2008年10月12日

王道と平凡は同じ意味?

前にクリアしていたゲームのうちのもう一本であるComing×Humming!!(SAGA PLANETS)の感想を批評空間に投稿しました。
長文感想を書き上げた後、他の評価を眺めていると、高い得点を付けている人に多いのが王道という評価で、低い得点を付けている人に多いのが平凡という評価。王道には安易な方法や近道という意味があることから、どちらにしてもゲームに対する印象は同じだったといえるのではないでしょうか。

個人的に評価が高かったシナリオというより、お気に入りのヒロインは鈴香で幼なじみ&ツンデレ味を堪能することが出来ました。一方評価が低いのがメインヒロインであった優月と綾音。一般意見でも評価の低いシナリオでは一致しているのですが、そのヒロイン二人を担当したのが今までサガプラのメイン原画家だった有末つかさ氏だったのは果たして偶然だったのでしょうか。もしかしたらサガプラがエースを有末氏から他の原画家に変えていく前兆と思えないでもないのですが・・・ともかく恋愛CHU!からのファンであるぼくには有末ヒロインのシナリオが寂しいデキだったのは本当に残念なことでした。寡作である有末作品のデキが悪いと多作の原画家の作品よりショックもひとしおなのです・・・

さて先月の話題作だったティンクル☆くるせいだーす(Lilian)ですが、今のところの評価はまずまずといったところ。ぼくもようやく齧りはじめたところなのですが、インストールする際に驚くほど時間が掛かった割にはプレイ中はそれほど重いとは感じられずほっとしています。同じぱじゃま系統の作品であるプリズム・アークではミニゲーム中の待ち時間の長さが酷かっただけに今回もある程度は覚悟はしていたのですが、今年始めにパソコンを新しくしたおかげかそれほどストレスは感じていません。
そのミニゲームなのですが、同じかんなぎ作品であるプリンセスうぃっちぃずよりも面白くなっていて好印象。それだけ考えれば進化といっていいのですが、肝心のシナリオがそれほど面白くない(まだ序盤でいう台詞ではないかもしれませんが)
これは戦闘シーンの場面において盛り上がりに欠けることと、主人公の思考がどうにも単純すぎてついていけない部分が多々あることが原因なのではないでしょうか。燃えるミニゲームに対して、主人公を含め生徒会の面々がどうものほほんとし過ぎていて盛り上がってこないのですね。その上プリっちでは面白かった会話部分が期待ハズレ。このままの展開が続くようだと、シナリオ部分は未読スキップで飛ばしておいてミニゲームだけ楽しむといった本来忌むべき手段を取ってしまうかもしれません。

まあ、シナリオもミニゲームもダメというWパンチは避けられただけましなのかもしれません。今後の評価は前回の委員長に匹敵するような萌えキャラが出現するかどうかに懸かっています。プリっちは委員長の存在だけですべて許せたような印象さえあるだけに今回も期待しているんですが・・・  

Posted by 7月の魚 at 18:01Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年10月05日

もう一つの長文感想

先日クリアしたゲームのうちプリンセスラバーの感想を批評空間へ投稿したのですが、改めてその長文感想を読み返してみると自分が考えている以上に辛口になってしまっていて、良い点についてはほとんど触れていない・・・ということで、こちらでは誉めるべきところは誉めておこうかなと。

プリンセスラバーがシナリオについてやや物足らない部分があるのは認めざるを得ないのですが、大多数のお嬢さまゲーに登場するヒロインが全くお嬢さまらしくないいわゆるエセお嬢さまばかりなのに対して、このゲームに登場するヒロインはなかなか高貴な雰囲気が出ています。それはライターの研究の表れでもあるし、また原画家の絵柄がお嬢さまっぽい雰囲気を自然に漂わせていてかつ服装等のアイテムに気を配っていたことにもよるでしょう。もしかしたら原画家のこもり氏の絵柄に合わせてこのお嬢さまゲーの企画が成されたのではと思いたくなるほどです。
また散々に批評空間の感想ではライターの尾之上氏を貶してしまったのですが、決して彼の仕事ぶりが悪かったわけではありません。
主人公を自分の薬籠中の人物を起用したのも、無理に自分が不得手なタイプの主人公を起用してストーリーを壊してしまうよりも手馴れたタイプの主人公のほうが良策との判断からでしょう。
物語を書いた経験のある方ならお分かりかもしれませんが、主人公キャラクターというものは作者自身の考えが自然に投影されてくるため、話が違っても考え方は似てしまいがちになるのです。これは丸戸史明氏のような著名ライターでも例外でなく、どのゲームでも登場する主人公の思考についてはよく似てしまっています。よって尾之上氏が自分の考えを投影しやすい設定の主人公にしてしまったのも無理からぬことだと思うのです。もし主人公を庶民の出とせず最初から富豪の家庭に育ったことにしたら、性格・思考の点でより不自然さが目に付いてしまっていたでしょうから。

つまり尾之上氏は力量以上とはいえないにしても、それなりの力をこのゲームで発揮してしたと思います。このゲームで一番の良シナリオといえば一見色物ヒロインに思えるシルヴィアシナリオであり、このシナリオは尾之上氏の一連の作品の中でもかなり上位にランクされてもいいかと思います。逆に聖華シナリオは尾之上氏の弱点である主人公のヘタレさが如実に表れていてしまっていて、作品の価値を損ねてしまっています。ぼくが見る限り体型などバランスが取れていて一番魅力的に思えたのは聖華だったのでその点に関しては非常に残念な思いがします。
もし聖華シナリオがそれなりに満足できるものだったならば、もう少し評価が高くなっていたかもしれません。あくまでぼく個人の評価ですが。  

Posted by 7月の魚 at 00:18Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年09月29日

ちょこっトライオン

月末のエロゲー発売ラッシュに対応するため、積みゲー処理に勤しみ何とか2本クリアーしました。これでようやく今月期待のティンクル☆くるせいだーすがインストール出来ると思ったのですが、インストールに酷く時間が掛かりどうにも怪しいムード。今年買ったばかりのパソコンというのにもう動作環境を満たしていないのかと思いつつ、知らないうちに夢の中へ・・・。ふと気がついたときにはインストールは終了していたようなのですが、なぜか画面に「正常にインストール出来ませんでした。再度インストールをやり直しますか?」などという嫌なメッセージが発生していて、一気に目が覚めてしまいました。
というわけで、残念ながらティンクル☆くるせいだーすのプレイは当分の間断念。また時間のあるときにでも再インストールに挑戦することにして、先月から積み残しているゲームの処理にいそしむことと相成りました。
つまり本来ならばクル☆くる以外にもう2~3本は新作を購入しているのが通例だったわけでクル☆くるのプレイを諦めても他のゲームに手を出して(インストールして)みたりするのですが、何といっても先月8本もゲームを購入してしまい、しかもまともにプレイしているのがてとてトライオンくらいというわけで、今月は新作の大盤振る舞いは自粛してクル☆くる一点に絞った・・・といいつつ某廉価ゲームをこっそり押さえていたりするのですが・・・のです。そのクル☆くるに裏切られた以上先月からの積み残しを消化していくしかないというわけで・・・

その先月の新作のうち唯一プレイしているてとてトライオンですが、世間一般の感想はおおむね好評のようです。ぼくは一人目の鈴姫をクリアしたところなのですが、絶賛とはいかないまでも好評である理由は分かる気はします。
ただネガティブな面を取り上げると、シナリオが弱い。設定はかなり凝っているようだが伏線についてはほとんど投げっぱなしで収束しない(他のヒロインのシナリオで解決するかもしれないが)。こうした点を考えるとまんざらこのゲームを否定する人の意見も間違っているわけではありません。
それでも、ぼくはこのゲームを良作として評価したいです。というのも、何よりこのゲームは夏の明るい風景が絵師の画風とも相まって非常に楽しい雰囲気を醸し出しています。このゲームほど青い空と海が似合う作品は最近では思い当たらないといっていいくらいです。確かに遥かに仰ぎ、麗しののように心の琴線を震わせることもないし、またトリッキーなシナリオでもない。その点だけを比較すれば明らかにかにしのよりも評価は落ちるのですが、そういった面だけでなく違う方向からみるとかにしのよりも優れている点はあるのです。
例えばもし(ぼくが)教師として学園に赴任するとしたら風華女学院よりも獅子ヶ崎学園を選びたくなるといえば何となくどの点が優れているのか分かってもらえるのではないでしょうか。

もし当初の予定どおり7月に発売されていたとすれば、一層季節がマッチして効果が上がったのではないかと思います。ただ他のヒロインのルートをプレイしたらそんな今までの感想がガラリと変わってしまったということも無きにしも非ずかもしれませんけど。  

Posted by 7月の魚 at 12:01Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年09月23日

純愛を完成させた次は?

まず、冒頭からお詫びを申しあげないといけません。前回のコラムで延期必至ではないかとコメントしたFairlyLife(HOOK)ですが、なんと早々にマスターアップが発表されました。
読みの甘さを露呈した格好になるわけですが、思いの他早いマスターアップの発表により予約をするかどうか決めるべく、今やりかけのゲームをほったらかしにしておいて体験版を齧ってみることにしました。
HOOKのゲームはというと、思わず特攻したくなるような魅力を秘めているのですが、_summerは(個人的には)見事に討死。その教訓から前作のHoneyComingは体験版をプレイすることにして回避を決定したのですが、果たして今回はどうかといったところです。
前回のコラムでは奇のてらった設定と評したのですが、よく考えればこのメーカーの人気を決定づけたLike Lifeでも似たようなキャラクターを登場させていたわけですから、メーカーとしてはお手の物といえるでしょう。というより邪推すれば_summer、HoneyComingの評価が今ひとつだったこともあって、原点回帰を目指すといった意味でLike Lifeの世界よもう一度といったところかもしれません。

そんなわけでぼく的には期待して始めたのですが、第1章での評価は正直今一つ。多量の積みゲーに苦しめられている現状からして、第2章以降よほど変わり身を見せてこないと見送りは確定かもしれません。
設定からしてバカゲーは確定といったところなのですが、どうにも笑わそうとするポイントがぼくが考えているところからずれている印象。あさがおの登場シーンなんかは人工衛星が落下してきたわけですから自衛隊などを巻き込む等してもっと騒動が勃発してもよさそうなものですが意外にも描写はあっさり。どうも萌えの方に重点を置いていた前2作のクセが抜け切っていないのかもしれません。これでは期待したようなバカゲーは望めなさそう。
それではヒロインについてはどうかというと、ぼく的に擬人化ヒロイン属性が全くないためどうしても評価は辛くなってしまいがちで、期待は幼なじみヒロインである山南南に集中してしまうわけですが、ぼくの求める幼なじみヒロインとはかなり方向がずれている感じ。これではぼく的に食指が動いてこないのも仕方ないかもしれません。

ぼくの第一印象ではバカにも萌えにもなりきれない中途半端な印象といったところです。前回「純愛を完成」させたのですから、今回は純愛などにはわき目もふらず「バカを完成」させる方向に進むべきではないかと思ったのですが。  

Posted by 7月の魚 at 22:03Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年09月18日

先月(8月)の結果

ゲームの当たり外れ予想が的中しているか振り返ってみる企画。いつも敗北感に打ちひしがれてますがはたして今回は?

第8R(8月)着順

1着 ◎天ツ風 ~傀儡陣風帖~(NineTail) 中央値88点、平均値84点
2着 〇てとてトライオン!(PULLTOP)  中央値80点、平均値77点
3着   女体狂乱(わるきゅーれ)      中央値72点、平均値74点

※1 着順はエロゲー批評空間の数値参考
※2 データ数10以下のゲームは到達着順圏外
※3 ゲーム横の印はレース前ぼくが付けた予想

ということで、始めて1着、2着をズバリ的中させることができました。まあ、配当はかなり安めだったでしょうが・・・
1着の天ツ風 ~傀儡陣風帖~(NineTail)は自信を持っての良作予想でしたが、ここまでプレイヤーの支持を集めるとは思っていませんでした。今年発売のソフトの中でもこれだけ高い中央値を維持しているシリーズものでない新作のゲームというとG線上の魔王ef - the latter tale.戦女神ZERO霞外籠逗留記リトルバスターズ!エクスタシーくらいなものですから、いかに支持を集めてたかが分かります。もしかしたら本年度のMVP候補に挙げられるかもしれません。
2着に入ったのがてとてトライオン!(PULLTOP)。前作の格闘もの(PrincessWaltz)から制作陣が得意とする明るい学園ものに舞台を移してきただけにそんなにハズレはないとは思っていましたが、予想通りこういった雰囲気を好むファンから高い支持を集めました。1着との差はこういった雰囲気ゲーは飛びぬけた点数が集まりにくいことと、前予想で心配していたとおりの現象が起きつつあることでしょう。
そして3着に飛び込んできたのが女体狂乱(わるきゅーれ)。これはおおよそノーマークでしたが、時計でみると他の月に廻ったとしたら入着も難しいくらいの点数なので、これはメンバーが手薄だったことに助けられたことによるものが大きいといえるでしょう。それでも廉価ゲームにしてはCG枚数も多かったようですし、女体改造ものという特殊ジャンルだけに特定のファンしか買わず期待を裏切られたとこぼす人が少なかった結果といえるのではないでしょうか。

さて他3着までに入らなかったゲームの寸評はというと・・・
惜しかったのがインチキ霊媒師(Waffle)あと一票データが集まれば3着だったのですが、これがマイナーメーカーの宿命なのでしょうか・・・それでもWaffleはネタゲーと思われていた前作の魔法の少女シルキーリップ 三人の女王候補がまずまず評価されているように、最近良作が生み出せる下地が出来てきたかもしれません。次作あたり警戒が必要かも・・・
単穴評価として期待していたぴこぴこ(φâge)は思わぬ凡走。あらゆる意味で中途半端というのが意見の大半なので、もう少し完成度が高められていたらもう少し評価されていたかもしれません。
ふりフリ(130cm)もやや期待を裏切ったといえるかもしれません。これも前予想で心配したとおり彼女たちの流儀と同クオリティを求めるのは危険でシナリオの上積みが無いと苦しいのではというのが当たってしまいました。設定は130cm独特の魅力があるだけに、もう少し内容の方を頑張ってもらいたいものです。
お嬢さま世界とバカゲーという食い合わせの悪い題材を選んできたのがHimeのちHoney(ASa project)ですが、やはり食い合わせは悪かったらしく評価は低迷・・・といっても数少ない前作からのファンの評価は悪くないということで、このメーカー独特のノリに付いていけなかった人からの低評価票が低迷の原因でしょう。点数分布が70点台に集中しているようにそれほど悪いゲームではなかったように思われます。もちろん80点台の評価がほとんどないように良いゲームでなかったのも確かなのでしょうが・・・

そして大きく期待を裏切った組。
どっぷり中出し学園戦争(SQUEEZ)は、同系統の作品連発状態にさすがのファンも飽きてきたということでしょうか。売り物のテックアニメも食傷気味の上にシナリオ展開やノリまで同じとなれば、マンネリと酷評されても仕方が無いでしょう。テック系はドル箱的存在だったMay-beに続いてSQUEEZまでハズレ作品を輩出ではなく排出してしまったことで次回作に真価が問われそうです。もし大きく外してしまうようだとこれを機にファンから見放されてしまうかもしれません。
そして予想通りの凡走だったのが水平線まで何マイル?(ABHAR)。一見雰囲気ゲーのように思えたが、肩肘張ってライターがシナリオに力を入れようとしてしまったために夏の好天を黒雲で被ってしまった感じ。感想にヒロインに対する言質が少ないように萌え分も足らなかったよう。2030年に劇場版としてリメイクされるらしい(笑)ですが、果たして本当にそんな機会が訪れるのでしょうか?

ということで本命対抗ズバリ的中ということで、今回だけは威張らせて下さい。なんといっても次のレースは混戦必至で予想するのが嫌になるような状態ですので・・・  

Posted by 7月の魚 at 11:10Comments(2)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年09月15日

明日の君と逢うのは二の次に

積みゲーリストの中でも古参兵に近い明日の君と逢うために(Purple)をようやくクリアしました。本来なら批評空間に長文感想を投稿するところなのですが、初プレイからの所要時間があまりに長すぎて記憶が混濁していることもあり多くの人の目に触れる場に載せるのはいささか不安ということで、今回は気分を変えてこちらで発表してみようかと・・・

<ここから感想>
クリアまでに掛かった所要時間が示すように、はっきりいってこのゲームの評価は低いです。というのもライターが登場人物の口を通じて語りたいことが、全くといっていいほどぼくに伝わってこなかったからです。
一例を述べてみると、このゲームの主人公は7年ぶりに故郷の島に帰ってきたわけですがそれはなぜでしょうか?
「そんなのあーちゃんに逢いたいがために決まっているではないか」
と答えが返ってくるかもしれません。ぼくも最初はそう思っていました。

ただその考えはどうやら思い違いであることが分かってきました。というのも、道中久しぶりにあーちゃんに逢える(かもしれない)という期待や不安感等がないまぜになった強い気持ちが全くといっていいほど主人公から伝わっていなかったこと。その証拠に(美少女の)小夜や久しぶりに会った瑠璃子につい気を取られことはあったにしても、もしあーちゃんに逢うという強い目的意識を持っていたとしたら必ずや葛藤が産まれるはず。少なくともあーちゃんの存在を忘れたかのような心持になるわけがありません。その上あーちゃんがいる可能性の高い自宅でなく学校へ主人公が向かうのを見て、ぼくは主人公があーちゃんが神隠しから帰ってきたという情報を(里佳あたりから)聞きつけて島に戻ってきたわけではないということに気づかされました。
だから主人公が明日香と森で会ったというのはあくまで偶然の産物だったわけです。だから主人公が明日香を最初に見たときあれほど驚いたわけで、もし明日香(らしき少女)が居るという情報を耳にしていたならばそんなに驚きはしなかったでしょう。

つまり明日香に対する主人公の思いというのは周りが思っているほど強いわけではないのです。
だから舞シナリオで舞に「目的を忘れてしまったの」と責められても主人公は困惑するしかなかったでしょう。別に何か大きな目的意識があって主人公は島に戻ってきたわけではないのですから。

実際ぼくがこのゲームをこれほど空虚に感じたのも明日香をメインヒロインにしなかったからだと思います。もし主人公が明日香に逢うという明確な目的があって島に戻ってきたとしたら、一本筋の通ったシナリオとなったはずだったのです。ただ、そうはできない事情がメーカー側にあったのでしょう。それはメインヒロイン一本かぶりにしてしまうとサブキャラ(特に非攻略キャラ)の人気が落ちてしまう。それは今後の戦略上好ましくない。そういった理由から「明日の君に逢うために」という一見明日香に対する主人公の思いを語るかのようなタイトルとは裏腹にいわば明日香を悪役にするかのようなストーリーにしてしまったのです。

それが明日香の消えた理由にも現れています。もし明日香メインのシナリオにするならば、明日香は神さま(りんとは限らない)に騙されるような形であちらの世界へ行ったという方がベターだし、またその方が自然です。でなければ今まで神隠しにあった島の人がもう少し戻ってきてもいいし、少なくとも記憶のほとんどを奪うようなことをしなくてもいいはずです。
それが神隠しのメカニズムを明らかにせず、神(りん)を悪者の一味にしないという中途半端な説明の仕方をしてしまったことにより、変わりに明日香をスケープゴートにしてしまいました。まあ確信犯なのでしょうが。

確かにこの試みはサブキャラに対する人気を高めることには貢献したかもしれません。ただ肝心のシナリオはあやふやで筋の通っていないものに変えてしまいました。物語の最初のテーマであったはずの明日香に対する主人公の思いは空虚なものになってしまい自然ライターが登場人物の口を通して主張する台詞も心に響かないものになってしまいました。もしPurpleが今後もこういったメインヒロイン軽視の戦略を取る限りシナリオに期待を掛けることは到底出来ないし、またぼくがこのメーカーのゲームをプレイする機会は訪れないでしょう。  

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2008年09月11日

さいどすてっぷ休止の報を聞いて

少々ニュースは古くなりますが、今月に入ってさいどすてっぷの活動休止が発表されました。さいどすてっぷといえばあんでるC-sideEs-potという3つのブランドを持っているメーカーですが知名度はそれほど高くなく、活動停止のニュースが流れても感慨を持たれた方はそれほど多くないかと思います。
活動停止の原因はいろいろ想像できるのですが、やはり手を広げすぎたのが一因ではなかったでしょうか。昨年末立ち上げたEs-potという新ブランドは今まで立て続けに3本ゲームをリリースしたのですが、どれも売り上げ・デキとも芳しくなくそれが自分で自分の首を絞めるしまったのではないかと。(まあマジカルチェンジゆうき君をリリースしてしまった時点で運命は決まってしまったのでしょうが・・・)

実際ぼくもここのブランドの作品はほとんどプレイしていません。わずかにプレイした作品も極端に言えば地雷と呼んでも差し支えないものでしたし、いわば淘汰されるべきブランドだったかもしれません。ただ唯一このブランドに感謝しなくてはいけないのは薬師るりを積極的に起用してくれたことでしょうか。
東京封鎖 ~キミが隣にいた昨日~で彼女の曲を始めて耳にした時の衝撃は言い表せないくらい強烈なものでした。曲を聴いて思わずゲームを買ってしまったという貴重な体験をさせてもらったということだけでも感謝したいと思っているくらいです。残念ながらそれ以降はあの時の衝撃を味わうことが出来ないでいるのですが、それでもコンスタントに薬師るりを起用してくれる唯一のエロゲーメーカーとしてぼくにとっては業界にずっと残って欲しかった存在でした。

出来ればどこかのメーカーがさいどすてっぷの遺志を継いで薬師るりを起用してくれないかなと祈っているのですが。  

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2008年09月10日

ソフトボールブームとエロゲー

北京オリンピックで女子ソフトボールがアメリカを破り念願の金メダルを取りました。大口を叩きながら銅メダルの確保も成らなかった野球の反動もあるのか帰国してからの彼女たちへの注目度は想像以上で、五輪での中断期間を経て久しぶりに開催された女子リーグの試合ではかなりの観客が試合を観戦に集まったと報道されました。
地元である豊田自動織機やデンソーのライバルチームであるルネサス高崎の上野投手ばかり注目が集まるのは若干複雑な思いがあるのですが、ソフトボール愛好者としてこの異常ともいえる人気は嬉しいものがあります。

さて、こうしたブームに乗っかろうとする動きが出てくるのは当然ともいえるのですが、エロゲーでもそれは例外でないでしょう。世間の冷たい目も意に介さず現在いろいろなソフトハウスの企画会議でソフトボールを題材にしたエロゲーが提案されていることでしょう。それが何本陽の目を見ることになるかは神のみぞ知るですが、前にコラムで取り上げたようにスポーツを舞台としたエロゲーに良作は少ないとの定説どおりまず良作が生まれ出てくることはないでしょう。というよりソフトボールという競技を真剣に見たこともなく、ただブームに乗っかっただけの生噛り状態で良作が生まれるなんてまず不可能ということは冬季トリノ五輪で話題となったカーリングを題材として制作されたと思われるこなゆきふるり~柚子原町カーリング部~の失敗でおおよそ証明されたかと。

実際にエロゲーとして制作されることを考えるとソフトボールという競技は不向きといえるかもしれません。ネックとなるのはソフトボールのレギュラーメンバーが9人と多いこと。ソフトボールというのは正式には男女混合チームで行う競技ではないのでチームメンバー全員の性別は必ず同一であり自ずと攻略キャラとなってくるわけですが、9人もの攻略ヒロインというのは明らかに過剰です。9人ものシナリオを考えなければいけないとなるとどうしてもシナリオは薄くなってしまうし、またリアリティを出そうとするなら控え選手やマネジャーの存在を(そしてそのルートも)考えないといけないわけでよりシナリオは軽薄になってくる。開き直って個別シナリオは存在せずルートを一本道としてしまうのも手ですが、よほど巧くやらないと(例えばプリンセスワルツのように)ユーザーに鬱屈した思いがくすぶってしまうのでどちらにしてもライターはかなりの力量を要求されるというわけで・・・
なんといっても攻略メンバー的には遥かに有利なカーリング(チームメンバーは4~5人)でも失敗作が出来上がってしまうのですからソフトボールを題材としたエロゲーで良作を期待するのが無茶なのかもしれませんけどね。まあ恋愛ゲーでなく凌辱ゲーとして制作されるのならばそんな心配は無視できるのですが・・・

さて、現在のところソフトボールを題材としたエロゲーとしてぼくが思い浮かぶのはコートの中の天使達2~ソフトボール編~ただ一つなのですが、ぽよよんろっく氏原画でかなりの成功を収めた前作と比べるのもおこがましいほどの知名度ということは、メーカーのピンパイがこれ以後エロゲーの制作から足を洗ったことから容易に想像できるかと思いますが・・・実際の作品がそれほど酷かったわけではなく、ただ原画が変わってしまったことにより前作のファンからすれば劣化具合が目だってしまったのが不幸の原因といえるでしょう。というのもシナリオは当然ながら薄いもののテキストはそれほど悪くなかったからです。もし原画をそのままろっく氏に依頼出来ていたとすればソフトボール・エロゲーのパイオニアとしてもう少し認知度が高くなっていたかもしれません。いやそんな気がするだけかもしれませんけど。  

Posted by 7月の魚 at 17:59Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年09月01日

エロゲー、心、重ねて

彼女×彼女×彼女 ~三姉妹とのドキドキ共同生活~ の感想を批評空間に投稿しました。
長文感想ではやや辛口の感想になってしまいましたが、原画家の仕事ぶりは素晴らしくエロだけを考えれば充分に合格点に達しているゲームだと思います。ただ変にシナリオで頑張ろうとしたのが裏目に出た印象が強く、どうせならエロを全面に押し出したほうがより良かったのではと・・・

まあぼくのエロゲー適性があまり抜きゲー方向に向いていないのは承知していたのですが、このゲームをプレイして改めてそういった思いを強くしました。というのもぼくはエロゲーのキャラクターに対してでさえ、肉体的な接触を求める前にまず精神的な接触を求めるようなのですね。つまり心が通じ合って始めて体が通じ合えるというわけ。
つまりいくらキャラクター造形が魅力的に描かれていても、内面が魅力的に描かれていなければ萌えないということです。逆にいえば、ヒロインの内面が魅力的なら造作が多少いびつでも(それでも限度はありますが)充分満足できるわけで、こういったタイプの人種に抜きゲーが向いていないのは自明の理でしょう。

というわけで(笑)リトルバスターズ!エクスタシーを始めました。彼女×彼女×彼女 とは対照的といっていいゲームでエロシーンには全くといっていいほど期待できないのですが、精神的な充足感さえ得られるのなら肉体的触れあいが少なくともまあ止むを得ないかと思っているのですが・・・

ただKeyのゲームは別の意味でぼくの趣味に合わないところがあるわけで(プレイするのはKanon以来)本当に心が重ねあえるのか不安の種は尽きないのですけどね・・・  

Posted by 7月の魚 at 16:58Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年08月28日

積みゲーについて考えてみる

大抵の企業なら決算前になると行う棚卸し作業。デッドストックをなるべく持たないようにと月末に行う会社もかなり有るとは思いますがその例にならうようにぼくも月末になると積みゲーが現在果たして何本あるか確認してみたりします。
今月クリアしたエロゲーは2本きり。明日にもなるとそのクリアしたゲームの数以上のエロゲーが家に届くわけですから着実に在庫は増えていくというわけで、いつかはエロゲーに部屋を追い出されないか心配になってくるわけですが・・・

その作業時ふと疑問に思ったのは積みゲーの定義・・・現在何気なくこの言葉を日常的に使ってしまっているわけなのですが、果たして積みゲーとは何ぞや?と思ってしまった次第。

シュリンクも破られず部屋の隅にころがっているゲームを積みゲーと呼ぶのに異論はないでしょう。ただインストールして一度でも動かしてしまったゲームを積みゲーと呼んでしまっていいものか。まして個別エンドは1~2度見たもののその後続ける気力が起きず中途で放り出してしまったゲームまで積みゲーと呼んでしまっていいものかと思ってしまったわけです。

普通考えると一度インストールしてプレイし始めてしまった時点でもはや積みゲーではないと思われるでしょう。ましてたとえコンプリートしていないとはいえエンディングを見てしまったゲームを積みゲーと呼ぶには語弊があるかもしれません。ぼくも実のところそう考えていました。
ただ企業的に考えてみると、使わなくなった原材料などは倉庫を不法占拠している存在にすぎず、まさしくデッドストックに違いありません。それは封を開けていない原料も封を開けて多少中身を使った原料も同じことです。
その論理でいくと、オールクリアしていないゲームはすべて積みゲーと呼んでも過言でないわけです。まだ原料を使い切っていないわけですから。

ただし、オールクリアしていなくとも積みゲーの領分から外れてしまう場合もあります。これは積みゲーの箱ないしディスクが部屋から存在しなくなった場合で、簡単にいうと処分してしまったということです。企業でもあまりに不良在庫となっていた期間が長すぎて使い物にならなくなったした原料は処分します。クリアすることをあきらめ中古ショップなどへ売ってしまった時点でもはやそのゲームをプレイすることは叶わなくなったわけですから積みゲーではなくなったというわけです。

さてその新理論でいくと、ぼくの持っている積みゲーの数は今まで考えていた数よりも相当数多いということになります。まさしく霞ヶ関の埋蔵金のようなものでいくらあるか分からない状態・・・
まあ埋蔵金なんて格好いいことを言ってますがたいていのゲームはショップへ持っていくと500円以下の査定しかならないものばかりなんで、それをアテにして予算案を計上したりしたらエライことになります・・・というかクリアしていないゲームを売るなんて言われたら某省庁の役人以上に抵抗しますが。  

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2008年08月25日

伊代はまた最下位だから~

るいは智を呼ぶの感想を批評空間へ投稿しました。前回のコラムの焼き直しのような内容ですがもしよろしかったら覗いてやって下さい。

そんなるい智ですが、HPを覗くとゲーム発売直後よく行われているキャラクター人気投票の結果が発表されていました。ぼくのお気に入りヒロインはというと・・・

攻略ヒロイン中最下位ですか・・・

いやこの投票はどうやらゲーム発売前に行われたものらしいので投票者たちは彼女の真の魅力に気づかなかったに違いない、ゲームをクリアしたらきっと彼女はベスト3には食い込んでくるはずだと無理やり納得・・・出来るわけないでしょ(涙)

それはともかく最近気がついたのは、ぼくのお気に入りヒロインはたいてい人気投票で低迷するという憂き目にあっているのですね。前はそこまで世間一般との差は見られなかったように思うのですが、これはぼくの嗜好が変化してしまったのかそれとも時代が変化してしまったのか。
そんなぼくのお気に入りヒロイン分析なのですが・・・

昔ぼくは自分を幼なじみ属性と分析していたのですが、この分析には若干誤りがあってどうも幼なじみなら誰でも良いというわけではないということに気づかされました。

というのもどうやらぼくは健気萌えらしいのです。

ではなぜ勘違いしていたかというと、昔のゲームに出てくる幼なじみというのはおとなしめであっても乱暴であっても基本的に健気だったのですね。ところが最近では幼なじみ=健気と言い切れないヒロインが発生してきてようやく幼なじみ属性ではないと気づいた次第。つまりぼくの属性は健気だったのですね。かつそれが薄幸だったりしたらもうごっちゃんですというわけです。

この健気薄幸萌え。そういえば最近ツンデレとかヤンデレとかブームになってきている中で世間的に報われない存在になりつつありますね。昔は結構主流だったと思うのですが・・・ちょうど将棋でいう所のひねり飛車戦法のようなものですか。
一時は先手必勝戦法ともいわれたひねり飛車なのですが実は後手番の方が勝率が高いことが判ってきて、ここのところ先手番でこのひねり飛車を採用するプロ棋士は皆無に等しいです。ひねり飛車を得意戦法として愛用するぼくには寂しい限りなのですがエロゲーまでなぜ同じ現象が現れるのかと・・・

というかぼく自身が薄幸だから親近感で健気薄幸ヒロインに惹かれるのかもしれませんが(苦笑)  

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2008年08月22日

ご都合主義的設定も悪くない

るいは智を呼ぶ(暁WORKS)をようやくクリアしました。
批評空間での評価(予定)は90点。これは今年発売されたゲームの中では最高点で、ぼくが90点台の点数を付けるのは大体年間1本程度ですから今年一番面白かったゲームになることはほぼ確定したといえるかもしれません。(勿論これ以上に面白いゲームが出現してくれれば嬉しいんですけど・・・)

ただこのゲーム、欠点は少なからずあって特に甚だしいのがご都合主義的設定と伏線未回収の問題。数年前のぼくならこのような欠点があったとしたら大いに減点したでしょうからこのような高い評価は絶対に与えなかったであろうと思います。
それがなぜこのような点数を与えることになってしまったかというと、ぼくの嗜好が少なからず変化していったことがあるでしょう。
昔はこのようなマンガ的なご都合主義的展開は毛嫌いしていてリアル志向なストーリーを好んでいたのですが、エロゲーをプレイするのにそこまで肩肘張っていても仕方ないと方針を90度ほど転換してしまったことがあります。まあ180度でないのですから転換というより容認というのが正しい日本語かもしれませんが・・・それはともかくエロゲーにそこまでリアルな話を求めても仕方が無いと一種諦めの心境に達してしまったわけです。これはエロゲーを小説より位を一段(以上)低く見てしまったことになり本当にエロゲーを愛している人にとっては好きなものをバカにされたと感じてしまうかもしれず、またエロゲーに対する正当な評価といった意味では誤った評価を下してしまう結果になってしまったのかもしれません。それでもぼくにとって純粋にこのゲームを楽しむことができたというエンターテイメント的意味でこのゲームに高い評価を与えます。
ただぼくがすべてのエロゲーに対してご都合主義を許しているというわけではありません。(これが180度でない意味)序盤はリアルな人間ドラマ的衣装を身に纏っておいて終盤それを脱ぎ捨てるがごとく恥ずかしげも無くご都合主義に走るのは大いにくさします。それはプレイヤーに対する一種の裏切り行為だからです。つまりどうせ風呂敷が畳めないのなら賢しげに覆面を被ったりせず最初から開けっぴろげにご都合主義であることを宣言しておきなさいといいたいわけです。
その点、このるい智は冒頭から風呂敷を畳む気がないことをあからさまにしてくれます。(逆にこの設定できっちり風呂敷を畳みきったら大喝采を贈るのですがそれは望むのが無理というもの)そういった潔さが伝わってきたからこそ、頭を空っぽにして楽しむことが出来たというわけです。
ただ広げた風呂敷を最初から畳む気はないとしても、少しは丸めておいたほうがいい気はしますが・・・
  

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2008年08月16日

先月(7月)の結果

さて、ゲームの当たり外れ予想が的中しているか振り返ってみる企画。目指せ回収率150%以上・・・と行きたいところですが、果たして先月の発売ソフトは良作が多かったのかしら。

第7R(7月)着順
1着 ◎ リトルバスターズ!エクスタシー(Key) 中央値88点、平均値82点
2着   霞外籠逗留記(raiLsoft) 中央値85点、平均値80点
3着   ヴェルディア幻奏曲(エスクード) 中央値80点、平均値81点

※1 着順はエロゲー批評空間の数値参考
※2 データ数10以下のゲームは到達着順圏外
※3 ゲーム横の印はレース前ぼくが付けた予想

先月と同じく単勝のみ当てる結果に終わりましたが、リトバスEXは大本命中の大本命で単勝元返しくらいの配当でしょうから、全く威張れませんね。
そんな1着のリトルバスターズ!エクスタシー(Key)は最初低得点投票が続いて大きく出遅れ馬券を持っているファンをやきもきさせましたが、日数が経つにつれ一気に巻き返して結果的には2着以下を引き離して独走のゴールインと他の馬(ゲーム)と違う次元の脚を見せ付けました。まさに貫禄の横綱相撲だったわけですが、肝心の内容はというとコメントを見る限り追加シナリオが結構良かったようです。もともと評価の高かったゲームなのに、さらに追加シナリオで上積みがあったとなるとこの結果も当然といえば当然でした。
2着の霞外籠逗留記(raiLsoft)はその独特の文体、人を選ぶ原画からまさか2着争い圏内に食い込んでくるとは思ってもみなかったので意外な感じ。ただライアー特有のわざと人を選びそうな原画家をセレクトして一見さんの購入をシャットアウトし、この世界設定に惹かれたファンだけを呼び込む戦略が評価的には成功したといえます。ただ常連客やこの味を好む客だけに絞った宣伝をしただけに売り上げ面は当然ながら低迷していて埋もれていくゲームとなるのは必至でしょう。もし興味があって見送っていた人ならばForestのように手に入りにくくなる前に買ったほうがいいかも。まあ、その行動がライアーの思う壺なのかもしれませんが。
3着のヴェルディア幻奏曲(エスクード)は先月コメントを残してくれたSorcererさん一押しの馬でその慧眼には驚くばかり。ぼくも恐いとは思っていましたがここまで好走するとは思っていませんでした。ただこのゲームも原画がやや一般ウケしそうなラインから外れてしまっていたためか人を選ぶゲームとなっているようで、今後評価を見極めていた層がプレイし始めてくると得点はやや落ちていくかもしれません。まあそれでも良作評価には変わりないわけで、この馬を狙った人はほんとお見事!!

さて他3着までに入らなかったゲームの寸評はというと・・・
長期休養明けで注目されぼくが対抗視した5~ファイブ(RAM)はそこそこの評価は残しているものの、その鬱ゲーぷりが暖かい田舎の雰囲気を期待したファンに嫌われて着順を落とす結果に。ゲームデータ数も頭打ち気味で売り上げ的にも低迷しているかもしれません。RAMの引退レースとしてはやや寂しい結果となってしまったというところ。
抜きゲーの中からぼくがプッシュした娼姫レティシア(catwalkNERO)も思ったよりは走らなかったよう。やはり女性視点が嫌われたことと、調教ゲームのような感触を与えながらコアな調教ファンを満足させるゲームでなかったことがやや低迷した原因でしょうか。それでも低価格抜きゲーということを考えれば健闘の部類に入るでしょう。
ヒモ穴で推したエインズワースの魔物たち (アイル)はもう少しで連入といった好走で、的中させられなかったぼくにとっては「もう少し頑張ってくれれば」と嘆く結果になったのですが、冷静に考えてみればマイナーメーカーにしては5~ファイブ以上のデータ数を集めているように大健闘の部類に入るでしょう。前作のらぐな☆彡サイエンスも好評だっただけに今後ちーむる~にぃの出走馬には目が離せません。
あと評価が高かったのがBackStage(TJR)。萌えゲーと見せて実はシナリオの評価が高かったのが驚き。スポーツものにありがちなただ舞台を借りただけといった世界設定でなく、ちゃんと演劇部分も書き込んであったのが好評の要因だったのでしょう。良い意味でぼくの予想が裏切られたわけでこれは嬉しい誤算というべきでしょう。
やみツキ!(脳内彼女)はやや期待はずれとも思える評価かもしれませんが、脳内彼女のゲームならこのあたりの着順なら充分許容範囲。ただ絶対★妹至上主義!!のファン層が徐々に離れてしまいつつあるだけにメーカー的には次走が試金石といえるかもしれません。


それでは続いて馬群に沈んだ哀れな馬たちから主なものの寸評を・・・
CIRCUSの存在が見え隠れしていた時点で危険な香りを漂わせていた空を飛ぶ、3つの方法。(La'cryma)は予想通りの大凡走。テキストも論外だったようですが、期待されていた原画までもが悪かったのがこの評価の要因で何か冬音 -Tone-の大失敗を再現させる結果となりました。まあ冬音 -Tone-は明らかに地雷色だっただけに手を出す人が少なく馬券師たちに与えた被害は少なかったですけど、空を飛ぶ、3つの方法。は巧妙に擬装されていたため手を出してしまった人が多かったようです。
それ以上に馬券師に絶大な被害を与えたのが春色桜瀬(PurpleSoftware)。このメーカーの商売上手ぷりがCIRCUSを連想させてマイナス評価を集中させたということは有ったかもしれませんが、ここまで低評価だと凡走の原因はそれだけではなくいかにシナリオが悪かったか想像できるというもの。
ただ予想段階で触れたようにライターの近走はとみると凡走続きで同じPurpleブランドから出た天使のたまごの走りを見ていればこの成績は当然といっていいくらい。プリミティブ リンクの走りも合わせて考えればいかにこの馬の人気ぶりがいかに過剰かつ危険だったかよく分かります。
あるすまぐな!(light)も超がつくほどの大不振で、魔法学園ものに当たりなしのジンクスがまたしても的中。手を出した人のコメントもどこが悪かったか一言で言い表せないような怨嗟の声で充満していて、いかにこのゲームの走り(シナリオ)が酷かったか容易に想像できますね。

まあ、この3本には重い印を打たなかったということでほっとしているのですが、次回の予想でもこのような馬場掃除するゲームを本命に推すまいと改めて決意する次第・・・といっても今月の予想は難しすぎますよ・・・と取り合えず予防線を張っておくことにします。  

Posted by 7月の魚 at 18:27Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年08月14日

美少女ゲームライブラリー⑦~こみっくパーティー

お久しぶりの不定期連載第7回に取り上げるのはこみっくパーティー(Leaf)です。別にコミケに合わせて掲載を遅らせていたわけではないんですけどね・・・

実は、このゲームぼくの初リーフ作品なのです。この頃ぼくの購入するエロゲーというのは①ゲーム性のあるもの②原画のきれいなものというわけで主に購入していたのはF&Cのゲーム。リーフというメーカー自体ToHeartというゲームをリリースした所というくらいの知識は有りましたが、購入意欲がそそられるブランドというわけではなかったというわけで・・・もしあのエロゲー史に残る移籍騒動が無かったとしたらもしかするとぼくがリーフのゲームをプレイする機会は永遠になかったかもしれません。それを考えるとこのこみっくパーティーというゲームこそがぼくのエロゲー歴における一大ターニングポイントとなったゲームといって過言でないと思います。

初めてこのゲームの情報を当時購読していたエロゲー雑誌(E-LOGIN)で見たとき思ったのが「リーフ版Piaキャロ」というものだったのですが恐らく大多数の人も同じ印象を持ったことでしょう。まあ実際の中身もその第一印象からそうは離れていなかったわけですが・・・それはともかくなぜカクテルソフトのゲームが別ブランドから出たのかといった疑問は全く思わなかったです。まああの当時はそれほどエロゲー事情に通じていたわけでないので当然といえば当然かもしれませんが。逆にいえば別にF&Cというブランドにそれほど拘りを持っていなかったぼくなんかとしては「F&Cタイプのゲームが業界に広まることは大歓迎」だったわけで素直に喜んだものでした。
ただこのゲームがF&Cのゲームと違っていたのは①初期のバグが結構あったこと②当時としてはかなり高いパソコンのスペックを要求したことで、酷いバグなどはほとんど存在せず低スペックパソコンでも安心してプレイできるF&Cのゲームとはかなり様相が異なっていました。まあ、このあたりが老舗メーカーと新進メーカーの技術の差といったところでしょうか。
よってぼくのパソコンではこのこみっくパーティーというゲーム、初期の段階ではまともにぼくのパソコンで動かなかったのですね。それで残念ながら音声のインストールは諦めて声なしでプレイすることに。それでもある特定のイベントCG画面になるとパソコンがフリーズしたかと見まがうほど速度が遅くなったりするわけで・・・まあこのあたりはぼくのパソコンがこのゲームをプレイする必要スペックに達していなかったためなので文句は言えないのですが、前回のコラムで取り上げたRunnersの酷いバグで懲りていたぼくにとってはやはり新興メーカーの作品き恐くて手が出せないなと思ったものでした。

それでもこのこみパの偉いところは取り合えずすべてのゲームエンドは迎えられること。多少ストレスは溜まったもののなんとかオールクリア出来たのでまあ許容範囲といったところ。まあぶつくさいいながらもオールクリアするまでプレイできたということはそれだけこのゲームが面白かったというわけです。
一番このゲームではまったのが同人誌作成部分。あの当時の著名(でもないサークルも有ったが)作家たちに原稿依頼できるというのがぼくの琴線を震わせたのです。だからシナリオそっちのけで原稿依頼に専念したため、漫画家になっておたく界を制覇するという九品仏の目的とは違い同人編集者としておたく界を席巻するはめになってしまいました。なんといっても自分の書いた原稿よりゲスト原稿の占める割合の方が多かったのですから・・・まあ世間一般ではそう珍しくもない事例ですから無問題ですよね(笑)

そんなわけで、実はこのゲーム。ヒロインと迎えるハッピーエンドよりバットエンドの方がお気に入りだったりします。実際メーカー公式見解(猪名川で行こう!!のおまけシナリオを見る限り)でも瑞希おたく化エンドが正式なラストなわけですからぼくの感想とそう違いはないわけで・・・そんなこのゲームの最大魅力とはやはりキャラクター設定の素晴らしさや何でもありゆえの奥行きの広さいえるでしょう。あの奥行きの広さがあってこそ実際の同人誌世界でもこみパサークルは非常に多く増え、コミケット内の一大ジャンルとして隆盛を極めることになりました。九品仏のいう「マンガによるおたく界の制覇」という目的は「エロゲーによるおたく界の制覇」という形で達成されたということですね。  

Posted by 7月の魚 at 18:57Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年08月09日

エロゲー業界は斜陽産業?

物価の優等生と言われた玉子までもが値上げされるなどここ最近の物価高は目に余るものがあります。といってもパソコンの世界に関しては今のところ値上げは無縁なようで・・・というよりどちらかというと数少ない物価を押し下げている製品なので、そう考えるとエロゲーは「精密機器」であり「パソコン補修部品」(通販時、商品名覧にはこのように書いてある)なわけですから、もう少し値段が安くなってもいいのでは?と言いたくなるのですが、ここで言う「精密機器」という名称は建前でありパチンコ屋が景品を金銭と交換していないと主張するようなものですから値下げなど全く無理なお話でしょう。

実際エロゲーの価格というのは、ここ10年間くらい全く変わっていません。あの当時と比べてCG等の技術の革新は目覚しいものがありますしゲームとしてのスペックは格段に上がっています。少なくとも箸にも棒にも引っかからないといったエロゲーは少なくなっているはずです。何といっても10年前のゲームには声が付いているものはほとんどなかったですしまたヴォーカルソングの存在など考えられなかったのに対し、今のエロゲーには大抵声が付いていますしヴォーカルも2~3曲あるのが当たり前になってきています。P2P等のコピーが蔓延することによる販売本数の低下も今後ますます増えてくるでしょうし、そういった違法コピー対策に費やす費用もバカにはならないでしょう。そういった経費がいつ商品に転嫁されてもおかしくないと考えるべきだと思います。

もしエロゲーの販売価格が今より1割上がったとすると、どれくらい売り上げに影響があるでしょうか?ぼくの主観ではそれ程変わらないのではと思っています。ただそれは大手メーカーのゲームに関してのことで、中小特に新規メーカーのゲームはかなり売り上げが落ちるのではないでしょうか。
実際ぼくも数年前より明らかにエロゲーを買う本数は増えていますが、昔は何気なしに付けてもらっていた特典つきテレカを断ったり要らなくなった中古ゲームを売ったりして少しでも費用を抑えようと努力しています。もし1割価格が上がったとしたら特攻(予約)する本数を抑えて未開封中古やワゴン落ちしたものを拾うようになるでしょう。となると新規メーカーのゲームなどはまず予約購入は見送りとなるでしょうし、後でワゴン落ちしたところを買うとしても批評空間などで評価があまりに悪いゲームは手を出さないでしょう。

それはともかくエロゲー価格が今後値上げされたとしてもされなかったとしてもこういった厳しい環境が続く限りオーガストのような一介の同人メーカーが押しも押されぬ人気メーカーになったアメリカンドリームのようなことは今後起こりにくくなるのは間違いないのではないでしょうか。エロゲー業界というものに商売としての魅力がなくなってくれば参入しようとする人は少なくなるでしょうし、わざわざ商業に進出しなくとも同人世界で気楽にやっていれば充分と考えるでしょうから。
新規に参入したり投資したりする人がいない産業というものは明らかに工業的な活力を失ってきているといえます。現代の日本では(繊維の)染色工場を新たに営もうとする人は皆無ですが、その一方趣味で草木染を行い個人的にネットなどで販売している人はたくさんいます。そんな染色業界のような斜陽産業にエロゲー業界は今後陥っていくのでしょうか・・・  

Posted by 7月の魚 at 13:53Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年08月01日

エロゲーソングで行こう!

エロゲーソングファンのぼくとしては、購入の可否を決める要素としてサントラ及び主題歌CDがかなりの部分を占めるのはまぎれもない事実です。そうやって集めたCDは一定期間ごとにCD-ROM等に落としたりするわけですが、他のサイトさんのエロゲーベスト主題歌を選ぶ等の企画を見て、ではぼくの今年上半期のエロゲーソングベスト10は何だろうかとか考えると非常に悩ましいことになります。
というのもウチの親父が演歌好きで取り合えず演歌が流れていれば幸せであるように、ぼくもエロゲーソングが流れていれば幸せなわけで、その優劣を付ける作業というのは大変に難しいのです。
というのも、主題歌もその曲単体で素晴らしいものもあれば、その曲自体の評価は大したことがなくてもゲームをプレイして流れてくると素晴らしく感じるというものもあって、何を基準に評価を決めるのかという点から考えないといけないと思うのです。エロゲーソングというものはあくまでゲームへの感情移入を促したり盛り上げたりする触媒のようなものですから、ぼくとしてはその点まで含めて評価してあげないと可哀想でないかと考えてしまうのですね。だから単純に順位をつけてしまうのはどうしても躊躇してしまうわけです。
確かに、名の通った音楽集団が作る主題歌というものはレベルが高いものが多いです。ただその詩や曲がエロゲーの雰囲気とあっているものかというと疑問符を付けざるを得ないというものもあるわけで・・・その極端な例が主題歌が完全にゲーム本編を食ってしまっているというもの。デモムービーで流れる主題歌を聴きゲーム本編の内容に期待を膨らませソフトを購入したら「なんじゃこりゃ」と叫びたくなったという経験が、エロゲー勤続年数が長い人ならきっとあるのではないかと思います。そういった場合確かに曲は素晴らしくとも、本編とリンクしていないといった時点で評価を落とさなくてはいけないのではと思ったりするわけです。

それ以外に評価が定めにくい一因としてぼく自身その日の気分によって、曲の評価が上下してしまうといったこともあります。朝だと景気のいいバカソングを聴き気分を高揚(麻痺)させて職場へ向かったりするわけですが、そんな時に欝っぽいしんみりとしたバラードを聴いても気が滅入るだけで評価を訊かれても決して良くはないでしょうしまた落ち着いた気分のときは静かな曲を好むわけで、その差まで考慮に入れて順位を決めるなんて無茶なのですよ。特に気分の寒暖の差(躁うつともいう)が激しいぼくのような人間には・・・

まあ、今回の結論としてはエロゲーソングは大なり小なり皆素晴らしいということですね・・・と強引にまとめてみる(笑)  

Posted by 7月の魚 at 10:25Comments(0)TrackBack(0)美少女ゲーム

2008年07月29日

夏カゼとエロゲーのカンケイ。

夏カゼをひいてしまいました・・・

冬場のカゼの場合、部屋の室温を上げまくり汗をがんがんに流すことによって熱を下げるという方法でカゼを駆逐しているのですが夏カゼの場合そうはいかない。黙っていてもじとっとした汗が滲み出て、布団をかぶってなどとてもいられません。眠るにはクーラーが必需品なのですが、クーラーをかけっぱなしにしていると体はだるくなる一方で一向に体が楽にならない。俗に「夏カゼは長引きやすい」というのですがまぎれも無い事実と改めて思い知った次第。

そんな状態ではとてもエロゲーなど出来ないはず・・・なのですが、そんな最悪の体調でもついエロゲーを起動してしまうのですから習慣というものは恐ろしい。タバコでもカゼの時は吸いたくないというのにエロゲーは起動してしまうのですからニコチン以上の恐ろしい習慣性でまさしくエロゲー依存症状態。
といっても、抜きゲーのプレイは(なぜか)体力を消耗してしまうのでさすがに無理。というわけで今までほったらかしにしておいたG線上の魔王を始めたのですが10分ほどプレイして中断。テキストが微妙に合わないこともあるのですが、頭を使う内容に疲労が溜まるばかり。このまま惰性でプレイしていてはライターに騙されてしまうのは必定というよりこのゲーム本来の味を多分楽しむことが出来ないまま終わってしまうでしょう。気をつけていても騙されるというのがミステリーの醍醐味であって気をつけないまま事故に遭うようではどうしようもないのです。
絶賛プレイ中のるいは智をよぶを終わらせても良いのですが現在四周目の伊代ルートが始まったところで、一番(ヒロイン的に)本命としているルートだけに体調の良いときにプレイしたいと思っているため泣く泣く除外。
というわけで消去法というわけでもないですがComing×Humming!!をプレイ中です。先月末発売組の中で評判は良くもなく悪くもないといった感じなのですが、実際プレイしていての印象もそんな感じ。典型的な萌えゲーでキャラに対する好感度がそのままシナリオの評価となるゲームです。プレイしてほどよくすると眠たくなってくるので睡眠不足に陥ることもなく現在の体調でプレイするなら恐らく一番最適のゲームといえるのではないでしょうか。

まあこんなんでカゼが直るなら願ったり叶ったりなのですが、まあ世の中はそれほど甘くないというわけで・・・体調が良くなるまでブログはこんな感じの短文になると思うのですがご容赦の程を。  

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2008年07月25日

例年より寂しい夏コミ

夏コミまであと半月余りとなり、企業ブースからの販売リストが出揃ってきました。
ぼく的には抱き枕カバーやテレカ類には全く興味はなく企業スペースで漁る物品といえば、ゲームの主題歌CD&サントラ。及びコミケ限定で発売されるゲームなのですが、リストを見る限り今回はそれほどお金はかさまなくて済みそうです。

ここ二年夏コミ限定のゲームを発売していたCUFFS(一昨年がワンコとリリー、昨年がおにいちゃんだぁいすき!をリリース)もGarden騒動の影響かコミケ用ゲームを企画するような余力はなかったらしく今回は発売はなし。昨年天使のたまごをリリースしたPurpleも今年は春色桜瀬の開発に追われたのか今年は見送りとぼく的には寂しい状況となってしまいました。
ではリリースを予定しているメーカーはと見ると、F&Cは相変わらずこういった方面は熱心で今回もかみてん -死神と天使が俺を狙ってる-という新作を発売するようなのですが、原画はともかくシナリオがなでしこ ~朱色のらせん~ほしフルで鳴らしたライターと聞いてはとても手がだせません。コットンのファンディスクはミニゲームの落ちゲーが主となりそうで部屋の中に置いといても邪魔になるおまけのことを考えるとどうにも投資する気になれないし、ぱれっとのさくらんぼシュトラッセはくすくすをデビューから追いかけている身として当然購入候補にはなるけれど一般発売されるとなれば慌てて買う必要もなさそう。取り合えず興味があるのはぱじゃまソフトのアークセット2008SUMMERくらいでしょうか。といってもゲームよりも同梱されるヴォーカルコレクションらが主目的ですが。

一方の音楽関係はというと、まだ状況は不鮮明なのですがこれも主題歌CD・サントラ共予定しているメーカーは少ないようでこれも出費は少なくて済みそう。というよりエロゲーメーカー自体の出展が少なくなっている気がするのですね。これも企業ブースの競争率が激しくなってきて大手はともかく中堅・弱小エロゲーメーカーがブースを確保するのが難しくなってきているためでしょうか?もしかしたら一般ブースで原画家のスペースを間借りしてこっそり原画集や主題歌CDを売っているメーカーが多数存在しているかもしれません。東館のブースなどろくに調べないのでそんな隠密商売をされると非常に困るわけで、出来ればそういった情報は早目に公表して欲しいものです。  

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2008年07月23日

現況報告というか雑感・・・

青空がっこのせんせい君。(すたじおみりす)が、おまけシナリオのみを残してようやく終了。批評空間への投稿はコンプリート後に行うこととして、今のところの評価はそこそこ良作なのは間違いないが文句なしに他人へ勧められる作品かというとどうかといったところでしょうか。このあたりが玉沢円シナリオの限界なのかと思っていたのですが、最新作の二代目は☆魔法少女(すみっこ)が驚くほど好評を博しているのでどうやら評価を改めないといけないのかもしれません。5月の前予想で二代目は☆魔法少女の評価を低くしてしまったのですが、青空がっこのせんせい君。に続いての作品が良作だったということで、次回の作品には注目しないといけないかなと思っています。

というわけで、現在主力でプレイしているゲームはるいは智を呼ぶ(暁WORKS)ということになります。一周目が終了し現在二周目を進行中なのですが、今のところの評価は上々といったところ。少年マンガ的展開はいろいろとツッコミどころというか「ほんとにラストで話がまとまるんかいな」と思ってしまうのですが、もしそういったぼくの杞憂が無駄に終わり伏線がすべて回収できていたとすれば、90点オーバー(名作級ゲーム)はまず間違いないところ。
といっても、もし伏線が回収しきれず収束に不満が残ったとしても余程の大失速でもしない限り大幅にぼくの評価が下落するということはないでしょう。それくらい設定が秀逸で会話も面白くまたヒロインも魅力的なのです。これだけ魅力的なヒロインが揃っているゲームは最近ぼくがプレイした作品では珍しくそれだけでもこのゲームを買った価値はあったかなと思うほどです。まあ常識的に考えればここまで広げた大風呂敷が畳めるわけがなくアラも目に付きだすとは思うんですけどね。

他、5月6月で買ったゲームはというと最近はほとんどプレイしていません。G線上の魔王はインストールしたもののいまだ一度も起動させたことすらなく、ウィザーズクライマーは塔に登るのにもう疲れました。そして6月組となるとるいは智を呼ぶ以外はほとんど起動していない有様なのですが一見での寸評はというと・・・
まず一般には評価の高いプリマ☆ステラは設定(というより世界観)の陳腐さにはや挫折気味。どうしてエロゲー的お嬢さま学園というのはああいった非現実丸出しの世界になってしまうのでしょうか?いくらシナリオに重きをおかない抜きゲーだとしても、もう少し現実に近い世界観にしたほうがよりプレイヤーに親しまれると思うんですけどね。Coming×Humming!!はサガプラのエースであるはずの有末キャラより他の原画家のキャラの方がぼく的には良くみえてビックリ。今後サガプラ=有末つかさという認識を改めないといけないかもしれません。
他2本はインストールすらしていないのでコメントは出来ません。というかインストールするスペースがHDに無いのに新作を買うなよと・・・  

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2008年07月19日

先月の結果

毎月予想ばかりして的中率を公表しないのは片手落ちとお叱りを受けそうなので、今回から先月末発売のエロゲーの着順(評価)と寸評及びぼくの予想の総括をしてみようかと思います。

第6R(6月)着順
1着  ◎ るいは智を呼ぶ(暁WORKS) 中央値84点、平均値81点
2着    マジカライド(すたじお緑茶) 中央値85点、平均値80点
3着    二代目は☆魔法少女(すみっこ) 中央値85点、平均値79点

※1 着順はエロゲー批評空間の数値参考
※2 データ数10以内のゲームは到達着順圏外
※3 ゲーム横の印はレース前ぼくが付けた予想

本命に抜擢したるいは智をぶ(暁WORKS)は期待通りの好走。恥をかかなくて済んでほっとしています。ぼくも遅ればせながらぼくもプレイを始めましたが、懐かしのマンガ的展開を見るようでなかなか楽しめています。世間一般では文章に癖があって没頭しずらいとの評が多かったのですがぼく的にはその点については全く気にならないです。まあこれはあくまで文章の好みの問題でしょうけれど。
続くマジカライド(すたじお緑茶)二代目は☆魔法少女(すみっこ)の好走はぼくにとっては驚きといっていい。
まずマジカライドですが、調教(体験版)での軽快な動き(文章)は確認していたもののはアクションゲームの敷居の高さ、微妙さから印を落としてしまいました。批評空間の評価を見ると思った以上にシナリオが良く、アクション部の敷居の高さを打ち消してなお余るほどのプラス材料を得ていたようです。調教が良かっただけに軽視してしまったのは後悔しています。
二代目は☆魔法少女が食い込んできたのはマジカライド以上に驚きで恐らく3連単だと超高配当のはず。厩舎(ブランド)のすみっこは今まで走る馬(良作ゲーム)を輩出しておらず、買える材料は皆無といってよかったですから。批評空間の評価を見ると突出した点はないが序盤コメディで終盤ホロリとさせる良シナリオということが買われている様子。90点以上の高得点をつけている人が少ないわりに、これだけ高い平均値をマークしていることがこのゲームの評価を表しているといえるでしょう。

他3着まで入らなかったゲームの簡単な寸評というと・・・
少女魔法学リトルウィッチロマネスク editio perfecta(Littlewitch)はリメイク版の悲しさからデータ数不足に泣きましたが、やはり評価は高かった。ただ、騎手(原画家)の大槍葦人を追っかけているファンの得点が押し上げているという見方も出来るだけに最終的な評価はリメイク前の着(点数)あたりに落ち着くのではないでしょうか。
ぼくが対抗評価したタユタマ ‐kiss on my deity‐(Lump of Sugar)は出走(発売)延期したあげくその影響を受けたのか大きな出遅れ。現在の得点から巻き返すのは至難の業といってよく、このまま馬群に沈みそうです。主人公のダメさと萌えゲーには致命的といもいえる萌えないヒロインというのがこの着順(評価)に繋がってしまったようです。
次にぼくの印が重かったプリマステラ(アトリエかぐや)は思ったよりシナリオが良いようで、惜しくも馬券には絡めなかったですがかなりの好成績を残しました。同ライバルのプリンセスラバー(Ricotta)よりも評価が高かったのはファン的には意外だったかもしれませんが、プリンセスラバーがかぐや得意の抜きゲーという土俵で戦ってしまったからプリマステラ勝利の結果は当然といえるでしょう。まあぼく的にはプリマステラのシナリオ(というより設定)はどうにも評価しずらいのですが・・・
ぼくが抜きゲーの中で強く押していた輪罠II Gang‐Rape(Guilty)はデータがそれほど集まりませんでしたがまずまずの成績といったところ。借金姉妹Ⅱ(Selen)もなかなかの好成績でしたが、予想以上にあまあま恋愛ゲーだったらしく前作のファンが苦笑いしながら評価しているのが目に浮かぶようでした。これは前作をプレイしていない人が予備知識なしでプレイするとどんな評価になるかますます楽しみになってきた気がします・・・というか持っているんだから早く崩せよという声が聞こえてきそう。

というわけで、6月は人気を集めるゲームが無く混戦模様でしたが、意外にもハイレベルな時計(中央値・平均値)が出ました。ぼくの予想は単勝のみ的中という結果でしたが、来月こそはズバリ的中させたいものです。  

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