分を「オレ」と呼ぶ(女性のときは私)のですが、これが全く似合わず雰囲気を壊す原因になっています。個別ルートで男性の姿でいるシーンの多い祈&眞弥子ルートの評価が低いのはこの一人称問題も一枚噛んでいるかもしれません。正直この後輩2人のシナリオはこのゲームの評価を下げる一因になっています。

ではライターはなぜ主人公にそぐわない「オレ」などという呼称を使わせてしまったのでしょうか?いろいろ想像は出来るのですが、ぼくが有力ではないかと思っている説は「もともとこのゲームは女性が主人公として制作されたのではないか」ということです。つまり最初のプロットでは主人公は晶子で彰との双子という設定はなくルートも生徒会ルートのみでレズゲーとして考案されていたのではと考えているのです。この原案を男性向けエロゲーとして商業ベースに乗せるにあたって主人公を男性に変えルートも園芸部(後輩)ルートを増やしたのではないかと・・・

ぼくがなぜこう考えたかというと、そもそも器用な性格と思えない主人公が服装が変わっただけで「オレ」「私」と人称を使い分けることは出来ないだろうと思ったからです。少なくともこの影響されやすい主人公の性格ならば、学園生活が長くなるにつれ「オレ」から普段使っている「私」に変わってしまうのが普通でしょう。それが一流の役者のように小器用に人称を変えるのを見て何か不審な臭いを嗅ぎ取ったのです

ただ問題だったのは最初に設定した晶子の性格をそのまま彰に変換してしまったこと。いくら双子とはいえこれでは晶子と彰の区別が付かないということで、主人公の彰を少しでも男らしく見せたい故に「オレ」という呼称を付け差別化を図ったのでしょう。これはもともとの人格である晶子と差異を出すための策でありそれについては成功した(妹の晶子が全く病弱に見えないのは苦笑するしかないですが)かもしれませんが園芸部ルート(特に祈&眞弥子ルート)の酷さを考えるとシナリオ的には失敗だったと思うのです。
実際よくよく考えると、聖佳ルートは主人公が男性でいる必然性はさらさらないし志鶴ルートや薫ルートも聖佳ルートほどではないにしても同じことがいえるわけで、もしかしたら本来の企画どおりレズゲーとして発売されていた方がもっと高い評価を受けたかもしれません。

もしタイトルにある花という単語が園芸部のことを指しているとしたら公平に祝福を与えて欲しかった(個人的に都は好きなキャラ)と思ったわけで、ついこんな穿った見方をしてしまったわけですけど・・・  

Posted by 7月の魚 at 21:07Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年07月30日

私は買うことが出来・・・

今月のエロゲー戦線がまだ終わっていないのに来月の話をすると鬼が笑うと蔑まれそうですが、今回は来月発売のエロゲーでぼくが一番気になっているあい☆きゃん(LiLiM)について語ってみようかと思います。
LiLiMのゲームといってすぐに思い浮かぶのは寝取られですが、HPのゲーム紹介を目にした限りこのゲームにも寝取られシチュがあるようです。寝取られ初心者といっていいぼくがこのゲームに挑むのははっきりいって敷居が高いといえます。ぼくがエロゲーで初めてこのシチュを目にしたのは僕と僕らの夏(light)なのですが、はっきりいってかなりイヤンな気分にさせられました。ぼくがアリスソフトのゲームを余り好まないのもここのゲームが多分に寝取られを含んでいる場合があるからです(他にも理由はありますが)。

寝取られゲーというと単に攻略対象のヒロインが自分(主人公)以外のキャラに取られることを指すわけですが、例えば恋愛ゲームなどのバットエンドの一種でヒロインが主人公とは違う他キャラと恋愛関係になってしまうような初級なものから、ヒロインが悪役キャラに凌辱されてしまうものなど多種多彩に亘っています。ただぼくが考えるに一番敷居が高いと思われるものは、ある富豪や君主がしたように自分の愛する妻や寵愛する側室を身分の低い者や部下に密通させ、それを覗き見するというものでしょう。普通の神経の持ち主なら恋人が寝取られたらば斉の崔杼のように怒り狂うこと必定なわけで到底理解できない世界なわけですが・・・

ぼくが考えるにヒロインに対する思い入れが強くなれば強くなるほど寝取られ感は強烈になってくるのではないかと思います。ただそうすると寝取られ上級者には堪らないかもしれませんが、初心者には手が出しにくい。逆に考えれば寝取られ感を薄くするにはヒロインに対する思いいれを弱めればいいわけですが、これもやり過ぎると某ゲームのヒロインのようにビッチと蔑まれるわけで匙加減が難しいところ。この黄金のバランスを見つけ出すことが寝取られゲー成功のカギではないかと思っています。

さてあい☆きゃんというゲーム。ヒロインが新人アイドルで主人公(プレイヤー)はマネジャーという設定。何気にこの設定は寝取られゲーとして良さげなものが生まれそうな気がしています。TV番組出演のためヒロインに泣く泣く枕営業させたり、人気男性アイドルとヒロインをホテルで密会させそれを写真週刊誌にリークし知名度を上げたりと色々なシチュが思い浮かびそう。もちろんそれは愛するヒロインをアイドルとして成功させようとする主人公の善意から行っているわけですが、それを度を過ぎるとヒロインの心が離れていき本当に寝取られてしまう(というより愛想を尽かされる)

こんな展開なら寝取られゲー初心者のぼくでも何とかプレイできそうなのですがHPの紹介をみる限りどうも期待薄・・・というよりそもそもなぜこんな寝取られゲーに興味を持ったかというと例に漏れず特典のサントラの存在で、薬師るりの名を目にしては心動かされないわけがないのです。同じ8月発売でも黄昏に煌く銀の繰眼(CLOCKUP)のようにサントラやマキシCDが付かなければ、そもそも購入検討対象外だったのですけどね。  

Posted by 7月の魚 at 13:55Comments(2)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年07月21日

先月(6月)の結果

人気馬(ゲーム)の後継馬(FD)や直仔(続編・リメイク)に、じっくり仕上げられた血統馬。人気騎手(原画家)の騎乗も目立ち久々に賑わいを見せた先月のレースでしたが直線力強く抜け出してきたのはどの馬だったのでしょうか?

第6R(6月)着順
1着  夢幻廻廊2 ~螺旋~(BLACK CYC)中央値89点 平均値81点
2着 ▲痕 -きずあと- リメイク版(Leaf) 中央値83点 平均値79点
3着  さくらさくら(ハイクオソフト) 中央値80点 平均値75点

※1 着順はエロゲー批評空間の数値参考
※2 出走賞金額(データ数)10以下のゲームは到達着順圏外
※3 ゲーム横の印はレース前ぼくが付けた予想

評価の高い馬の直仔でしたが脚質(ジャンル)が特殊ということで想定表に入れなかった夢幻廻廊2 ~螺旋~がまさかの1着。出走賞金が足りずに除外の憂き目に遭うだろうというぼくの予想は見事に外れてしまいました。マゾ養成ギブスと称される前作よりパワーはやや落ちると言われながらもこれだけの成績を得られたのはお屋敷クオリティの高さを改めて示したということでしょうか。
そして2着に入ったのが痕 -きずあと- リメイク版(Leaf)。2番目(再度)の仔(リメイク)となるのですが、騎手(原画家)の劣化ぶりから評価の低かった長兄(前作)と違い、初代の雰囲気を上手く残した騎手の騎乗(原画)も良くラシックス(声優)の起用も効果的で高い評価を集めました。追加部分の評価はそれほどでもないものの名馬の名を辱しめないだけの能力は十二分に有ったということでしょう。
そして今回のレースで良くも悪くも注目を集めていたのがさくらさくら(ハイクオソフト)でしたが、蓋を開けてみると意外な好走で驚かされる結果に。シナリオの評価は抜群というほどではないようですが、ヒロインたちが醸しだす心地よい雰囲気が高く評価を受けたよう。じっくり仕上げられただけの価値はあったということで、長期間待たされたファンの不満を吹き飛ばす走りには素直に脱帽といったところです。


先月は出走馬もそれなり揃っていたのですが、その中から注目を集めていた馬たちのレースぶりについてコメントを・・・

規制の余波をくらい出走することさえ危ぶまれた町ぐるみの罠 ~白濁にまみれた肢体~(シロップ)は同情票を集める格好で馬券圏内に迫る勢いを見せました。輪姦マニアにはたまらない内容だったようですが、テキスト及びラストが今ひとつなのが惜しまれるところ。それでもエロゲー界最後の凌辱ゲームという巷の噂に相応しい力は見せたといえるでしょう。
寝取られ一本に絞った戦術でレースに挑んだ彼女が見舞いに来ない理由(ルネTeamBitters)は最初まずまずの位置取りながら最後の直線で意外に伸びを欠く内容。肝心の寝取られ度が薄くマニアの票を集まられなかったのが敗因でしょうが、それでも抜きに関してはなかなかのようで入着を外すことはありませんでした。今後も厩舎として寝取られに特化した路線を歩んでいくのでしょうが匙加減をどの程度にするかが好走のカギとなってくるでしょう。
調教(体験版)の動きが良く穴で期待した絶対可憐!お嬢様っ(すみっこ)も蓋を開けて見ればそれまでの厩舎実績と変わらない成績に終わってしまいました。調教師は変われど成績は変化ないのがすみっこクオリティと言われればそれまでですが、これまで通りシナリオに一押し欠いたのが入着止まりだった要因でしょうか。今後馬券圏内を目指すならもう少しシナリオに力を入れることが必要かもしれません。
もう1頭調教の動きが光ったPrimary(SkyFISH)もレースを走ってみると変わり身は見られず。脚元(システム)の弱さも足を引っ張ったようですが、シナリオにも萌えにも一押し足りないこの血統の特性が出てしまった感じ。魔法学園ものに当たり少なしのジンクスはいまだ続いていると認識させられました。
人気ゲームの直仔(FD)ということで記者が本命にしたスマガスペシャル(NitroPlus)は意外に走れず終わりました。厩舎(メーカー)のサービス精神が旺盛すぎて内容をひねり過ぎた印象があり、気軽に後日談を楽しみたかったファンの思いとずれてしまったのが凡走に終わってしまった要因といえるでしょうか。厩舎の意気込みとは逆になってしまったわけで力を入れたからといっても必ずしも好走に繋がるわけでない競馬(エロゲー)の難しさが印象に残りました。
人気騎手(原画家)の独立初戦ということで注目を集めていたStellar☆Theater (Rosebleu)の走りはほぼ予想通り。キャラ萌えの良さについては見るべきものはあったようですがシナリオは設定倒れの印象が強く、攻略不可なヒロインの多さも足を引っ張った格好。調教師の技量から大駆けは期待出来ないとは思っていましたが、もう少し上の着順は狙えただけに残念です。
小田切さんの持ち馬かと思わせるようなインパクトのある馬名(タイトル)が目を引いたパンツを見せること、それが……大宇宙の誇り(WHEEL)でしたが、肝心の走りについてはさほど強調される点はありませんでした。エロに関してはそれなりも笑いについては今ひとつで馬名以上にインパクトを与えられなかったのが痛かった。この距離(ジャンル)にあえて挑んだ勇気は買えますが次走は内容でも見せ場を作ってもらいたいところです。


今月は期待に応えられなかった馬が多かったようですが、中でも大きく期待を裏切ってしまった馬が数頭。記者も見事に騙されたのですが、来月こそそんな馬を買わないためにその馬場掃除ぶりを探ってみますと・・・

期待はずれに終わった前走以上に酷い走りだった鬼うた。(130cm)。後半の鬱展開が嫌われたというより、その唐突さに問題があったよう。さすがに前フリなしでやられると嫌悪感の方が先に立ってしまうようです。歌が良かったのが救いといえば救いでしょうか。
成績を見る限り完全に期待を裏切ったといっていい仏蘭西少女(PIL)。ただ評価のばらつきが目立つように難解なゲーム性及び特殊な世界観が大方の人に理解されなかったのが不振の原因なのでしょう。エロゲーという娯楽作品が万人に膾炙されないようではこの成績も止む無いところで、この調教師で走らないようではTonyの騎乗した馬が走るのは一体いつのことになるのでしょうか。
そしてまたもファンの期待を裏切ってしまったのがマジカルウィッチコンチェルト(アトリエかぐや)で今まで堅実な戦績を残してきたのが嘘のような最近の不振ぶり。エロシーンを生かせないシナリオは閉塞感すら感じさせて散々な評価。魔法学園ものということで嫌な予感はしていましたが、まさかここまで悪い着順に終わるとは思いませんでした。次回あたり巻き返してこないと根強い厩舎のファンも離れていってしまうでしょう。


想定表に載せていない馬が1着に来たり自信の本命が着外に沈んだりと散々に終わった先月のレース。やはり馬券(ゲーム)を買わずにレースを見るようでは当たる馬券も当たらなくなると反省しています。来月こそは予想も個人的に買う馬券も当てるよう頑張りたいと思っています。  

Posted by 7月の魚 at 19:41Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年07月15日

クーラーが壊れた

10年以上使い続けてきた部屋のクーラーが予後不良を迎えそうです。晩秋ならともかく梅雨も明けようかというこの時期に長時間の連続使用が耐えられないようでは、もはやご臨終といっても過言ではないといった状況。前に故障した時に馴染みの電器屋の店主から「今度故障した時は買い換えた方がいい」と言われていたこともあって、新しいクーラーを買うことにしたのですが、当然今日明日に取替えできるわけがなく、工事までに2週間は掛かる見込み。

というわけでここ2~3日昼の暑い時期は、避暑を兼ねてスーパー銭湯に出かけています。前回クーラーが壊れた時はパチンコ屋に避暑へ行っていたのですがこれが目を覆うような大惨敗の繰り返しで、これなら新しいクーラーが買えたのにと後悔の日々だったので、さすがに今回は金が掛からないで済む銭湯巡りに切り替えたわけ。
幸い現在ぼくが持っているスーパー銭湯の回数券はというと各所合わせてなぜか120枚近くあり、幸いほとんどお金は掛からず懐は痛まない。積みゲーならぬ積み回数券もたまには役に立つものだなと思った次第。

さて、そんなわけで休日でも昼間は家に居ない日々が続いているわけですが、持病の腰痛や疲労回復には役立つ反面、肝心の積みゲー消化は全く進みません。夜勤明けで帰宅後クーラーの効いた部屋で寝落ちと闘いながらエロゲーを消化するのが日課となっているのですが、現在は若干涼しい午前中はともかく太陽が高い間は家に居ないわけでエロゲーがプレイできるわけがありません。
幸い先月は1本もエロゲーを買わなかったので消化といった点では助かっているのですが、今月はその反動もあって最低でも3~4本は購入する予定でした。となると今ある積みゲーを少しでも消化しておきたいところですが現在の状況ですと一番進んでいる花と乙女に祝福を(ensemble)が来週までにクリア出来るか微妙なところで、他のゲームとなると正直厳しい。こっそりとシスターまじっく!(脳内彼女)も手を付けているのですが、蒸し暑い部屋の中で抜きゲーをプレイする気になれず停滞中。といってもシチュはともかく絵柄的に嗜好がずれていて余り使う気になれないのが不幸中の幸いなのですが・・・。

そらいろ(ねこねこソフト)こそ延期してしまったのですが、それでも今月は期待作が多くて予定の本数では済まなくなる予感。まあクーラー代金が想像以上に高くなりそうで、懐具合の関係から今月は自制心との闘いになりそうです。  

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2009年07月06日

一人称は大事

以前コラムで話したとおりW.L.O.世界恋愛機構 未来のために、いま恋をしよう。(あかべぇそふとつぅ)が、夏季の台風のように遅々として進まなくなってしまいました。まあ偏西風が強くなる箇所(愛菜ルート)に入ればまたスピードは上がるはず。何といっても他のヒロインたち(優梨子&依那)のルートに入っているのに、そのヒロインより愛菜の方を攻略したくてたまらないくらいですので。

というわけで、現在ぼくが主にプレイしているゲームは花と乙女に祝福を(ensemble)に変わりました。人に勧められるほど面白いかと訊かれると微妙なところですが、これはぼくの選んだプレイ順によるものでしょう。このゲームは大まかにいうと主人公が立藤の会で生徒会を選ぶか園芸部側を選ぶかによってルートが決まるようなのですが、ぼくがまず始めたのは園芸部側の方でこれが今のところハズレの雰囲気。このゲームの主人公は「おとボク」の主人公のようなタイプでなくやや柔弱なところがあるため、下級生ヒロインが主の園芸部側はやや食い合わせが悪いのです。それに対し生徒会側はヒロインが包容力のあるタイプが主で食い合わせは良さそう。こちらのルートなら主人公の弱い部分もさほど気にならないでしょう。世間一般の評価は悪くないゲームですのでこれから面白くなっていくことに期待していますが、序盤で気になった点を一つだけ。

それはこのゲームの主人公が使う一人称についてです。女装している場面はともかく普段この主人公は自分のことを「俺」と呼ぶのですが、これがどうにも違和感がある。この主人公の性格や育ってきた環境からして「俺」とは言わないし雰囲気にそぐわない。どう考えても「ぼく」が適当です。
しかもこのゲームは主人公に声が付いていてそれ自体は誉められるべきことなのですが、起用された声優が「まきいずみ」さん。おとぼけ天然ヒロインの印象が強い彼女ですが、ひめしょ!(XANADU)のサキ役やドラクリウス(めろめろキュート)のゼノ役で好演したように、実はいろいろなタイプの役柄が演じられるはずの声優さん。そんな彼女でも女顔で「俺」などというこの主人公の設定を掴むのには苦労したことでしょう。しかも妹との一人二役となると果たしてどんな声を出していいか訳がわからなくなってしまったのが目に浮かぶようで、総じて演技がパッとしなかったのも止むを得ないことかも。

個人的にこの主人公にまきいずみさんはミスキャスト気味だと思うのですが、それでは誰を起用すればよかったかというと見当が付かない。これも主人公の性格が徹底してないというより、主人公に「俺」などと呼ばせてしまったのが原因ではないかと。キャラクターが使う一人称というものはいいかげんに決めてしまうと作品自体の魅力を損ねてしまうということを改めて思い知らされました。まあこのゲームは常時主人公が一人称を使うわけではないので大きな疵にはなっていないかもしれませんが。  

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2009年06月29日

GWAVE2008・2ndを聞いて思ったこと

GWAVEの下半期版が先週末に発売されたということで昨日購入してきました。
収録されている16曲のうちCDという形で音源を手に入れているものが既に8曲あったのでお得感というのは薄いのですが、エロゲーの主題歌蒐集は半ばライフワーク(というほどでもありませんが)と化しているためこのくらいのカブリは許容範囲。以前10曲以上被った時ですら渋々ながらも買っていたわけですから。

というわけで、以前から持っていた曲も含め最初から聞きなおしてみたところ、ふと気づいたのは「いつの間にか橋本みゆきの歌唱曲が好きになっていた」ということ。
彼女の曲は最初の頃それほど好きでなくどちらかというとオミットしていたはずなのですが、どのあたりからその印象が変わっていったかというと_summer(HOOK)のOP曲こいのうたでしょうか。ぼく自身このゲーム本編はそれほど評価していないのですがこのOP曲は別で、ヒロインの心情を爽やかに歌い上げたこの曲は、この年(2005年)のベストヴォーカルソングの一つではないかと思っています。

最新盤のGWAVEにもHOOKが2008年10月に発売したFairlyLifeの主題歌FairlyLifeが収録されています。この曲の音源自体は既に手に入れていたのですが、改めて聞きなおしてみると本当に飽きがこない好曲です。まあ橋本みゆきが歌っていないHoneyComingの主題歌も好きなことから、もしかしたらHOOKの音楽を担当している松浦貴雄氏の楽曲が個人的に好きなのかもしれませんが、それでも昨年彼女が歌った美少女ゲームのヴォーカル曲というと、プリンセスラバー!さくらんぼシュトラッセのOP曲glorious days。そして春色桜瀬のOP曲恋桜とED曲dazzle pinkと好曲ばかり耳に残っていて本当に彼女の曲が好きになってしまったのだなと再認識させられた次第。

最近はアニメの主題歌を歌うことも多くなって、純粋な美少女ゲームのヴォーカリストと呼べなくなってきた彼女ですが、Purple SoftwareとHOOK SOFTのヴォーカル曲だけはずっと歌い続けてもらいたいと個人的に思っています。  

Posted by 7月の魚 at 17:12Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年06月25日

ゴールの見えないマラソン

Princess Party~プリンセスパーティー~(CIRCUS)が終了して約2週間ほど経ちました。本当ならそろそろ次のクリア報告が出来る頃なのですが、現在プレイ中のものは進行が早いものでさえ1~2人をクリアしたくらいという体たらくぶり。まあこれは手を付けるゲームを迷ったあげく5本ものゲームを同時に始めてしまったせいもあるわけですが、なぜこんなことをしたかというと同時スタートさせると当然面白いゲームの進行は早くなり、口に合わないものはプレイされなくなってくる。つまり自由競争の原理に任せたわけですね。

それでは何が一番進行しているかというとW.L.O.世界恋愛機構(あかべぇそふとつぅ)なわけです。このゲーム大変長いとの評判だったのですが、その噂は本当で攻略ヒロイン数こそ6人と並なものの、登場人物は膨大でそのキャラクターを把握するだけでも大変です。それでもこのゲームが一番進行が早いということは他のゲームより面白いところが多かったということで、それは即ちヒロインが魅力的だったことによるものでしょう。
このゲーム、アリサ&サラサのフェミルナ姉妹ルート→優梨子&依那ルート→蛍&愛菜ルートの順番で攻略していこうと決めたのですが、これは評判の高い愛菜ルートを一番最後に残しておこうという算段で他のルートはさほど期待していませんでした。それが最初に攻略したアリサがなかなかツボに入ってしまったため思いがけず一番進行が早くなってしまったのです。

この進行の早さはアリサルートに付随するサラサルート(といってもこのルートだけでも膨大なテキスト量があるのですが)まで続いたのですが、それが一転優梨子&依那ルートに入りガクッと遅くなり今や1章終えるのに3日以上掛かる羽目に。そのためか今までそれほど感じなかった長さという点をひしひしと感じるようになり、まるでマラソンを完走するために意地だけで続けているような感覚に襲われています。
これがもしPrincess Party~プリンセスパーティー~のような容量の少ないゲームならゴールが近くに見えているので、あのつまらないシナリオ中最高のつまらなさを誇る絵梨ルートさえスキップを使用せずに何とかクリアできたのですが、今回ばかりは禁断の高速スキップを使用してしまうかもしれません。本来ならこの技はマラソン選手が途中走らずにゴール近くまで地下鉄で移動するようなものですからエロゲーマーとしては忌み嫌わなければならないものなのですが、止むを得ないという心境になりつつあります。

ではなぜ優梨子&依那ルートが長く(つまらなく)感じるのかというと、一番の要因は別視点とはいえ同じ時間軸の話を2度読まされたこと(第10章)に因るのではないかと。本来冗長なこのゲームでより冗長に感じさせる構成にしたのは判断ミスとしか思えません。そのためかフェミルナ姉妹ルートでは笑って見過ごせたご都合主義な部分が鼻に付くようになってしまったというわけです。どうやら今作がこのライター氏の処女作らしく力がこもっていて面白い部分も多々あるのですが、力が入りすぎてしまっているのではと感じてしまう部分も多くて・・・まあ細かい感想はクリア後に改めて述べたいと思うのですけれど・・・

そんなW.L.O.世界恋愛機構ですが、どうやら今秋にファンディスクが発売される模様。依那はともかく他のヒロインやサブキャラの後日談が有るとすれば当然購入候補に上がるわけですが、まあタイムオーバーにならないよう発売予定日(9/24)くらいのゴールを目標にしてぼちぼちと進めていきたいと思っています。  

Posted by 7月の魚 at 04:42Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年06月17日

先月(5月)の結果

大物馬の出走がなく、好走実績のないメンバーが揃った難解なレース。絶対的本命馬を欠く中最後直線を抜け出してきた馬は何だったのでしょうか?

第5R(5月)着順
1着  Trample on “Schatten!!” ~かげふみのうた~(TAIL WIND)
                   中央値80点 平均値78点
2着 ◎花と乙女に祝福を(ensemble) 中央値75点 平均値74点
3着  タユタマ -It’s Happy Days-(Lump of Sugar)
                   中央値74点 平均値73点 

※1 着順はエロゲー批評空間の数値参考
※2 出走賞金額(データ数)10以下のゲームは到達着順圏外
※3 ゲーム横の印はレース前ぼくが付けた予想

出走馬の大部分が賞金額(データ数)の確保に苦しむ中、唯一好時計でゴール板を駆け抜けたのがTrample on “Schatten!!” ~かげふみのうた~でした。少年マンガや古き良き特撮ものの味わいがある熱い展開は、ユーザーには好意的に受け入れられたようで序盤から飛び出すと他馬を引き離す一方の圧勝劇。厩舎(ブランド)や調教師(ライター)実績に欠く馬がこれだけのレースをするとは思いもよりませんでした。シナリオの整合性を求める層にはやや不評のようですが、そんな意見を有無とも言わせない力強さが魅力で、またそれを補強する騎手(原画家)川原誠の好騎乗も勝利に一役買ったよう。今回の走りは素直に脱帽しました。
大きく離されて2着に入ったのが、ぼくが本命に推した花と乙女に祝福をですが、他のレース(月)に回れば入着クラスの時計だけに相手に恵まれたという印象は拭えません。主人公にラシックス(女性声優)を起用したように百合ゲーのような雰囲気が漂う馬でしたが、この手のジャンルは良主人公でないと成功しないもの。ご都合主義的な点はともかく主人公に凛々しさが感じられなかったのが1着馬に大きく離された原因でしょうか。それでも萌えゲーとして見れば及第点でこの雰囲気が楽しめたというファンが多かったのも事実。初出走にしては悪くない成績だったのではないでしょうか。
3着に入ったタユタマ -It’s Happy Days-は種牡馬(本編)より好成績で、走破時計はともかく充分好走したといえるでしょう。父の不振原因だったダメヒロインが大きな変わり身を見せたのは驚きでそれが上積みの要因かもしれません。内容の薄いFDが横行する中それなりの評価を受けたのは素直に誉めていいところでしょう。


その他となると、余り目立つ成績を挙げた馬は少ないのですが、その中から事前に注目していたものに関してのコメントを・・・

心配していたとおり出走賞金を確保できなかった 灰色の空に堕ちた翼(DualTail)ですが、もし出走できたとしたら悠々2着は確保できていただけに惜しまれるところでした。シナリオは弱かったようですが、育成調教ものとして見れば過去出走(作)と同じく安定していたよう。もう少し知名度が上がればコンスタントに上位を賑わす存在になってくるでしょう。
最近厩舎の成績がさっぱりだっただけに@ふぉーむメイト(ILLUSION)の走りはやや驚かされました。3Dゲームらしいバカゲーっぷりは相変わらずですが、キャラも可愛くそれなりに遊べたのが好評の要因でしょう。調教(体験版)でも目に付いていた操作性の悪い難点さえ改善されていれば、連対さえのぞめていただけに惜しまれます。稀にこういった馬を輩出するところがこの厩舎の面白さでしょうか。
単純明快な馬名(タイトル)が功を奏したか、そこそこ人気が集まった素直くーる(裸足少女)は何とか入着を確保。ライターが公表されていなかったようにシナリオはそれほど良質ではなかったようですが、メインシナリオとHシーンを分けた方式は当たりで抜きゲーとしてはなかなかのデキだったよう。ウリの一つだったアニメがもう少し何とかなっていれば、もう少し上位に入れたかもしれません。
このメンバーが相手ならと期待した天神乱漫(ゆずソフト)ですが、結果は過去出走作品と同じ成績で変わり身は見られませんでした。この厩舎もキャラ萌え優先でシナリオは・・・というイメージが染み付いてしまった感があり、今後は今回起用した北川晴氏以上の大物調教師(ライター)を呼んでこないことには躍進は難しいかもしれません。
成績を見ると同路線のさかしき人にみるこころより落ちてしまったどんちゃんがきゅ~(light)。ただ入ったコメントを見るとそれほど悪くなく、成績の差は単にヒロインの魅力によるものだったかも。この調教師独特の味は健在なようで期待を大きく裏切るようなデキではなかったようです。

そして今回も馬場掃除に終わってしまったのがヴァルキリーコンプレックス(CIRCUS)で本当にこの厩舎の馬はダ・カーポ血統以外は全くといっていいほど走ってくれません。SLG部分も大概だったようですがシナリオ部分の薄っぺらさは論外といってよく、この馬を買ってしまったファンの怨嗟の声が渦巻くのも仕方ないところ。厩舎も応援してくれるファンを悲しませるだけでなく、たまには喜ばせるような馬を出走させて欲しいものです。

というわけで、Trample on “Schatten!!” ~かげふみのうた~の圧勝と終わった今回の結果。こうした燃え系のゲームは時折大きい穴を開けるので警戒しなければならなかったと反省しています。来月は出走取消(延期)を繰り返していた馬がようやくゲートに入りましたし、名馬(作)の復活(リメイク)や人気作品のFD、人気騎手も多数参戦と読みにくそうなレースだけに気を引き締めてかかりたいと思っています。  

Posted by 7月の魚 at 17:59Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2009年06月12日

モチベーションが低下中

本来なら今月末発売するエロゲーの予約をしなければいけない時期なのですが、まだ何も予約していません。別に無理に我慢しているわけではなく、本当に買いたいと思うゲームが無いのです。
先月も余り食指の動くゲームがなく、それでもさすがに1本くらい買わないと寂しいだろうと直前購入したこともあるだけに本当に購入しないのか実際蓋を開けてみないとわからないのですが、今回ばかりは見送りになりそう。3月は大量購入したぼくですが、4月は2本で5月は1本。そして今月はゼロとだんだん購入本数が減っているのが気になります。
今まではプレイするしないに係わらず面白そうなゲームは取りあえず買っておけという気持ちで手軽にエロゲーを購入していたのですが、そんな気も起きなくなってきているということはそれだけエロゲーに対するモチベーションが低下してきている気がしてなりません。何といってもエロゲーを買わなかった月となるとここ数年で記憶に無いほどの異常現象なわけですから。

そんなモチベーションの低下に一脈貢献していると思われるPrincess Party~プリンセスパーティー~(CIRCUS)がようやく終了しました。Flyable Heart(ユニゾンシフト)もそうだったように、完全ディスクレス不可なゲームはなぜかぼくの嗜好に合わないゲームが多いのですが、このPrincess Party~プリンセスパーティー~はぼくだけでなくほとんどの人の嗜好に合わなかったようです。
そんな万人が認めるクズゲーであるPrincess Party~~プリンセスパーティー~ですが特にどこがダメだったかというと、バカゲーでもなく萌えゲーでもない中途半端な部分。確かにプロローグ部分からメインヒロインである綾香が「青春禁止令」を出す部分まではノリは微妙ながらバカゲーとして考えればそれほど悪くない。ただこの綾香が言う「わたし抜きでの青春、禁止♪」のフレーズがその後のゲームにほとんど生かされることはなく埋没してしまったのは明らかに看板倒れ。バカゲーに走るならこの一見バカな命令をめぐる徹底した攻防を全面に押し出すべきではなかったかと。
逆に考えればメーカー側がそういったバカゲー一本に走らなかったのは、ヒロイン萌えの点も残して置きたかったからではないかと思うのですが、この場合は正直失敗。メインヒロインの綾香がただ意味も無く理不尽なことを言っているだけのキャラになってしまっているようでは萌えゲーとして成立するわけがありません。というより数々の萌えゲーを出してきてこういった分野に手馴れているはずのサーカスが綾香のようなキャラをメインにして萌えゲーを成り立たせようとこと自体が信じられない。これはメーカー側の構想が最初から間違っていたと言わざるをえません。

萌えゲーとバカゲーの融合は並大抵の技量では難しく、正直今回のライター陣では荷が重かった。まあダカーポ以外では近年まともな作品を産み出せていないメーカーですから今回の惨状もまあ予想できたのですが、なんとこのゲーム。次回作(続編)が決定しているらしいのです。どうやらサーカスはバカゲーを出すことについて執念を持っているようですが、こんなゲームを出し続けているとバカなのはゲームではなくメーカーの方だと言われるのですけどね。  

Posted by 7月の魚 at 17:59Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム